2024年07月
今回は掲示板も話題になりました。
都知事選 現職の小池氏が3回目の当選 石丸氏 蓮舫氏らを抑える@2024/7/8NHKより
7日が投票日の東京都知事選挙は、自民党、公明党、国民民主党都連、地域政党の都民ファーストの会が自主的に支援した現職の小池氏が、広島県安芸高田市の元市長石丸伸二氏、立憲民主党、共産党、社民党が支援した元参議院議員の蓮舫氏らを抑え、3回目の当選を果たしました。
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さて様々な意味で注目されました都知事選挙ですが小池知事が安定した得票で2位以下の候補と大差をつけ、3回目の当選を果たしました。
小池都政「評価」69%「評価しない」30% 朝日世論調査@朝日新聞2024年6月23日より
朝日新聞社は、ネットによる情勢調査と並行して22、23の両日、東京都内の有権者を対象に電話による世論調査を実施した。小池百合子知事の8年間の実績をどの程度評価するか4択で聞いたところ、「大いに評価する」6%、「ある程度評価する」63%で、合わせて69%が「評価する」と答えた。
もともとこういった首長選挙では現役主張が強い事、選挙戦序盤戦での情勢調査の段階で小池知事の実績に関しては70%近い人たちが評価すると答え、小池知事が不満点が無いと迄は言わないもののそれなりに評価されていたことを考えると妥当な結果に見えます。という事で今回は当選者と言う意味合いとは違った視点での主役を中心に見ていこうと思います。
平成の古い政治の終わり〜2024年都知事選の主役蓮舫〜
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蓮舫候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
さて今回の都知事選挙のある意味主役は彼女蓮舫候補ではないかと言うのが、今回の都知事選挙における私の見立てです。
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蓮舫候補の参議院選挙での得票数 東京都選挙区@Wikipediaより
さて蓮舫候補はもともと民主党~民進党〜立憲民主党の東京選挙区選出の参議院議員として2004年から活動していて、特に民主党が与党だった2010年の参議院選挙では171万票、得票率28.06%と圧倒的な得票を得た事から民主党系では東京都で圧倒的な人気を誇っていました。
群馬県の山本一太知事、都知事選告示で「蓮舫知事は見たくない」「ひたすら批判では」@産経新聞2024年6月20日より
東京都知事選が告示された20日、群馬県の山本一太知事は「本音を言うと、蓮舫知事は見たくない」と語った。定例会見での質問に答えたもので、「20年近く国会議員としての活動を拝見してきたが、ひたすら批判、批判、批判だった。知事は明るくなくてはいけない。特に日本の首都のリーダーとして都知事には明るくて前向きな人になってほしい」と続けた。
「当時、事業仕分けなるものができて各省庁の官僚が引っ張り出され、メディアの前で(議員が)みんな功を焦って攻撃するような光景は、政治家として実に不愉快だった」
「同じ流れで群馬県の八ッ場ダムを当時の現職の国交大臣が突然、中止すると言った。これは許せない。群馬の人たちは本当に怒っています。それまでの長い歴史も知らず、やり玉にあげて大混乱した。その方針を貫くならまだしも、同じ政権の次の大臣はそれを改めた。あのようなネガティブで暗い空間が再び出現するのは本当に良くない」
しかし群馬県知事の山本一太氏が異例な表明を行ったように、現在は「批判ばかりの政治家」として少なくない人達に嫌われています。確かに元グラビアアイドルでルックスが良く、TVキャスターとしてTVでの立ち振る舞いの上手かった蓮舫氏はTVの存在が大きかった平成時代では人気を得られやすい政治家でしたが、TVが衰退した2010年代以降その強みが生かしづらくなり、野党転落という不運もあってか、かつてのイメージを転換する様な政治的成果も得ずらくなって結局「批判ばかりの政治家」と言うイメージから脱却できなかったのが大きく、至近の参院選挙での得票数は67万票とピークの4割にまで得票数が減っているのが見て取れます。また今回の選挙でも神宮外苑の問題など絵にはなっても必ずしも都民の関心の高くない政策が前面に出る事が多かったのも彼女の支持を拡大できなかった理由と言えると考えられます。
また直接蓮舫候補の責任ではありませんが、蓮舫候補支持者と思しき人たちによる小池候補への『辞めろ!』コールも顰蹙を買いました。確かに蓮舫候補の人気が高かった平成中期までであればこういった「絵になる」光景はTVで拡散され非常に効果的に「小池知事は支持されていない」と言うイメージを作り、対抗候補である蓮舫氏の指示に繋がったかもしれませんが、今は「つばさの党」の選挙妨害を思い起こさせ、支持を遠ざけるだけだったように感じます。本日7/5、小池都知事の街宣@新宿バスタ前
— 白坂和哉|ジャーナリスト|"突き刺さる" 政治情報を提供します! (@shirasaka_k) July 5, 2024
聴衆の『辞めろ!』コールに、なんと!小池さんの演説が中断した!
――小池都知事の演説が止まったのだ!
このような事はこれまでなかった。
街宣の現場は修羅場と化した。
小池都政に対する民衆の怒りが噴き出している! pic.twitter.com/70GMdBgkwF
蓮舫さん陣営は、街中に貼りまくった「R」のシールを早急に剥がしてください。やり口は暴走族やピンクチラシと同じですが、普通に犯罪だし笑えません。私が新宿駅付近で確認しただけで30ヶ所以上、都内各地でやっている可能性があります。演説妨害の件も然り、モラルが無さすぎる。街の景観を汚すな。 pic.twitter.com/fbLZfntKT5
— おじま紘平(東京都議会議員・練馬区) (@ojimakohei) July 5, 2024
同じように支持者に広がった「R」のステッカーも問題になっています。しかし結局の所新しい支持を広げるのが難しくなっている為、政策でもそうですが既存支持者の意向を無視できない、言って見ればTVの力で実力以上に支持を得てしまったために既存の支持者を繋ぎとめるのに四苦八苦し、無党派に代表されるそれ以外の有権者に対応できずむしろヘイト冴え貯めてしまう。これが蓮舫候補、そして立憲民主党のジレンマなのだと思います。そして曲がりなりにも128万もの得票をした事がそのジレンマの深刻さを示しているとすらいえるかもしれません。2010年頃のTVによる実力以上の成功で既存支持者の維持の為に身動きが取れず時代に取り残された、それこそが蓮舫候補及び立憲民主党の苦悩であり、それが示されたのがこの選挙なのかもしれません。Rシール剥がせ、ひとり街宣やめろ、小池やめろコールは酷い、ネトウヨが騒いどる🤣全部効いてるじゃん💞もっとやろうぜ💞メイク・サム・ノイズ❗ pic.twitter.com/N2Snl7RPex
— イージー2号 (@fumikazuki37474) July 10, 2024
蓮舫敗北をより印象付ける為に選ばれた蓮舫以上の蓮舫病患者〜石丸伸二候補~
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石丸信二候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
続いてその蓮舫候補を得票数で上回り、今回の選挙では最も注目された候補が前安芸高田市長石丸候補になります。
芸備線改善策を考える
個人的には正直な所芸備線問題についてがっつりと書いた人間からすれば沿線の市長だった人間がその問題が解決しない内に辞職して全く関係ない都政に移るという段階で支持できない人物と言う印象があります。
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さて一見平成のTV政治家蓮舫氏に比べてネットをフル活用して支持を集める石丸氏は新しい政治家と言う印象がありますが、むしろ私は蓮舫氏と同じタイプの政治家に思えます。彼がここまで得票を得られた背景には安芸高田市で市長となり、首長経験があり、ひろゆき氏を中心とした各種インフルエンサーの後押しがあった事でメディアが主要候補として多く報道した事が大きかったと思います。そして主要候補が
小池百合子氏、蓮舫氏、石丸信二氏、田母神俊雄氏
の4人となった際に小池氏、蓮舫氏どちらもヤダとなった際に自動的に石丸氏に票が向かう事となったそれが石丸氏がここまで票を伸ばした一番の要因と考えています。
そして蓮舫候補よりも支持が集まるのが見えてきた投票日前日、彼を早いうちから支持していたひろゆき氏が石丸伸二候補と統一教会関係者との結びつきを理由に支持を撤回しているのが興味深いところです。「若い人に投票した方が良い」と言ってたおいらですが、統一教会のYouTubeチャンネルのメインキャスターと組んでるのは、個人的にはアウトです。
— ひろゆき (@hirox246) July 6, 2024
統一教会で来賓挨拶した萩生田議員が主宰する塾の代表代行小田全宏氏が選対本部長と、石丸候補は統一教会に忌避感が無いご様子。 https://t.co/KSWqfwafeU
[フレーム] 「胸糞悪すぎ」石丸伸二氏 選挙特番での元乃木坂・山崎を"フルボッコ"も違和感噴出@女性自身2024年7月8日より
スタジオの各出演者が石丸氏に質問するなか、元乃木坂46のタレント・山崎怜奈(27)の番に。まず山崎は「真摯に受け答えようとしている姿勢がすごく素晴らしいなと思いました」と石丸氏を称賛した上で、「叶えたい、実現したいと思われている公約の内容を拝見したりとか、あとメディアでの発信を拝見したのですが、国政と都政で、いくら東京って国家予算レベルの経済力だったり人口があるとはいえ、都知事として国政と都政の内容っていうのはかなり違うと思うんですね。小池さんのこれまでのゼロ公約も本来は国政政党として掲げるべき問題だったり、そのぐらいの規模のことがあったと思います。石丸さんだけじゃなく、他の候補もそこの混同が見受けられたんですけれど」と投げかけた。
そして「石丸さんがやりたいこの先の政治っていうことを考えると、国政レベルなのか都政レベルなのか、どっちが重きが大きいですか。今の気持ちとして」と尋ねると、石丸氏は苦笑しながら、こう話した。
「大変申し訳ないですが、前提のくだりがまったく正しくないなというふうに感じましたよ。ゼロ公約と私が今回掲げた政策、どこに共通点があるというふうに。全然次元が違うと思うんですけども」
そして選挙当日の特番で興味深かったのは例えば日テレでは39歳の古市啓寿、フジテレビでは27歳の山崎怜奈と石丸氏より若い出演者に石丸氏が突かれたくなかったであろう部分(政治屋を排除すると言いつつも自分自身が故郷の市長、東京都知事、国政と揺れていて、自分のエゴで動く政治屋とどこが違うのかと言う面)を突かせて、騒動となっています。この状況は選挙期間中は現職の対抗馬となるのかもしれない若手候補としてある意味で手加減していたのが本気で政治家としての資質を問うていくという宣言に見えます。
「メッキが剥がれた感ある」石丸伸二氏 都知事選2位の大躍進も...古巣で"反対派"が当選、恫喝訴訟で敗訴の相次ぐ醜聞@女性自身2024年7月9日より
実は都知事選と同じ日に、前市長を務めた石丸氏の辞職に伴う広島県安芸高田市の市長選挙も投開票を迎えていた。新人4名が立候補し、無所属で元郵便局長の経歴を持つ藤本悦志氏(51)が初当選を果たした。
「今回の市長選では人口減少や高齢化の他に、石丸市政の評価も争点の一つとなりました。藤本氏は議会での対立が全国的に注目を浴びた石丸氏の手法を、"議会との対話が不足し市民が置き去りになっている"と批判。分断を招いた市政の刷新を訴え、"オール安芸高田"で課題に取り組む姿勢を見せています。いっぽう石丸市政を評価し、『継続と改善』を掲げていた熊高昌三氏(70)は落選。"反石丸派"が市民に選ばれた結果となりました」(社会部記者)
古巣では"反石丸派"が台頭し、さらには市長時代の不祥事も露呈しはじめている。
「石丸氏が当選した’20年8月の安芸高田市長選挙において、石丸氏からポスターやビラの製作を委託された印刷会社が未払い代金の支払いを求めて提訴しました。印刷会社には公費負担分の約34万円のみが支払われましたが、石丸氏は残額である約72万円の支払いには応じなかったというのです。
またこの都知事選挙に立候補するために辞職した古巣安芸高田市では所謂反石丸氏の候補が市長に当選したり、もともと抱えていた訴訟であるポスター代を巡る訴訟では敗訴するなどの結果的に安芸高田では政治的な基盤が築けていなかったことが明白になっています。
今回の選挙41歳の石丸氏の得票は165万票、14年前全盛期、42歳の蓮舫氏の参院選での得票171万票に近い年齢、得票数です。今回の都知事選挙では対抗候補と言える小池知事71歳、蓮舫氏56歳、田母神氏75歳と比較するから若く見えますが、一般的には若手とは言い難い年回りです。そして蓮舫氏はこの全盛期からどんどん得票を減らしてはいきますが、野党となったとは言え議席を維持し、議員活動を続けてあの状況です。こういう言い方は蓮舫氏に失礼なのですが、石丸氏は蓮舫氏以上にある種深刻な蓮舫病にかかっているように思えます。ネットも含めたメディアと反蓮舫と言うトレンドで一気に支持を得た半面、市井の人達の支持を得る為の地道な活動を軽視する、その先には蓮舫氏がそうだったように既存の支持層を維持するために時代に取り残される状況は容易に想像がつきます。はっきり言ってしまえば50歳になった石丸氏が「政治屋を一掃する」と言った時にどれだけの人が付いてくるのかと考えればわかると思います。
昭和の選挙手法を忠実に引き継いだ女帝〜小池百合子〜
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小池百合子候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
さて続いては現職の小池百合子候補、最初に書いた様に都民の支持は比較的高く横綱相撲でした。
川上戦術@Wikipediaより
川上戦術(かわかみせんじゅつ)は、選挙における手法[1]。「川上戦略」「川上作戦」とも言われる[2][3][4]。
田中角栄が提唱し、小沢一郎が継承したとされる[5][6][7][8]。メディアにおいては、一例としてジャーナリストの池上彰が「政界版 悪魔の辞典」において紹介している[9]。
山頂のわずかな水脈が中腹では川となり、河口に至ると大きく広がるように、選挙初日は過疎部から始め、徐々に人口の多い地域に移動し、最終日に最も人口が集まる駅前などで演説を行うという手法である。
羽田空港から飛行機で50分で #八丈島 に到着しました。6回目の八丈島訪問。八丈ブルーとも呼ばれる美しい海と、豊かな緑の島の圧倒的な美しさは、まさに東京の宝です。
— 小池百合子 (@ecoyuri) June 22, 2024
本日夕方から底土港で、私の最初の街頭演説会を開催しますので、八丈島の島民の皆様、ぜひご参集いただけますようお願いします。... pic.twitter.com/ItsMbQhpwg
小池候補は選挙を離島である八丈島からスタートし、かつての田中角栄、小沢一郎と昭和時代から活躍している選挙名人の戦略を受け継ぎ、多くの人から感心されていたのが興味深かったです。実際こう言ったり等は人口が少なく、所謂コスパ、タイパは悪いかもしれませんが、ただ他の候補者がなかなか来ない分支持を得やすく、また今の政治情勢を考えると感情的な味方を増やすと言うのは選挙終了後の政権運営時でもスムースに行くのではないかと思います。
またもう1つ興味深かったのは選挙戦開始当日に東京で最も人口の少ない離島青ヶ島でもポスターが張られて、その様子が同島在住の人気Youtuberがツイートしてバズった事で川上戦術は昭和の戦術とは言え、今の世の中においても有用である事を示した選挙ではないかと思います。こちら青ヶ島村 pic.twitter.com/npu3c4ZxMc
— 青ヶ島ちゃんねる▷Kae🍋『島むすめ!』🏝 (@aogashimachan) June 20, 2024
初当選後、小池知事に「約束破られ音信不通になった」 「満員電車ゼロ」の政策ブレーンが激白!@鉄道乗臓2024年7月6日より
阿部氏は、小池氏の初当選後「満員電車ゼロ」の公約実現に向けて、「小池都知事に直接、あるいは小池都知事の周りの方を通じて連絡を取った」というが、「何を連絡しても応答ゼロ」で音信不通となった。「満員電車ゼロ」については、メディアで大きく報じられた2階建て電車による取り組みではなく、著書「満員電車がなくなる日」で書かれている信号システムの改修などによる輸送力増強策を提案していたが、「こうした提案には取り組まず、『時差ビズ』と称する時差通勤の呼びかけのみに取り組み成果はゼロだった」と悔しさをにじませる。
ただこれに関してはいただけないと思います。ブレインに対してこのような態度だと単純にブレイン個人だけでなくブレインに繋がる人達にも悪印象を与えますから。
都知事選 現職の小池氏が3回目の当選 石丸氏 蓮舫氏らを抑える@2024/7/8NHKより
今回の選挙戦については「私を含め56人が立候補という状況の中で、ポスターの掲示や、脅迫を受けたり、街頭ではやじの大合唱があったり、これまで経験したことがないような選挙戦だった。想定しなかった事態に対し、どう法的な課題の整理ができるかといった点も今回の選挙を通じて感じた」と話していました。
その上で3期目の都政運営について「物価高、円安も伴って厳しい状況だ。全体としての少子化対策、産業も大きく変わる中でDXをどう進めていくのか。世界と比べても女性活躍の環境は十分ではない。東京大改革のバージョンアップを進め、1400万人の都民の命と暮らしを守っていく」と述べました。
実際なんだかんだでこの蓮舫・石丸・小池の3候補者の中で小池知事の発言がなんだかんだで安定しているし安心感がある、言うなれば昭和から続く手堅い手法が煌びやかな平成の手法に勝った、小池知事の選挙にはそんなことも感じます。
日本の保守勢力の行く末〜田母神俊雄、桜井誠〜 totijisen6
田母神俊雄候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
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桜井誠候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
続いては田母神俊雄候補、所謂保守系の勢力の為桜井誠候補もまとめて書きます。
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田母神、桜井、中松、後藤の各候補の得票数推移
田母神、桜井両候補ともに前に立候補した時よりも得票数が半分以下と激減しています。ただ比較対象とした中松・後藤両候補よりも減少率は小さく、また田母神、桜井両候補がはじめて同時立候補した事から2020年の桜井候補の得票数よりも田母神・桜井両候補の得票数合計は倍増しているというのが状況を分かりづらくしています。2015年の田母神氏の公選法違反による公民権停止以降受け皿の亡くなった保守勢力を桜井氏が再建し、2024年現在ピークだった2014年の半分にまで回復したという解釈もできます。ただ1つ言えるのは有力候補者以外の多くの候補者が苦戦する中しぶとく生き残っている事だけは間違いないと考えられます。
令和のネット選挙の光と影〜安野たかひろ、うつみさとる、ひまそらあかねそして高橋しょうご〜 totijisen9
安野たかひろ候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
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うつみさとる候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
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ひまそらあかね候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
さて続いては安野たかひろ候補、うつみさとる候補、ひまそらあかね候補の3人となります。この3人に共通しているのは政治経験がなく、国政政党の推薦も無く、世間的な知名度もなく、当然メディアからの有力候補扱いと言う推しも無い事でそう言った候補が10万を超える得票をしたというのは例がなくそう言った意味で令和のネット選挙を最も体現した候補者と言えるかもしれません。
【東京都知事選挙】安野たかひろを都政に!@安野たかひろnote
うつみさとる@選挙ドットコム
暇空茜@x
最初に「不買」を扇動した著名アカウントに従ってか、リアルで関係先・取引先に苦情入れるひと、本気で迷惑です💢💢
— 岩下 和了 🆕🫚 (@shinshoga)
そんな動きに屈するわけないでしょ!うちがそれに屈したら、貴方達、他でもそういうことするじゃないか!絶対に屈しない!
ひまそらあかね氏を応援する理由、貴方達が作ってますよ!June 26, 2024お客様各位
— 大阪 たこ焼たこば (@takoyakitakoba) June 27, 2024
苦渋の決断です。
とあるメニューをめぐって
「販売中止しろ」
と嫌がらせの電話が次々とかかってきます。
その為しばらくの間、電話線を抜きます。
非通知着信拒否設定をしていますが、
番号を通知してでもかけてきます。...
都知事選「暇空茜支持」表明で始まった不買運動を「怒涛のレスバ」で蹴散らした岩下の新生姜社長が激白「受注は倍増しましたが、体重が4キロ減りました」@デイリー新潮2024年7月2日より
騒動の始まりは6月24日深夜、岩下氏が、都知事選に出馬を表明した暇空茜氏(41)への応援メッセージをXに投稿したことだった。
〈暇空茜さんからブロック解除されてた。嬉しい。もうサブ垢使わないで済む。(サブ垢で毎日ずっと見てた。毎日! )実はブロックされた時も嬉しかった...最高に清々しかった! こんな命がけでピュアな人、見たことない。酷いなぁって思うくらい、美しい。頑張ってほしい!〉
こう無邪気な表現で熱烈なラブコールを暇空氏へ送った岩下氏。だが、このたった一度の投稿が深刻な事態を招いてしまうのである。
一般社団法人「Colabo」の会計不正疑惑を一人で追及したことにより、1億6000万円以上のカンパを集めるほどネット界で支持を広げた暇空氏だが、アンチも多い。特に多いのは、暇空氏をミソジニストと批判しているフェミニスト界隈である。
事態が急変したのは、フェミニスト活動家として知られる勝部元気氏がXで下記の投稿をしてからだった。
〈岩下の新生姜社長がガチの暇アノン(註・暇空氏の支持層に対する蔑称)だった もう絶対買わないし、取引先の企業や飲食店等には購買や契約の打ち切りを強く求めたいレベルの酷さ〉(勝部氏のXより)
岩下氏によれば、この「不買運動の扇動」に左派のインフルエンサーたちが呼応し、会社に苦情や嫌がらせの電話が寄せられるようになったという。
しかしこういった候補者は強い個性のある人も多い為、場合によっては大きな反発が起こります。上はひまそらあかね氏に対して支持表明を行った岩下食品社長が受けた反発です。選挙に感情的な対立はつきものですが、特定の候補の支持を表明しただけで不買運動をおこし支持者のビジネスへの妨害行為に出るのはやりすぎです。
32歳独身・彼女ナシ 戦わない男が、都知事選で叶えたかった幸せ@withnews2016/9/3より
「選挙は争いの場ではないのです。政争が政治の根本とはき違える人が多いけど、それでは若者は助からない。僕自身も独身で彼女がいませんが、結婚の展望が今は持てない。若い世代が将来の希望を持てなかったり、子育て中のお母さんやお父さんが過ごしにくいと感じたりしていたら幸せじゃない。国政は多くの思惑が絡むけど、都政は国の政争と関係ないはずです。僕が立候補した時の目標は『皆さんの幸せを追求すること』と『既存の選挙構造から抜け出すこと』でした」
この問題を考えるにあたって思い出すのは8年前の都知事選に出馬し「選挙は争いの場ではない」と言って度肝を抜かした候補高橋しょうご氏です。選挙と言う祭りは一見知事や議員などを選び出すだけのものに思えますが、その過程で様々な候補が様々な政策を持ち寄りその地域の掘り起こしていくというのも重要な機能ではないかと思います。その中で「自分の応援する候補、極端に言えば自分の意見だけが正しいので他は無視してくれ」とでもいうスタンスが浅ましいというか結果的に解決するべき問題を後回しにし遺恨を残すだけなのではないか、そんなことを感じてなりません。そろそろとんでもないキャンセルカルチャーに関してまずは候補者から支持者に投げかけるのはどうかと思います。そしてTVが取り上げる主要候補だけでなく多くの候補の決して安くはない供託金を払ってまで伝えたいメッセージに耳を傾けた上で投票するという理想は必要なのではないかとひまそら氏を巡る状況、高橋氏の掲げる理想、安野、うつみ候補の集めた10万票もの表は語っているように思います。
ヌードポスターと売春合法化〜河合ゆうすけ〜
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河合ゆうすけ候補の選挙公報@狛江市選挙管理委員会より
【公約】私が当選したら、「売春産業の合法化」を実現します!
— 河合ゆうすけ(ジョーカー議員)【東京都知事選立候補者】 (@migikatakawai) July 3, 2024
事実上、横行しているのに規制してももはや意味がない。
ドイツのように合法化して経済を活性化させよう。#都知事選 #ポスター #河合ゆうすけ #ポスター貼りボランティア募集 pic.twitter.com/t27fIvaeDP
さて最後に取り上げるのは女性の裸のポスターで話題になった河合ゆうすけ候補、一見ふざけているように思いますが、実は売春合法化と言う公約に連動したものだと知って合点がいきました。
【独自】歌舞伎町ホスト"売り掛け廃止"で異変..."立ちんぼ"が急増? 「営業やりづらい」街から撤退するホストクラブも@FNNプライムオンライン2024年4月10日
コロナ禍以降、路上売春所謂立ちんぼやその背景にあるホストクラブの売掛金問題が浮上してきました。その為今年4月からホストクラブの「売掛」が廃止になった訳ですが、ただ却って立ちんぼが増えたという話も聞きます。
個人的には「売掛」廃止の効果をもう少し見守ったほうが良いとは思いますが、根本的にこういった事に関して立ち位置をはっきりさせる為合法化と言うのは当然あってよい問題提起だと思います。
合法化されて生活がより厳しくなったドイツの売春婦@JBPress2013/6/12より
先々週、ハンブルクの話の中で、ドイツでは売春は合法だということに触れたら、びっくり仰天した読者が多かったようだ。2002年に売春法が施行されて以来、この国では売春は合法、つまり、公序良俗に反する行為ではなくなった。〜中略〜
この売春法を作るのに熱心だったのは、当時、連立政権をなしていたSPD(社民党)と緑の党だった。彼らの目的は、売春を他の職業と同等にすることによって、売春婦(もちろん売春夫も)の法的、および社会的な状況を改善しようというものだった。
それ以来、売春は正規の一大産業となり、そこに従事する売春婦はそれを職業として届け出て、健康保険やら年金など社会保障制度にも組み込まれることが可能になった(実際にそうしている人は稀)。また、売春婦を使って商売をする者もそれを事業として届け出て、売春婦の社会保障費の半分を負担する義務が生じた(これも稀)。
河合候補が書いている様にドイツでは売春が合法であり、その結果売春に従事している人達は公的年金・社会保障制度に関する負担を行い恩恵も受けられるようになったという事らしいです。そう見ると今の状態よりも良くなりそうな気がする反面日本とドイツの各種制度は当然違いがあり、売春に関わる人達のスタンスも違いはあるように感じます。さて何故こんなことを長々と書いたかと言えば、本来このポスターの問題が出た時に当然これくらいは成すべきことだと思うのですが、それをやるところがほとんど見られずただひたすら「裸のポスターはけしからん」と言う話ばかりだったからです。河合氏もそこは計算してやっている感じがありますが、もしかしたらこれは河合候補からメディアへの問題提起でもあったのかもしれません。
60%を超える投票率が見せる令和のネット選挙への希望
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都知事選 現職の小池氏が3回目の当選 石丸氏 蓮舫氏らを抑える@2024/7/8NHKより
さて今回の都知事選挙の投票率は60%を超え平成以降で2番目に高い高投票率でした。小池知事の信任投票に近い形でありながら石丸信二氏VS蓮舫氏の2・3位争いが近年になく盛り上がり、安野たかひろ、うつみさとる、ひまそらあかねと言った個性的な新人候補が10万以上の大きな得票を掘り起こし、悪ふざけしているように見える河合候補も思った以上に深い問題提起を悪ふざけの極北とも言われたあのポスターに仕掛けていました。そして何より大切なのは高橋しょうご氏が8年前の知事選で投げかけた「争わない選挙」と言う言葉が象徴するものでもあります。自分の推し以外は足を引っ張るのではなく推し以外の候補の投げかけたものをきちんとつかめるのが大人である有権者の役目ではないかという事で子の都知事選挙の記事を占めたいと思います。
1.お金の話その5〜復活する金利が問うもの〜
2.1993年はもう終わったんだという喝!!〜張本・三浦カズ騒動に思う〜
3.令和の大きな宿題その1〜親から自立できない中年未婚女性はどれだけいるか〜
4.令和の大きな宿題その18〜中高年独身女性の貧困問題を整理する〜
5.令和の大きな宿題その9〜平成の主役たちの黄昏ニート・ひきこもり女性に思う〜
1位にはお金の話その5〜復活する金利が問うもの〜が入りました。6月には1ドル160円円台後半と37年ぶりの円安水準となり、また電気ガスなどの補助も無くなったことで物価高が意識されたのか読まれました。
2位には1993年はもう終わったんだという喝!!〜張本・三浦カズ騒動に思う〜が入りました。三浦カズの復帰の情報が入り、そろそろ57歳のカズのプレイに対してこの記事が書かれた2015年に比べて厳しい意見が増えている様な気がします。
3位には令和の大きな宿題その1〜親から自立できない中年未婚女性はどれだけいるか〜が入りました。都知事選が話題ですが東京都が導入されるらしいAI婚活アプリで低年収の女性が排除されるらしいという噂があるので、とうとうこの問題が公になるのか注目したいところです。
4位には令和の大きな宿題その18〜中高年独身女性の貧困問題を整理する〜が入りました。3位の記事にも通じるのですが、中高年独身女性の問題がクローズアップされそうですが、この記事を書いた頃と比べ所謂ホストの問題で貧困女性に向けられる視線が変わってきそうな気がします。
5位には令和の大きな宿題その9〜平成の主役たちの黄昏ニート・ひきこもり女性に思う〜が入りました。3,4,5位に同じようなテーマの記事が入りました。中高年独身女性の少なくない数が親世代の経済的なフォローを受けていると思うのですが、団塊の世代が80歳の声を聴く現在、今後どの様な展開になっていくかと言う不安はあります。
10〜8位:努力する方法
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ローカル線の記事をいっぱい書きました。
10位 令和の大きな宿題外伝〜電車を失った街が語る事〜2020年7月(1月5位)
10位には福井県で起こった京福電鉄廃線〜えちぜん鉄道設立に関する、所謂負の社会実験と言われる流れを中心に書いた記事が入りました。
政治家とブレインの意地を見せてほしい〜吾妻線を考えるその2〜
先人の築き上げた資産を安易に手放すのか〜吾妻線と万座温泉に思う〜
芸備線改善策を考える
今年は5月6月にこれからの在り方の議論が始まった関係で広島県の芸備線、群馬県の吾妻線を取り上げてみました。赤字旅客線の議論と言うと通学だったり、観光だったりに偏りがちですが、やはり大切なのはその地域に応じた多様な移動のニーズにいかに応えるか、掘り起こすかという事なのではないかと思います。という事で芸備線では通学、吾妻線では観光と言う議論では抜けていた部分を中心に書いています。またこういった議論が巻き起こるだけに列車本数などかけるコストを必要最小限にして赤字も最小化している感がありますが、やはり線路を生かすためには一定の投資が必要になってくるのかもなと言うのも感じました。
選挙の時は選挙公報を見てきちんと投票しよう@クルマを1台減らして豊かな生活を手に入れよう外伝その1
またえちぜん鉄道本体に関してはマガジンでも取り上げてみました。マガジンは家計の視点で書いている面が大きいですが、書いて感じたのはやはり鉄道などの公共交通は地域の資産であり、その地域の資産が失われたり毀損したりするとその付けは車の保有費や、渋滞による通勤・通学時間の増加、子供の通学の為の送迎時間など、人的・経済的な負担が各個人の押し付けられるのだなと改めて感じました。
9位 お金の話その3〜単身赴任のおっさんに学ぶクルマなしの地方・郊外生活〜2023年1月(1月5位)
9位にはお金の話第3弾、イエとクルマと言う私のお金話の軸になる部分を書いた話になります。また地方=クルマなしに生活できないというイメージがあるので場所と実体験もあって工夫次第で何とかなるのではと言う視点で書いています。
クルマを1台減らして豊かな生活を手に入れよう
今年始めたマガジンはこの記事の延長線上のものです。今のところは地方都市(人口10万人以上)でクルマを1台減らして生活するための具体的なノウハウを中心に書いています。実際具体的な場所を指定しないのが難しいところです。とは言え「地方はクルマ社会」と言う言葉で終わらせるにはもったいないなと思いつつ書いていますので興味のある方はご覧になってください。
8位 お金の話外伝〜ロスジェネ貧困女性の挽回策はあるか〜2022年12月(4月5位)
8位にはロスジェネ貧困女性問題の解決案という訳ではないですが、NISAやiDeCo等について書いたこの記事が入りました。貧困問題、特に女性の貧困に関しては政治による救済と言う意見が多いですが、やれる努力に関しては纏めておくべきだろうという気持ちで書いた記事です。
「いったいホストに何千万もつぎ込む売春女のどこが貧困なんだよ(笑)」「ここです」。@Something Orange
実際所謂立ちんぼやホストの問題が出て来て以降、貧困女性の問題はあまり聞かなくなりました。正直な所ホストにつぎ込んでいる女性を政治的に救済するという構図はさすがに無理があると言った所でしょうか?個人的には自己責任と言う気はないですし、政治的救済を否定する気もないですが、「昨日より今日を良くするために努力する方法」と言うのは周知していく必要はあるのではと感じて書いています。
7位〜5位:夢から覚める時
7位 令和の大きな宿題その10〜少子化政策は地に足ついたものに転換できるか〜2021年11月(3・4月4位)
7位には2021年11月に書いた少子化に関する記事が入りました。
なぜ? フランスやスウェーデンの出生率低下から、日本の少子化の本質を考える@読売新聞2024年5月23日
少子化関連と言うと昨年3位に入ったChoose or Loose課題多き参院選2022その1平成女子に見る少子化対策の曲がり角もありますが、今年はこの記事が来ている感じです。背景には日本だけでなくアジア・欧米の先進各国でも日本同様、下手をすれば日本以上に少子化が進んでいる状況があるように感じます。変な言い方になりますが「欧州に学べと言われても欧州も少子化では」となった際に国内でどこが出生率が高いかを書いたこの記事が注目されたのかなと思っています。もしかしたら今年下半期には「おうしゅうでなく九州に学べ」と言うのが出て来るか楽しみです。
6位 令和の大きな宿題その25 即決を避けるべき時代〜ポストコロナ・インフレ時代に思う〜 2023年12月 (1月3位、2月4位、3月3位)
6位には昨年末に書いた今年の展望記事がランクインしました。
仏総選挙、極右・国民連合が首位 マクロン氏の与党連合3位に@AFP通信2024年7月1日
ニューヨーク・タイムズ、バイデン氏に大統領選撤退要求@日経新聞2024年6月29日
さて先に言うと円安解消予想が外れて申し訳ありませんでした。とは言え、即決を避けるべきと言う状況はほぼあたりかなと思います。とは言えアメリカ大統領選挙では現職バイデンの苦戦が伝えられ、フランスでは総選挙でメディアから極右と呼ばれている勢力が躍進するなど政治的な変調が少しずつ進んでいるように思います。こういう時代は即決を避けるべきと言うのは心にとめておいても良いのかなと思います。
5位 令和の大きな宿題その1〜親から自立できない中年未婚女性はどれだけいるか〜2020年1月 (5月1位、6月3位)
5位には2022年の年間ランキング以来この記事が入りました。
東京都がマッチングアプリ、夏にも実用化 「独身」「年収」証明必須@朝日新聞2024年6月4日
さて都知事選真っただ中ですが、その東京都で夏にも導入されそうなマッチングアプリが少し話題を呼んでいます。年収証明が必須の様でその様子に敷居が高いという反応もあるようです。男性の場合基本的に婚活に関わる事では年収証明が必須だったので反応は主に女性になると思いますが、こう言った事で段々潜在化していた「親から自立できない中年未婚女性」が顕在化して行くように感じます。
3位その1:夢から覚めた後
3位 令和の大きな宿題その18〜中高年独身女性の貧困問題を整理する〜 2022年12月 (4・5月2位、6月4位)
3位には同数で2つの記事がランクインしました。1つは中高年独身女性の貧困問題をまとめたこの記事です。
シリーズ都知事選「小池都政チェック」 抜け落ちた中高年単身女性の困窮対策 大学の非常勤講師として41年 社会保険に入れず年金は月5万円弱@生活ニューコモンズ2024年6月30日より
中高年単身女性でつくる「わくわくシニアシングルズ」の大矢さよ子さんは「東京都の40代〜50代の独身女性は47万人。死別女性の3万人、離別女性の17万人を足した数の2倍以上です。地方から東京に出てきて、ずっと非正規で働いてきた人も多い。なのに、ここに目を向けた施策がない」とみる。
8位の記事にも少し書いた部分ですが、かつてに比べて貧困女性への視点は厳しくなりつつあり、またこの記事でも忘れられがちですが今の4〜50代は就職氷河期世代と考えると厳しいのは女性だけではないという前提も忘れてはいけません。貧困女性だけ救済するというのは年々政治的に難しくなってくるのではないでしょうか?
東京都知事選挙立候補者一覧@東京都選挙管理委員会
実際都知事選の選挙公報を見てもシングルマザー対策はあっても単身の貧困女性への施策はないです。当然厳しい経済状況にいる人への対処は必要ですがそこに男女の区別はないという方向に向かうのではと感じます。これは平成の男女平等という夢がその実現によって覚めていく光景に思えます。
3位その2:経済圏時代の勝敗
令和の大きな宿題その26 イトーヨーカドーの苦境があらわす経済圏の時代 2024年2月(2月2位、4月3位)
もう1つの3位には大手スーパーのイトーヨーカドーが東北・北海道などで大規模な閉店を行った際に書いたこの記事が入りました。
セブン&アイHD イトーヨーカ堂などスーパー事業の上場 検討へ@NHK2024/4/10
そごう・西武 西武池袋本店の改装計画公表 売り場面積は半分に@NHK2024/6/11
イトーヨーカドー関連のニュースを見るとコンビニ以外の「モノを売る」商売の未来に関して暗澹たる気持ちになります。ライバルであるイオンを見ると金融を軸とした経済圏を築いた事で生き残っていく状況が見て取れたというのがこの記事のポイントです。
『Suica』『PASMO』が熊本県のバスで使えなくなる!? 代わりに「クレジットカード導入」の理由@TBS2024/5/27
ただその分経済圏を巡る争いも増えていきそうです。熊本で起こった交通系ICカードを巡る騒動はその前兆なのかもしれません。
第2位:夢から覚めた後に
第2位 コスパと言う言葉が語るもの 2015年9月(3月1位)
2位にはまさか10年近く前に書いた記事が入りました。
「結婚を避け、子供をもたない」ほうが人生のコスパが良い...現代の日本人に起きている"憂慮すべき変化"@President@2024年3月17日
背景にはこの記事を書くきっかけとなった熊代亨氏のblog記事があったのですがその2024年版と言える記事が出てきたからと思われます。熊代氏の「結婚までコスパで考えている人が増えたから非婚化が進んでいる」に対する反論は記事で書いた様に「年貢の納め時」と言う言葉がある様に昔も結婚に関してコスパを考える人が多かったと言う他ないですが、10年前と同じことを書きたくなった状況を見るに、今は2015年よりも悪化しているという事なのでしょう。
あまりのリスクに"まともな男性"は恋愛市場から去り問題男性が残る...「不同意性交罪」が引き起こす皮肉な現象@President2024/3/1
同時期に御田寺圭さんが「不同意性交罪」に関する懸念を書いているのですが、私はそちらの方が本質をついていて、もし熊代氏の思っている問題を解消する手段があるとすれば、恋愛・結婚へのハードルを下げると言うか、とにかくカップルを作り男性に「年貢の納め時」と諦めてもらうしか無かろうと思います。仮にそれをしなければ5位の記事に書かれた親元から自立できない中高年未婚女性が増え、彼女たちが親の死後貧困化し様々な騒動が起こるだけだと思います。そしてその兆候は見え始めているように思います。
令和の大きな宿題その21〜ある夫婦の死と取り残されたお嬢様〜
ただその為の政治的な困難を考えると難しいと言う他ないですが、ただ7位の記事が今年読まれたことが語る様に多くの先進国でそれが問われているのではないでしょうか?
1位:金利が復活する時代に
1位 お金の話その5〜復活する金利が問うもの〜 2023年10月 (1月2位、2月1位、3月2位、4月1位、5月3位、6月1位)
1位には昨年10月長期金利が1%近くなったのを機に書いたこの記事が入りました。1位3回、2位2回、3位1回と全月3位以内と安定しPV数も2位に2.5倍以上と圧倒的でした。
10年物国債表面利率、1.1%に上げ 異次元緩和前水準に@2024年7月2日
さて記事の主人公とも言える長期金利は停滞した時期もあったものの、そろそろ1%の声がはっきりと聞こえてくるようになりました。
住宅ローン、変動型も金利上げ auじぶん銀行が7月から@日経新聞2024年6月27日
そして上がるあがると言われていた変動金利型の住宅ローンの金利上昇の足跡も聞こえてきました。「銀行にお金を預けても金利はつかない」、「金利は上がらないのだから金利の安い変動金利で住宅ローンを借りる」と言った平成末期の常識が徐々に崩れ始めて来たと言う感があります。その中で金融資産、特に貯金がある人が有利で彼らの動きが左右するものが大きいと言うのがこの記事での結論です。実際彼らが金利の上がった預金や国債を選ぶのか、それとも投信や株を選ぶのか、不動産を選ぶのかこう言った事が注目されます。
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上半期まとめ
如何だったでしょうか?ランキングの太字のサブタイトルを書いていて思ったのは平成後期の様々な前提条件(=夢)が崩れて(=覚めて)きて剥き出しの令和と言う時代の光景が見え始めてきたのがこの半年ではないかなと思います。果たして今年の下半期が読者の皆様と私にとってどのような半年となるでしょうか?良き半年である事を祈ってこの記事を閉じたいと思います。
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