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アメリカサブプライムローン(会社)破綻再び
アメリカで自動車向けのサブプライムローン会社が不正の疑いをかけられたと思ったら破綻と言うニュースが出てきました。。
さてサブプライムローンと言うと、私のような古い人間は住宅のそれとその破綻による恐慌を思い出してしまいますが、現段階で証券化市場の規模は数百億ドルと恐慌を起こす規模ではないようです。背景にはインフレによる金利上昇と景気減速による雇用市場の軟化があり、それでも住宅同様、クルマと言うアメリカでは低所得者でも無理をしてでも購入する必要があるものを購入するためのローンであり、高金利かつ相対的にリスクの低い為、証券化され、その規模を拡大してきたという事なのでしょう。
日本で流行る残クレアルファード揶揄ソング
さて残価設定ローンと言うのは上の様なもので最終回の支払いまでの期間最終回の支払い分を除いた残価を返済していくというもので、返済額が小さくなることで限られた所得で高価な車を保有するものです。その一方で使用時に傷をつける等クルマの価値を下げる行為があると最終支払いで追加費用が発生するので例えば上で取り上げられていた動画ではアルファードの持ち主が子供たちに注意する様子が描かれています。
金融商品化するクルマとその近づきつつある限界
言って見れば車が工業製品から、金融商品に変わり、そしてその限界が近づいてきつつあるという事なのでしょう。金融商品化でこれまでではとても購入が出来なかった所得でクルマそのものが購入出来たり、あるいは高級車が購入できるようになった反面、あくまでディスカウントではなく、リスクの高さを高い金利とローンの長期化、あるいは下取りによって足りない分を回収するスキームと言う事で、対象である低所得者層はむしろ相対的に高い所得の人よりも負担は重い。アメリカではサブプライム層の延滞率が過去最高となっていて、それに伴いサブプライムローン会社が破綻したという事でしょう。言って見ればアメリカで起こったのは失業などでの所得減少あるいは物価高騰などちょっとしたきっかけで生活必須品であるクルマを手放す低所得者層が増えてきているという事です。
都心に増える駅近億ションと地方や郊外不動産の苦戦が示すもの
日本ではアメリカほど深刻な事態ではないですし、残クレアルファードもあくまで所得が少ない人が残クレローンで無理に高級車を買う人を揶揄すると言った話です。ただ今進んでいるのは少しずつ「クルマが無ければ生きていけない」と言う場所からお金や仕事などを持つものから離れていく光景都心部の駅近のマンションの価格が青天井とも言える上昇を続いていく反面、クルマがないと生きづらい郊外や地方から人口が流出しています。しかし、それも持つものだけの動きとも言えます。
宇都宮LRTの成功と持たざる者が金融商品化した車から距離を置く手段
しかしある意味で当事者である低所得者などの「持たざる者」は相変わらず金融化したクルマと距離が置けないという側面も見て取れます。大都市の駅近億ションに手を出せるのは間違いなく高所得者ですし。例えば「クルマ社会である地方都市で公共交通に投資を行う」と言うのは考えられても良いのかなと思います。実際宇都宮のLRTの成功はよく言われます。実際クルマ社会の地方でも一定規模のある都市で「使える公共交通」を整備する事でクルマを完全に手放すのは難しくても1人1台と言う状況から脱却する選択肢は出来ると思います。
宇都宮は極端にしても持たざる者が金融商品化したクルマから逃げる手段の確保を考えておく必要のある時期に入りつつあるのではと思いますがいかがでしょうか?
アメリカサブプライムローン(会社)破綻再び
自動車版サブプライム破綻、ウォール街に衝撃拡大-証券化市場に火種@bloomberg2025/9/12より
テキサス州のサブプライム(信用力の低い個人向け)自動車ローン会社が突然破綻し、その衝撃は地元の自動車ディーラーから、JPモルガン・チェースやブラックロックといったウォール街の大手金融機関を巻き込むまでに広がった。数百億ドル規模に成長した自動車ローン証券化市場で、痛みが本格化し始めているとの懸念が生じている。
アメリカで自動車向けのサブプライムローン会社が不正の疑いをかけられたと思ったら破綻と言うニュースが出てきました。。
自動車版サブプライム破綻、ウォール街に衝撃拡大-証券化市場に火種@bloomberg2025/9/12より
トライカラー・ホールディングスに不正の疑いがかけられているとの報道が出たのは9日夜。同社はその数時間後に連邦破産法第7条による清算手続きを申請した。金利の急上昇と雇用市場の軟化という向かい風が吹く高リスク融資ビジネスにとって、著しい痛みを伴う打撃となった。事情に詳しい関係者によると、連邦検察当局は詐欺疑惑の捜査を開始した。
何年にもわたり、投資家はサブプライム自動車ローン市場に多額を投資してきた。ウォール街の金融商品では享受できない高金利が資金を引き寄せ、その規模は約800億ドル(約11兆7700億円)にまで膨れ上がった。しかし2000年代のサブプライム住宅ブームに見られた熱狂に似て、この飽くことのない投資需要も甘い貸し出し基準や必要なセーフガードの欠如につながったと、一部で批判の声が上がっている。
さてサブプライムローンと言うと、私のような古い人間は住宅のそれとその破綻による恐慌を思い出してしまいますが、現段階で証券化市場の規模は数百億ドルと恐慌を起こす規模ではないようです。背景にはインフレによる金利上昇と景気減速による雇用市場の軟化があり、それでも住宅同様、クルマと言うアメリカでは低所得者でも無理をしてでも購入する必要があるものを購入するためのローンであり、高金利かつ相対的にリスクの低い為、証券化され、その規模を拡大してきたという事なのでしょう。
日本で流行る残クレアルファード揶揄ソング
[フレーム] 「残クレアルファード」大バズり、AIを駆使した動画に中高年がハマったワケ@2025年7月23日よりまた少し前ですが残価設定ローンで高価なアルファードを購入した人を揶揄する所謂「残クレアルファード」動画が大流行りしました。
「残クレアルファード」というフレーズを含む楽曲群がバズっている。ネットをある程度やる人なら知っているか、あるいはどこかでその名を見かけたことくらいはあるかもしれない。AI画像を使ったラップ動画「残クレアルファード」がYouTubeなどに投稿されて注目を集めたことから、その派生の動画・曲が次々に生み出されてミーム化している。
残価設定ローンとは?メリット・デメリットや利用時の注意点を解説@2025年5月21日より
・残価設定ローンとは、車両本体価格の一部を最終回の支払い分として据え置き、頭金と最終回分を除いた総額を分割して支払う方法のこと
・最終回の支払い方法は「新しい車に乗り換える」「車を返却する」「車を買い上げる」の3パターンから選べる
・毎月の返済額を抑えられるなどのメリットがある一方で、車の使用に制限があるなどのデメリットもある〜中略〜
残価設定ローンを利用するメリットの1つは、毎月の返済額を抑えられることです。残価として据え置く分を除いた金額を分割して支払うため、通常の分割払いでは手の届かない車に乗れる可能性もあるでしょう。〜中略〜
車の状態によっては、残価設定ローンの最終回の支払い時に追加費用が発生する可能性があります。例えば、車に傷をつけたり、定められた走行距離制限を超えたりした場合などが該当します。
さて残価設定ローンと言うのは上の様なもので最終回の支払いまでの期間最終回の支払い分を除いた残価を返済していくというもので、返済額が小さくなることで限られた所得で高価な車を保有するものです。その一方で使用時に傷をつける等クルマの価値を下げる行為があると最終支払いで追加費用が発生するので例えば上で取り上げられていた動画ではアルファードの持ち主が子供たちに注意する様子が描かれています。
金融商品化するクルマとその近づきつつある限界
米自動車差し押さえ件数、24年は金融危機以来の高水準-金利上昇響く@bloomberg2025/3/7より
米国では昨年、自動車の差し押さえ件数が急増し、世界的な金融危機さなかの2009年以降で最多となった。高まる消費者のストレスが経済に波及しつつある兆しだ。
米調査会社コックス・オートモーティブのデータによると、24年の差し押さえ件数は約173万件と、前年比で16%増、22年からは43%増えた。
金利の高止まりと自動車価格の上昇で、消費者は毎月の支払いがますます困難になっていることがあらためて示された。〜中略〜
フィッチ・レーティングスによれば、サブプライム(信用力の低い個人)の借り手のうち、自動車ローンの返済が60日以上遅れている割合は1月に6.56%に達し、1994年の統計開始以降で最高となった。2月の延滞率は6.43%とやや改善したものの、依然として記録的な高水準にとどまっている。
言って見れば車が工業製品から、金融商品に変わり、そしてその限界が近づいてきつつあるという事なのでしょう。金融商品化でこれまでではとても購入が出来なかった所得でクルマそのものが購入出来たり、あるいは高級車が購入できるようになった反面、あくまでディスカウントではなく、リスクの高さを高い金利とローンの長期化、あるいは下取りによって足りない分を回収するスキームと言う事で、対象である低所得者層はむしろ相対的に高い所得の人よりも負担は重い。アメリカではサブプライム層の延滞率が過去最高となっていて、それに伴いサブプライムローン会社が破綻したという事でしょう。言って見ればアメリカで起こったのは失業などでの所得減少あるいは物価高騰などちょっとしたきっかけで生活必須品であるクルマを手放す低所得者層が増えてきているという事です。
都心に増える駅近億ションと地方や郊外不動産の苦戦が示すもの
都内駅近マンション価格、10年で2倍:その理由と市場動向@千代田区マンション情報館より
今回は、駅近マンションの価格が急騰している背景とその影響についてお伝えします。2024年の調査では、東京都で駅徒歩5分以内の新築マンションの平均価格が1億1449万円となり、10年前の2倍に達しました。
地方や郊外のマンションが売れない理由と後悔しないための対策@不動産売却センターより
地方や郊外の多くの地域では、人口減少が進んでいます。このため、マンションの需要が減少し、売り手が多くても買い手が見つからないという状況が生まれています。特に若者や働き盛りの世代が都市部へ流出することで、地方のマンション市場はさらに冷え込んでいます。例えば、地方都市では新築マンションの供給が過剰である一方、人口が減少しているため、供給と需要のバランスが崩れ、既存のマンションは売れにくくなっています。
日本ではアメリカほど深刻な事態ではないですし、残クレアルファードもあくまで所得が少ない人が残クレローンで無理に高級車を買う人を揶揄すると言った話です。ただ今進んでいるのは少しずつ「クルマが無ければ生きていけない」と言う場所からお金や仕事などを持つものから離れていく光景都心部の駅近のマンションの価格が青天井とも言える上昇を続いていく反面、クルマがないと生きづらい郊外や地方から人口が流出しています。しかし、それも持つものだけの動きとも言えます。
宇都宮LRTの成功と持たざる者が金融商品化した車から距離を置く手段
地価調査 栃木県全体では33年連続下落もLRT沿線は上昇@NHK2025/9/16より
ことしの地価調査の結果が公表され、県全体では33年連続の下落となりました。 一方、宇都宮市のLRTの沿線では、住宅地・商業地ともに上昇が続いています。
しかしある意味で当事者である低所得者などの「持たざる者」は相変わらず金融化したクルマと距離が置けないという側面も見て取れます。大都市の駅近億ションに手を出せるのは間違いなく高所得者ですし。例えば「クルマ社会である地方都市で公共交通に投資を行う」と言うのは考えられても良いのかなと思います。実際宇都宮のLRTの成功はよく言われます。実際クルマ社会の地方でも一定規模のある都市で「使える公共交通」を整備する事でクルマを完全に手放すのは難しくても1人1台と言う状況から脱却する選択肢は出来ると思います。
宇都宮は極端にしても持たざる者が金融商品化したクルマから逃げる手段の確保を考えておく必要のある時期に入りつつあるのではと思いますがいかがでしょうか?
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