2007年12月
2007年もとうとう最終日...、と言うことでべたながら今年を振り返ってみましょう。
個人的に今年1年を振り返って思うことは「いろんな列車に乗っていろんなところに行ったなぁ」と言う事、あげてみると
1月は銚子電鉄のサポーターイベント
3月は鹿島鉄道の廃線最終日
4月は集中していて北総春祭り、や群馬出張の際の上毛電鉄やわたらせ渓谷鉄道
8月には親族の法事にかこつけてJR九州や西日本鉄道、熊本電鉄や熊本市電など九州の鉄道
9月には鉄道ではないですが横浜のカーフリーデー
11月は上毛電鉄のカレンダー配布イベント
10月、12月には都電のネットワークを充実させたいと言う人たちによる街歩き会などに参加してきました。
中だるみはありますが月1回ペースでどこかへいって来たと言うのは出不精な私にとっては頑張った部類ではないかなと思います。
一方社会のほうでもPASMOが売り切れになったり、鉄子の旅がアニメ化されたり木村裕子さんのような鉄道アイドルが出てみたり、鉄道博物館移転開業の際相当な大賑わいを見せたりと鉄道ブームと呼ばれる1年でした。
個人的にはこの鉄道ブームの1年を生み出した要因は以下のようなものだと思います。
・団塊世代の大量退職
・メディア離れが著しい2〜30代の独身男性
・廃線など人が集まるイベントが多かった
・LRT等新しい交通機関への関心が徐々に高まった
それぞれに関してみていくと
・団塊世代の大量退職
・LRT等新しい交通機関への関心が徐々に高まった
これに関しては時間が生まれたこの世代の1つはレジャー、もう1つは地域参加としての鉄道と言う点は注目されます。実際カーフリーデーなどのイベントを見てみるとこの世代の頑張りと言うのは思った以上に大きいですし、ローカル線めぐりをする人も多いです。
・メディア離れが著しい2〜30代の独身男性
・廃線など人が集まるイベントが多かった
これはアキバ系などにも共通しますが第2団塊世代等人口の厚みがあり、独身で可処分所得が比較的高いこの層のTVを中心とした既存メディア離れに歯止めをかけるべく比較的人数的に多くアプローチのしやすそうな鉄道好きへのアプローチと言う側面があるのではと感じます。
実際銚子電鉄絡みでは2chが広告を出したり、ボランティアで度々銚子に訪れる人たちがいたのが印象的で、廃線日のときも列車や沿線では高価なデジカメやビデオカメラで列車や風景を撮影する人たちであふれていたのが印象的でした。
さてこの鉄道ブームから来年を見据えていくと
まず注目したいのは2〜30代の独身男性の動向です。最近同年代の30代の男性と飲むと独身率の高さにびっくりすることがあります。一方で彼らのプライベートを聞くと資格を取って別分野への進出を目指してみたり、鉄道系なら廃線になりそうな路線を活性化させるために動き回ってみたり、前に書いた前橋に集まる若者ではないですが、自分の人生を充実させる為の手段として、結婚して子供を作ってと言う以外の選択をする人が増えているような気がします。当然結婚できたほうが良いと意識を持ちつつですが、ただその実現に向けた時間とお金のリソースの配分はかつてより激減していると言った所でしょうか?
女性の流行ファッションを発信するデパートがつぶれその跡地にPCやデジカメなど彼らが別の充実手段の為の道具を売る大型電気店が進出した有楽町や横浜、多い町といった地域の光景は象徴的です。
もう1つ考えなくてはならないのは当たり前ですがこの鉄道ブームの背景にある地方を中心とした公共交通の苦戦です。最近でも茨城交通やいすみ鉄道の社長募集や長野県松本市の交通事業者アルピコグループの経営不振など様々な問題が浮かび上がってきています。またガソリン価格がリットルあたり150円と高騰を続けている状況が車利用者の負担増加と言う追い討ちをかけるよう感じます。
今後地方を中心に「いかに交通を守るのか」と言う問題が重くのしかかってきそうです。
また東京などの大都市でもこの問題が無視できなくなりつつあるような気がします。なぜかといえば建築基準法改正の影響により住宅着工件数が激減と言う状況にあるから、実際現在首都圏大手私鉄の小田急や東急・東武・西武などで混雑緩和のための複々線化工事を行っているのですがこの状況では混雑緩和が実現しても沿線人口増加が期待できず、苦しくなる可能性があります。実際小田急はロマンスカーの地下鉄乗り入れ、東急は目黒線や大井町線での急行運転、東武は伊勢崎線での急行系の原則地下鉄乗り入れや東上線での特急運転の充実など少しでも乗客を増やすべく必死になっています。
より悲惨なのは現在赤字の3セク鉄道で北総鉄道を除けば借金に対する収入の比率が5%以下の会社が多く経営改善には増客増収が不可欠なのですがそれが鈍ってくることは痛手です。特に好調なつくばエクスプレスは2%台でかつ投資用不動産が多く、沿線自治体からの住宅販売の収益を利用した無利子融資も多いので一旦不動産相場が崩れると会社だけでなく沿線自治体を巻き込んだ問題に結びつきかねない懸念が大きい、地方のローカル私鉄は数億円の赤字で廃線になりますが3セク鉄道は数百億円の赤字を出しても莫大な建設費の償還の為残さざるを得ない状況にあるだけに注意が必要です。
そう言った意味で来年は大都市の公共交通だけでなく周辺部の不動産や自治体の財政状況などにも注目せざるを得ない可能性は高くなりそうです。
さてそんなこんなでくれていく2007年あなたにとってどんな年だったでしょうか?
来年は良い年になることを祈りつつ今年最後の更新としたいと思います。
個人的に今年1年を振り返って思うことは「いろんな列車に乗っていろんなところに行ったなぁ」と言う事、あげてみると
1月は銚子電鉄のサポーターイベント
3月は鹿島鉄道の廃線最終日
4月は集中していて北総春祭り、や群馬出張の際の上毛電鉄やわたらせ渓谷鉄道
8月には親族の法事にかこつけてJR九州や西日本鉄道、熊本電鉄や熊本市電など九州の鉄道
9月には鉄道ではないですが横浜のカーフリーデー
11月は上毛電鉄のカレンダー配布イベント
10月、12月には都電のネットワークを充実させたいと言う人たちによる街歩き会などに参加してきました。
中だるみはありますが月1回ペースでどこかへいって来たと言うのは出不精な私にとっては頑張った部類ではないかなと思います。
一方社会のほうでもPASMOが売り切れになったり、鉄子の旅がアニメ化されたり木村裕子さんのような鉄道アイドルが出てみたり、鉄道博物館移転開業の際相当な大賑わいを見せたりと鉄道ブームと呼ばれる1年でした。
個人的にはこの鉄道ブームの1年を生み出した要因は以下のようなものだと思います。
・団塊世代の大量退職
・メディア離れが著しい2〜30代の独身男性
・廃線など人が集まるイベントが多かった
・LRT等新しい交通機関への関心が徐々に高まった
それぞれに関してみていくと
・団塊世代の大量退職
・LRT等新しい交通機関への関心が徐々に高まった
これに関しては時間が生まれたこの世代の1つはレジャー、もう1つは地域参加としての鉄道と言う点は注目されます。実際カーフリーデーなどのイベントを見てみるとこの世代の頑張りと言うのは思った以上に大きいですし、ローカル線めぐりをする人も多いです。
・メディア離れが著しい2〜30代の独身男性
・廃線など人が集まるイベントが多かった
これはアキバ系などにも共通しますが第2団塊世代等人口の厚みがあり、独身で可処分所得が比較的高いこの層のTVを中心とした既存メディア離れに歯止めをかけるべく比較的人数的に多くアプローチのしやすそうな鉄道好きへのアプローチと言う側面があるのではと感じます。
実際銚子電鉄絡みでは2chが広告を出したり、ボランティアで度々銚子に訪れる人たちがいたのが印象的で、廃線日のときも列車や沿線では高価なデジカメやビデオカメラで列車や風景を撮影する人たちであふれていたのが印象的でした。
さてこの鉄道ブームから来年を見据えていくと
まず注目したいのは2〜30代の独身男性の動向です。最近同年代の30代の男性と飲むと独身率の高さにびっくりすることがあります。一方で彼らのプライベートを聞くと資格を取って別分野への進出を目指してみたり、鉄道系なら廃線になりそうな路線を活性化させるために動き回ってみたり、前に書いた前橋に集まる若者ではないですが、自分の人生を充実させる為の手段として、結婚して子供を作ってと言う以外の選択をする人が増えているような気がします。当然結婚できたほうが良いと意識を持ちつつですが、ただその実現に向けた時間とお金のリソースの配分はかつてより激減していると言った所でしょうか?
女性の流行ファッションを発信するデパートがつぶれその跡地にPCやデジカメなど彼らが別の充実手段の為の道具を売る大型電気店が進出した有楽町や横浜、多い町といった地域の光景は象徴的です。
もう1つ考えなくてはならないのは当たり前ですがこの鉄道ブームの背景にある地方を中心とした公共交通の苦戦です。最近でも茨城交通やいすみ鉄道の社長募集や長野県松本市の交通事業者アルピコグループの経営不振など様々な問題が浮かび上がってきています。またガソリン価格がリットルあたり150円と高騰を続けている状況が車利用者の負担増加と言う追い討ちをかけるよう感じます。
今後地方を中心に「いかに交通を守るのか」と言う問題が重くのしかかってきそうです。
また東京などの大都市でもこの問題が無視できなくなりつつあるような気がします。なぜかといえば建築基準法改正の影響により住宅着工件数が激減と言う状況にあるから、実際現在首都圏大手私鉄の小田急や東急・東武・西武などで混雑緩和のための複々線化工事を行っているのですがこの状況では混雑緩和が実現しても沿線人口増加が期待できず、苦しくなる可能性があります。実際小田急はロマンスカーの地下鉄乗り入れ、東急は目黒線や大井町線での急行運転、東武は伊勢崎線での急行系の原則地下鉄乗り入れや東上線での特急運転の充実など少しでも乗客を増やすべく必死になっています。
より悲惨なのは現在赤字の3セク鉄道で北総鉄道を除けば借金に対する収入の比率が5%以下の会社が多く経営改善には増客増収が不可欠なのですがそれが鈍ってくることは痛手です。特に好調なつくばエクスプレスは2%台でかつ投資用不動産が多く、沿線自治体からの住宅販売の収益を利用した無利子融資も多いので一旦不動産相場が崩れると会社だけでなく沿線自治体を巻き込んだ問題に結びつきかねない懸念が大きい、地方のローカル私鉄は数億円の赤字で廃線になりますが3セク鉄道は数百億円の赤字を出しても莫大な建設費の償還の為残さざるを得ない状況にあるだけに注意が必要です。
そう言った意味で来年は大都市の公共交通だけでなく周辺部の不動産や自治体の財政状況などにも注目せざるを得ない可能性は高くなりそうです。
さてそんなこんなでくれていく2007年あなたにとってどんな年だったでしょうか?
来年は良い年になることを祈りつつ今年最後の更新としたいと思います。
写真:イルミネーションの綺麗な季節です@わたらせ渓谷鉄道間藤駅
12月15日(土)
ミュージスタ〜街なか演奏会2007
場所:前橋プラザ元気21 1Fにぎわいホール(上毛電鉄中央前橋駅よりマイバス千代田町4丁目バス停下車、JR前橋駅より県庁・前橋公園・渋川方面行きバス本町バス停下車)
時間:11:30〜16:00
内容:毎年、11月3日に行ってきたミュージスタを、前橋プラザ元気21オープン記念として開催します。
出演
細井小学校マーチングバンド
創造学園大学吹奏楽部
前橋工業高校吹奏楽部
前橋東高校吹奏楽部
参考:MUSICISTA(ミュージスタ) マリナとよしみのドキドキレポート!@群馬前橋のアジアンキッチンすってんぺブログ
ヤギカフェイベント第6弾肉まん食べ放題
場所:弁天通呑竜横丁ヤギカフェ(JR前橋駅、上毛電鉄中央前橋駅より新前橋駅西口行きバス立川町通り東バス停下車)
時間:20:00〜22:00
値段:男性:1200円、女性:1000円、子供:800円
内容:イベント第6弾、今回は肉まんの食べ放題、今回もアットホームな雰囲気のお店での店長のピアノライブはあるのか?
参考: いや@TAZ〜ska foolsリーダーの呟き〜
12月15日(土)16日(日)
中央通り歳末大感謝祭
場所:中央通り(上毛電鉄中央前橋駅、JR前橋駅よりマイバスすずらん前バス停下車)
内容:ワゴンセール、花花セール、屋台村、空き缶個数あてクイズ
参考
Qのまち歳末大感謝祭@コーギー グー
空き缶の数を当て「懸賞金」をゲット!! @群馬前橋のアジアンキッチンすってんぺブログ
12月16日(日)
ヨコハマ☆スカベンジ大作戦
集合場所:京急、横浜市営地下鉄、東急、みなとみらい線、相鉄、JR横浜駅北改札東口広場
集合時間:12:30
内容:楽しいクリスマスシーズン。「まち」はイルミネーションに包まれ、笑顔が溢れています。
しかし、その一方で毎年たくさんの『落し物』が集まり、私たちごみ拾いサンタがそれを感謝の気持ちに変え、ヨコハマに届けます。
コメント:最近話題の関東学院の学生さんがコスプレして横浜駅周辺でゴミ拾いを行います。参加したい方はクリスマスにちなんだコスプレあるいはサンタさんを想起させる赤い何かをつけてとのこと人より3倍早いゴミ拾いを目指しましょう
第2回まちなか音楽の泉コンサート〜2007
場所:前橋プラザ元気21 1Fにぎわいホール(上毛電鉄中央前橋駅よりマイバス千代田町4丁目バス停下車、JR前橋駅より県庁・前橋公園・渋川方面行きバス本町バス停下車)
時間:14:00開演
出演:北原 正恵 (ソプラノ)、星野 由里子 (ソプラノ)、松岡 由枝 (ソプラノ)、小澤 美佐 (メゾソプラノ)、海道 弘昭 (テノール)
江原 実 (バリトン)、大山 雅子 (ピアノ)、井上 春美 (ピアノ)
プログラム:歌劇「こうもり」より チャールダッシュ、アヴェ・マリア、クリスマスソングメドレー 他
参考:まちなか音楽の泉コンサート〜2007(今泉さんからのレポートです!) @群馬前橋のアジアンキッチンすってんぺブログ
写真:この路線の2の舞は避けたい〜鹿島鉄道最終日〜
さてさて面白い求人が飛び込んでまいりました。
いすみ鉄道株式会社社長公募
【公募要項】
1 職 種
代表取締役社長
2 求める人物像
民間企業等で培ったマネジメント能力、経営感覚、コスト意識、お客様志向や、柔軟な発想力・企画力等により、組織運営に優れたリーダーシップを発揮できる人材
〜中略〜
7 報 酬
報酬は年収700万円程度を予定しています。
茨城交通湊線 3セク社長を公募 年俸は700万円@茨城新聞11/30
来月10日告知 9000万円、市が出資
ひたちなか市などが出資する第三セクター方式の新会社による存続が決まった茨城交通湊線の再生問題で、同市設置の「湊鉄道対策協議会」(会長・本間源基市長)の第十回会合が二十九日、市役所内で開かれ、来春設立する新会社の社長を全国から公募することを決めた。市の方針を対策協が了承した。市は市民鉄道として再スタートを切るには民間出身の意欲的なトップが必要と判断した。一方、新会社への市出資額について、本間市長は会合後、約九千万円であることを明らかにした。
ローカル線とは言え社長の応募とは珍しいところで注目されます。さて両者の経営状況を見ますと
いすみ鉄道2006年度
鉄道事業営業収益 101.0百万円
鉄道事業営業費用 233.2
鉄道事業営業損益 ー132.1百万円
付帯事業営業収益 14.1百万円
付帯事業営業費用 12.6
付帯事業営業損益 1.6百万円
全事業営業損益 ー130.6百万円
営業外損益 2.7百万円
経常損益 ー127.8百万円
特別損益 145.4百万円
当期純利益 17.2百万円
茨城交通2004年度(参考数字で見る鉄道2006)
営業収益 243.0百万円
営業費用 254.8百万円
全事業経常損益 -552.4百万円
いすみ鉄道は当期黒字ながら補助金依存体質ですし、茨城交通も当然のことながら黒字体質とは言いがたいようです。
そのため下のような支援体制、所謂上下分離方式と呼ばれる支援体制が用意されています。
「いすみ鉄道再生会議」最終報告より
(2) 新たな補助制度の導入(上下分離方式の考え方による補助)
・ いすみ鉄道に対して、路線の維持を図るため、鉄道基盤を道路等と同じ社会資本として捉え、公的支援を行います。
・ 具体的には、現行の赤字補てん方式に代わり、いわゆる下部(インフラ的な部分)の修繕費等の費用を県・市町が協調して補助する新たな支援方式を導入します。
現行
茨城交通湊線に対する支援の概要についてより
3.経営支援について
○しろまる平成20年度から24年度の5ヶ年間で約1.1億円の経営支援の必要性を確認し、この範囲内で県、ひたちなか市は次の支援を行います。
・ひたちなか市は固定資産税相当額の補助を行います。
・県・市は、線路維持費、電路維持費等の修繕費について、補助を行います。
さてさてこれだけの支援のもとで再生請負人求むといった所ですがもし私が応募するとしたら(実際はしないと思うのですが)注目したいのはJRとの連携になると思います。と言うのは両路線の特徴として浮かび上がってくるのは
・発着地が県庁市でない大原(いすみ)、勝田(茨城交通)で東京や千葉・水戸といった都市部へのアクセスはJR頼み
と言う性格からです。それを裏付けるかどうかは分かりませんが「いすみ鉄道再生会議」最終報告ではこんな記述があります。
1 現状
(1) 経営状況
〜略〜このような状況ではありますが、平成18年度の輸送人員は対前年度比 110.2%となり、開業以来初めて対前年度を上回りました。
(2) 役割
〜略〜「ちばデスティネーションキャンペーン」期間を含む平成19年1月から4月までの間の房総横断記念乗車券による乗車人数は、対前年度比204%と大幅に増加しました。
実際地元自治体などが中心となるとこの構造は見過ごされがちになるような気がしますが、書かれているようなちばデスティネーションキャンペーンと言うJRのキャンペーン効果の大きさに象徴されるJRとのネットワーク効果をいかに生かすかというのは非常に重要のような気がします。特に茨城交通に関してはJRの東北縦貫線プロジェクト次第では東京・品川と言った地域へ1回乗換えでいける可能性があるのは注目したいところです。
さて今後どのような人がこの2社の社長に応募するのか注目したいところです。
群馬県前橋市は今......@オーマイニュース11/25より
8月に発表された路線価で、前橋市は、全国の都道府県庁所在地の中で、最下位となってしまった。〜中略〜
11月25日、筆者は数カ月ぶりに「県庁前通り」を訪れた。群馬県庁から東へ伸びる通りで、官庁、金融機関、商店、飲食店が並んでいる。
官庁の建物は、相変わらず整備が行き届き、異様なまでに光り輝いている。金融機関は統廃合が進み、支店跡と思しき建物には人気がない。商店や飲食店は、一部に営業している店舗もあるが、半分以上はシャッターが下りている。
さてこんな不景気なリードで始まりましたが先週いってきた前橋に関する雑感がてら書こうと思います。実際最近気づいたのですが前橋は日本中の県庁市で一番地価が安いそうです。元住民としては人口10万人台の佐賀、山口、鳥取、松江(住民のかたがた申し訳ないです)よりも下なのかと思うと悲しいものがありますが、確かに住んでいる際もそれほど景気の良い話を聞かなかったので最下位はともかく確かに下位にいてもおかしくないかなと思っていたのも事実だったりします。
確かに活気のある街とは言い難いのですが、こんなサイトを作っているとそれだけでない側面もあるのではと感じます。と言う事で実はカレンダー配りの合間にその側面を見るべくちょっと脱線がてら見てまいりました。
と言う事で見てきた場所は地価の安い前橋中心部でも更に安い部類に入るらしい弁天通、写真の看板が目印の門前町です。
この通りは大善寺と言うお寺の門前町で毎月3日には弁天ワッセと言うお祭りをやっていることでも知られます。
弁天マルシェ
弁天通〜弁天ワッセで盛り上がる門前町〜 @前橋弱小ポータルサイト
Ya-man's 呑龍横丁
その弁天通りなのですがここ2〜3年若い人たちが古い店舗を借りて改装して出店するケースが増えています。
実際今年下半期だけで見ても音楽療法士・シンガーソングライター・ピアノ演奏家等など様々な肩書きを持つオーナーが運営するカフェヤギカフェやお部屋に脱ぎ散らかしても可愛いお洋服をコンセプトにした手作り洋服の ニャムコム等とても「日本一地価が安くなった県庁市の場末」とは思えないペースでの出店が目立っています。
Ya-man's
訪れたのはYa-man'sと言うカフェ、ちょうど2年前に開店し、この地区へ進出する若いお店のさきがけとなった感じのお店です。
店主さんは大学卒業後東京でフリーターをやっていたのですがUターンしてお店を開いたそうです。
Ya-man's店内3
さすがに現在でも20代でかつフリーターとなるとお金が無い、そして自分の城だけにこだわりを持ちたいと言う事で仲間の手を借りながら自ら改装を行う事で費用削減したそうです。
ただそれだけでなくこの地域の特性として家賃が安い、住居一体型なので家賃が懸からない、曲がりなりにも県庁市の中心市街地なので車を持たない、あるいはシェアすることで所有費が抑えられると言ったメリットは貧乏ながらお店を開く為には非常にメリットが大きかったそうです。
Ya-man's店内1 Ya-man's店内2
そして安いからと言うだけでなく衰退する中心市街地に店舗を持つことで例えば新聞が注目してくれたり行政などのバックアップが得られたり、何か事を起こすのに有形・無形のメリットがあったのも大きかったとの事でした。
例えば地元紙にコラムを書かせてもらったことや通りのHPを若い人たちで請け負って作成したり、大きなものでは通りの象徴である大連寺の境内を借りてキャンドルナイトというイベントを行ったり、今度撤退したデパート後に出来る公民館などを中心とした大型施設のオープニングイベントでファッションショーを企画したりと中心地に拠点を持つ強みを生かして様々な展開が出来るという強みは大きいといった話をしていました。
ヤギカフェ
更にその強みを強化するものとして地域の人的なつながりの強さを挙げていました。もともと門前町でお寺を通じたネットワークと言うのもあるのかもしれませんがこの日もご近所の飲み屋さんでイベントだったらしくこのお店に椅子を借りに来る人がいてみたり、そのまま居座って飲みながら話に参加する人ありとなかなか面白い光景が見れたのが印象的でした。
改札のテディベア カレンダー配布立て看板 上電ちらし
彼らの話を聞いてふと感じたのは私が前橋に来るきっかけとなったカレンダー配布を企画した大学生に似ているなと言うことでした。当然日々の食い扶持まで稼がなくてはならない店主と学生では違いはありますが、ただ両者とも前橋と言う街(を走る電車)に愛着を持ち、「面白い事が出来そうだ」と感じたからこそ動いたと言う意味では共通項を感じます。
それでは何故「面白い事が出来そうだ」と感じたかと言えば、それは結局それは難しい言葉で言えば参入障壁が低いと言う事でしょう。前橋の街で言えば地価が安い事や衰退している事でより多くの若い人に参入してほしいと言う事での有形無形のバックアップがあった事は大きいでしょうし、上毛電鉄にとっても赤字続きで頑張っているとは言え大都市の鉄道のように顧客誘致のために思い切ったことがしづらい中でファンによるボランティアは歓迎できる事であり実際思った以上に良い関係が作れているなと感じました。
また1年前濡れせんべいでブレイクした銚子電鉄の事も忘れてはいけません。あまり報道はされませんが、1年たった今でもボランティアで頑張っている人たちがいるのは注目したいところです。
銚子電鉄の風景〜あの物語の舞台へ
前橋のように中心市街地が衰退し地価が下落している地方都市はたくさんあります。その中にはただ衰退や地価の下落を嘆いている人たちも多くいるのではないかと思います。ただ嘆くばかりでなくそれを期に新しい血を入れる為二努力していくことをしていかない地域は衰退に歯止めがかからなくなるだけなのではと思います。
前橋と言う街は日本一地価の安い県庁市かも知れません。ただその一方で「面白い事が出来そうだ」と集まる若者のいる町であることも忘れてはいけないと思います。
あなたの街はいかがでしょうか?
写真:今年も行われます。わたらせ渓谷鉄道イルミネーション@間藤駅
12月2日(日)
前橋アートコンペライブ2007
場所:国際交流会館(上毛電鉄中央前橋駅、JR前橋駅よりマイバスすずらん前バス停下車)
時間:13:00〜
内容:11回目の開催となる今回は、審査員に伊東順二氏(美術評論家)、隈研吾氏(建築家)、八谷和彦氏(メディアアーティスト)を迎え、一般公募した現代アート作品のうち、一次審査を通過した30作品程度を公開で審査します。(チラシより抜粋)
コメント:前橋で一番笑えるイベント、アートはお笑いだ〜ろうか?
参考:前橋 アート コンペ ライブ 2006+@うまやばし
12月6日(木)〜20日(木)
前橋アートコンペライブ2007作品展示
場所:ミニギャラリー千代田
時間:11:00〜19:00
内容:上のイベントの優秀作品の展示です。
12月2日(日)〜2008年2月24日(日)
わたらせ渓谷鉄道イルミネーション
場所:わたらせ渓谷鉄道沿線(赤城駅下車徒歩→大間々駅)
イルミネーション鑑賞列車運行時間:大間々駅発17:06(12月運行日2.8.9.15.16.22.23.24日、料金大人2500円、子供2000円お問い合わせ:わたらせ渓谷鉄道:0277-73-2110)
内容:今年で4回目を迎える定番イベント、渓谷の沿線が美しく彩られます。
参考:美味しかった!!@ゆい@blog
点灯式
場所:わたらせ渓谷鉄道水沼駅
時間:12月2日(日)16:20〜
内容:八木節、ダンス八木節、いのしし汁、大間々さすらい楽団など
参考
わたらせ渓谷鉄道駅イルミネーション点灯式@ダンス徒然〜気の向くままに〜 美味しかった!!@ゆい@blog
こりゃ やはり いいぞ!@ゆい@blog
わたらせ家族
12月3日(月)
弁天ワッセ
場所:弁天通大連寺門前(JR前橋駅、上毛電鉄中央前橋駅より新前橋駅西口行きバス立川町通り東バス停下車)
時間:10:00〜17:00
内容:毎月3日大蓮寺門前で行われるフリーマーケットを中心としたお祭りです。
コメント:柳の似合う広瀬川近くの弁天通のお祭り、和物の好きな方には特にお勧めです。
参考:弁天ワッセを取り巻く人々@弁天マルシェ
弁天ワッセに行って来ました!@祖母ログ
弁天ワッセにいってきた@自転車と音楽と
弁天ワッセその1@ぐんぐんぐんま〜とうとう東京
薔薇は続くよ、これからも@弁天日常劇場
最新記事
人気記事
リンク集
読者登録
広告2
ranking1
ranking2
ranking3
ranking4
ranking5
ranking6
アーカイブ
カテゴリー
ランキング
ランキング
ランキング
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
ギャラリー
- 人気記事ランキング202510
- 人気記事ランキング202509
- お金の話外伝その5〜金融商品化するクルマとどう距離を置くのか
- お金の話外伝その5〜金融商品化するクルマとどう距離を置くのか
- 片眼を見開いて目の前の課題に全力で取り組みつつもう片方の目で次に来る新しい問題を見極める時代〜石破首相辞任に思う〜
- 人気記事ランキング202508
- 令和の大きな宿題外伝その12〜宮沢賢治と楽しく合唱した農民は何故深夜病床の賢治を訪ねたのか
- 令和の大きな宿題外伝その12〜宮沢賢治と楽しく合唱した農民は何故深夜病床の賢治を訪ねたのか
- 令和の大きな宿題外伝その12〜宮沢賢治と楽しく合唱した農民は何故深夜病床の賢治を訪ねたのか