2017年06月
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ 上地克明と田川誠一〜
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜人口減少と京急〜
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜少子化をいかに解決するか〜
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜アーティスト村とコミュニティバス〜
上地克明が与えたもの〜Choose or Loose 横須賀市長選挙2017エピローグ1〜
市議補選
表:横須賀市議会議員選挙補選結果
さて市長選挙を追い続け独自の戦いを展開してきた当blogですがすっかり忘れていたことがあります。それは市議会議員補選、私は結局期日前投票を行ったのですが、補選の事をすっかり忘れてしまい、あわてて広報を読んで投票しました。一生懸命戦った市議補選候補の皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。お詫びと言うわけではないですが当選したお二方のHPの紹介はしておきたいと思います。
加藤雄介
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田中洋次郎
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さて興味深い点は2つ、1つは市長選挙とは逆に落選した吉田市長が推薦する候補である加藤雄介氏が当選した上地氏とつながりの深い田中洋次郎氏よりも得票数が多かった事、もう1つは加藤候補29歳、田中候補40歳と共に若い候補である事です。
個人的には年寄りばかりだった横須賀市議会に少なくない数の若い世代が挑戦するようになったのはやはり吉田市長(だけではないが)の功績・遺産ではないかと思います。理由としては市議会に基盤が無い吉田市長が自分の与党として活動してくれる議員を求めて若い政治希望者を掬い上げた事、そして若い市長が生まれる事で「俺にもできるのではないか」と言うチャレンジする若い人が増えた事、前者に関しては所謂「○しろまる○しろまるチルドレン」と嫌われる部分ではあり、今回後ろ盾たる吉田市長が落選した事で動向が気になる所ではありますが、決して低くは無いリスクを背負って若い人たちが挑戦した意義は変わらないのではないでしょうか?
2001 33.95%
2005 40.19% 吉田市長横須賀市議初当選@2003年
2009 45.22% 吉田市長市長選挙初立候補
2013 50.72%
2017 46.10%
過去の市長選挙の投票率@横須賀市長選挙より作成
もう1つ吉田市長の功績を上げると無風で投票率の低かった市長選挙の投票率を大きく上げた事ではないでしょうか?吉田市長が横須賀市議になる前の2001年の市長選挙の投票率は33.95%、それが吉田市長が立候補した3回の選挙ではいずれも45%以上の投票率となっています。これは特定の支持政党を持たない無党派層、浮動票の掘り起こしが吉田市長の強みだったことを意味しています。
それはどんな人だったのでしょうか?一般論になりますが若い世代や東京・横浜に通勤している人たちなど市役所や市議会から遠くにいた人達だったのではないでしょうか?それらの人達を市長選挙に巻き込んだのが吉田市長のもう1つの功績・遺産のように感じます。
横須賀市長選が終わりました。@鑑賞者参加型 インスタレーション作家 林伸明より
横須賀市長選が終わりました。他の候補が政策を語らないなか、私の訴えに共感広がる実感はありましたが、票には結びつきませんでした。
吉田市長が掘り起こした浮動票、市役所や市議会の遠くにいた人達の票・意思は横須賀市の政治をどのように変えていったのでしょうか?吉田市長・上地新市長の陰に隠れがちだった林候補が他の候補に対して「政策を語らない」と言う指摘をしています。この選挙特集を書く中で各候補のwebで挙がっている政策を見てきましたが一番量的に貧弱だったのが林候補でした。とは言え「他の候補が政策を語らない」と語るのは何故でしょうか?
●くろまる 選挙公報は選挙が終わっても忘れてはいけない!@僕たちの「市長選挙」勝手連日記2005年6月22日よりここで政策=原子力空母問題・基地問題と読み替えると林候補の言う事に納得できます。吉田市長が最初の立候補する前の2005年の市長選挙では今回の選挙で上地候補と同様に多くの市議の支援を受けた蒲谷候補(ただし今は少なからず政治状況が変化している)と林候補と同じく共産党三浦半島地区委員長である有谷候補が選挙公報で明確に米軍基地への反対を記し、新聞社の取材では4候補全員に新聞社側から原子力空母に関する質問を行い、そして候補者はそれに対しノーと言っています。この時期は横須賀に配備されている空母の交代期で横須賀に初めて原子力空母ジョージ・ワシントンが配備される時期だったのも大きかったのもありますが、かつては横須賀市長選挙において基地問題が大きなイシューだったのがわかります。
(選挙公報・蒲谷亮一候補)
原子力空母母港化NOの意思を国にしっかりと伝えます。
(選挙公報・有谷隆敏候補)
(見出し)原子力空母の母港化は許しません
(2005年6月22日・毎日新聞・朝刊)
木村正孝氏(62)=無新※(注記)吉田市長(当時市議)が勝手連
焦点の原子力空母問題では「原子力空母の配備にはノー」と明言する
蒲谷亮一氏(60)=無新※(注記)多くの市議が支援
米空母後継艦配備の問題では「原子力空母の配備には反対」と沢田路線より一歩踏み込んだ発言だ
小堀徹氏(58)=諸新
米空母の後継艦問題では「原子力空母にNO」。
有谷隆敏氏(56)=無新※(注記)共産党三浦半島地区委員長(林候補と同じ役職)
米海軍の後継艦問題をまず取り上げた。「戦争のたびに横須賀から出撃してきた。もう32年も母港として居座っている。米国にはっきりとノーと言える市長に」
平成29年6月25日執行横須賀市長選挙選挙公報より
無所属共産党推薦林のぶあき
◆だいやまーくいつまでも原子力空母と米軍基地の街でいいのでしょうか
横須賀市長選 候補者の横顔 /神奈川@毎日新聞2017年6月20日より
反基地・平和運動に尽力 林伸明氏 51 無新さいたま市(旧浦和市)生まれ。神奈川大に入学し、民間企業並みに行政に効率を求める行政学など大学の授業に失望していた時、民主青年同盟や共産党に出合った。以来、反基地・平和運動に取り組み、沖縄の基地問題や逗子市の米軍池子弾薬庫跡地の住宅建設問題、横須賀市の原子力空母母港化の是非を問う住民投票条例を求める直接請求運動にかかわってきた。
それが今回の選挙では見る影もありません。吉田市長も上地新市長も政策では全く米軍基地問題を取り上げていませんし、新聞も米軍基地に関する質問をわざわざしてはいません。一人林候補だけが原子力空母と米軍基地の問題を声高に叫び、そして注目されず敗れ去ったのみです。確かに人口減少の問題が大きかったと言うのは私も今回の市長選挙特集の中心に据えたので言うまでもありませんが、ただこの2005年の段階で横須賀の人口が急増していたかと言えばそうではなくむしろ人口減少はこの時期には始まっています。
林候補の立候補には「国政で共産党と民進党と組んで巨大与党と対抗した様に横須賀では上地新市長に一本化して吉田市長に対抗した方が良いのでは?」と言う声もあったのではと思います。そうならなかったのは林候補やそれを支持する人たちの「このままでは基地問題が埋没してしまう」と言う危惧が大きかったのではないかと思います。
林候補のメインテーマの1つである「基地問題」、それは投票率が30%台前半で「市役所や市議会に近い人たち」がメインの投票者だったかつての横須賀市長選挙においての大きなイシューであり象徴だったのかもしれません。そしてそれはリーマンショックや東日本大震災等の大きな世の中の大きな流れもあるかもしれませんが何よりも吉田市長が連れてきた「市役所や市議会から遠くにいる有権者達」によって遥かなる後景に移っていきました。
さて来月から正式に市長として働き始める上地市長ですが吉田市長の遺産である「市役所や市議会から遠くにいる有権者達」、林候補立候補の大きな動機付けであり危惧である「基地問題」とどう付き合っていくのか注目されるところです。
画像:横須賀市長選挙開票確定(横須賀市選挙管理委員会)
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2017年6月27日一部写真を差し替えました。
さて当blogでも独自の戦いを展開してきた横須賀市長選挙、結果が出ました。昨月のランキングでは「接戦で吉田市長が勝つ」と書いていたのですがふたを開ければ上地候補が思ったよりも差をつけて初当選しました。
人気記事ランキング201705
この思わぬ結果に関して、個人的に驚いたのは先月のランキングでもそうだったのですが投票日が近付くにつれChoose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影の閲覧数がChoose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ 上地克明と田川誠一〜の2~2.5倍と言う大差がついていたからです。
投票率 50.72%→46.1%(▼4.62%)
吉田雄人 87185→69035(▼18150)
上地克明 76961→81004(△しろさんかく4043 前回広川候補との比較)
林のぶあき 8121→6640(▼1481 前回旗幟候補との比較)
前回との得票、投票率を比較すると投票率が5%弱減った分吉田市長への得票が減少し、自民・民進・公明と言う既存政党のバックアップで豊富な固定票を持った上地氏が当選した形でしょう。
今回の選挙は現職吉田市長が多くの疑惑を抱え、また市議会の多くの議員にそっぽを向かれ、2013年に人口流出数が日本一になった事から上地氏を応援する議員から多くのネガティブな言説が出ました。引用はしませんが「選挙モンスター吉田陣営が○しろまる○しろまるしている」とtwitterで堂々と描いている議員もいました。また「過去の横須賀は○しろまる○しろまるでなかった」、「過去の市役所は○しろまる○しろまるだ」と言った視野の狭い論説も目立ちました。個人的にはそんな状況から統計や他の地域での状況に関して意識的に書いてきたつもりです。
私の母がそんな状況を「遠くで色々やっていて何が何やらよくわからない」と言っていたのが印象的でした。
そして上地氏を応援する議員のネガティブキャンペーンのおかげでうんざりした無党派、浮動票とも呼ばれる層の有権者が投票所から足を遠のけた事が吉田市長落選と言う結果に結びついたと言えるかもしれません。
kamiti
写真:上地新市長が訪れたはいふりファンイベント
ただ上地市長を生み出したのはまた別の論理だったと思います。上は前にも掲載した横須賀を舞台としたアニメのイベントに上地市長が参加した様子の上地市長twitterでの投稿、アニメ等のサブカルチャーコンテンツで観光客を集め地域を活性化していくと言うのは吉田市長が進めてきた政策であり
碧志摩メグ問題に関してのやり取り@together
松戸市の防犯キャラ、風俗ナースコスプレと煽られる【松宮アヤ】 @together
こんな「パンチラ女子中学生募集」みたいな自衛官募集パンフレットはあまりにも不愉快です。 @together
またこのジャンルは外野からとやかく言われることの多く、碧志摩メグなど実際にクレームから活動の変更・縮小などを余儀なくされた事も多い事、またはいふりと言うアニメそのものもそういった言説で攻撃されていたという事を考えるとこういった場所に集まる人たちは市長が変わる事に大きな不安を抱えていたことでしょう。だからこそ早い段階で訪れ「少なくともこれまで通りやる」と言った感じのことを言い、訪れた様子をtwitterで発信したと言うのは彼らに大きな安心感を与えたのではないかと思います。
そしてそれは報道される疑惑や、様々なネガティブな言説に対し、「緊縮から(国や県と連携した)投資へ」と言う力強いキャッチフレーズは市民に安心を与えたのではないかと思います。また応援する議員とは違い本人はけっして吉田市長をけなすようなことは言わなかったと言うのも安心感を与えた事でしょう。
上地克明と言う人物はもともと田川誠一と言う頑固な政治家の弟子であり、また横須賀市議になるまでに2度の県議落選を経験する等決して単純な道のりを歩んできたわけではないベテラン政治家です。こういった事から机上の勉強ではない有権者との向き合い方をきちんと学んできたのではないかと思います。
Victorブランド
そんな上地新市長にある意味で朗報なのかもしれません。アーティスト村を作りたいと言う政策をかつて夢だと論じたのですが横須賀に事業所を立地させているJVCKENWOODが新たにVictorブランドを復活させるようです。Victorと言うとAV機器のメーカーと言うイメージがある方も多いかもしれませんが、リーマンショック前後にKENWOODと合併してから車載機器のメーカーと化しています。しかし音響を中心とした研究のためにVictorブランドを復活させるとの事です。
(株)JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
また多くのメーカーが手放してしまったレコード部門も健在でサザンオールスターズ等ビッグネームを抱えています。アーティスト村を実現するのは今が以外にチャンスなのかもしれません。
果たしてそんなベテラン政治家が市長と言う新たなステージで何を行いどんな壁にぶつかって対応していくのかまた何らかの形で書こうかと思います。
最後に上地新市長、吉田市長、林候補のお3方本当にお疲れ様でした。
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ 上地克明と田川誠一〜
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜人口減少と京急〜
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜少子化をいかに解決するか〜
△しろさんかく2017年6月24日 △しろさんかく部分で一部追記しました。
不在者投票や期日前投票に関しては以下を参考にしてください。
期日前投票と不在者投票について(投票日に投票所へ行けない場合)@横須賀市選挙委員会
あと現役市議の小林のぶゆき議員が各候補の政策の比較を現役議員の立場から非常に丁寧に作ってくださいました。抜けの多い当blogに比べて議会での答弁や前回の選挙での状況を踏まえたもので、議員いわく「ただし、講評や解説部分は、私の私見が入っています。チラシからは私見を交えずに抜き出していますが、講評が完全に客観・中立では、毒にも薬にもなりませんから、論点を明らかにしました。」との事でどう解釈するかは自己責任とはなりますが、参考になさってください。個人的には市長候補3市だけでなく小林のぶゆき議員の政治スタンスも垣間見える優れものだと思います。ちなみに当blogも同様ですのでご注意ください。
「緊急特集:市長選2017候補予定者の政策比較」
いよいよ市長選。候補者の政策比較表をつくってみました@のぶログ
さてそんな小林市議のやっている事と比べて月とすっぽんの当blogですがめげずに行きましょう。
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜人口減少と京急〜よりさて前にこんなことを書きました。ちなみにこの記事では本来なら取り上げるべき個々の候補者の政策について全くフォローできていないので少しフォローしたいと思います。
今の横須賀の状況は古い住宅地域から世代交代や高齢化で起こる人口流出を新しい住宅開発で補えないから人口減少に陥っていると言えるのではないでしょうか?
人口流出が増えている理由=古い住宅地域の世代交代・高齢化によるもの→対策=既存住宅に住む人を維持する政策
人口流入が増えない理由→新しい住宅開発が進まない→対策=新規住宅投資を促すような再開発・インフラ投資政策
と考えました。それでは見ていきましょう。(ここでは主観で選んでいますのでもしこの施策もそうではないかと感じた方いらっしゃいましたらコメント欄などでご指摘ください)
人口流出対策=既存住宅に住む人を維持する政策
吉田市長(選ばれるまち、横須賀より)
・横須賀を離れた若者が「親の近くで暮らしたい」と戻ってきやすくなるよう多世代同居(近居)を支援します。
・不動産事業者と連携し、市街地や谷戸の中古住宅を結婚・子育て世代の「住まい」、または「仕事場」として活用してもらえる環境を整えます。
上地候補(3つの構想、政策より)
復活計画3 谷戸再生構想
・谷戸、高台、崖が多い特徴を活かして、ヨコスカらしい楽しいコミュニティを作ります。地形的にそれぞれが独立している事を活かし、各地域を個性ある「コミュニティ」とし、「アーティスト村」「スポーツ村」など、世代間共生によるまちづくりを進めます。
コミュニティバスによる地域活性化(横須賀北地区)
・谷戸の高台や道路が狭く路線バスが通れない地区と、駅や病院、商店街を結ぶ「地域に無くてはならない足」を積極的に支援。
林候補(チラシ(「会」ニュース)ができました!より)
4 住宅リフォーム助成復活・拡充を
・商店街リフォームやエコリフォーム助成制度をつくり、「街の業者が元気な横須賀」を目指します。
5 シニアパスは1万円にコミュニティバス等推進
・買い物困難をなくすため、地域を循環するコミュニティバスなどを推進します。
取敢えず3者の政策を比較すると上地候補の「谷戸再生構想」が一見現実性のない夢物語のような気がします。
「今、福岡でやらなければ日本の音楽は終わる」 元ジュディマリTAKUYAさんが語る"福岡スタジオ構想"@#FUKUOKAよりただ元ジュディマリのTAKUYAさんがインタビューでホームスタジオを横須賀に構えるミュージシャンの存在を指摘しています。またTAKUYAさん自体は福岡市に移住しているのですが福岡の魅力である「(アジアへアクセスできる)空港アクセスの良さ」は京急線・横須賀線の走る横須賀市にもある程度当てはまる(とは言え市内中心部から地下鉄で10分とはいきませんが)事ではあります。
TAKUYA ええ。一方で、もうこれ以上コストを削ったら、誰も儲からないし誰も楽しくない状況が近づきつつありました。すっごい矛盾です。徐々に、多くの音楽関係者の中で「もう東京じゃないよね」という思いが生まれ始めました。そんな中、横須賀など東京近郊にホームスタジオを構え出す人も出てきました。
上地氏がこのインタビューを見ていたかどうかは知りませんし、このインタビューを見ても,結局コスト削減のためと言う印象も抱いてしまい、結局夢物語である事は変わりは無いですが、ただ音楽をはじめ様々なジャンルの作り手が東京の家賃をはじめとした生活費の高さに音を上げていて、そこから避難するのに横須賀と言う都市は選択肢足りうると言うのは覚えておいてもよいような気がします。
さて各人の政策に戻ります。個人的に一番共感を覚えたのは吉田市長の政策、私の勤め先の会社は本社が群馬県の高崎市にあるのですが、結構多いのが「東京で働いていたけど何らかのきっかけで故郷の群馬に戻るために転職した」人達、そういった人達が少なくない数いる会社に勤めていると横須賀から離れた若者に戻ってきてもらうと言う視点は重要だと感じます。あと林候補のリフォーム助成に関しては市内の建築業者への施策と書かれているので分かりづらい面はありますが長く住んで古くなった住宅に再投資することでより長く住み続けてもらう為の施策としては実践的で面白い施策に感じます。
コミュニティバス@Wikipediaより△しろさんかく2017年6月24日追記 追浜地区で運行されているハマちゃんバスに関して記述を追加しました(△しろさんかくで書かれる個所)。(試行したことは知っていましたが本格運行に関して詳細が分からなかったためです。不明をお詫びします。ただし無料運行(一般的なバス=乗り合いバスは有償運行前提で様々な基準が設けられている)とのことで参考扱いでの記述となります。
コミュニティバス(community bus)とは、地域住民の移動手段を確保するために地方自治体等が実施するバスである[1] 。交通事業者が赤字路線から撤退した後、高齢者・障害者・学生などの交通手段が失われないよう、市町村等が費用を負担してバスを委託運行することが多い[2] 。〜中略〜コミュニティバスは、市街地で公共交通サービスを提供するもののほか、市街地内の主要施設や観光拠点等を循環する路線などさまざまな種類のものがある。いずれも従来の路線バスによるサービスを補う公共交通サービスとして運行されている。
先駆けは東京都武蔵野市が1995年に運行を開始した「ムーバス」とされており、日本各地に広がっている[1] 。
自治体が民間のバス会社に運行を委託し、運行経費の赤字分を自治体が補填する方式が一般的であるが、新宿区のようにバスの購入費のみを自治体が補助する場合もあるなど、その形態は様々である[1] 。狭隘路線であったり利用者が少ない場合は、小型のバスが使用されることが多い[1] 。
さて興味深いのは上地・林両候補がコミュニティバスについて挙げている事です。コミュニティバスとは何でしょう?Wikipediaで調べてみると様々な路線があり分かりづらいですが、概ね以下の特徴があるのがわかります。
・道路が狭い狭隘路線や事業者が赤字で撤退した路線など既存のバス事業者が走らさない路線が多い
・行政が関与して走らせている路線バスである
・運行は民間に委託する場合が多い。
そして路線形態としては正直な所独断ではありますが以下の4パターンに分けられると思います。
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写真:千葉県白井市ナッシー号(2010年撮影)船橋新京成バス・千葉レインボーバスが受託
1、市内循環路線
・市内をくまなく循環する路線、政治家の人気取りと言う陰口をたたかれがちで意味もなく行政機関や病院などを巡る、せっかく駅近くに行くが他市の駅の為、乗り入れないなど不可解な路線設定が見られた。10~15年前に設定された路線が多いものの最近は陰口を含め話をあまり聞かない、路線改編で他市の駅に乗り入れたり、高齢化で病院や行政施設の利用度が高まったからかもしれない。
例:白井市循環バスナッシー号
歴史:1998年試行運転開始、2000年本格運行開始
運行事業者:既存路線バス業者(船橋新京成バス・千葉レインボーバスが受託)
運賃:高校生以上150円
ICカード・バスカード:利用可能(SUICA、PASMO)
路線数:4路線(路線図)
路線当たりの運行本数:片道4~7本
通勤・通学での利用可能性※(注記):4路線中2路線可能
※(注記)駅に7時代以前到着、18時代以降発車便があるか
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写真:栃木県足利市生活路線バス(2015年撮影)足利中央観光バス、足利タクシーが受託
2、廃止代替路線型
・既存の路線バスが廃線、あるいは極端な場合地域全体からバス路線が無くなったなどの際、自治体が主体となって運行しているバス、もともと赤字で廃止になった路線を引き継いでいる為、乗り合いタクシーだったり、タクシー会社がマイクロバスで運行するなどコスト削減努力が随所にみられる。
例:足利市生活路線バス
歴史:1995年運転開始(この年東武バスが市内から完全撤退)
運行事業者:観光バス・タクシー事業者(足利中央観光バス、足利タクシーが受託)
運賃:大人1乗車200円
ICカード・バスカード:利用不可能(ふらっと両毛東武フリーパスでは利用可能)
路線数:8路線(路線図)
路線当たりの運行本数:片道2〜13本
通勤・通学での利用可能性※(注記):8路線中4路線可能
※(注記)駅に8:30以前到着、18時代以降発車便があるか
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写真:群馬県前橋市マイバス(関越交通・永井自動車受託 2016年撮影)
3、戦略型路線
・中心市街地活性化等目的を持って導入されるバス、トランジットモールや多頻度運航・パターンダイヤなど利用しやすい新機軸を導入するケースが多い、一方最初の路線が成功すると周辺地区でも導入要求が高まり、言い方は悪いが劣化コピーの様な路線を作りがちになる
例:前橋市マイバス
歴史:2002年運転開始
運行事業者:既存バス会社(関越交通・永井自動車受託)
運賃:大人100円
ICカード・バスカード:利用可能(群馬県共通バスカード、4路線共通1日乗車券310円)
路線数:4路線(路線図)
路線当たりの運行本数:片道9〜30本(20分毎2路線、1時間毎1路線、1時間20分毎1路線)
通勤・通学での利用可能性※(注記):可能路線無
※(注記)駅に8:30以前到着、18時代以降発車便があるか
4、住民提案型
・町内会など地域住民が中心となって計画を立ち上げ、運航するバス、住民も運営リスクを背負うので2の廃止路線代替型の様にコスト削減を求め、また地域住民の視点での利便性を求める傾向が強い。
例:小雀乗合バス「こすずめ号」(横浜市小雀地区)
歴史:2008年実証運行、2009年運行開始
運行事業者:タクシー会社(運行 共同)
運賃:大人300円
ICカード・バスカード:利用不可能
路線数:1路線(路線図)
路線当たりの運行本数:片道28本(休日15本)
通勤・通学での利用可能性※(注記):可能(始発6:35着、終発22:35発)
※(注記)駅に7時代以前到着、18時代以降発車便があるか
△しろさんかく ハマちゃんバス(追浜地区)
歴史:2012年運行開始
運行事業者:住民ボランティア、NPO
運賃:無料(不動産業者が車両提供、運行経費は運行協議会(地元町内会などで結成)が負担)
ICカード・バスカード:利用不可能
路線数:2路線
路線当たりの運行本数:片道7本
通勤・通学での利用可能性※(注記):不可能
※(注記)駅に7時代以前到着、18時代以降発車便があるか
さてこれらのコミュニティバス、横須賀に導入するにはどれが向いているのでしょうか?少し考えてみましょう。
1、市内循環路線
・まず前提条件として考えなくてはならないのは横須賀市の面積は100km2、白井市は35km2と横須賀市は白井市の3倍近い面積があり、また地形なども横須賀は相当複雑です。横須賀市内全域を循環バスそのものは可能かもしれませんがそれこそ片道3時間とかになるので現実的ではないと考えられます。
2、廃止代替路線型
・横須賀市は人口が減っているのでさぞやバスの路線廃止の話があると思いきやさに非ず、実は横須賀・三浦半島地区は神奈川県では最もバスの路線廃止の話を聞かない地域です。神奈川県でバスの路線廃止を話し合う期間として神奈川県生活交通確保対策地域協議会と言う組織があるのですが、2015・16年度では横浜・川崎・湘南・県西地区の話は出ているのですが横須賀・三浦地区の話は全く出ていません。廃止路線が無い以上代替路線の話も出てこないのでこれも現実的ではないです。
参考:神奈川県生活交通確保対策地域協議会
3、戦略型路線
・現在合同庁舎や警察が新港地区に移りまた既存の観光スポット三笠公園もあるためにこの地区に向けて循環バスが走っていますがうまくいっていないように感じます。とは言え今回の市長選挙で上地候補や林候補が挙げているコミュニティバスの目的はあくまで買い物や通院などの日常の足の確保、その為これも向いていないですし、そもそも新港地区に関しては京急ががんばっているので京急に改善を求めているのが筋と考えられます。
4、住民提案型
・という事で一番現実的なのはこの路線ではないでしょうか?買い物や通院駅へのアクセスなどが目的と考えるとやはり住民が絡んだ方がよさそうな気がします。
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写真:横須賀の交通を担う京急バス
さて4の住民提案型のコミュニティバスを目指す前に考えなくてはならないのは交通事業者を中心とした既存の企業を努力です。まず横須賀の公共交通と言えばこの会社ともいえる京急はこれまでこの問題にどのような努力を行ってきたのでしょうか?
2004年 しょうぶ園線運行開始
2009年 浦賀駅〜浦賀丘線運行開始
2013年 横須賀駅〜長井方面線山科台経由開始
2016年 横須賀駅〜大楠蘆名口線湘南佐島なぎさの丘延長
人口が減少している横須賀・三浦地区で目立った路線廃止やコミュニティバス移管を行わずに路線新設や経路変更・路線延長などの努力をしてきたと言うのはやはり頑張っている部類だと思います。さてコミュニティバス活用と言う政策に水をさす気は無いですが、例えば既存路線バス会社が絡まない足利市・横浜市のこすずめ号ではPASMO・SUICA等のICカードやバスカードは使えませんし、また横須賀で言えばはつらつシニアパスにあたる高齢者向けのバス乗り放題チケットの適用外(足利市に関してははつらつシニアパスのような制度自体が無い)となっています。これはタクシー事業者などの受託事業者の企業あるいはバス部門の規模が小さかったりで、PASMO・SUICA等のICカードへの投資が出来なかったり、シニアパスのような制度への対応ができないことが理由です。逆に既存事業者に委託している前橋・白井両市の場合シニアパスに関しては両市とも制度自体が無いようなので分かりませんが、ICカードや、バスカードに関しては対応しています。そういった意味で利用者にとっての使いやすさを重視するなら既存の交通事業者京急バスとの連携は重視するべきですし、そもそも既存バス路線の経路変更などで解決するならそちらの努力をしていく方が多分費用や手間もかからないはずです。そこを無視して「新しいバス路線を作る」と言う目的で突っ走ってしまうのはバス会社にとっても、地域住民にとっても、行政にとっても労多くして得るものは少ないと言うのは頭の片隅に置いておいてもよいと思います。
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写真:群馬県太田市のイオンバス、地方都市のバスではイオンの存在が結構大きい(2015年撮影)
さてもう1つ無視できない事業者はイオン等の小売り大型店です。写真にある群馬県の太田市の様な地方都市の場合、SC、特にイオンの存在感が大きく、駅から出る路線バスの大半がお客さんもまばらで発車する中で唯一イオンカラーで塗装されたイオン行きのバスだけが唯一活況を呈していて、イオン自体が一般路線バスやコミュニティバスも乗り入れる1大バス結節点等言う事も珍しくは無いです。その光景を見るとイオンが民間版コミュニティバスを走らせているようにすら感じます。
話はそれましたが横須賀でも無料送迎バスの形でイオンをはじめとするSCがバスを走らせています。
イオン久里浜店お客様専用循環バスご案内(イオン久里浜店)
リヴィン横須賀店無料送迎バス時刻表(リヴィン横須賀店)
フジ佐原店バス運行マップ(富士スーパー佐原店)
上は私の知っている範囲で確認できたものですが、イオンや富士スーパーは途中バス停もあるバス路線であり富士スーパーに関しては一応ルートに病院もありますので上地候補も林候補もご納得いただけそうな内容です。これらは実際バスを走らせている例ですが、買い物をメインとしたバス路線の場合バス停をどこに置くかも重要でせっかくバス路線を作ったのにバス停はメインのスーパーから横断歩道を渡って徒歩5分とかだと目も当てられませんし、また逆に広告などの形でスポンサーになってもらうと言うのも有り得なくないと考えられます。
さて話が少しそれてしまったのでこすずめ号を例に少し住民提案型バス路線について紹介らしきものをしてみたいと思います。さてこのこすずめ号に関しては横浜市の地域交通サポート事業と言う枠組みの中で実現されています。
横浜市地域交通サポート事業って何?@横浜市道路局より
1、相談
最寄りの区役所または横浜市道路局への相談←交通に関する問題を整理し活動の方向性をアドバイス、他の地域の事例を紹介
2、地域交通の検討組織を作る
継続的に話し合いができるグループを作成し、地域まちづくりグループ登録する←まちづくりコーディネーター等の派遣や地域の活動経費を助成
3、お出かけ動向調査
アンケート(お出かけ動向調査)の実施と結果の周知←アンケート案の作成、アンケートの集計と分析
4、地域交通の運行計画を立案
運行ルートの沿道理解とバス停設置の地域合意を得る、バス利用の機運を高める←現地調査と運行計画の立案、運行ルートやバス停位置等の確認(警察・土木事務所・運行事業者・市の立会)、走行試験
5、需要予測調査
アンケート(需要予測)の実施と結果の周知←アンケート案の作成、アンケートの集計と分析
6、実証運行
時刻表の提示とバス停の設置、実証運行の利用啓発←実証運行での赤字を補てん
7、本格運行
事業者が実現の可否を最終判断する
その地域サポート事業の流れは上の様になります。ちなみにこの仕組み自体は実際の運行に関しての補助がないせいかあまり評判は良くないようです。とは言え住民はまず団体を作って自治体に登録し、需要予測や運行計画の策定、実証運行での時刻表掲示やバス停の設置など多岐にわたる「バス運行に必要な事」を市のサポートをうけながら進める仕組みです。市は需要予測など専門知識が必要な面でのサポートを行うと言う形です。
小雀地区の取組みについて@ 小雀乗合バスより実際「こすずめ号」に関してみると地域住民は2年間をかけ打ち合わせを延べ33回実施するなど非常に手間をかけて準備が行われたことがわかります。また事業者選定に関しても地元のタクシーなどを運行する事業者が選ばれたことから地元主導で事業者選択を行った事がわかります。こうしてみると新規路線バスの設定と言うのは非常に手間がかかる事が見て取れます。
2 取組の経過H19.8 地域住民と本市職員との打ち合わせ開始H19.10 地域組織(小雀西地区交通対策委員会)が設立H19.11 アンケート調査を実施H20.5 実証運行に本市の運行支援決定H20.10 実証運行開始H21.2 横浜市地域公共交通会議で、運行計画等を協議H21.5 一般乗合旅客自動車運送事業の許可H21.7 本格運行開始H23.8 小児運賃を導入H24.4 ダイヤ改正(2台体制運行による朝の増便)検討における主な役割
地域組織(小雀西地区交通対策委員会)
・検討会の運営(打合せ延べ33回実施)
・地元の合意形成・検討内容の広報・周知・ロゴの募集
・民有地内のバス停表示板の作成・開通式の開催
バス事業者(株式会社共同)
・ルートやダイヤ等、路線新設にかかる具体的な検討
・バス開通の広報・周知
横浜市
・交通計画コンサルタントの派遣(アンケートの設計・分析等)
・事業予定者の選定
・検討内容の広報・周知の支援
・事業者の道路運送法手続きの支援
△しろさんかくハマちゃんバスでは2008年に運行協議会結成から本格運行開始まで3年以上の期間をかけている
横浜市地域交通サポート事業@横浜市道路局よりさて最後にこの地域交通サポート事業でどのようなバスが生まれたかを見ていきましょう。上は2017年6月21日現在本格運行中の物を横浜市のHPから抜き出したものです。路線新設は実に7路線に上りますが一方で路線の再編延伸で対応したものも4路線に上る事がわかります。ちなみにこの地域交通サポート事業が始まったのは2007年で今年でちょうど10年となります。取組地区の運行概要
路線再編
《本格運行中》玉川学園台地区路線バス《本格運行中》青砥北八朔地区路線バス
《本格運行中》上矢部地区路線バス
既存バス路線の延伸《本格運行中》磯子台団地地区路線バス
既存バス会社による路線新設《本格運行中》日野ケ丘地区路線バス
《本格運行中》六浦地区路線バス
《本格運行中》片吹地区路線バス
《本格運行中》武蔵中山台地区路線バス
既存バス会社によらない路線新設《本格運行中》小雀地区乗合バス「こすずめ号」 小雀乗合バスロゴ
《本格運行中》下和泉地区路線バス「Eバス」
《本格運行中》旭中央地区コミュニティバス「四季めぐり号」
こうしてみてきて皆様はいかが感じたでしょうか?個人的には高台の住宅地も多い横須賀市にとってコミュニティバス導入そのものは1つのアイデアとしてはありだと思います。ただ「コミュニティバス」という目新しそうな新しい何かを導入することにこだわったら失敗するだろうなと言うのが正直な所です。
人口流入対策=新規住宅投資を促すような再開発・インフラ投資政策
吉田市長(選ばれるまち、横須賀より)
吉田市長
横須賀中央を再生します
・横須賀の中央地区のグランドデザインとも言える「横須賀中央エリア整備構想図」を作成します。
→横須賀中央エリア整備構想図の作成
・民間が主導する再開発事業へ市として積極的な関与・支援を行い、早期事業化を目指します。
→再開発準備組合を2か所設立
・中央図書館・児童図書館・青少年会館などの施設を集約し、新たな地域活動の拠点として、「何でも調べられる、誰でも集える、遅くまで開館する」施設の開設を、中央地域の再開発事業と連携して検討します。
→新たな地域活動拠点の開設
・新港地区のさらなる発展を目指します。
→よこすかポートマーケットが営業している施設の未利用部分を活用
・地域特性や資源を生かした拠点ネットワーク型都市づくりを目指します。
→追浜駅前の都市計画エリアの拡大(再開発)
→久里浜駅周辺の土地利用促進
→浦賀警察署移転後、当該地を取得し、利活用方針を策定
道路の整備
・西地区へのアクセス向上を図るため、横浜横須賀道路パーキングエリア付近のスマートインターチェンジの整備を実現します。
→ルートの設計を進め、平成32年度までに完成
公共施設の適正配置
上地候補(政策より)
横須賀東地域
中心市街地の活性化(横須賀東地域)
横須賀中央駅周辺や、さいか屋跡地の再開発を推進、横須賀市の顔となる、ワクワクする町に。土地の用途変更など、規制緩和による民間活力の促進。
交通渋滞の解消(横須賀西地域)
日々の生活や物流、マリンレジャー目的の観光客が渋滞から解放されるよう、国道134号を拡幅。
JR久里浜駅周辺の活用(横須賀南地域)
JR久里浜駅西側の国有地を再開発し、南地域の新しい拠点に。安心した生活に必要な充実した医療機関を整備。
鉄道の利便性向上(横須賀南地域)
JR久里浜西口を作り、京急の乗り換えをもっと便利に。
国際物流特区を目指した経済振興(横須賀南地域)
東京湾の入り口となる久里浜港を、横須賀の物流拠点として再整備。
国道357号の延伸(横須賀北地域)
国道16号の渋滞解消で、横浜方面の通勤ラッシュを緩和。横須賀の農産物、工業製品の物流コストを下げ、地域の経済を元気に。
追浜駅前再開発(横須賀北地域)
商業施設、医療機関や福祉施設、文化活動の場を集め、賑わう町の中心に。
バスやタクシー乗り場、自転車置き場に駅舎からスムーズな移動を実現。
林候補はめぼしい施策が無いので割愛しました。さて吉田市長上地候補の政策を比較すると基本的には上地候補の方が具体的なのが目立ちます。上地候補の具体策では医療施設と道路、文化活動の場が出てくることが多いです。ただ道路施策に関しては中小企業に偏った経済施策を道路整備でフォローしようとしている感じがするのが引っかかる所です。吉田市長の施策で目立つのは浦賀警察署跡地活用と新港地区に関する施策、新港地区に関しては各種公共施設が移ってきている所であり中央駅から連携した形で開発がなされたら面白そうな感じがします。とは言えこの時期にグランドデザインと言うのはどうなんだろうと思います。
いかがだったでしょうか?今週末には投票日、期日前投票も含め是非とも投票へ!!
横須賀市長選挙立候補予定者
吉田雄人
HP
上地克明
HP
林 伸明
HP
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影
Choose or Loose 横須賀市長選挙2017〜人口減少と京急〜
横須賀市民の皆さん市長選挙の投票先はもう決まったでしょうか?今宵も懲りずに市長選挙特集を続けていきたいと思います。
さて本日選挙の公示が行われます。不在者投票や期日前投票に関しては以下を参考にしてください。
選挙の部屋@横須賀市選挙管理委員会
期日前投票と不在者投票について(投票日に投票所へ行けない場合)@横須賀市選挙委員会(2017年6月19日追記)
今回のテーマは前回のテーマと関連もあります少子化について、まずは各候補者の政策から見ていきましょう。各候補の政策から少子化対策・子ども施策を抜き出すと以下の様になりました。
一部見落としがありましたので下記表太字部分及び対応する文章修正しました。各候補には大変失礼しました。(2017年6月19日)
幼稚園 こども園の早期開設(吉田)
保育園の増設(林)、事業所内保育所の設置支援(上地) ○しろまる ○しろまる ○しろまる
参考サイト 吉田雄人市長 選ばれるまち、横須賀
上地克明候補 4つの約束 政策
林伸明候補 チラシ(「会」ニュース)ができました!
さて個人的には意外に切り分けがむずかしった少子化対策ですが、意外だったのはこの施策ではメインに聴く待機児童0(削除) 問題 (削除ここまで)を明記しているのが吉田市長しかいなかった点です。3者共通で出てきているのは保育園・こども園などの保育施設の増設、学童保育の負担軽減、中学校の完全給食と15歳までの医療費無料化となっています。上地候補は保育園・幼稚園の無料化と保育園の完全給食、林候補は医療費無料化を18歳までとしています。(削除) 拡大解釈して保育園・幼稚園・学童保育にしても吉田市長に加えて上地候補が言及していますが、林候補は言及がなく (削除ここまで)、(削除) 吉田市長・上地候補と同様の中学校給食、児童の医療費無料化(こちらは林候補だけ18歳までとなっています)に絞った形となっています。 (削除ここまで)
ある意味3者がメインとしているのは生まれた子供たちのサポート(削除) 中学生を対象とした給食・医療費関係の補助 (削除ここまで)ですが果たしてこれが少子化対策のメインとして正しいのでしょうか?
表:横須賀市の未婚率(2010年国勢調査より 全国の数字は平成27年版 少子化社会対策白書より)
ここで少々古いですが2010年の国勢調査から横須賀市の男女の未婚率の数字を見ていきます。
全国の数字に比べて30代男性、30代前半女性の未婚率が高いのが見て取れます。
男性を結婚と言う投資にいかに引き戻すのか〜出生数回復の切り札〜よりさて前に書いた記事からの引用になりますが、あまり言われませんが日本の地域別出生率のデータを調べると女性がどれだけ子供を産んだかで算出される出生率(合計特殊出生率)ですが、実は女性の未婚率でなく男性の未婚率が低い地域ほど高くなる特徴があります。その特徴から考えると横須賀の少子化解消のために必要な努力は男性の未婚率をいかに低くすることではないかと考えられます。都道府県 人口 出生率 未婚率男性 未婚率女性北海道 5384 1.31 36.2 25.1関東 42992 1.36 35.5 24.0関西 20728 1.43 34.1 24.9東北 9047 1.45 35.8 22.6全国 1.45 34.5 23.3甲信越 5240 1.51 34.5 21.0地方圏+札幌仙台 1.53四国 3847 1.55 33.9 24.0北陸 3008 1.55 32.7 20.4東海 15034 1.56 33.9 18.9地方圏のみ 1.57中国 7440 1.61 33.1 22.5九州 13021 1.61 32.5 25.2沖縄 1434 1.96 31.4 19.2
表:日本各地域出生率と未婚率(未婚率は35〜39歳国勢調査、人口は国勢調査、出生率は平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況@ 厚生統計要覧より作成 )
出生率のデータに加え男女別の35〜39歳の未婚率のデータを加えてみてみました。さて一番興味深いのは出生率が全国平均以上の7地域で見ると男性の未婚率が平均を上回っている地域が皆無なのに対し女性の未婚率が平均以上の地域が四国・九州と2か所ある事でしょうか?
年収別の結婚率・未婚率@年収ガイドよりさて男性の未婚率を下げるにはどうすれば良いでしょう?良く言われる傾向として、「男性の未婚率は年収の低さに比例し、女性の未婚率は年収に比例しない」と言うのがあります。それを考えると男性の所得をいかに増やすかが横須賀の少子化を解消するための最も効果的な施策と言えるのではないでしょうか?結婚できる年収条件は300万円未満か300万円以上かで大きく変わる。
男性はとにかく300万円以上は稼ぎたい。男性・女性別の20代・30代の結婚率・未婚率データです。
まず、このグラフからわかることは女性は年収面による結婚率格差がほとんど無いということ。
女性のグラフを見てみると年収の高低に関わらず、一定の割合で交際・結婚をしていることがわかります。〜中略〜男性で年収300万円未満の場合、結婚できる可能性は大きく低下する (10人に1人以下)。
男性の場合は年収300万円以上がひとつの大きなボーダーラインとなっています。
300万円以上であれば、結婚率が30%程度になりますが、300万円未満の場合は結婚率が一桁台まで大きく減少します。
2010年代中産と下流の時代〜プロローグ1980年代に始まった非婚化・草食化が語るもの〜その1よりさてこういった事を書くと「男性は恵まれているだから努力すべき」と言う意見が出てきそうなので少し書いておくとそもそも男性の非婚化は1980年代から始まっていて、それに対応する努力はなされているように感じます。ただその努力は「結婚する為に収入を増やす」と言う方向ではなく「結婚しないなりに充実した生活を送る」と言う方向で結実したものが大きかっただけではないかと考えられます。
さて上の表は30代男性の未婚率の推移を示したものです。元ソースの関係で1990年以前が10年刻みになっているため10年前との比較しかできないのですが注目したいのは1990年の対10年前比の数字が最も大きくなっていて、実は男性の晩婚化、非婚化が最も進んだのは1980年代であり、むしろ90年代以降はそのペースをゆるめているということです。
そしてオタクたちは、また迫害されていく@blogos2013/12/31よりリア充男性はハーレムを形成し、非モテ男性は孤独であるか、男社会の隅で生きる。社会構造としてはリア充男性が牛耳っており、男社会でも非モテ男性の立場は比較的苦しいものだ。周囲からは結婚もできないダメなやつだと認識されるし、子供の頃から女性に忌み嫌われ、時には女性やリア充男性からひどいいじめにあっていたりする。非モテ男性というのはそういう存在だ。
いわゆるオタク文化がそういう非モテ男性の中で発達してきたことは、偏見とまでは言えない部分的な事実である。女性慣れしてないがゆえに、女性の前で普通に振る舞えない。そんなオタクたちはゴマンといる。
オタク文化は80年代ごろから「メカと美少女」の文脈から発達してきた歴史があり、90年代のアダルトゲームや戦闘美少女ものといったジャンルの形成に伴い、「女性を選ぶ立場」を体験できるものが発達してきた。これは今現在流行中の「艦隊これくしょん」などのゲームにも貫かれているテーマだ。
現実には「選ぶ立場」になど一度もなれたことがない、「選ばれる」ことすらヘタをすれば一度もない、そんな男性たちの慰みとして受容されている側面は、否定するのは難しいだろう。昨今はオタク文化の広まりによって「非モテ」ではない人たちもオタク文化を楽しむようになり、彼らの存在はずいぶんとこのオタク世界でも希薄になりつつはあるけれども。〜中略〜
日陰に帰ろう。誰の目も届かない日陰へ。あそこが我々の居場所なのである。さあ年の暮れ、その絶望を慰めてくれるものを探しに行こう。来年はせめて、少しでも幸福がありますように。
証拠が見たいと言うなら取敢えずコンビニにでも行ってみるとわかりやすいと思います。昔はお弁当くらいしかなかった食料品が気付いたら野菜から何から料理に向くものが出そろっています。またスーパーに行っても単身の男性は増えてるのではないでしょうか?
これはこの25年間経済成長率が低くデフレだったために社会的地位と言う椅子も所得も増えなかったからの結果です。逆に求められるのは経済が成長し働きに応じて社会的地位や所得の増加を得られる事、その努力なくして男性の非婚化及びそれに伴う少子化の解消は有り得ないように感じます。
一度も働いたことない40〜50代大卒娘」を抱えた高齢親が増加中@gendai.net2017/6/6よりさて最後に未婚男性の対となる未婚女性の問題を隣の横浜市の話ですが40~50代で一度も働いたことのない未婚女性と言うのが15年前から話題になっていたそうです。横須賀は横浜に比べたら人口の桁が1つ違うので何とも言えない部分がありますがただ無業でなく経済的に自立できない女性と言う大きなくくりで考えると相当深刻な問題となってきそうです。筆者がかつて勤めていた横浜市役所では、2000年代当初から、話題になりだしていたことがある。
それは、「この子は一度も働いたことがないのですが、親が亡くなった後、どうすればいいですか」と、40〜50代の娘を連れて、高齢の親が区役所の窓口にくるというのだ。〜中略〜
10年か20年後には、50〜60代の就業経験のない未婚女性の生活保護受給者が増えるのは避けられないだろう、とも予測していた。
関連する政策
吉田雄人市長 選ばれるまち、横須賀
・市民の雇用の場・働きやすい環境をつくります
・市内の事業者を応援します
・市内での起業を応援します
・市民も楽しめる観光立市
上地克明候補 4つの約束 政策
・中小企業・地元経済をよみがえらせます。
・中小企業向けアドバイザー制度の設置
林伸明候補 チラシ(「会」ニュース)ができました!
・住宅リフォーム助成の復活と商店版リフォーム助成創設
個人的には吉田市長の幕の内弁当の様に様々なメニューには企業誘致は○しろまる×ばつ、上地候補は何故企業誘致を書かないのか不思議で中小企業に偏っているのが△しろさんかく、林候補は経済政策と呼べるものが無いかなと思いつつ住宅リフォーム、商店街リフォームと言うのは地域にお金が回るかなと言う意味で面白そうと言った所でしょうか?さてあなたはどの候補が笙しか解決に役に立つと思いますか?
横須賀市長選挙立候補予定者
吉田雄人
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上地克明
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林 伸明
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Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影〜
さてプロローグが非常に好評な当シリーズ、そろそろ本題に突入です。
・・・が、その前にもう1方立候補予定者が出てきましたので少し紹介を
林 伸明
HP
横須賀市政政策
以下HPより引用
1966年埼玉県生。青年美術展事務局、運営委員などを歴任。 現在、インスタレーション作家として、鑑賞者参加型作品を発表している。 主な出品展は、日本アンデパンダン展、ノー・ウォー横浜展、ヨコスカ平和美術展、美と創造の夜明け展、職美展など。 日本美術会会員。 あわせて、中央憲法会議常任幹事、日本共産党川崎北部地区委員長、神奈川県書記長などを歴任。 現在、日本共産党准中央委員、三浦半島地区委員長、横須賀市民の市長をつくる会代表委員。現職吉田氏、上地候補同様じっくり取り上げるべきかもしれませんが、16年間現役議員・市長として横須賀市政を引っ張ってきた両氏に比べて「横須賀の政治家」としての情報が集めきれなかったため、心苦しいですがこれを持って紹介とします。
また市長選挙に向けて以下のイベントも行われますので告知しておきます。
6月15日(木)
公開討論会
場所:横須賀市はまゆう会館(JR衣笠駅下車徒歩、京急線横須賀中央駅・堀之内駅・京急久里浜駅より衣笠駅行きバス衣笠駅あるいは衣笠十字路バス停下車徒歩)
時間:18:00開場 18:30〜20:30
内容:横須賀市市長選にともなう、公開討論会を開催します。立候補者の生の声を聴き、横須賀の未来を一緒に考えませんか?
6月17日(土)
市長選の政策を見比べてみよう
場所:産業交流プラザ 第2研修室(芸術劇場3F汐入駅1分、JR横須賀駅下車徒歩)
時間:13:30〜15:30
内容:各候補予定者のチラシ等を、みんなで話し合いながら見比べる企画をご用意しました。主催する議員3人は、市の事業を議会で全てチェックしています。だから、政策の背景や概要など、わかりやすく説明できます。でも、もちろん考え方を押し付けることはしません。お買い物のついでに気軽にいらっしゃって下さい。
主催:市議有志
小林のぶゆき
小室たかえ
たかはし英昭
さて前置きが長くなりましたが、本題と行きましょう。
転入超過トップは札幌市、ワーストは横須賀市。自治体最大のミッションは転入をどう呼び込むか@blogos
さて今回の横須賀市長選挙で最も大きなトピックと言えるのは2013年に転出超過ワーストになる等深刻となっている人口減少問題ではないでしょうか?
さてここで横須賀のどの地域で人口が増加し、どの地域で減少しているかもう少し細かく見ていきましょう。
上の表は国勢調査の結果から各行政センター管内での人口増減を調べたもの、増加しているのは10センター中追浜1か所のみと言う深刻な状況が見て取れます。追浜地域は横浜市に隣接しているので一瞬「横浜や東京に近い地域ほど人口増、遠い地域ほど人口減少」とみえますが良く見ると市最南端で東京・横浜から最も遠い北下浦地区の人口減少率は追浜以外では最も低く、追浜の次に東京・横浜に近い田浦・逸見地区の人口減少率が5%を超え減少率の上位3地区に入っている事から東京・横浜に近ければ人口増加と言う単純な状況では無い事が見て取れます。
そこでもう少し細かく見ていきましょう。上は最初の表に各地区で最も人口が増えた・減った街区を追加したものです。注目したいのは青太字で書いた追浜東町、日ノ出町、池田町の3街区、この3地域では近年大型マンションの建設が行われたことにより、人口増加がなったと見て取れます。また西行政センター管内の佐島の丘はマンションではないですが、京急により大規模な住宅開発が行われた地域です。一方人口減少地域、人口が1000人以上の地域に限定すると鷹取、西逸見町、阿部倉、馬堀町、西浦賀、久里浜と古くから開発された住宅地域が多いのがわかります。言うなれば今の横須賀の状況は古い住宅地域から世代交代や高齢化で起こる人口流出を新しい住宅開発で補えないから人口減少に陥っていると言えるのではないでしょうか?
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写真:成田スカイアクセス開業により人口増加が続く千葉ニュータウン
県知事を決めた2極化〜千葉県知事選挙雑感〜よりさてどうすれば人口減少からだっせられるのでしょうか?1つは新たな住宅投資を活発化させることです。 人口増加自治体 周辺増加自治体 関係事象1流山市 6.3 柏 つくばエクスプレス2印西市 5.1 白井・鎌ヶ谷・成田 北総鉄道・成田アクセス3 木更津市 3.7 袖ヶ浦 アクアライン値下げ4 四街道市 2.9 千葉・佐倉5 柏市 2.5 流山 つくばエクスプレスその他人口増加 通勤圏人口減少市川・船橋・習志野・千葉・八千代 浦安・松戸・我孫子千葉県の人口増加自治体(平成27年国勢調査-人口等基本集計結果の概要(千葉県版)-より作成、通勤圏減少における通勤圏の定義は大手私鉄複線区間、JR複々線区間及び京葉線、都心直通列車のある第3セクター鉄道沿線)
さて上の表は2015年の国勢調査結果から作った千葉県の人口増加自治体の一覧です。5位までに入った自治体を見ると流山市がぎりぎり都心30km圏内のものの他は都心から30km以上離れた郊外地域であり、木更津市に至っては鉄道の営業距離で言えば東京から70km以上離れた地域です。
逆にこれらの自治体を見ると四街道市を除くと一つの共通点がある事がわかります。
それは交通インフラへの大規模な投資と言う点です。流山市と柏市には2004年に開業したつくばエクスプレス、印西市には成田空港アクセス鉄道、木更津市には森田県知事によるアクアラインの値下げと言った感じに大規模な投資が行われた結果人口増加を招き、それは周辺地域にも広がっている事がわかります。一方で東京に隣接する浦安市や松戸市で人口が減少していると言う状況も起こっています。
それを考える上で参考になりそうなのが千葉県です。上は千葉県知事選挙の際に書いた記事からの引用なのですが、千葉県の状況を見ると鉄道など都心へのアクセス交通への投資が盛んな地域で人口増加傾向が高い事を見てとれます。
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写真:京急から成田空港への直通列車アクセス特急、横須賀中央〜成田空港を2時間強で結ぶ
これを横須賀に当てはめると京急線の強化となります。
最近は遅延率の低さに注目の集まる京急線ですが、21世紀に入って2004年に新幹線、2015年に東北本線・高崎線・常磐線が乗り入れ一気に利便性の向上し、今後も2027年にリニア新幹線が乗り入れる等東京で最も利用が伸びていて今後も伸びる可能性の高い品川をターミナルに構え、羽田・成田両空港に直通列車を走らせる京急がメインの交通機関と言うのは横須賀にとって大きな強みであり、それを生かすのが横須賀活性化への王道のような施策ではないでしょうか?
さて京急を生かすにはどのような施策が考えられるでしょうか?
1つは2027年のリニア開業と同時期に実施される品川駅改造に合わせた施策ではないかと思われます。この品川駅の改造により奴山橋の踏切のボトルネックが解消され品川までの所要時間が見込まれるのですが、それに合わせて横浜駅以南で110km/hに据え置かれている最高速度をアップし更なる時間短縮を目指すと言うのは一つの策として考えられます。
そしてもう1つ考えられるのは京急線の駅からアクセスの悪い西部地区のアクセス改善、これには三浦縦貫道・横浜横須賀道路・本町山中道路を用いた横須賀西部地区〜汐入駅・横須賀中央駅間の高速バスの設定はどうでしょうか?単純に通勤・通学の利便性の向上だけでなく、横須賀中央・汐入両駅を経由して通勤・通学する人が増えることによる中心市街地活性化も期待できます。
その際に高校生・大学生が主になるのですが学割定期に補助をだし割引率を拡大すると大学進学を機に横須賀から離れる若い人を減らす効果も期待できるのではないでしょうか?バスではなく鉄道ですが、千葉県の北総鉄道ではこの学割補助の実施により学生の利用拡大に成功しています。
極端な部分もありますが千葉でつくばエクスプレスや成田スカイアクセス鉄道によって掘り起こした住宅投資を横須賀では京急線によって起こす事を目指すと言うのは一つの手ではないでしょうか?
ぐんま利根沼田地域移住相談会よりさてもう1つの課題、古くからの住宅地で高齢化や世代交代で人口が流出する問題に関して、直接的な解決策ではないですが1つの考え方として上の沼田市の施策は参考になりそうな気がします。この手の人口流出問題に対して人口に対して「横須賀に住み、横須賀で働き、横須賀で活動する」と極端な地元志向となりがちなのではないでしょうか?上で出した沼田市の施策では新幹線定期の補助と言う思い切った策ですが、そこにあるのは「働くのは東京でよいからとにかく沼田に住んでほしい」と言う考え方です。この考え方は横須賀に応用できないでしょうか?
田舎暮らしを考えている方、興味がある方、沼田ってどんなところだろうと思われた方、東京から新幹線で最短66分で行き来できる、都会とちょうどよい距離に沼田はあります。~中略~
仕事の面を心配されている方、転職は無理だと考えている方、沼田市は今年度から新幹線通勤補助制度が出来ました。あなたの不安、疑問にお答えし、移住への一歩になればと考えています。ご参加お待ちしています。
言うなれば東京へのアクセスを維持・改善することで東京・横浜勤務の人が横須賀から出ざるを得ないケースを少なくすると言う考え方です。
(今更ですが)ヨコスカサマーフェスタ2016より上の記事は艦隊コレクションのファンの男性が聖地巡礼の結果横須賀と言う地域にほれ込んで移住した様子です。聖地巡礼と言うと茨城県大洗町が有名ですが、このblogの筆者の様な移住者の数だけで言えば実は横須賀は負けてはいないのではと感じます。それは大洗から東京に通勤するのは難しいが横須賀だったら十分可能な立地故ではないかと思われます。特に若い世代にとって勝手知ったる地元と言うのは聖地とは違いますが住みやすい魅力的な土地です。だったらその住みたいと言う気持ちを後押しするような施策が必要なのではないかと思います。具体的な施策は先に書いた京急の改善策のような形になると思いますが、横須賀は多少遠いとはいえ東京への通勤が十分可能な地域、それをどう生かしていくのは重要ではないかと思われます。
横須賀が好きすぎてついに移住してしまいましたw
しばらく引っ越しやら諸々で落ち着かない日々が続いていたのですが、
いつから市民になったのかはヒ・ミ・ツ(はぁと)
さていかがだったでしょうか?京急の改善だけですべてが解決するとは思えませんが、とは言え京急線を使って東京や横浜に通勤する人がないがしろにされがちだなと感じて書いてみました。さて市長候補たちの政策はどうか下のHPからご確認ください。
横須賀市長選挙立候補予定者
吉田雄人
HP
上地克明
HP
林 伸明
HP
2017年6月27日 写真を一部差し替えました。
1.Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影〜
2.Choose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ 上地克明と田川誠一〜
3.吉田雄人と藤野英明の6年間〜横須賀市長選挙結果に思う〜
4.戦後の終わりに考える〜SEALDsと赤木智弘から見るリベラルの衰退〜
5.Choose or Looseフランス大統領選挙2017〜1988年体制の崩壊〜
1~3位は今月行われる横須賀市長選挙の記事が独占しました。ちなみに5位と激しいつばぜり合いを繰り広げた6位にもChoose or Loose 横須賀市長選挙が入っていてまさに横須賀市長選挙がメインテーマとなった月でした。そして1位2位はこの選挙で主役になるであろう現職市長吉田雄人氏と上地克明氏2人の立候補予定者に関する記事が途中まで抜きつぬかれつの激戦を繰り広げた結果現職市長吉田雄人氏について書いたChoose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影〜 が2割くらいの差をつけて1位となりました。ちなみに4月に掲載されたChoose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ 上地克明と田川誠一〜に関しては4月分のPVを合計してもChoose or Loose 横須賀市長選挙2017 〜プロローグ2 市長吉田雄人の光と影〜 に僅差で負けている状況と言った感じでした。
約束1、4年の任期ごとに市長が得ている2,000万円の退職金を廃止します。@上地克明 4つの約束
個人的には上地には恨みも何も無いのですが、様々なスキャンダルを抱え議会を敵に回して満身創痍な吉田市長に対して上地氏が勝てるか?と問われれば現状では僅差で負けるのではと感じています。確かに吉田市長は議会では嫌われ者で悪い人間かもしれない、しかしそれでも8年間市長を務めていてどのような市長であるかわかるし、どのような事をやりそうか、どんな考え方の癖のある人間かも想像がつく、しかし上地氏に関しては多くの有権者が「タレントの上地雄輔氏の父親でベテランの市議」であることは分かっても吉田市長のように「どのような市長になるのか?」と言うのは分からない、その中で(市民への)約束の最初に「退職金返上」が出てくるのは決してそれを嫌う人はいなくても結局「市長として何をやりたいのか」が見えてこない、そして周りに集うのは「悪人吉田市長」を嫌う人ばかりとなって、最終的に支持を広げる事が出来ず・・・というのが想像がつくからです。
kamiti
引用:上地克明氏twitterより
ただしその状況に危機感を持ったのかここ最近上地氏が少しずつ軌道修正しているように感じます。個人的には上のtwitterのつぶやきは市長候補上地克明氏の発した様々な発言や政策その他もろもろの中でもっとも本人の意思を感じたものです。内容は横須賀を舞台としたアニメ「ハイスクールフリート(以下はいふり)」のファンによるイベントに参加したもの、一見何気ない光景に見えますが...
・もともとのアニメが戦艦に乗る少女たちが主役のもので米軍基地がある関係で沖縄程ではないにせよ軍関係に関して反発する政治勢力が横須賀では決して弱い訳でない
・アニメのファンに対するアピール、観光誘致は現職吉田市長が推進してきたものである事
もしかしたらアニメファン向けのパフォーマンスかもしれませんが少なくとも既存の支持者の反発も起こりうるリスクを冒してそれを行った事には意志を感じますし、また自分の目指すものに有効であれば例え対立候補のやっている施策であれ良く言えば受け入れる悪く言えば図々しくパクる、そこにはベテラン政治家としての柔軟性を感じます。
政策@上地克明
そして同時期に政策を発表したのもその表れでしょう。評価そのものは別の記事に譲りますが、基本的に八方美人で万人受けしそうな感じがぬぐえなくはないものの、それでも政策が出てきたことで市長候補上地克明氏が何を見て何を考えて市長となり何をしていくかを考える一助にはなり得るものとは感じます。
市長選挙まで一か月を切り、残り時間は短くなってきた中で上地克明氏が「反吉田市長の神輿」でなく「1人の市長候補」として有権者ときちんと向き合っていけるのか、それが今回の市長選挙の大きなテーマのような気がします。
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5.Choose or Looseフランス大統領選挙2017〜1988年体制の崩壊〜
さて5位にはフランス大統領選挙の記事がランクイン、昨年はブクレジット、トランプ大統領が注目されましたが、どちらも良く考えれば政権を持つ保守の大政党の傘下で起こった事なのに対し、かつての大国で今でも少なからない影響力のあるこの国で起こっているのはもっと大きくかつ根源的な問題提起なもののような気がします。
4.戦後の終わりに考える〜SEALDsと赤木智弘から見るリベラルの衰退〜
さすがに順位こそ下げましたが、今年5か月すべてのランキングでランクインすると言う偉業(?)を成し遂げたのはこの記事、現在赤木氏はリベラルよりな政治的スタンスが目立ちますが、個人的には彼は青木雄二氏死去以来途絶えていた、左派の野性的賢人ではないかなと感じています。残念なのは今の日本のリベラルが彼の様な賢人を決して生かせていない事でもったいないとしか言いようがありません。
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