つれづれなるままに

2021年03月

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【中古】昭和二十年の「文藝春秋」 文春新書0647P208より
ただ、軍部の専横を防止すべき位置にあった議会とか言論機関とかの責任も軽いとは言えない。
しかし、過去十数年に亘って、テロと弾圧とで、徐々に言論の力を奪われたのでは、一歩一歩無力になる外はなかったのである
僕のような人間さえ、暗殺の目標とされて、私邸を十数人の警官によって護衛されたことがある。


本題に入る前に1つ引用を、上は文芸春秋昭和20年10月号における編集後記、社長である菊池寛が戦時中の言論に関する回想、「徐々に言論の力を奪われたのでは、一歩一歩無力になる外はなかったのである」と言う言葉、この言葉を弾圧で発売中止になった雑誌の編集長でなく、積極的に軍部に協力し他の雑誌がつぶされていく中で最後まで生き残った雑誌の社長が漏らしているという点に注目してください。

千葉県知事選 元千葉市長の熊谷俊人氏が初当選 過去最多の得票@NHK2021/3/22より
新人8人の争いとなった千葉県知事選挙は、元千葉市長の熊谷俊人氏が過去最多の140万票余りを獲得して自民党が推薦した候補らに圧勝しました。
千葉県知事選挙の結果です。
▽熊谷俊人、無所属・新。当選。140万9496票。
▽関政幸、無所属・新。38万4723票。
▽金光理恵、無所属・新。12万2932票。
▽皆川真一郎、無所属・新。2万256票。
▽平塚正幸、諸派・新。1万9372票。
▽加藤健一郎、無所属・新。1万5986票。
▽河合悠祐、諸派・新。1万5166票。
▽後藤輝樹、諸派・新。1万2150票。
千葉県知事選挙では過去最多となる140万票余りを獲得した元千葉市長の熊谷氏が、自民党が推薦した関氏らに圧勝し、初めての当選を果たしました。


当blogでも何度か取り上げた千葉県知事選挙、今回の選挙では元千葉市長熊谷氏が140万票を超える圧倒的な得票で当選を果たしました。

[フレーム] 動画:後藤輝樹氏など個性的な候補者が多く見られました。

今回の千葉県知事選挙の特徴としてと知事選挙でも話題を呼んだ後藤輝樹氏等個性的な泡沫候補が多く出た点です。

平塚、河合、後藤→確実に頭おかしいやばいヤツ
皆川、かなみつ、関→実現し無さそうなマニフェストor何も出来無さそう
くまがい→現千葉市長、1番まとも、無難

選挙に自由持たせるのは分かるけど、ヤバい奴は立候補しないで欲しい#千葉県知事選2021 pic.twitter.com/piSrOaJH10

— おにぎりちーず (@CHEESEonigiri) March 17, 2021
こう言った候補者は少なくない反発を受け中には「これからの千葉県知事選挙には予備選挙や推薦が必要なのではないか」と言った過激な意見もありました。

<千葉県知事選>投票率38・99% ダブル選効果で上昇、前回上回る@千葉日報2021年3月22日より
21日行われた知事選の投票率は38・99%と、前回4年前の31・18%を7・81ポイント上回った。新型コロナウイルスの感染拡大で制約を受けた選挙戦となったが、千葉市長選との初のダブル選となった上、過去最多の8新人が乱立し論戦を繰り広げたことから、有権者の関心が高まったとみられる


しかしこういった候補者もおかげで多くの有権者の関心が高まり投票率に反映されたこと、格差が広がった結果、異なる属性との意見や嗜好の差が広がった事を考えるとこういった候補者やそれに投票した有権者の存在を無視するのは普通選挙の理念からかけ離れ、一種のファッショではないかと懸念されるところです。

千葉県知事選は、ぶっちゃけ「熊谷でさえなければ、どんなネタ枠でも、白塗りのアレでも、コロナは嘘とか言ってるトンチキでもいいので、どうか熊谷以外で・・・」という、ものすごい状況ですからね。

— ぬまきち (@obenkyounuma) March 21, 2021
そしてこの選挙に投票した千葉県の有権者の大半や「ヤバい奴は立候補しないで欲しい」とtweetした方とは逆に「熊谷でさえなければ、どんなネタ枠でも、白塗りのアレでも、コロナは嘘とか言ってるトンチキでもいいので、どうか熊谷以外で・・・」とまで言う人もいます。上のゲームメーカー オーバーフロー代表の方ぬまきち氏のツイートです。

ミニストップ"成人向け雑誌"撤去へ 千葉市長「業界の自主改革を期待します」@exciteニュース2017年11月21日より
11月21日に、「ミニストップ」の藤本明裕社長と千葉市の熊谷俊人市長が記者会見を実施。千葉市の全43店を皮切りに、2018年の1月1日には全国約2,200店舗の「ミニストップ」で"成人向け雑誌"を販売中止すると発表した。
共同通信の報道によると、同会見で藤本さんは「子連れでの入店をためらうという声は以前からあった。社会インフラであるコンビニの使命として、誰でも安心して使える店づくりをする」とコメント。そして熊谷さんは「現状(のコンビニでの販売方法)は国際的な感覚に照らして疑問を持たれかねない」と、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて危機感を示している。


その背景には4年前の2017年、千葉市長時代の熊谷氏が行った上の事があります。ぱっと見コンビニチェーンであるミニストップの会見に熊谷氏が参加しただけのように見えますが、「社会インフラであるコンビニの使命として、誰でも安心して使える店づくりをする」と言う一見正しく見えますが根拠も基準も意思決定の過程もあいまいな判断の下で「成人向け雑誌」を排除し、「現状(のコンビニでの販売方法)は国際的な感覚に照らして疑問を持たれかねない」とそれを後押しした訳です。
これはゲーム業界と言う世論のある種目の敵にされてきたぬまきち氏には恐怖だったと思いますし、多分あの厳しい戦争時代に最後まで「正義側」でい続けた菊池寛氏が今生きていて雑誌を作っていれば同じように恐怖だったと思います「正しいものを作り続ければ良い」と言われてもその「正しい」物があいまいで恣意的なわけですから。

クレジットカード会社による経済的検閲を容認・歓迎してはならない@P2Ptk.org2020/12/14より
以下の文章は、電子フロンティア財団の「Visa and Mastercard are Trying to Dictate What You Can Watch on Pornhub」という2020年12月の記事を翻訳したものである。
Electronic Frontier Foundation
Pornhubがユーザからアップロードされた膨大な動画を削除している。この措置は、Pornhubが未成年者や不同意女性の性的ビデオをホストしているとニューヨーク・タイムズ紙のコラムで批判された後に着手されたものだ。このタイムズ紙の記事を受けて、VisaとMastercardはPornhubとの関係を絶った。その結果、Pornhubは暗号通貨以外の決済方法を失うことになった
性的搾取は、資源、教育、被害者支援、そして法の執行を必要とする社会的惨事である。だが、VisaとMastercardはこの問題に対応すべき当事者ではない。VisaとMastercardは、デジタルスピーチの複雑な問題を判断するスキルや専門知識を持ち合わせてはいないのだ。どのようなコンテンツがオンラインに存在すべきか、あるいはモデレーション・ポリシーが意図せず社会的弱者の声を罰してしまうことにはならないかというセンシティブな問題は、長年に渡って米国内外の法律家、人権活動家、立法者、裁判所が慎重に検討してきたのである。そこから見えてきた真実は、適法で価値ある無数の表現を排除することなく表現を規制するのは極めて難しいということだ。そして、VisaとMastercardがオンラインの表現を――どれほど乱暴であっても――取り締まる権力を持っていることは間違っているのである。


そして熊谷氏が関わったミニストップの件の後セブンイレブンをはじめとする大手コンビニがそれに続いた事、そしてその延長線上には現在「表現の自由」を考える上で大きな問題となっている経済的検閲があります。経済的検閲とは主にアメリカでオンラインでの決済の比重が大きくなった現在VISAをはじめとするカード会社が世論に迎合して特定の表現の販売に関する決済を断る事で実質的に検閲行為を行えてしまうという問題です。日本の場合ミニストップの様なコンビニが存在感があり、イオンの様な巨大流通企業が金融・決済を握っている側面も大きいので先に挙げたミニストップの件も同様に考えなくてはなりません
こういう時代に合って表現の自由を守るには政治家には時には世論に逆らっても動く必要があります。熊谷氏がミニストップに迎合したのはまだこの問題が今ほど知られていない時期だったとはいえ最前線にいるであろうぬまきち氏が「トンチキでもいいので、どうか熊谷以外で・・・」と言うのは分かる気がします。この検閲は「世論的に間違った表現者」だけでなく「世論的に正しい表現を続ける表現者」も委縮させるのは昭和20年に菊池寛氏が「徐々に言論の力を奪われたのでは、一歩一歩無力になる外はなかったのである」と言う言葉で示した通りの事の訳ですから
カズオ・イシグロ語る「感情優先社会」の危うさ@東洋経済2021年3月4日より
俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。
私は最近妻とよく、地域を超える「横の旅行」ではなく、同じ通りに住んでいる人がどういう人かをもっと深く知る「縦の旅行」が私たちには必要なのではないか、と話しています。自分の近くに住んでいる人でさえ、私とはまったく違う世界に住んでいることがあり、そういう人たちのことこそ知るべきなのです


日系英国人のノーベル賞作家がカズオ・イシグロ氏が「地域を超える「横の旅行」ではなく同じ通りに住んでいる人がどういう人かをもっと深く知る「縦の旅行」」が必要なのではないかと説いています。そういった意味では今回の千葉県知事選挙は素晴らしい「縦の旅行」になったのではと思います。「表現の自由」を大切にする人にとっては熊谷氏と言う「表現に自由」を守るのには非常に頼りない政治家が支持されている様子が見て取れ、派手なパフォーマンスをする泡沫候補が嫌いな人にとってはその泡沫候補が決して無視できない数の支持を得ていることが見えた選挙だったと思います。
それは決して快なる光景ではないと思いますが大事なのは快ならない候補者やそれを支持する隣人を排除することなく共存する努力を行う事ではないのでしょうか?確かに快ならない存在ではあるかもしれませんがその隣人が自分の作品を買って生活を支えてくれたり、親の介護や自分の病気の際に助けてくれるかもしれない、そういった光景を思い浮かべて不快なものを我慢する、今必要なのはそういった努力のように思えますがいかがでしょうか?

タグ :
#千葉県知事選挙2021
#熊谷俊人
#後藤輝樹
#カズオ・イシグロ
#文芸春秋
#菊池寛
#表現の自由
#経済的検閲
2021年03月17日23:57
カテゴリ
音楽
社会
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[フレーム] 動画:ブッチャーさん、青木さん、信吾さんに続きPONTAさんまで・・・

訃報@村上"ポンタ"秀一公式HPより

村上"ポンタ"秀一が2月8日に視床出血により入院しておりましたが
令和3年3月9日享年70歳にて永眠いたしました。
葬儀・告別式は親族のみで執り行いました。
ここに生前に賜りましたご厚誼に深謝し謹んでご報告申し上げるとともに故人のご冥福をお祈りいたします。


青春のメロディを支えた名人がまた一人旅立ちました。村上"ポンタ"秀一、日本のドラムの第一人者です。まずは故人のご冥福をお祈りいたします。
齢70、さすがに早すぎるなんて言葉は似あいませんがでももう少しその演奏を聴いていたかった気がしますし、何よりあの名曲を支えた名人がいなくなったのが何よりも寂しい限りです。

角松敏生@Facebook2021/3/15より
私信
肉親や親戚、親しい友人、知人の逝去の報に向かい合うたびにいつも考えることは、
これまでの自分の人生の確認とこれからへの覚悟ですよ。
おかしな言い方ですけどね、こんなご時世のおかげでね、
信吾とはまだお別れをできないでいましてね。
というか、別にこの後もそんなことわざわざするつもりもないし、する必要もないと思っていますよ。またいつでも、スケジュールが合えばうちのスタジオの扉を開けてまたあの仏頂面で「よ」と、入ってくると想っています。
あ、そうだポンタさん、また何かお願いしたいことあったらよろしくお願いしますよ。
昔の話もしたいし、最近、よく思い出すんですよ。
あの頃は、お世話になりました。仕事もそうですが何より私的な部分で支えてくれました。
ありがたかったなぁ。
今年、40周年なんすよ、あれから5年、あっちゅう間ですよね。
ギリギリでなんとかやってます。まぁ不安じゃないと言ったら嘘になりますがね。
そのうち僕もそちらのスケジュールに合う時があるでしょうからね、
その時は、お会いできるのを楽しみにしてます。
角松敏生


そんな名人と多くのセッションを重ねてきた男の言葉は非常に重い、「これまでの自分の人生の確認とこれからへの覚悟」なんて言葉は冴えないおっさんには重いものの一方で人生の大変な時期を共に歩み、「私的な部分で支えてくれました。」なんて言葉まで出てくる相手と言うのはその重さにふさわしくかつそんな存在が少なくない数いたというのはうらやましい限りです。
きっと彼らはリアルなステージやスタジオ、飲みの場で出会い、そのプレイやお酒を媒介に、その繋がりを強めていったのでしょう。

「SNSの文章はまずいから見ない」村上春樹にそう言われたSNS世代からの反論@President2021/3/16より

村上春樹はSNSを一切見ないという。
曰く、なぜなら、そこには人生を豊かにする「いい文章」がないからだ。〜中略〜
文筆家はPVを気にするし、アーティストはダウンロード数を、ユーチューバーは再生数やチャンネル登録者数をそれぞれつねに気にしなければならない。より近くなったファンの声をダイレクトに受け取り、より多くの人から喜ばれるよう「マーケティング」することにも余念がない。積極的にSNSを運用して告知・宣伝し、ひとりでも多くのオーディエンスを引きつけることを強いられる。〜中略〜
だが、若い世代の表現者たちはみな、自分たちこそが「ソーシャルなメディア」としてふるまわなければならない時代に生きている。それができない表現者には、そもそもお呼びの声がかからない。プロとして食っていけない。やっていけない。


しかし角松敏生や村上PONTA秀一たちが世に出ていった時代とは随分変わって来てしまったようです。上は音楽とはジャンルは違いますが、文筆家御田寺 圭氏による表現者とSNSに関するコラム、角松敏生や村上PONTA秀一達がステージやスタジオであくまで自らの音楽に専念できたのに対し、SNSを使って自ら読み手や聞き手を引き込まなくてはならない、それが出来なくてはステージにも立てない...そんな世知辛い時代になりつつあるようです。
「SNSの文章はまずいから見ない」村上春樹にそう言われたSNS世代からの反論@President2021/3/16より

表現者がSNSと強く結びついてしか、自身の表現活動が成り立たせられなくなるという状況は、とりわけ若い表現者たちの「自主規制」を加速する流れにもつながっていくだろう。
「炎上」が起きてしまった際のリスクは、ダイレクトに自分自身へのダメージへと変換されてしまう。SNSの社会への影響力はますます高まっており、多くの人からの非難やバッシングを浴びてしまったときのインパクトは計り知れないものとなりつつある。〜中略〜
SNSは多様な意見や価値観を包摂し肯定する自由を旨とする場であると考えられがちだが、現実的にはそうではない。その実、社会的・政治的・道徳的・人権的にただしいと認められたもの以外に対しては、きわめて厳しい視線が向けられる。SNSは不寛容で排他的な空間であり、全員で遠慮なく石を投げられる「不届き者」をつねに求めている。
個人的な意見にしても、表現者のアウトプットにしても、大勢の人から「ただしくない」と判断されるものには、容赦ないソーシャル・スクラムが向けられる。激しいバッシングのなかで人格や社会的名誉が破壊される。今日それは「キャンセル・カルチャー」と呼ばれ、社会問題にもなっている。結果としてSNSが社会と強く結びつく時代には、だれもが穏当で当たり障りのない「ただしい」ことしか言わなくなっていく。


そして更に言えば、そんなSNSの顔の見えない世論と向かい合い、品行方正な表現者だらけになった社会は一種のディストピアでしかないのではないでしょうか?

例えば「おれ前の列の赤い服の女がいいな」なんて合いの手のある曲や「女呼んで揉んで抱いていい気持ち」なんて歌詞のある曲を歌ったバンドの曲はカバーであっても一切で流せませんとなったら私の様な1990年代に青春を過ごした人間にとっては寂しい事になるでしょうし、もしかしたらその子供世代にとっても寂しい事になるかもしれません。
セクハラ気味の歌詞を歌うアーティストだけが名曲を歌うわけではないのは確かですが、そんなアーティストにもきちんとチャンスが与えられる懐の深さがより芳醇な音楽や文化を生み出す事だけは確かです。

何だか変な方向にずれてしまいましたがPONTAさんの旅立った先に私が行ったときに素晴らしいセッションが見られるのを楽しみにしつつ、今この場所の音楽や文化が芳醇なものになるために何かしらできることはやっていこうと思います。

なんだか変な締めになりましたがこの辺で失礼します。

タグ :
#村上PONTA秀一
#角松敏生
#御田寺圭
#SNS
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写真:県庁市の中心市街地でも空き店舗が目立つ@群馬県前橋市2021/1

日本に「隠れ失業者」が山ほどいるという大問題@東洋経済2021年2月21日より
しかし、問題は、雇用調整助成金に頼っている部門が正常に戻れるかどうかだ。それには、大きな疑問がある。
なぜなら、設備や店舗などの固定資産を減少させているセクターがあるからだ。
法人企業統計において全産業をみると、中小企業(資本金5000万円未満の企業)では、2019年から2020年にかけて固定資産が減少している。零細企業(資本金1000万円以上〜2000万円未満)では、減少率は9.1%にもなる。
減少率がとくに著しいのは、次の部門だ(カッコ内は減少率)。
零細製造業(17.3%)、零細宿泊業(54.3%)、飲食業(資本金2000万円以上〜5000万円未満)(36.2%)、生活サービス業(全規模)(24.2%)、零細娯楽業(62.0%)
以上を考えると、労働力の大規模な配置転換が必要だ。
再配置先としてまず考えられるのは、介護部門だ。〜中略〜

もっと大規模な雇用転換政策が必要だ


1940年体制と言う言葉の生みの親としても知られる野口 悠紀雄氏がコロナ後の雇用について「中小企業の固定資産の減少状況から零細な宿泊業、飲食業、娯楽業等から労働力の介護産業への大規模な配置転換が必要」と書いています。

[画像:kyuujin]
表:有効求人数・倍率の比較@一般職業紹介状況@厚生労働省より2018/12,2020/12

確かに街を歩いていると空き店舗も目立ち、一見納得しそうになりますが、ただ雇用の話を考えるのに中小企業の固定資産の減少と言う指標を見たことがないのでより正確な情報を集めるべく有効求人倍率を調べてみました。
そうすると確かに介護産業にあたる介護サービスの職業の有効求人数は僅か2年で実に76%と激増し、有効求人倍率も調べた職業の中では唯一上がっています。何よりも全体の有効求人数の11.2%を占める最大の雇用創出産業と言える状況にあります。
しかし、零細な宿泊業、飲食業、娯楽業がそこまで壊滅的かと言えばそうとも言い切れません。職業分類が違うのであくまで近い職業である飲食物調理の職業、接客・給仕の職業に関しては確かに求人倍率そのものは下がっていますが、求人の増加率、求人倍率双方とも全産業の平均を大きく上回り介護同様の雇用創出産業と言える状況にあります。

日本に「隠れ失業者」が山ほどいるという大問題@東洋経済2021年2月21日より
介護分野は、賃金が低く、労働環境も劣悪だからだ。賃金を引上げるには、介護保険料を引き上げる必要があるだろう。これは決して簡単なことではない
また、仮にうまく機能するとしても、量的な問題が残る。上記の介護職就職支援金貸付事業が2021年度の制度活用者として考えられているのは、2万人強のようだ。しかし、これを休業者の総数に対する比率で見ると、実に1%にも達しない
もっと大規模な雇用転換政策が必要だ



その上で野口 悠紀雄氏の論を読み進めてみるとある意味核心的な部分が出てきます。言ってみれば賃金が低く労働環境も劣悪で誰もやりたがらない介護産業、しかし賃金向上に関しては保険料を納めるユーザーのコンセンサスが取れないので難しい、そんな中で介護の人手を少しでも確保したい、その中でこのコロナで休業している人たちを使えないかと言う身も蓋もない話です
介護士が「底辺」と言われる理由を解説します【結論は世の中が悪いです】@介護士働き方コム2020年12月25日より
残念ながら介護職は底辺だと感じるのは介護職の質とかそういうのではなくて利用する入居者や家族のモラルが低すぎるというのになぜかそれが許されていてしかも給料も低いし明らかに利用する人だけ守られて働いている人が守られていなさすぎるから。介護職は素晴らしいのに取り巻く環境が終わってる


確かに野口 悠紀雄氏の論は身も蓋もないですが、ただ現場の話を探してみると野口氏の論も実は最悪の話でもないかなと感じます。現場の意見として出てくるのは確かに賃金の低さはあるものの、あまりにもユーザーが優先されすぎている事と言う問題です。

当事者主権の介護保険へ ーー制度改革への危機感ーー <上野千鶴子氏 特別インタビュー>@高齢者住宅新聞2020年5月20日より
---制度設計の段階ではいくつかの論点がありました。
上野 まず「税か保険か」の議論がありましたが、保険になったことは結果として良かったと思います。税方式ならば、今日のような利用者側の権利意識が成立しなかったでしょう
---介護サービスの提供を民間に任せた点はどう評価されますか。
上野 市場原理が働き、質の高いサービスを提供できるという点で評価しています。ただしそのためには、競争原理が働くほどじゅうぶんなサービス供給量がなければなりませんが、選択肢はまだまだ不足しています
また、ケアワーカーを資格職にした点は非常に良かったと思います。ケアワークを専門職としてきちんと評価した。諸外国の場合、ホームヘルプは家事手伝いの延長でケアワーカーと利用者の個人間で契約を結ぶことが多いですが、日本の介護保険制度は事業者と契約する方式を採用した。
---ヘルパーを公務員化しておくべきだったとの意見もあります。
上野 私はそうは思いません。介護保険制度において、契約と競争の導入を私は評価しています。市場原理が入ることで、質が担保されるからです。
さて何故こんなことになってしまったのでしょうか、それを考えるのに参考になるインタビューがありました。介護に詳しい上野千鶴子氏による介護保険に関するインタビュー記事です。
記事を見ると現状介護の現場で起こっている問題の原点が浮かび上がってきます。
・利用者側の権利意識
・市場原理が働き、質の高いサービスを提供できる
・介護保険制度において、契約と競争の導入
こうしてみてみると野口 悠紀雄氏の身も蓋のない意見すら生ぬるいと思えるくらい現状の現場の厳しい状況の原因ばかり肯定しているように感じます。利用者の権利意識の涵養、競争原理の導入は現場の労働者の権利を削っていったことでしょう。せめて公務員のような身分保障があればましだったかもしれませんがそれにも否定的です。強いて言えば介護を専門職としたことくらいですが、それが何ら有効に作用していないように見えるのは私だけでしょうか?

当事者主権の介護保険へ ーー制度改革への危機感ーー <上野千鶴子氏 特別インタビュー>@高齢者住宅新聞2020年5月20日より
――今年1月に樋口恵子さんらと共同で介護保険の危機を訴える集会を開き、一石を投じました。その模様を収めた書籍『介護保険が危ない!』が4月に刊行されました。
上野 「介護保険が危ない!」というタイトルに込めた想いは、あなたの親とあなた自身の老後が危ない、あなたの子どもの人生も危ない、ということ。介護保険制度の弱点として、利用者の団体や代表組織が存在しない状況があります。ケアを行う側も、現場のケアワーカーが声を上げ、それをまとめるような場がない。介護に従事する人口は厖大なのに、組織率も低く、政治的な発言力もありません。安心して働ける労働条件が確保されていないから声を上げる余裕もないのでしょう。
ですが、私は悲観していません。何よりもこの20年間で現場の経験値は飛躍的に上がり、ノウハウが蓄積され、イノベーティブな人材も育ちました。福祉先進諸国と比較しても日本の介護現場の質は絶対に引けをとらないと思います。給付水準もサービスの質も高く、20年経った今も日本の介護保険制度は諸外国に誇れる制度です


そして誰もやりたがらずコロナ失業者を無理やり送りこもうとしている現状を諸外国に誇る制度であり、ただでさえユーザーの権利が問題となっている状況に対して「利用者の団体や代表組織が存在しない状況」を問題にして「介護保険が危ない!」と呼びかける、正直な所おぞましさすら感じます。

ただそのおぞましさはともかくとして現状介護の人材が不足し、かつ高齢者を中心とした「今の水準の介護サービスを維持したい」と言う思惑の中でこのおぞましさのある光景が繰り広げられるのだろうなと思います。

なんだか暗くなりましたがこの辺で

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#介護
#介護保険
#上野千鶴子
#野口
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さて2021年2月のランキングです。
1.若者の人生を食らいつくす怪物〜平田オリザ発言に思う〜
2.令和の大きな宿題その1〜親から自立できない中年未婚女性はどれだけいるか〜
3.幸色のワンルーム
4.令和の大きな宿題その2〜クレーマーになった学者フェミニストと貧困女子〜
5.令和の大きな宿題外伝〜電車を失った街が語る事〜

1位は若者の人生を食らいつくす怪物〜平田オリザ発言に思う〜、実に6か月連続1位です。
さてそろそろネタがつきそうなオリザさんですが、そんな彼が作った大学が来月の開学に向けて後者も完成したそうです。

お待たせしました!
開学に間に合い、学舎も完成しました。
外観、図書館、劇場、スタジオです。#芸術文化観光専門職大学 #学舎 pic.twitter.com/ZFbfzYEBUF

— 芸術文化観光専門職大学 (@TourismandArts) March 1, 2021
2位は令和の大きな宿題その1〜親から自立できない中年未婚女性はどれだけいるか〜、こちらは6か月連続の2位です。
コロナで雇用環境悪化 : 有効求人倍率が急低下、完全失業率11年ぶりに上昇@nippon.com2021/2/1

昨年の失業率はコロナの影響で11年ぶりの上昇、休業者は過去最悪の256万人となりました。コロナが終わった後、この休業者・失業者がどこへ行くのか注目されそうです。

3位には幸色のワンルームが入りました。先月のランク外から返り咲きました。今年に入ってからPV数が伸びているの9巻がでるのかなと思ったのですが、どうやらそういった情報はないみたいです。果たして9巻はいつ出るのでしょうか?

4位は令和の大きな宿題その2〜クレーマーになった学者フェミニストと貧困女子〜、2か月連続の4位です。
美人女子大生が風俗で働く理由とは――『東京貧困女子。』第1話@PresidentOnline2021/2/1

この記事で取り上げた中村敦彦氏の「東京貧困女子」なのですが漫画版がPresidentOnlineで連載中です。もし興味がある方がいらっしゃったらどうぞ

5位には令和の大きな宿題外伝〜電車を失った街が語る事〜が入りました。
JR西日本 ローカル線廃止も含めて見直し進める 新型コロナ影響@NHK2021/2/18
2021年に入ってコロナの影響は軽減されるどころか、より深刻になっています。JR西日本では「利用者が少ないローカル線は、廃止も含めて在り方を見直していく」との考えを社長が示しました。また京急バスでは東北地方方面を中心に長距離夜行バスの大規模な廃線を打ち出しています。厳しい状況に陥りつつある公共交通に対して鉄道好き、そして1投資家として何ができるかと言うのは考え実践していきたいところです。

如何だったでしょうか?少し暗めな終わりになってしまいましたが、今月は皆さんにとって良い月であることを願っています。

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#平田オリザ
#中年未婚女性
#失業率
#幸色のワンルーム
#貧困女子
#ローカル線
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