2024年03月
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さて日銀のマイナス金利が解除されました。ついでに長短金利操作、リスク資産の買い入れも終了するそうです。
マイナス金利終了の影響〜さしあたりは大きくないか〜
マイナス金利解消がきっかけではないでしょうが三菱UFJ銀行などの大手金融機関の普通・定期預金の利率の引き上げの発表されています。普通預金は実に20倍・・・と言いたいところですが、100万円預けて10円→200円となっただけで雀の涙には変わりないようですが。
逆に気になる住宅ローンですが、専門家によると変動金利の住宅ローンに関しては現段階ではいきなり金利の大きな変動はないとの見方です。
[画像:変動金利]
実際返済額3500万円、金利0.35%を基準に考えると仮に今回の日銀の金利変動幅である0.1%を当てはめると月額で1600円、年額2万円ほどで本当にぎりぎりと言うのでない限り何とかなりそうな状況に思えます。こうして見ると現段階では直接的には大きな変化はないように思われます。
インフレ緩和の縮小が招く追加利上げ
ただマイナス金利解除タイミングの前ですが2月の消費者物価指数は対前年で2.8%上昇と上昇率が4か月ぶりに拡大しました。
変動金利3
2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)2月分(2024年3月22日公表)@総務省統計局より
詳細を見ると電気・ガス代の緩和措置の効果が薄れて来た事が大きな要因となっています。
そしてガソリンを含む補助金による物価上昇率緩和措置ですが現段階では5月以降減額や打ち切りとなっていて今後に関してどうするかの議論が始まっているようです。衆議院選挙まで最大1年半と選挙がちらつく時期の為、その為現状内容の継続の可能性がある反面さすがに暫定措置が長くなり出口戦略を考える時期と言う意見もあり、いきなり補助が0になる可能性は低くてもどうなるかと言えば不透明と言った所です。
そうなってくると物価上昇率を抑えると言う日銀本来の業務の意味で追加利上げと言う可能性が高まるように感じます。少なくとも現段階では追加利上げは否定されず、新聞報道では7,10月観測と言う見出しも踊っている訳ですから。
余裕ある住宅ローン契約者と皆どちらを選ぶのか?
変動金利4
変動金利6
変動金利7
変動金利5
住宅ローン利用者調査@住宅金融支援機構より
さてそんな住宅ローン契約者の特徴を見ると
・変動金利の比率が75%近くと非常に高くなっている
・変動金利契約者は年収が高く、融資率が高く、返済比率は比較的低い
こうして見ると、変動金利契約者には余裕があるのが見て取れます。
そうすると余裕のある住宅ローン保有者への優遇を縮小しようという動きが大きくなるのではないかと思います。実際現状住宅ローン控除の縮小が進んでいますが、今後は加速すると思われます。住宅価格が下落する事でもインフレは縮小するわけですし。少なくとも経済的に厳しい層に有難い電気・ガス・ガソリンよりもある程度裕福な層向けの優遇措置である住宅ローン控除、どちらが政治的優先度が高いでしょうか?
とうとうマイナス金利が終わりました。一方でさしあたり大きな影響が出てない、その中で進むのは何か今後とも注目していきたいと思います。
日銀、マイナス金利解除を決定 政策金利0〜0.1%に@2024年3月19日より
日銀は19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除を決めた。マイナス0.1%としていた政策金利を0〜0.1%程度(無担保コール翌日物レート)に引き上げた。長期金利を低く抑え込むための長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)や上場投資信託(ETF)などリスク資産の買い入れ終了も決めた。日銀の大規模緩和は大きな転換点を迎えた。
さて日銀のマイナス金利が解除されました。ついでに長短金利操作、リスク資産の買い入れも終了するそうです。
マイナス金利終了の影響〜さしあたりは大きくないか〜
三菱UFJ銀行 普通預金の金利引き上げへ 年0.001%を年0.02%に@NHK2024/3/19より
日銀がマイナス金利政策の解除を決めたことを受けて、三菱UFJ銀行は普通預金の金利を引き上げると発表しました。この銀行が普通預金の金利を引き上げるのは日銀が最後に利上げを行った2007年以来、およそ17年ぶりです。
発表によりますと、「三菱UFJ銀行」は21日から、現在の年0.001%の普通預金の金利を20倍の年0.02%に引き上げます。
これは19日、日銀がマイナス金利政策の解除を決めたためで、普通預金の金利の引き上げは日銀が最後に利上げを行った2007年2月以来、およそ17年ぶりです。
また、円の定期預金の金利も引き上げ、10年の場合、現在の0.2%から0.3%に引き上げます。
マイナス金利解消がきっかけではないでしょうが三菱UFJ銀行などの大手金融機関の普通・定期預金の利率の引き上げの発表されています。普通預金は実に20倍・・・と言いたいところですが、100万円預けて10円→200円となっただけで雀の涙には変わりないようですが。
日銀マイナス金利解除で住宅ローンはどうなる?変動金利予想を解説(2024.3アップデート)@モゲチェック2024年3月21日より
では、住宅ローン変動金利は今後どうなるのでしょうか。マイナス金利解除発表後の会見では植田総裁が「当面緩和的な金融環境が継続する。金融機関の貸出金利が大幅に上がる事態は想定していない」という主旨の発言をしたことも踏まえ、モゲチェックでは「ゼロ金利が続くため、変動金利は低い金利が続く」と考えています。
まず変動金利の仕組みからおさらいすると、変動金利は「適用金利 = 基準金利 - 引き下げ幅(優遇幅)」の計算式で成り立ち、このうち引き下げ幅は住宅ローン契約書で定められていて完済まで変わらないため、基準金利が上がらない限り、いま住宅ローンを借りている人の変動金利は上がりません。
逆に気になる住宅ローンですが、専門家によると変動金利の住宅ローンに関しては現段階ではいきなり金利の大きな変動はないとの見方です。
[画像:変動金利]
実際返済額3500万円、金利0.35%を基準に考えると仮に今回の日銀の金利変動幅である0.1%を当てはめると月額で1600円、年額2万円ほどで本当にぎりぎりと言うのでない限り何とかなりそうな状況に思えます。こうして見ると現段階では直接的には大きな変化はないように思われます。
インフレ緩和の縮小が招く追加利上げ
2月の消費者物価指数 前年同月比 2.8%上昇@NHK2024/3/22より
家庭で消費するモノやサービスの値動きをみる2月の消費者物価指数は天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数が去年の同じ月より2.8%上昇しました。政府によるエネルギーの負担軽減策が上昇率を押し下げる効果が一巡したことなどが影響し、前の月から0.8ポイント拡大しました。
総務省によりますと、2月の消費者物価指数は生鮮食品を除いた指数が2020年の平均を100として去年2月の103.6から106.5に上昇し、上昇率は2.8%でした。
上昇率は前の月から0.8ポイント上がり4か月ぶりに拡大しました。
2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)2月分(2024年3月22日公表)@総務省統計局より
(1) 総合指数は2020年を100として106.9、前年同月比は2.8%の上昇
(2) 生鮮食品を除く総合指数は106.5、前年同月比は2.8%の上昇
(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は105.9、前年同月比は3.2%の上昇
変動金利2
2020年基準消費者物価指数全国 2024年(令和6年)2月分@総務省統計局
ただマイナス金利解除タイミングの前ですが2月の消費者物価指数は対前年で2.8%上昇と上昇率が4か月ぶりに拡大しました。
変動金利3
2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)2月分(2024年3月22日公表)@総務省統計局より
詳細を見ると電気・ガス代の緩和措置の効果が薄れて来た事が大きな要因となっています。
電気・ガス価格激変緩和対策事業@資源エネルギー庁より
値引き期間
2024年4月使用分まで
2024年5月は激変緩和の幅を縮小
燃料油価格激変緩和補助金@資源エネルギー庁より
料油価格激変緩和措置の期間
令和6年4月末まで ガソリン補助金など、政府・与党内に延長論=関係筋@ロイター2024年2月16日より
岸田文雄首相は昨年10月に、年末に終了する予定だったガソリン・電力・ガス補助金を春まで延長する方針を打ち出した。電力・ガスについては5月以降、補助金が減額される方針となっているが、ガソリンについては5月以降の取り扱いが示されていない。昨年末の時点で、ガソリン課税を減税するトリガー条項の発動を主張する国民民主党の意向に岸田政権として配慮を示した格好だ。しかし今月6日に首相がトリガー条項の発動に慎重姿勢を改めて示したことから、補助金延長が議論の主流となっている。
ガソリン・電力・ガス補助金の延長について、現時点では「全く本格的な議論は始まっていない」(経産省・財務省・内閣府)という。ガソリン補助金はすでに6兆円以上が投じられ、自民党内にも「脱化石燃料の観点から疑問」(閣僚経験者)との声がある。「延長と同時に出口戦略も描けるのが望ましい」(自民中堅)との指摘もあり、補助金を打ち切るなら電力需要が少ない秋が最適だとして、「最低限夏まで延長する可能性はある」(政府関係者)という。
そしてガソリンを含む補助金による物価上昇率緩和措置ですが現段階では5月以降減額や打ち切りとなっていて今後に関してどうするかの議論が始まっているようです。衆議院選挙まで最大1年半と選挙がちらつく時期の為、その為現状内容の継続の可能性がある反面さすがに暫定措置が長くなり出口戦略を考える時期と言う意見もあり、いきなり補助が0になる可能性は低くてもどうなるかと言えば不透明と言った所です。
日銀追加利上げ「10月」「7月」観測 円安進行が左右@日経新聞2024年3月20日より
日銀のマイナス金利政策の解除を受けて、市場では日銀が年内にも追加利上げするとの観測が広がる。植田和男総裁は19日の金融政策決定会合後の記者会見で「緩和的な環境が続く」と強調したものの、追加利上げは否定しなかった。利上げしても反転しなかった円安で物価高が再燃すれば、早期の政策変更を迫られる可能性がある。
そうなってくると物価上昇率を抑えると言う日銀本来の業務の意味で追加利上げと言う可能性が高まるように感じます。少なくとも現段階では追加利上げは否定されず、新聞報道では7,10月観測と言う見出しも踊っている訳ですから。
余裕ある住宅ローン契約者と皆どちらを選ぶのか?
変動金利4
変動金利6
変動金利7
変動金利5
住宅ローン利用者調査@住宅金融支援機構より
さてそんな住宅ローン契約者の特徴を見ると
・変動金利の比率が75%近くと非常に高くなっている
・変動金利契約者は年収が高く、融資率が高く、返済比率は比較的低い
こうして見ると、変動金利契約者には余裕があるのが見て取れます。
住宅ローン控除が縮小?これからローンを借りる人にどんな影響がある?@SUUMO2024/2/10より
最も大きな変更は、控除率が1.0%から0.7%に引き下げられること。住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高に控除率をかけて控除額を求めます。
そうすると余裕のある住宅ローン保有者への優遇を縮小しようという動きが大きくなるのではないかと思います。実際現状住宅ローン控除の縮小が進んでいますが、今後は加速すると思われます。住宅価格が下落する事でもインフレは縮小するわけですし。少なくとも経済的に厳しい層に有難い電気・ガス・ガソリンよりもある程度裕福な層向けの優遇措置である住宅ローン控除、どちらが政治的優先度が高いでしょうか?
とうとうマイナス金利が終わりました。一方でさしあたり大きな影響が出てない、その中で進むのは何か今後とも注目していきたいと思います。
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さて平成不況の時代を生きてきた人間としてはある意味で半信半疑に感じる部分がどうしてもぬぐえませんが日経平均が最高値を更新しバブル期でも到達できなかった4万円台を達成しました。
当然のことながらある種の懸念を報じるメディアもあります。確かにここ1月バブル期最高値を超えるという事でバブルの時代を思い出し、その崩壊後の経済的な苦境を思い出す人も多いと思いますし、私自身も懸念が全くないとは言い切れないです。
失業率と物価上昇率から見るネガティブな側面の小さいジャパンアズNo1の時代
ただ欧米各国を中心とした諸外国と比べて見ると面白い部分が見えてきます。まずは失業率、比較各国の中で一番低い値で推移し、安定しています。至近の値も低くなっていてかつ就業者数も増加しています。
また物価上昇率も同様で安定し、ロシアウクライナ戦争をきっかけに急上昇した時期でも他国に比べてマイルドである事が見て取れます。そして至近の総合指数もピークの4前後から2.0程度まで落ち着いてきています。こうして見るとバブルの頃の様な熱気あふれる成長は半導体など一部なものの、失業率や物価上昇率などの普通の人達の生活に近い指標は安定して望ましい状態にある事が見て取れます。言って見ればバブルの頃がポジティブな面が大きいジャパンアズNo1の時代だったとするなら、今はネガティブな側面の小さいジャパンアズNo1の時代と言えるのかもしれません。
ポジティブなニュースが招く政策転換?
またリセッション入りがささやかれていたのが速報値に比べて企業の設備投資が増えている事でリセッション入りが避けられるという見方も見えてきました。
しかしマイナスが減ると逆にそんなネガティブな側面を小さくしてきた金融政策をはじめとした各種経済政策の転換の話も出てきそうです。果たしてどうなっていくのか注目したいところです。
日経平均株価、終値も4万円台 史上初@日経新聞2024年3月4日より
4日の東京株式市場で日経平均株価が続伸し、終値は前週末比198円41銭(0.5%)高の4万0109円23銭で終え、史上初の4万円台に乗せた。午前には上げ幅が400円を超え一時4万0300円台をつけた。前週末の米ハイテク株高を背景に、東京市場でも生成AI(人工知能)ブームに乗る半導体関連の銘柄が上昇をけん引した。
さて平成不況の時代を生きてきた人間としてはある意味で半信半疑に感じる部分がどうしてもぬぐえませんが日経平均が最高値を更新しバブル期でも到達できなかった4万円台を達成しました。
証券関係者「論理的に考えたら買えない」 半導体株はバブルなのか@朝日新聞2024年3月4日より
史上初めて4万円台の大台を突破した日経平均株価は年初から約7千円も急騰した。AI(人工知能)ブームと、日米の金融政策への期待が相まって半導体関連株に買いが集中している。ただ、一部の大型株が主導する相場は危うさもはらむ。
当然のことながらある種の懸念を報じるメディアもあります。確かにここ1月バブル期最高値を超えるという事でバブルの時代を思い出し、その崩壊後の経済的な苦境を思い出す人も多いと思いますし、私自身も懸念が全くないとは言い切れないです。
失業率と物価上昇率から見るネガティブな側面の小さいジャパンアズNo1の時代
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完全失業率(月次、季節調整済)(新型コロナウイルス感染症関連情報:新型コロナが雇用・就業・失業に与える影響国際比較統計:完全失業率@労働政策研究・研修機構より)
労働力調査(基本集計) 2024年(令和6年)1月分結果@総務省統計局2024年3月1日より
(1) 就業者数
就業者数は6714万人。前年同月に比べ25万人の増加。18か月連続の増加
(2) 完全失業者数
完全失業者数は163万人。前年同月に比べ1万人の減少。2か月連続の減少
(3) 完全失業率
完全失業率(季節調整値)は2.4%。前月に比べ0.1ポイントの低下
ただ欧米各国を中心とした諸外国と比べて見ると面白い部分が見えてきます。まずは失業率、比較各国の中で一番低い値で推移し、安定しています。至近の値も低くなっていてかつ就業者数も増加しています。
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日米欧の消費者物価前年比(2019年以降、四半期)@インフレ動向の日米欧比較みずほリサーチ&テクノロジーズより
2020年基準消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)1月分@総務省より
(1) 総合指数は2020年を100として106.9
前年同月比は2.2%の上昇 前月と同水準(季節調整値)
(2) 生鮮食品を除く総合指数は106.4
前年同月比は2.0%の上昇 前月比(季節調整値)は0.1%の上昇
(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は105.8
前年同月比は3.5%の上昇 前月比(季節調整値)は0.2%の上昇
また物価上昇率も同様で安定し、ロシアウクライナ戦争をきっかけに急上昇した時期でも他国に比べてマイルドである事が見て取れます。そして至近の総合指数もピークの4前後から2.0程度まで落ち着いてきています。こうして見るとバブルの頃の様な熱気あふれる成長は半導体など一部なものの、失業率や物価上昇率などの普通の人達の生活に近い指標は安定して望ましい状態にある事が見て取れます。言って見ればバブルの頃がポジティブな面が大きいジャパンアズNo1の時代だったとするなら、今はネガティブな側面の小さいジャパンアズNo1の時代と言えるのかもしれません。
ポジティブなニュースが招く政策転換?
日本は景気後退入り回避へ、GDPプラス転換予想相次ぐ-10〜12月期@Bloomberg2024/3/4より
2023年10-12月期の法人企業統計で設備投資が大幅に増加したことを受け、日本は2四半期連続で経済が縮小するテクニカル・リセッション(景気後退)入りを回避するとの見方が強まっている。金融政策の正常化をうかがう日本銀行にとっても、内需の一角を占める設備投資の回復は追い風となる。
エコノミストからは、10-12月の実質国内総生産(GDP)が法人企業統計などを反映する改定値でプラスに転換するとの見方が相次いでいる。2月15日公表の速報値では前期比0.1%減、前期比年率0.4%減と市場予想に反して減少。設備投資は0.1%減と、GDPの5割以上を占める個人消費とともに3期連続のマイナスだった。
またリセッション入りがささやかれていたのが速報値に比べて企業の設備投資が増えている事でリセッション入りが避けられるという見方も見えてきました。
「金融緩和のギアシフト検討」 日銀・高田審議委員、正常化に前向き@朝日新聞2024年2月29日より
日本銀行の高田創(はじめ)審議委員は29日、大津市で講演し、物価上昇率2%の目標実現が見通せる状況になってきたとした上で、「極めて強い金融緩和からのギアシフト(速度の切り替え)に向けた検討が必要」と述べた。マイナス金利政策を柱とする金融緩和策からの早期の転換に、前向きな姿勢を示した。
政府「デフレ脱却」表明を検討 賃上げや物価見極め判断@共同通信2024年3月4日より
政府が物価の上昇傾向を受け「デフレ脱却」を表明する検討に入ったことが2日、複数の関係者への取材で分かった。今春闘で物価高に見合う賃上げが実現するかどうかや物価の見通しなどを見極めて判断する。政府は日本経済がデフレにあるとの見解を2001年に初めて示しており、脱却を表明すれば、23年にわたり安定成長を妨げてきた足かせが外れたと認めることになる。
しかしマイナスが減ると逆にそんなネガティブな側面を小さくしてきた金融政策をはじめとした各種経済政策の転換の話も出てきそうです。果たしてどうなっていくのか注目したいところです。
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写真:お金をかき集めたいところです。
さて2024年2月のランキングです。
1.お金の話その5〜復活する金利が問うもの〜
2.令和の大きな宿題その26 イトーヨーカドーの苦境があらわす経済圏の時代
3.令和の大きな宿題外伝その8〜冷静になれ「日本の最も訳の分からない1日」2024年2月15日報道に思う〜
4.令和の大きな宿題その25 即決を避けるべき時代〜ポストコロナ・インフレ時代に思う〜
5.Choose or Loose課題多き参院選2022その1平成女子に見る少子化対策の曲がり角
1位にはお金の話その5〜復活する金利が問うもの〜が1月ぶりに入りました。
日銀総裁 "今後も物価上昇続く デフレでなくインフレ状態"@NHK2024/2/22
先月には日銀植田総裁が衆議院予算委員会にてインフレを認める発言を行い注目されました。年初から続く円安も含めて考えると、金利復活の日は近づいているのかもしれません。金利が復活した後は「現在お金のある人」が有利になる時代になると予測したのがこの記事です。個人的にはインフレを望む声と物価・為替の沈静化を望む人のどちらが多いかで左右されると思うのですが、果たしてどうなるのか注目したいと思います。
2位には令和の大きな宿題その26 イトーヨーカドーの苦境があらわす経済圏の時代が当月リリース記事として入りました。ちなみに1位の記事とは最後までデッドヒートを繰り広げ本当に僅差で届きませんでした。
セブン、そごう・西武に続きヨーカ堂売却を検討@東洋経済2024年2月29日
さて記事の対象となったイトーヨーカ堂ですが、とうとう売却話まで出てきました。確かに利益率は低いですが、正直な所ここまで売ってしまうとセブン&アイは実質コンビニ運営企業となってしまい、コンビニがこけたら一巻の終わりだし、仕入れなどでのバイイングパワーも落ちるのが怖い所です。
日本郵政グループとJR東日本グループとの 「社会課題の解決に向けた連携強化」に関する協定締結について@JR東日本2024年2月21日 記事ではイオンとの対比で金融事業の失敗が大きいのではと書いたのですが、最近興味深いのはJR東日本が日本郵政グループとの連携強化を発表した事です。例えば閑散線の沿線ででゆうちょ銀行のATMを利用する事でSuicaへのチャージなどが可能になる事で、これまでSuica経済圏に巻き込むのが難しかった閑散路線が単なる運賃で稼げない路線からSuica経済圏の入口と言う意味で存在意義が増すのではないかと注目しています。
3位にはこれも当月リリース記事、令和の大きな宿題外伝その8〜冷静になれ「日本の最も訳の分からない1日」2024年2月15日報道に思う〜が入りました。
日独のGDP逆転、日経平均が34年ぶりに3万8000円台突入、名目成長率の日中逆転と様々な大きなニュースが相次いで報道された2024年2月15日に圧倒されて落ち着こうと思い書いた記事です。
日経平均株価 4万円の大台に迫る 終値として史上最高値を更新@NHK2024/3/1
そしてその後日経平均はバブルも含めた最高値を更新し、今後史上初の40000万円台も迫る展開となりました。投資家としてはうれしい限りですが、一方でバブル崩壊後の経済の低迷を知っている身としては怖さも感じています。
4位には令和の大きな宿題その25 即決を避けるべき時代〜ポストコロナ・インフレ時代に思う〜が入りました。
ウクライナ戦争開始2年、勝つのはどちらか 米陸軍退役大将に聞く@CNN2024/2/25
「ロシア勝利」濃厚か 欧米の力は低下し、世界は新たな多極化時代に突入 矢野義昭@週刊フジ2024年2月3日
経済指標を見ると、インフレは落ち着きつつあり、円安は更に進むという感じですが、ウクライナ戦争の状況は複雑化しているみたいです。すでに開戦から2年経ち、一進一退の中でロシア勝利と言う言葉すら出始めています。単純にどちらかが明確な勝利者がすぐ現れるとは思えないというのが個人的な見立てでアメリカ大統領選挙などをきっかけに何らかのアクションが起こるのではと思いますが果たしてどうなるでしょうか?
5位にはChoose or Loose課題多き参院選2022その1平成女子に見る少子化対策の曲がり角が入りました。
去年の出生数75万人余で過去最少を更新 「今後さらに減少か」@NHK2024/2/27
「結婚氷河期」見えぬ未来 婚姻数90年ぶり50万組割れへ@日経新聞2024年2月16日
さて2023年も出生数過去最少を更新しました。ただ興味深いのは婚姻数が50万組割れした事で婚姻数も注目されている事でしょうか?少子化対策では子育て支援が主で婚姻に関しては完成婚活くらいしか見られないですが、子育て支援をいくらやっても出生数が減少を続けている事を考えると、何らかの方向転換が行われるか注目されます。
如何だったでしょうか?今月が書き手である私にとっても読者の皆様にとっても良い月でありますように
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