つれづれなるままに

森田氏大差で3選 実績評価、自公も後押し 「次の4年、全力燃焼」 投票率31.18% 【’17千葉県知事選】@千葉日報20173/27より

任期満了に伴う千葉県知事選は26日に投票が行われ、即日開票の結果、無所属で現職の森田健作氏(67)が3選を果たした。

さて正月に書くと言っていた千葉県知事選挙ですが書くこともないままに現職の森田健作氏が3選を果たしてしまいました。
さて本当は書こうと思っていたネタがあったので罪滅ぼしと言うわけではないですが少し書きたいと思います。

「所沢と多摩」で30代が急減した深刻な事情@東洋経済2016年12月20日
より
上記の市区の中には、1970年代から1980年代のバブル期までに住宅地として開発された、主に都心から30〜50キロ圏の地域が多く含まれている。近年、こうした地域で人口減少が起きているのだ。特に、バブル期に開発された、都心から40キロより遠い地域は、そこで生まれ育った「郊外2世」たちが、長い通勤時間を嫌って、当該地域からより都心の近くへと転出していることが想像される。

さて人口減少時代都心から距離のある郊外地域では人口流出し、ニュータウンは大ピンチと言った論調が経済誌を自称する雑誌などでよく聞かれます。果たしてそれは正しいのでしょうか?

人口増加自治体 周辺増加自治体 関係事象
1流山市 6.3 つくばエクスプレス
2印西市 5.1 白井・鎌ヶ谷・成田 北総鉄道・成田アクセス
3 木更津市 3.7 袖ヶ浦 アクアライン値下げ
4 四街道市 2.9 千葉・佐倉
5 柏市 2.5 流山 つくばエクスプレス
その他人口増加 通勤圏人口減少
市川・船橋・習志野・千葉・八千代 浦安・松戸・我孫子
千葉県の人口増加自治体(平成27年国勢調査-人口等基本集計結果の概要(千葉県版)-より作成、通勤圏減少における通勤圏の定義は大手私鉄複線区間、JR複々線区間及び京葉線、都心直通列車のある第3セクター鉄道沿線)

さて上の表は2015年の国勢調査結果から作った千葉県の人口増加自治体の一覧です。5位までに入った自治体を見ると流山市がぎりぎり都心30km圏内のものの他は都心から30km以上離れた郊外地域であり、木更津市に至っては鉄道の営業距離で言えば東京から70km以上離れた地域です。
逆にこれらの自治体を見ると四街道市を除くと一つの共通点がある事がわかります。
それは交通インフラへの大規模な投資と言う点です。流山市と柏市には2004年に開業したつくばエクスプレス、印西市には成田空港アクセス鉄道、木更津市には森田県知事によるアクアラインの値下げと言った感じに大規模な投資が行われた結果人口増加を招き、それは周辺地域にも広がっている事がわかります。一方で東京に隣接する浦安市や松戸市で人口が減少していると言う状況も起こっています。

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写真:松戸市にある北総鉄道矢切駅周辺部(左)印西市にある北総鉄道千葉ニュータウン中央駅周辺部(右)

さてこのような現象はなぜ起こったのでしょうか?上は人口減少地域である松戸市の矢切駅周辺部と人口増加地域である印西市の千葉ニュータウン中央駅周辺部の状況です。矢切駅周辺を見ると道が狭いうえに複雑な傾斜があり歩きづらそうな雰囲気を感じますが千葉ニュータウン中央駅周辺部の歩道は広々としていて歩きやすそうです。更に言うと例えば東日本大震災の様な大規模災害の際にどちらが生き残りやすそうかそれは言うまでもないと思われます
そうして考えると東日本大震災以降起った人口に関する現象は郊外のニュータウンが衰退し、都心に人口が集中したという事ではなく人口が密集し土地の余裕のなくなったその魅力がなくなった松戸・我孫子・浦安の様な「郊外」から都心だけでなく印西の様にインフラが整い土地に余裕のある本来の魅力を持った郊外に人口が流出していった事であり、そしてその事は森田知事の対抗馬と言われていた前浦安市長の松崎秀樹氏の支持を抑えこの知事選挙の趨勢を決めたと言うのは言い過ぎでしょうか?


タグ :
#千葉県知事選挙
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