つれづれなるままに

2008年02月16日03:26
カテゴリ
社会
雑感
女性の意識変化の現れ-主婦の友休刊-@日々是マーケティングより
昨日、「主婦の友」の休刊がテレビなどのニュースで報道された。「主婦の友」以外の主婦向け月刊誌は既に休刊・廃刊に追い込まれている。最後の主婦向け月刊誌だった、といっても良いかもしれない。

最初はふ〜んと思っていたのですが、よくよく考えるとびっくりしたのがこのニュースです。
個人的にはTVや雑誌などのオールドメディアへの志向は
男性<女性
若い世代<高齢世代
と考えていたので比較的高齢の女性向メディアであるこの手の主婦雑誌が単なる廃刊ではなく「最後の雑誌」まで廃刊になったと言うのには実は結構大きなことだと思います。

女性の意識変化の現れ-主婦の友休刊-@日々是マーケティングより
このような主婦向け月刊誌が、次々と休刊・廃刊されていった背景には「専業主婦」が減ったということもあるように思う。

確かにこう言った雑誌が減っていった背景にはこう言った事はあるのだと思うのですがやはり「最後の雑誌」と考えるとこれは違和感があります。
確かに専業主婦は減ったと思うのですが、少なくとも1/10とかになったわけではないわけですし、別の雑誌の顧客層が流れ込んでくると言うのもあるわけで、小さいながらも独占市場と考えればものすごく手堅く生き残れる条件が揃って急成長は無いにしろ最も潰れ難い状態なのではないかなと感じます。

女性の意識変化の現れ-主婦の友休刊-@日々是マーケティングより
「専業主婦が減った」というより、「主婦のライフスタイルの変化」というほうが良いのかもしれない。3〇年ほど前の平均的主婦像というのは、「家庭で家事をシッカリし、子供のおやつを手作りし、夕方になれば近くの商店街や生鮮スーパーなどで夕飯の買い物、もちろん出来合いのお惣菜には頼らない、手作りメニューが食卓に並ぶ」という、まるでお年を召した国会議員の方々が「平均的」だと今でも思い込んでいそうな、主婦像だ。拙ブログにこられる方の多くは、このような主婦生活を知っている方はまずいらっしゃらないだろう。
パートに出ている、幼稚園などのママ友と一緒に時々ランチ、アートフラワーなど自分のお稽古事と子供のお稽古事に熱心な主婦など、主婦の生活そのものが「平均的」という括りができなくなっている。
何より、主婦そのものが「家庭も大事だけど、自分も大事」、「自分が輝いていないと、家庭も楽しくない」という、生活指向に変化している。


10年前だったら納得がいく分析なのですが、「最後の雑誌」であればかつてに比べたら相当減ったとは言え多分それなりにいる(1/10程度でも十分ではなかろうか?)であろう「30年前の平均主婦像」を目指す女性向けに特化して生き残ると言う選択だって出来たのではないかなと思います。
逆に生き残れなかったと言うことは多様化している「結婚して子供もいる」女性全てに向けて「あなたの人生を素晴らしい物に導く情報を発信します」とばかりに大風呂敷を広げ続けたから結局誰にも有効な雑誌になれなかったのではないかなと思います。

自炊で節約生活 @世捨て人の庵
もっと時間があれば家庭料理の基本から習得したいと常々思っている。ダシの取り方、味付けのコツなど、料理の基本を知っていれば、毎日死ぬまで安くてうまいものが口に入る。料理は老後も役立つ一生モノの技術だ。主婦を雇う経済力のないボクには計り知れない恩恵がある。

一見専業主婦向け情報と言うと古臭く時代遅れに感じますが、家事=生活全般に関わる事と考えれば時代、人種、性別全てを超えて有効な情報であるのではないでしょうか?上の引用は当時フリーターだった独身男性のものですが、よく考えれば彼が求めているものは主婦雑誌が簡単に提供できる部類のものに感じます。ただ主婦雑誌には彼の姿は見えていないと言うか見ようとすらしてなかったような気がしてなりません。

時代変化を感じる「主婦の友」の休刊 @大西 宏のマーケティング・エッセンスより
ひとつには雑誌というメディアそのものが、日本では1997年にピークを迎え、その後は下降線を辿り続け、厳しい冬の時代を迎えてきているということがあると思います。
特に週刊誌は惨憺たる状況で、なんとか発行部数を増やそうと激しいスクープ合戦が繰り広げられるようになったものの発行部数下落に歯止めが効かない状態のようです。


なぜ雑誌と言うメディアが下げ止まらないのか、それはネットとの競争と言うのもあるのだとは思うのですが、実は「自分たちが得意としている分野の情報を誰がどんな形で望んでいるのか?」と言う世の中(=市場)の現状をきちんと見ないで相変わらずこれまでどおりのやり方で同業他社と消耗戦的な競争を繰り広げているうちに市場から愛想をつかされただけのような気がします。
少なくとも本来なら生き残ってしかるべき雑誌の廃刊が物語っているのは「女性の変化」とかそんな大層なことではなくてそんなことなのではないでしょうか?


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