2008年08月
8月に入りお盆の長期休暇が近づいてまいりました。と言うことで夏休みにじっくり読みたい本を集めて少し風変わりの書評特集をやってみたいと思います。1回で終わってしまったら笑ってください。
さて終戦記念日が近づいたからかTVをつけると太平洋戦争がらみの報道番組が増えています。教の夕飯時には広島の原爆がらみの番組がやっていました。
と言うことで第1回の今回は戦争、しかも報道番組の多い第2次世界大戦に絡んだネタをやろうと思います。
◎にじゅうまる自民・麻生氏、ナチス引用し審議促す=「民主を冒涜」鳩山氏反発@時事通信社8/4
と書いたら自民党の麻生幹事長が相変わらず暴言を吐いているみたいです。と言うことでどうせ国内の話はTVでやってくれそうなのでドイツナチスドイツに関する著作の紹介と洒落込みましょう。
さて本の紹介の前にナチスに関して少し考えて見ましょう。ナチス党と言うと「ヒトラーと言う演説のやたら上手い狂人が率いた政党でユダヤ人やジプシーを徹底的に弾圧しドイツを救いの無い戦争に引きずり込んだ悪の政党」と言ったイメージの方も多いのではないかと思います。実際麻生氏の暴言もこのイメージがあるからこそ意味があるものですし2005年の衆議院選挙での自民党の大勝利の暁には当時の小泉首相をヒトラーになぞらえた論調も多く聞きました。
プロの政治家や知識人もそんなイメージで捉えているナチス、さてそんなナチスの正式名称は何と言うでしょうか?
実は国家社会主義ドイツ労働者党と言うのがその答えです。実際何をやったかは置いといて少なくとも建前上は労働者の味方の社会主義政党で、日本の今の主要政党でイデオロギー的に比較的近いのは社民党と言った感じです。
[フレーム]
それでは本題、一冊目は武田智弘著の「ナチスの発明」です。章立てとしては
第1章:世界を変えたナチスの発明
第2章:ナチスが目指したユートピア
第3章:だれがナチスを作ったのか?
第4章:夢の残骸
となっております。第1章では兵器として導入されて有名になったジェット機やロケット等をはじめとしたナチス時代のドイツで花開いた先端技術の数々を紹介、第2章ではあまり語られないナチスのユダヤ人弾圧以外の各種政策についての紹介、第3章ではヴェルサイユ体制や当時のユダヤ人についてなどのナチスと言う存在を作り出した背景とゲッペルスやゲーリングと言ったナチスを語るのに欠かせない主要人物について語られています。第4章ではヒトラーが死の直前まで執着したベルリンの都市計画や共通通貨等の実現しなかった野望、そしてドイツの戦犯裁判であるニュルンベルグ裁判、ユダヤ人国家イスラエルの秘密警察モサド等の制裁、また各種主要人物の生存説などその後について書かれています。
さて個人的な読後感を書くと「今の日本にナチスがあったら政権を取れるかどうかは分からないが各メディアや知識人たちは大絶賛することは間違いないのでは」と言うこと、何故かと言えばまず行った政策として
・上流階級にしか実現できなかった乗用車の保有や海外旅行を大衆にも実現できるように尽力(フォルクスワーゲンの開発への後押しや歓喜力行団)→格差社会の解消
・当時の労働者の給料半年分にも及ぶ結婚資金貸し付けや出産した母親用の保養所、主に農村で働く女性向けの保育所の充実→非婚化・少子化対策
・低所得者を中心とした所得・住民税・社会保険負担の軽減、法人税の増税、企業の過剰な剰余金を国営銀行へ強制貯金・貧困救済の原資化→税負担の適正化
・8時間労働の導入、職住接近の為の社宅整備の義務化、社員食堂の設置等の福利厚生の充実→ワークライフバランスを重視した労働政策
単に政策として掲げるだけでなく努力をして実現したものも多く戦争を開始する際も「この戦争で儲けるものがあってはならない」と言う言葉があったそうで、こう言った部分も考えると大絶賛の意味が分かっていただけると思います。
またナチス最大の愚行と言われるユダヤ人の弾圧も単に人種差別と見るとそうですが、多くのドイツ人が恐慌で苦しむ中、金融業に多かったユダヤ人が投機的な取引でぼろもうけをしているケースが多かったことを考えると別の面が見えてきます。洞爺湖サミットの際にガソリン高騰問題に対して投機規制の大合唱があり、小泉政権華やかなりし頃には「ハゲタカ外資はけしからん」や「アメリカ式新自由主義が諸悪の根源だ」の大合唱がありましたが言うなればナチスのユダヤ人弾圧と言うのはこう言った論説の実践とも言えるわけです。
また宣伝相ゲッペルスの言論統制に関しても当時のドイツは第一次大戦の敗戦国で雨後の筍が如く報道機関が乱立していたことを考えると今の日本で言えば新聞やTV等のメディアではなく多分新しいメディアであるネットを中心にやることは想像に難くない(今のメディアは統制しなくても同じと判断されるでしょう)と考えれば建前上多少反発はしても基本は大絶賛となるはずです。
と思わず長々と書いてしまいましたが果たしてあなたはどう感じるでしょうか?
[フレーム]
続いては村瀬興雄著の「アドルフ・ヒトラー「独裁者」出現の歴史的背景」です。
1冊目同様章立てとしては
第一章ルエガーとキリスト教社会運動
第二章シェーネラーと全ドイツ主義運動
第三章ヒトラーの家庭
第四章青年ヒトラー
第五章ウィーン時代の思想
第六章ヒトラーの生活と第一次世界大戦
第七章初期ナチス党のヒトラー
第八章宣伝家ヒトラー
第九章北ドイツ農村におけるナチスの成功
第十章ナチスの内治外交
大まかに書きますと〜2章は前史としてのドイツ近辺の19世紀からの政治状況及び社会主義、反ユダヤなどヒトラーの政策となった分野の歴史を2人の政治家を取り上げて紹介、3〜6章はヒトラーがナチスに関わるまでの半生を描きます。7章以降はヒトラーがナチスに関わり政権をとるまでの政治的な動きと言った感じでしょうか?
こちらは「ナチスの発明」が入門編とすれば上級者編なのですが個人的には昭和の知識人の丁寧な仕事ぶりに感心しました。例えば2章までは基本的にヒトラーに関わらない前史でありそこにきちんと章を割いていますし、ウィーン時代に関しては安直な著作では「浮浪者のような生活をしていてそこでユダヤ人を逆恨みした」と言ったかかれ方をするのに対し、以外に充実した独身者合宿所について丁寧に書かれています。
良く報道で「中立・客観的な報道」として具体的な手法を示してだから自分たちは客観と言った言い方をしますがきちんと丁寧に資料を集め遂行して書いているさまは学者さんですが客観的な報道のような見事な仕事ぶりを感じます。「ナチスの発明」に比べてとっつきにくいのは確かですが、充実した内容の作品ですので興味をもたれた方はぜひどうぞ。
さてシリーズ第一回目いかがだったでしょうか?ナチスドイツと言うちょっと変則的なテーマをあえて選んだのですが、この時代のドイツと今の日本で被る所が多いのは少し心配するところなのが1つ、一方でこの2つの著作にある「タブーを恐れず本当はどうだったのかじっくりきめ細かく追求していく」姿勢が今非常に求められるのではと感じたので取り上げてみました。これから夏休みにはいりますがじっくり読書と洒落込みたい方、是非ともこの2冊をどうぞ!!
さて終戦記念日が近づいたからかTVをつけると太平洋戦争がらみの報道番組が増えています。教の夕飯時には広島の原爆がらみの番組がやっていました。
と言うことで第1回の今回は戦争、しかも報道番組の多い第2次世界大戦に絡んだネタをやろうと思います。
◎にじゅうまる自民・麻生氏、ナチス引用し審議促す=「民主を冒涜」鳩山氏反発@時事通信社8/4
と書いたら自民党の麻生幹事長が相変わらず暴言を吐いているみたいです。と言うことでどうせ国内の話はTVでやってくれそうなのでドイツナチスドイツに関する著作の紹介と洒落込みましょう。
さて本の紹介の前にナチスに関して少し考えて見ましょう。ナチス党と言うと「ヒトラーと言う演説のやたら上手い狂人が率いた政党でユダヤ人やジプシーを徹底的に弾圧しドイツを救いの無い戦争に引きずり込んだ悪の政党」と言ったイメージの方も多いのではないかと思います。実際麻生氏の暴言もこのイメージがあるからこそ意味があるものですし2005年の衆議院選挙での自民党の大勝利の暁には当時の小泉首相をヒトラーになぞらえた論調も多く聞きました。
プロの政治家や知識人もそんなイメージで捉えているナチス、さてそんなナチスの正式名称は何と言うでしょうか?
実は国家社会主義ドイツ労働者党と言うのがその答えです。実際何をやったかは置いといて少なくとも建前上は労働者の味方の社会主義政党で、日本の今の主要政党でイデオロギー的に比較的近いのは社民党と言った感じです。
[フレーム]
それでは本題、一冊目は武田智弘著の「ナチスの発明」です。章立てとしては
第1章:世界を変えたナチスの発明
第2章:ナチスが目指したユートピア
第3章:だれがナチスを作ったのか?
第4章:夢の残骸
となっております。第1章では兵器として導入されて有名になったジェット機やロケット等をはじめとしたナチス時代のドイツで花開いた先端技術の数々を紹介、第2章ではあまり語られないナチスのユダヤ人弾圧以外の各種政策についての紹介、第3章ではヴェルサイユ体制や当時のユダヤ人についてなどのナチスと言う存在を作り出した背景とゲッペルスやゲーリングと言ったナチスを語るのに欠かせない主要人物について語られています。第4章ではヒトラーが死の直前まで執着したベルリンの都市計画や共通通貨等の実現しなかった野望、そしてドイツの戦犯裁判であるニュルンベルグ裁判、ユダヤ人国家イスラエルの秘密警察モサド等の制裁、また各種主要人物の生存説などその後について書かれています。
さて個人的な読後感を書くと「今の日本にナチスがあったら政権を取れるかどうかは分からないが各メディアや知識人たちは大絶賛することは間違いないのでは」と言うこと、何故かと言えばまず行った政策として
・上流階級にしか実現できなかった乗用車の保有や海外旅行を大衆にも実現できるように尽力(フォルクスワーゲンの開発への後押しや歓喜力行団)→格差社会の解消
・当時の労働者の給料半年分にも及ぶ結婚資金貸し付けや出産した母親用の保養所、主に農村で働く女性向けの保育所の充実→非婚化・少子化対策
・低所得者を中心とした所得・住民税・社会保険負担の軽減、法人税の増税、企業の過剰な剰余金を国営銀行へ強制貯金・貧困救済の原資化→税負担の適正化
・8時間労働の導入、職住接近の為の社宅整備の義務化、社員食堂の設置等の福利厚生の充実→ワークライフバランスを重視した労働政策
単に政策として掲げるだけでなく努力をして実現したものも多く戦争を開始する際も「この戦争で儲けるものがあってはならない」と言う言葉があったそうで、こう言った部分も考えると大絶賛の意味が分かっていただけると思います。
またナチス最大の愚行と言われるユダヤ人の弾圧も単に人種差別と見るとそうですが、多くのドイツ人が恐慌で苦しむ中、金融業に多かったユダヤ人が投機的な取引でぼろもうけをしているケースが多かったことを考えると別の面が見えてきます。洞爺湖サミットの際にガソリン高騰問題に対して投機規制の大合唱があり、小泉政権華やかなりし頃には「ハゲタカ外資はけしからん」や「アメリカ式新自由主義が諸悪の根源だ」の大合唱がありましたが言うなればナチスのユダヤ人弾圧と言うのはこう言った論説の実践とも言えるわけです。
また宣伝相ゲッペルスの言論統制に関しても当時のドイツは第一次大戦の敗戦国で雨後の筍が如く報道機関が乱立していたことを考えると今の日本で言えば新聞やTV等のメディアではなく多分新しいメディアであるネットを中心にやることは想像に難くない(今のメディアは統制しなくても同じと判断されるでしょう)と考えれば建前上多少反発はしても基本は大絶賛となるはずです。
と思わず長々と書いてしまいましたが果たしてあなたはどう感じるでしょうか?
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続いては村瀬興雄著の「アドルフ・ヒトラー「独裁者」出現の歴史的背景」です。
1冊目同様章立てとしては
第一章ルエガーとキリスト教社会運動
第二章シェーネラーと全ドイツ主義運動
第三章ヒトラーの家庭
第四章青年ヒトラー
第五章ウィーン時代の思想
第六章ヒトラーの生活と第一次世界大戦
第七章初期ナチス党のヒトラー
第八章宣伝家ヒトラー
第九章北ドイツ農村におけるナチスの成功
第十章ナチスの内治外交
大まかに書きますと〜2章は前史としてのドイツ近辺の19世紀からの政治状況及び社会主義、反ユダヤなどヒトラーの政策となった分野の歴史を2人の政治家を取り上げて紹介、3〜6章はヒトラーがナチスに関わるまでの半生を描きます。7章以降はヒトラーがナチスに関わり政権をとるまでの政治的な動きと言った感じでしょうか?
こちらは「ナチスの発明」が入門編とすれば上級者編なのですが個人的には昭和の知識人の丁寧な仕事ぶりに感心しました。例えば2章までは基本的にヒトラーに関わらない前史でありそこにきちんと章を割いていますし、ウィーン時代に関しては安直な著作では「浮浪者のような生活をしていてそこでユダヤ人を逆恨みした」と言ったかかれ方をするのに対し、以外に充実した独身者合宿所について丁寧に書かれています。
良く報道で「中立・客観的な報道」として具体的な手法を示してだから自分たちは客観と言った言い方をしますがきちんと丁寧に資料を集め遂行して書いているさまは学者さんですが客観的な報道のような見事な仕事ぶりを感じます。「ナチスの発明」に比べてとっつきにくいのは確かですが、充実した内容の作品ですので興味をもたれた方はぜひどうぞ。
さてシリーズ第一回目いかがだったでしょうか?ナチスドイツと言うちょっと変則的なテーマをあえて選んだのですが、この時代のドイツと今の日本で被る所が多いのは少し心配するところなのが1つ、一方でこの2つの著作にある「タブーを恐れず本当はどうだったのかじっくりきめ細かく追求していく」姿勢が今非常に求められるのではと感じたので取り上げてみました。これから夏休みにはいりますがじっくり読書と洒落込みたい方、是非ともこの2冊をどうぞ!!
写真:金本選手も応援?
さてもう1月以上前になりましたが株主総会にいったついでに関西の鉄道を少しずつ歩いてきました。と言うことでおくらばせながら少しずつ各線について書いていこうと思います。
阪神電車、ミナミへ。神戸〜難波〜奈良がつながります! 平成21年3月20日(祝) 阪神なんば線開通(予定) - ニュースリリース:阪神電気鉄道株式会社(PDF)
阪神なんば線、来年3月20日開業@asahi.com
さて栄えある第一回はちょうど来年の開業が決まった阪神なんば線を取り上げたいと思います。この路線は阪神電鉄の西九条駅と近鉄難波駅を結ぶ路線で、開業後は阪神の神戸地区のターミナル三宮〜大阪のミナミの中心難波〜奈良を結びJRの攻勢に苦しむ阪神にとっては起死回生の一手となる予定です。
阪神西大阪線@Wikipedia
尼崎駅〜大ジャンクションへ変身中〜
。西九条行き普通
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工事中の阪神尼崎駅
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写真:ローカル線条体の西大阪線と大ジャンクションへ変身する為の工事中
まず訪れたのは尼崎駅、現在は大阪梅田と神戸三宮・元町を結ぶ阪神本線の特急・急行と普通の緩急接続及び新線開業後なんば線となる西大阪線が支線扱いで接続する駅なのが東急の目蒲線が目黒線となって地下鉄に直通するようになって生まれ変わったようになんば線として生まれ変わるべく工事中です。
尼崎駅に停車中の三宮行き普通
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写真:2つのホームに面し西大阪線・本線特急の両方に接続する普通三宮行き
この駅の現状のホームをみると普通電車の止まる線路の両方にホームがあり停車した普通電車の両側の扉が開いてそれぞれ本線の特急・急行、西大阪線に接続しているのが印象的です。昔京成電鉄のダイヤ改善案で4面6線ホームを多用して複雑なネットワークに対応しようと言う案を考えたことがあるのですがそのホーム形態でおおと感じてしまいました。
直通特急山陽姫路行き
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写真:直通特急山陽姫路行き
また阪神本線と言うと山陽電鉄の山陽姫路行きの直通特急を忘れてはいけません。民営化以後のJRの新快速を軸にした大攻勢、阪神大震災による復旧の遅れで乗客現に悩んでいた阪神電鉄が挽回策として1998年にデビューさせた列車でJRの新快速に比べて所要時間が長く通し利用は少ないですが阪神沿線〜山陽沿線の利用に重宝し、当初30分後とだったのが現在日中30分に2本に増強され大活躍しています。
姫路と奈良・伊勢結ぶ 近鉄、山陽に乗り入れ計画 @神戸新聞
またなんば線絡みでも2010年春を目指して近鉄特急の姫路乗り入れが計画されています。近鉄もJRの攻勢に苦戦し、末端路線の切り離しまでしているような状況だけになんば線と言う新しい路線をフルに活用して少しでも増客を目指すのは変わりません。個人的には名古屋〜山陽姫路のアーバンライナー等も期待しています。
西九条駅〜大阪環状線ノットイコール大阪の山手線〜
難波線工事の看板
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写真:なんば線工事中の看板
続いていきましょう。続いて向かったのは新線工事期間のスタート地点西九条駅、JRの大阪環状線・桜島線と接続する駅です。
JR西九条駅
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阪神西九条駅
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西九条駅のガード下
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写真:あまり活気の無いJR西九条駅&阪神九条駅と下町情緒溢れる周辺
大阪環状線と言うと環状と言う形態から一見東京の山手線のようなターミナル同士を結ぶ華やかで活気溢れる路線を想像しますがそのイメージを持ってのって見ると肩透かしを食らいます。
環状線 御堂筋線
阪神 梅田 梅田
阪急 梅田 梅田
南海 新今宮 難波
近鉄 鶴橋 難波
南大阪 阿部野橋 阿部野橋
京阪 京橋 淀屋橋
確かに環状線も梅田(大阪)や阿部野橋(天王寺)のようなターミナルを結んでいますが、地下鉄御堂筋線が各線のターミナル・都心・新幹線ターミナルである新大阪駅まで押さえ東京で言えば山手線のような役割を果たしているのです。だからこそ環状線にしか乗り入れない西大阪線は一時期は神戸との直通特急も走っていましたが結局利用者がつかずローカル線状態になっているのです。
駅周りを見るとターミナルと言うよりも下町の乗換駅と言った感じで鉄道会社の経営には厳しい感じですが旅行者にとってはほっとする光景が広がっていました。
難波線直通用1000系
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遠心工事を西九条駅から見る
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写真:西九条駅に乗り入れるなんば線用新車1000系と駅から見た工事光景
さて駅の中を見るとなんば線用の新車1000系と着々と進む工事の光景が見えました。
なんば線開業後は神戸・奈良からの直通列車が走りUSJへの乗換駅と言う利点も最大限生かして発展していく事が期待されます。ただ旅人としてはほっとする下町情緒も残して欲しいと言う意味で少し複雑ですが。
〜九条駅・ドーム前駅〜ほろ苦い思い出?〜
水路を渡る地下トンネル
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写真;運河を渡る地下トンネル
さて九条駅方面へ向かって歩いていきましょう。高架工事中の脇を歩いていくと写真のような建物にたどり着きます。これは安治川の地下を走る歩行者用トンネルです。歩行者用トンネルとは言え相当深いところを行くので階段で行くのはあまりお勧めできません。
東京・横浜などでは中々見られない光景で「水の都」大阪を感じる一こまです。
長い高架からやっと地下へ
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写真:地下方面への入り口
だいぶ歩くと道路と平行した鉄道の高架線路を避けるようにやっと地下へ線路が入っていきます。この高架の鉄道はなんだろうかと眺めていると地下鉄の電車が来てやっと九条駅を通る地下鉄中央線だと言うことが分かります。東京でも横浜でも効果の地下鉄は良く眺めますが、それは丘陵部で結果的にだったり郊外部でと言うパターンが多いのですがここでは高速道路に平行して平地の都心部なのに高架になっています。よくよく考えたら道路と同時に施行したら単独でいくよりも用地買収や工事の手間は減るわけで、関西人らしい合理性を感じます。
地下鉄九条駅
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九条駅前商店街
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写真:地下鉄九条駅と駅前商店街
さて高架の線路まで歩いていくと地下鉄九条駅と駅前商店街が見えてきます。
駅前商店街を見るとオリックスバッファローズの応援フラッグが目に入ってきました。オリックスバッファローズと言うと2004年の騒動の際ファンの反対を押し切って合併した球団でその際のごたごたにはきつい言い方をすれば嫌悪感を持っていたのですが商店街にとっては南海が去り、阪急が去りと最後に残った地元球団だけにそんな球団でも温かく見守っていくと言うことなのでしょう。
大阪ドーム
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写真:バッファローズの本拠地大阪ドーム
現在のオリックスはいつの間にか近鉄の1番打者として一時代を築いた大石監督が就任し近鉄の臭いが少しずつ戻りつつあるだけに地元としても複雑な思いを抱えつつ応援していくと言ったところなのでしょう。個人的には未だにオリックスと言う会社に対してはあまり良いは持っていませんが、ロッテの西村選手と盗塁王を争った大石監督には頑張って欲しいところです。
桜川駅〜なにわ筋線はどうなったのだろうか?〜
桜川駅予定地
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写真:工事中@桜川駅周辺
さて進んでいきましょう。続いて見えてくるのは桜川駅、南海汐見橋駅、地下鉄千日前線との乗換駅です。
南海汐見橋駅
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南海汐見橋駅その2
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写真:ローカルムード漂う南海汐見橋駅
さて地上を見ると南海汐見橋駅が見えてきます。西九条駅もローカルムードが漂っていましたがこちらの方が2枚も3枚も上手です。ぱっと駅の写真だけを見ると大阪都心部で地下鉄に接続する駅にはとても見えず、地方のローカル鉄道のターミナル駅のようです。もともとは南海高野線のターミナルだったのですが南海のターミナルが難波に統一され、空港アクセスに絡んだなにわ筋線の計画もあって大きな改善が行われなかった結果とは言え大阪都心とは思えない光景(電車も昼間30分ごととローカル線並み)にびっくりしてしまいました。
なにわ筋線に関してはJRの環状線と貨物線を利用した今のルートの強化があって中々進展しないのですが今後もこのローカル線ターミナルの状況が続くのはうれしいやら悲しいやらです。個人的には駅そのものはこの状況のままでせめて電車の本数は倍くらいに増やして南海沿線から神戸方面へのアクセス拠点としてローカルな駅のまま栄えて欲しいものです。
難波駅〜強かな地下駅〜
近鉄特急名古屋行き
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近鉄奈良線急行奈良行き
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写真:近鉄難波駅発着の急行奈良行き&特急名古屋行き
さてなんば線のたびももう終点です。そう近鉄難波駅、近鉄のターミナルです。この駅は基本的には奈良方面への奈良線のターミナル駅なのですが、その利便性から特急電車のターミナルとしても機能しています。
近鉄は大阪から奈良・伊勢・名古屋方面を結ぶ路線なのですが、並行するJR関西線も実は関西鉄道と言う私鉄が作ったと言う曰くがあります。関西鉄道は結局「名古屋・大阪を結ぶ幹線だから国が買い取る」と国営化されてしまったのですが、それでも民間で名古屋までのアクセスルートを開発したいと作られたのが近鉄です。
関西鉄道の失敗を繰り返すまいと大阪方面は関西急行、名古屋方面は参宮急行と別会社で建設を進めて国の買収を逃れていたのですが戦時中に合併して現在に至っています。ついでに書くとその合併の際に南海も合併してしまい、図らずともプロ野球球団(バッファローズではなくホークス)を持つと言う幸運(?)にも恵まれました。
やがて神戸方面へつながる引き上げ線
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写真:なんば線開業時には本線になる引き上げ線
そんな複雑な経緯を持ち強かに世の中を渡ってきた近鉄ですがターミナルを見ると西九条方面へに引き上げ線があり、早い段階から西九条への延伸の準備を進めてきたのが分かります。そんなところにも関西急行時代の強かな遺伝子を感じてしまいます。
さてこんな感じでなんば線に関してみてきましたがいかがだったでしょうか?
来年3月神戸と難波そして奈良が結ばれます。果たしてこの新線は阪神・近鉄と言う2つの鉄道会社、大阪と言う街、関西と言う地域に何をもたらすのでしょうか?来年の3月を楽しみに待つこととしましょう。
有名ブロガーの小飼弾氏が女子京大生にぶちきれています。
■しかく[ルポ]没落エリートの出現―ビジネス社会から疎外される高学歴就職難民たちー@女。京大生の日記。より
京大は出たけれど・・・・・
主要な企業における2009年新卒採用活動はほぼ終了し、2010年新卒採用の動きが活発化している今日、就職活動は一生懸命しているにもかかわらず、就職先が見つからない、あるいは、希望の就職先に内定をもらえず不本意な企業に内定し悶々とした日々を過ごしている高学歴大学生がここ京都大学に存在する。
超売り手市場と言わる新卒就職市場においても、就職するのに四苦八苦する高学歴就職難民たち。これは、個人の問題ではない社会の問題である。
学校ってバカを治療してくれんのか@404 Blog Not Foundより
しかし、これはあくまで定量的な問題。定性的な問題として、高偏差値大学の卒業生というのが、その時点では「人が作ったゲームの高得点者」に過ぎないということがある。高学歴に対して就職を優遇されるべきというのは、高橋名人(って言ってもわからないかも知れないけど、かつてのヴィデオゲームの達人代表)を無条件で採用せよと言っているに等しい。
個人的に感じるのは内定した不本意な企業が気になるところ、不本意な企業と言いつつ1部上場で年収1000万円可能だったらさすがに感じるところがあるのですがいかがでしょうか?
[司法修習生]就職未定25%...日弁連調査@毎日新聞7/30
迫り来る"薬剤師過剰"時代 @NikkeiBP
ただ個人的に感じるのは小飼氏の意見に近いのですが「人より勉強したからより良い待遇が得られるべきだ」と言うのはもう通らない時代になってきている事、上の記事は弁護士と薬剤師のものですが、両者とも共通しているのは一般的なイメージとしては「一生懸命勉強して資格さえ取れば後は食うに困らない」と思われていた職業で、かつ少子化と就職難に苦しむ大学がそれぞれ強化していた分野です。
取り敢えず京大と言う一流大学に入ると言うのとは微妙に違う部分もありますが単に勉強してテストで良い点をとりさえすれば何とかなると言う世界はどんどん崩壊していると言うか成り立たなくなっています。
さてそれだけでは夢が無いので不本意な企業からしか内定をもらえなかった高学歴就職難民(内定がもらえた段階で難民ではないと思うが)にロスジェネで不本意と言えば不本意な就職をした私なりに言える事があるとすれば「希望の会社と言うのは所詮20数年しか生きてない中での狭い人生でのものでしかない」と言う事、不本意な会社と言いつつその会社のすべてを知っているわけではない訳で、以外に面白いことがあるかもしれないし、ものすごい仕事が出来るかもしれない、少なくともその可能性は0ではない事だけは確かです。
少なくとも有給とボーナスがもらえるくらいまでの間は頑張ってみるのは手だと思われますがいかがでしょうか?取り敢えず組織人として一番信用を無くす行為はすぐやめることだと思いますので。
P.S.内定もらえて難民なんて...
■しかく[ルポ]没落エリートの出現―ビジネス社会から疎外される高学歴就職難民たちー@女。京大生の日記。より
京大は出たけれど・・・・・
主要な企業における2009年新卒採用活動はほぼ終了し、2010年新卒採用の動きが活発化している今日、就職活動は一生懸命しているにもかかわらず、就職先が見つからない、あるいは、希望の就職先に内定をもらえず不本意な企業に内定し悶々とした日々を過ごしている高学歴大学生がここ京都大学に存在する。
超売り手市場と言わる新卒就職市場においても、就職するのに四苦八苦する高学歴就職難民たち。これは、個人の問題ではない社会の問題である。
学校ってバカを治療してくれんのか@404 Blog Not Foundより
しかし、これはあくまで定量的な問題。定性的な問題として、高偏差値大学の卒業生というのが、その時点では「人が作ったゲームの高得点者」に過ぎないということがある。高学歴に対して就職を優遇されるべきというのは、高橋名人(って言ってもわからないかも知れないけど、かつてのヴィデオゲームの達人代表)を無条件で採用せよと言っているに等しい。
個人的に感じるのは内定した不本意な企業が気になるところ、不本意な企業と言いつつ1部上場で年収1000万円可能だったらさすがに感じるところがあるのですがいかがでしょうか?
[司法修習生]就職未定25%...日弁連調査@毎日新聞7/30
迫り来る"薬剤師過剰"時代 @NikkeiBP
ただ個人的に感じるのは小飼氏の意見に近いのですが「人より勉強したからより良い待遇が得られるべきだ」と言うのはもう通らない時代になってきている事、上の記事は弁護士と薬剤師のものですが、両者とも共通しているのは一般的なイメージとしては「一生懸命勉強して資格さえ取れば後は食うに困らない」と思われていた職業で、かつ少子化と就職難に苦しむ大学がそれぞれ強化していた分野です。
取り敢えず京大と言う一流大学に入ると言うのとは微妙に違う部分もありますが単に勉強してテストで良い点をとりさえすれば何とかなると言う世界はどんどん崩壊していると言うか成り立たなくなっています。
さてそれだけでは夢が無いので不本意な企業からしか内定をもらえなかった高学歴就職難民(内定がもらえた段階で難民ではないと思うが)にロスジェネで不本意と言えば不本意な就職をした私なりに言える事があるとすれば「希望の会社と言うのは所詮20数年しか生きてない中での狭い人生でのものでしかない」と言う事、不本意な会社と言いつつその会社のすべてを知っているわけではない訳で、以外に面白いことがあるかもしれないし、ものすごい仕事が出来るかもしれない、少なくともその可能性は0ではない事だけは確かです。
少なくとも有給とボーナスがもらえるくらいまでの間は頑張ってみるのは手だと思われますがいかがでしょうか?取り敢えず組織人として一番信用を無くす行為はすぐやめることだと思いますので。
P.S.内定もらえて難民なんて...
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東武スペーシア@浅草駅
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鬼怒川温泉駅
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写真:鬼怒川温泉へのアクセス列車スペーシアと鬼怒川温泉駅
さて学生さんは夏休みですが何故か私は有給までとって鬼怒川に行ってまいりました。今年両親が引退したのでそのお祝いに兄弟で企画したものです。
参加者は両親2人と兄弟3人、そして兄嫁及び姪っ子2人の計8人、図らずとも大家族の旅行と相成りました。
ガソリン高か賑わう駅前
鬼怒川温泉のシキャラ鬼怒太くん
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賑わう鬼怒川温泉駅前
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写真:鬼怒川温泉のイメージキャラ鬼怒太と駅前を行きかう人たち
8月もガソリン値上げ、レジャー直撃@TBS
さてガソリン価格の高騰を受けてか関東近辺では箱根や湘南等鉄道でのアクセスの良い観光地の好調が言われていますが、ここ鬼怒川も大賑わいでした。
実際両親と独身の私・妹は浅草からスペーシアで鬼怒川まで来たのですが、電車の中も超満員で報道の状況を裏付けていました。一方まだまだ小さい姪っ子をつれた兄一家は車でのアクセスと車で便利な人は車で来るのは代わらなくて、ただどちらを使うか微妙な人たちが移っただけだと感じます。多少費用がかかっても運転が負担だったりとか、昼間からビールの見たいとか。
何故かキノコが受ける〜龍王峡〜
龍王峡駅
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列車の利用を呼びかける看板
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写真:列車利用を呼びかける看板がローカル線を思わせる龍王峡駅
さて兄一家と合流する前に向かったのは龍王峡、岩と水の公園とのふれがきに恥じない景勝地でした。
会津マウントエクスプレス@龍王峡駅
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写真:会津鉄道のエースAIZUマウントエクスプレス
さてその前にこの龍王峡にある龍王峡駅を走っているのは一見東武の電車が直通しているので東武線と思われがちですが、野岩鉄道と言う第3セクター鉄道です。野岩鉄道は東武鬼怒川線の終点新藤原駅と会津方面へ向かう会津鉄道会津高原尾瀬口駅30.7kmを結ぶ第3セクター鉄道です。
ご他聞にもれず乗客は減少傾向で経営的には苦しい状態にあるようです。皆さんも鬼怒川近辺に観光に来た際にはぜひご利用ください。
虹見の滝
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龍王峡
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写真:まるで水墨画のような龍王峡の光景
さて脇道のそれたので龍王峡の話へ、龍王峡は今から2200万年もの昔、海底火山の活動によって噴出した火山岩が、鬼怒川の流れによって侵食され、現在のような景観になったといわれています。その言葉にたがわずまるで水墨画のような光景が広がっているのが印象的でした。
毒キノコ@龍王峡
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写真:何故か家族内で流行した毒キノコ
さてこの龍王峡散策中何故か家族で受けたのは上の写真のような毒キノコ、思わず親子揃って写真撮影としゃれ込みました。ちなみにこの龍王峡散策では足場が悪く思わず大ごけをこいてしまったりと災難な面もあったのですがカメラは無傷でその丈夫さに感動してしまいました。
大家族に対応する温泉街〜ホテル&魚つかみ取り〜
鬼怒川グランドホテル
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写真:今回利用したホテル
さて龍王峡から戻るとホテルにチェックイン、そこで兄一家と合流しました。今回利用したのは鬼怒川グランドホテル、温泉は露天もあり充実していたのは確かだったのですが良く考えたら前橋時代にあった日帰り温泉でも良く考えるとこれくらいのクオリティはあったのですがさすがだと思ったのは親子3代8人の大家族への対応力、まず客室からして8人の大家族が1部屋でいけるし、食事にしても大人世代を納得させる料理にプラス子供向けメニューも充実、また宴会場を区切っての食事場所だったら子供が少し走り回っても大丈夫と言うのは子供連れではありがたいことでした。
また夜にはロビーで子供向けのビンゴ大会も行われ、わが1族同様親子3代の大家族が多く集まったのが印象的でした。
魚のつかみ取り
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写真:旅館組合が主催した魚つかみ取りイベントの看板
さて翌日は旅館組合が主催した魚つかみ取りイベントに行って参りました。川魚2匹つかみ取りで1人600円、取った魚は塩焼きにしてくれると言うのがお得感たっぷりで、多くの家族連れで賑わっていました。私もやってみたのですが水が冷たく意外につかまらずで大苦戦(とは言え最後は捕まえたが)、ふと周りを見回すとビデオやデジカメで撮影にいそしむ親・祖父母が多かったと言うのも印象深いと言うかお約束状態でした。そして捕まえて塩焼きになった魚を肴に昼間から生ビールと至福の時間を過ごさせてもらいました。
この夏鉄道沿線の観光地が好調と聞くのですが、良く考えると鉄道沿線の観光地はこの鬼怒川のように古くから開けていた場所が多く、ホテルのようなハード面、このイベントのようなソフト面で家族連れ、もっと言えば子供連れへの対応がきちんと出来ているのは大きいような気がします。
昔であれば家族連れと言えば父・母・子供と言った組み合わせが多かったのですが、6ポケットなんて言葉がはやる時代では祖父母・叔父・叔母と言った人たちも子供に釣られてくるパターンも多いような気がします。そうすると一組の子供世代へきちんと対応することでそれこそ10人近い大口顧客を確保できる、更に言えば子供への対応が出来る場所であれば多少高くてもそれこそ祖父母・叔父・叔母が金銭面へのフォローをしてくれるとなれば結構良いお客さんなのかもしれません。
鬼怒川公園駅
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東武6050系
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写真:東武鬼怒川公園駅と快速用電車6050系
ちなみにアクセスは鬼怒川温泉駅のお隣鬼怒川公園駅から徒歩、1駅分ではありますが実質貸切状態になっていたのはご愛嬌と言ったところでしょうか?
萌え系イメージキャラクター姫宮ななをフィーチャーしたポスター
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写真:鬼怒川公園駅で見かけた萌えキャラフィーチャーのポスター
ちなみに鬼怒川公園駅で印象に残ったの上のイメージキャラクター姫宮なな、人気アニメ「らき☆すた」の舞台が東武線沿線にあったことがきっかけで起こった展開らしいのですが思わずびっくりしてしまいました。
観光地の光と影〜東照宮・御用邸とつぶれたパチンコ屋〜
日光東照宮
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写真:雨の日照東照宮
さて昼ごはんを食べた後は鬼怒川温泉駅に戻って観光タクシーで何故か日光へ向かいました。日光の御用邸は主に病弱だった大正天皇の西洋に使われ今上天皇も戦時中疎開をしたと言う場所です。戦後は一時期取り壊されたのですが地元の熱意で復活させたと言う経緯があります。
実際中を行くと見事な中庭があり何故か地下通路あったので兄嫁が係員に質問をすると「中庭の作業員が御用邸内をうろつかないように建物を通らずに中庭にいけるように」との事、思わず「さすが」と思ってしまいました。
また東照宮に関しては雨だったので本堂までは行かなかったのですがそれでも世界遺産にふさわしいたたずまいを見せていたのはさすがでした。
つぶれたパチンコ屋
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写真:道すがらでよく見かけた光景
さて日光へ行く道すがら良く見かけたのはつぶれたパチンコ屋やテーマパーク、タクシーの運転手さん曰く「鬼怒川や日光が好調だと言うし、確かに人もい多いけど波及効果が無い」との事、足利銀行破綻の影響か龍王峡へ行く電車でもつぶれたホテルの光景やそれを見た地元の人の「足銀が・・・」と言った言葉に好調な鬼怒川の影の部分を感じずにいられませんでした。
確かに子供連れに強いと言う強みはあるものの逆に言えば消費が観光地やホテルの中に集中してしまう側面は否定できません。実際個人的な旅行であれば宿は安めでも夜には名物を食べ歩くと言うのは良くやりますが今回の旅行ではせいぜい昼食と缶ビールとおつまみくらいで「波及効果」の少ない旅だったと言わざるを得ません。
好調な鬼怒川でそうなら道すがらで見たパチンコ屋のような光景は各地でも見られるのかなとふと考えてしまいました。
ロープウェイ&ライン下り〜定番観光の強み〜
展望台から見た鬼怒川温泉街
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写真:展望台から眺めた鬼怒川の街
最終日は平日、だからと言うわけではありませんが定番観光地であるロープウェイ&ライン下りへいって来ました。
まずはロープウェイ、こちらはお約束ながら自然溢れる鬼怒川市街地&山々の光景を満喫、また展望台にはバブルの遺産か展望レストラン建設予定の看板が掲げられているのが印象的でした。
おさるの山のおサル
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写真:おさるの山のおサル
またロープウェイ山頂には展望台だけでなくサルもいて子供たちからえさをねだっていました。ただ人の入れるスペースは金網で囲まれ何だか人がサルを見るのかサルが人を見るの川から無し施設と言った感もありました。
温泉神社の渋川栄一像
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写真:温泉神社の渋川栄一像
また麓の温泉神社には東武鉄道中興の祖である渋川栄一像があり、あやかりたくて思わず写真にとってしまいました。イメージとしては停滞した鉄道会社の再生請負人といった感じで、東急の五島慶太や西武の堤氏などに比べて地味な感じもありますがこれだけの大鉄道企業を築いた方です。鬼怒川温泉にとっても影響を与えた人物と言えるでしょう。
ライン下りの舟
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写真:ライン下りの舟
最後に向かったのは鬼怒川のライン下り、こちらも中々のものでした。
鬼怒川と注ぎ込む滝
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小さな滝
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写真:鬼怒川の注ぎ込む滝
鬼怒川の中流を下るだけあって中々の迫力で川に注ぎ込む滝たちや岩場等が迫力を出していました。船頭さんたちの案内もユニークで下りはじめでの写真撮影など定番観光地ならではの安定感がありました。
終了後は舟付場でお土産店などもあり多くの人たちが買い物をしていた光景も印象的でした。この日は一応平日だったのですがラインくだりもロープウェイも意外に多い人出で船着場や駅の売店は大賑わいでした。観光タクシーの運転手の言葉を借りれば「波及効果の大きい」状況だったと言えます。
さてそんなこんなの鬼怒川ツアー、定番ばかりでしたが普段が定番を気にしないので案外楽しめました。
また行く先々の光景を見るとやはり昔からの定番の観光地の強さを感じました。ガソリン高騰が原因かは分かりませんがこの夏は定番観光地が強みを発揮してメディアが「電車向け観光地健闘」とかくかもしれないなと感じました。そんな今年の夏休みですがあなたはていばんへいきますか?それとも穴場を狙いますか?
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鬼怒川温泉駅
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写真:鬼怒川温泉へのアクセス列車スペーシアと鬼怒川温泉駅
さて学生さんは夏休みですが何故か私は有給までとって鬼怒川に行ってまいりました。今年両親が引退したのでそのお祝いに兄弟で企画したものです。
参加者は両親2人と兄弟3人、そして兄嫁及び姪っ子2人の計8人、図らずとも大家族の旅行と相成りました。
ガソリン高か賑わう駅前
鬼怒川温泉のシキャラ鬼怒太くん
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賑わう鬼怒川温泉駅前
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写真:鬼怒川温泉のイメージキャラ鬼怒太と駅前を行きかう人たち
8月もガソリン値上げ、レジャー直撃@TBS
さてガソリン価格の高騰を受けてか関東近辺では箱根や湘南等鉄道でのアクセスの良い観光地の好調が言われていますが、ここ鬼怒川も大賑わいでした。
実際両親と独身の私・妹は浅草からスペーシアで鬼怒川まで来たのですが、電車の中も超満員で報道の状況を裏付けていました。一方まだまだ小さい姪っ子をつれた兄一家は車でのアクセスと車で便利な人は車で来るのは代わらなくて、ただどちらを使うか微妙な人たちが移っただけだと感じます。多少費用がかかっても運転が負担だったりとか、昼間からビールの見たいとか。
何故かキノコが受ける〜龍王峡〜
龍王峡駅
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列車の利用を呼びかける看板
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写真:列車利用を呼びかける看板がローカル線を思わせる龍王峡駅
さて兄一家と合流する前に向かったのは龍王峡、岩と水の公園とのふれがきに恥じない景勝地でした。
会津マウントエクスプレス@龍王峡駅
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写真:会津鉄道のエースAIZUマウントエクスプレス
さてその前にこの龍王峡にある龍王峡駅を走っているのは一見東武の電車が直通しているので東武線と思われがちですが、野岩鉄道と言う第3セクター鉄道です。野岩鉄道は東武鬼怒川線の終点新藤原駅と会津方面へ向かう会津鉄道会津高原尾瀬口駅30.7kmを結ぶ第3セクター鉄道です。
ご他聞にもれず乗客は減少傾向で経営的には苦しい状態にあるようです。皆さんも鬼怒川近辺に観光に来た際にはぜひご利用ください。
虹見の滝
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龍王峡
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写真:まるで水墨画のような龍王峡の光景
さて脇道のそれたので龍王峡の話へ、龍王峡は今から2200万年もの昔、海底火山の活動によって噴出した火山岩が、鬼怒川の流れによって侵食され、現在のような景観になったといわれています。その言葉にたがわずまるで水墨画のような光景が広がっているのが印象的でした。
毒キノコ@龍王峡
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写真:何故か家族内で流行した毒キノコ
さてこの龍王峡散策中何故か家族で受けたのは上の写真のような毒キノコ、思わず親子揃って写真撮影としゃれ込みました。ちなみにこの龍王峡散策では足場が悪く思わず大ごけをこいてしまったりと災難な面もあったのですがカメラは無傷でその丈夫さに感動してしまいました。
大家族に対応する温泉街〜ホテル&魚つかみ取り〜
鬼怒川グランドホテル
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写真:今回利用したホテル
さて龍王峡から戻るとホテルにチェックイン、そこで兄一家と合流しました。今回利用したのは鬼怒川グランドホテル、温泉は露天もあり充実していたのは確かだったのですが良く考えたら前橋時代にあった日帰り温泉でも良く考えるとこれくらいのクオリティはあったのですがさすがだと思ったのは親子3代8人の大家族への対応力、まず客室からして8人の大家族が1部屋でいけるし、食事にしても大人世代を納得させる料理にプラス子供向けメニューも充実、また宴会場を区切っての食事場所だったら子供が少し走り回っても大丈夫と言うのは子供連れではありがたいことでした。
また夜にはロビーで子供向けのビンゴ大会も行われ、わが1族同様親子3代の大家族が多く集まったのが印象的でした。
魚のつかみ取り
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写真:旅館組合が主催した魚つかみ取りイベントの看板
さて翌日は旅館組合が主催した魚つかみ取りイベントに行って参りました。川魚2匹つかみ取りで1人600円、取った魚は塩焼きにしてくれると言うのがお得感たっぷりで、多くの家族連れで賑わっていました。私もやってみたのですが水が冷たく意外につかまらずで大苦戦(とは言え最後は捕まえたが)、ふと周りを見回すとビデオやデジカメで撮影にいそしむ親・祖父母が多かったと言うのも印象深いと言うかお約束状態でした。そして捕まえて塩焼きになった魚を肴に昼間から生ビールと至福の時間を過ごさせてもらいました。
この夏鉄道沿線の観光地が好調と聞くのですが、良く考えると鉄道沿線の観光地はこの鬼怒川のように古くから開けていた場所が多く、ホテルのようなハード面、このイベントのようなソフト面で家族連れ、もっと言えば子供連れへの対応がきちんと出来ているのは大きいような気がします。
昔であれば家族連れと言えば父・母・子供と言った組み合わせが多かったのですが、6ポケットなんて言葉がはやる時代では祖父母・叔父・叔母と言った人たちも子供に釣られてくるパターンも多いような気がします。そうすると一組の子供世代へきちんと対応することでそれこそ10人近い大口顧客を確保できる、更に言えば子供への対応が出来る場所であれば多少高くてもそれこそ祖父母・叔父・叔母が金銭面へのフォローをしてくれるとなれば結構良いお客さんなのかもしれません。
鬼怒川公園駅
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東武6050系
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写真:東武鬼怒川公園駅と快速用電車6050系
ちなみにアクセスは鬼怒川温泉駅のお隣鬼怒川公園駅から徒歩、1駅分ではありますが実質貸切状態になっていたのはご愛嬌と言ったところでしょうか?
萌え系イメージキャラクター姫宮ななをフィーチャーしたポスター
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写真:鬼怒川公園駅で見かけた萌えキャラフィーチャーのポスター
ちなみに鬼怒川公園駅で印象に残ったの上のイメージキャラクター姫宮なな、人気アニメ「らき☆すた」の舞台が東武線沿線にあったことがきっかけで起こった展開らしいのですが思わずびっくりしてしまいました。
観光地の光と影〜東照宮・御用邸とつぶれたパチンコ屋〜
日光東照宮
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写真:雨の日照東照宮
さて昼ごはんを食べた後は鬼怒川温泉駅に戻って観光タクシーで何故か日光へ向かいました。日光の御用邸は主に病弱だった大正天皇の西洋に使われ今上天皇も戦時中疎開をしたと言う場所です。戦後は一時期取り壊されたのですが地元の熱意で復活させたと言う経緯があります。
実際中を行くと見事な中庭があり何故か地下通路あったので兄嫁が係員に質問をすると「中庭の作業員が御用邸内をうろつかないように建物を通らずに中庭にいけるように」との事、思わず「さすが」と思ってしまいました。
また東照宮に関しては雨だったので本堂までは行かなかったのですがそれでも世界遺産にふさわしいたたずまいを見せていたのはさすがでした。
つぶれたパチンコ屋
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写真:道すがらでよく見かけた光景
さて日光へ行く道すがら良く見かけたのはつぶれたパチンコ屋やテーマパーク、タクシーの運転手さん曰く「鬼怒川や日光が好調だと言うし、確かに人もい多いけど波及効果が無い」との事、足利銀行破綻の影響か龍王峡へ行く電車でもつぶれたホテルの光景やそれを見た地元の人の「足銀が・・・」と言った言葉に好調な鬼怒川の影の部分を感じずにいられませんでした。
確かに子供連れに強いと言う強みはあるものの逆に言えば消費が観光地やホテルの中に集中してしまう側面は否定できません。実際個人的な旅行であれば宿は安めでも夜には名物を食べ歩くと言うのは良くやりますが今回の旅行ではせいぜい昼食と缶ビールとおつまみくらいで「波及効果」の少ない旅だったと言わざるを得ません。
好調な鬼怒川でそうなら道すがらで見たパチンコ屋のような光景は各地でも見られるのかなとふと考えてしまいました。
ロープウェイ&ライン下り〜定番観光の強み〜
展望台から見た鬼怒川温泉街
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写真:展望台から眺めた鬼怒川の街
最終日は平日、だからと言うわけではありませんが定番観光地であるロープウェイ&ライン下りへいって来ました。
まずはロープウェイ、こちらはお約束ながら自然溢れる鬼怒川市街地&山々の光景を満喫、また展望台にはバブルの遺産か展望レストラン建設予定の看板が掲げられているのが印象的でした。
おさるの山のおサル
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写真:おさるの山のおサル
またロープウェイ山頂には展望台だけでなくサルもいて子供たちからえさをねだっていました。ただ人の入れるスペースは金網で囲まれ何だか人がサルを見るのかサルが人を見るの川から無し施設と言った感もありました。
温泉神社の渋川栄一像
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写真:温泉神社の渋川栄一像
また麓の温泉神社には東武鉄道中興の祖である渋川栄一像があり、あやかりたくて思わず写真にとってしまいました。イメージとしては停滞した鉄道会社の再生請負人といった感じで、東急の五島慶太や西武の堤氏などに比べて地味な感じもありますがこれだけの大鉄道企業を築いた方です。鬼怒川温泉にとっても影響を与えた人物と言えるでしょう。
ライン下りの舟
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写真:ライン下りの舟
最後に向かったのは鬼怒川のライン下り、こちらも中々のものでした。
鬼怒川と注ぎ込む滝
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小さな滝
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写真:鬼怒川の注ぎ込む滝
鬼怒川の中流を下るだけあって中々の迫力で川に注ぎ込む滝たちや岩場等が迫力を出していました。船頭さんたちの案内もユニークで下りはじめでの写真撮影など定番観光地ならではの安定感がありました。
終了後は舟付場でお土産店などもあり多くの人たちが買い物をしていた光景も印象的でした。この日は一応平日だったのですがラインくだりもロープウェイも意外に多い人出で船着場や駅の売店は大賑わいでした。観光タクシーの運転手の言葉を借りれば「波及効果の大きい」状況だったと言えます。
さてそんなこんなの鬼怒川ツアー、定番ばかりでしたが普段が定番を気にしないので案外楽しめました。
また行く先々の光景を見るとやはり昔からの定番の観光地の強さを感じました。ガソリン高騰が原因かは分かりませんがこの夏は定番観光地が強みを発揮してメディアが「電車向け観光地健闘」とかくかもしれないなと感じました。そんな今年の夏休みですがあなたはていばんへいきますか?それとも穴場を狙いますか?
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