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koudansyou-古典と現代

主に平安文学・文化についてのつれづれ書き(画き)

11月も最終日。今月は大学祭に始まって、気づけば、あっという間に過ぎ去ってしまいました。

先月は、大学院の授業と学部の演習と、2回も慶應義塾ミュージアム・コモンズのお世話になりました。
「嵯峨本の誘惑・豪華活字本にみた夢」
×ばつ飯沼観音圓福寺嵯峨本の誘惑:豪華活字本にみた夢 | 慶應義塾ミュージアム・コモンズ

展示は終わっております(ごめんなさい)。もう少し早くお知らせしたかった......。

特に、嵯峨本(初期古活字本)といえば『伊勢物語』。見目麗しい版本であるのはもちろんのこと、くずし字の活字であるだけでもすごいのに、わざと一部字を変えて、写本に近づけるような当時のこだわりもよくわかりました。*後で写真載せます。

なんといっても、今年は在原業平生誕1200年の年(あと1ヶ月で終わりますが)!

とにかくあと1週間はあるこちらの展示を見に行きましょう。

開催中|根津美術館 「伊勢物語 美術が映す王朝の恋とうた」
main20251101

表参道の根津美術館で、12月7日(日)まで特別展を実施中です。


なんとか、ギリギリ更新、間に合いました(23:55)。

来月もどうぞよろしくお願いします。
(あれ「べらぼう」はどこいった?)




大学祭の休みに入りました。秋学期はじまって1ヶ月。ようやく寒く秋らしく
なってきました(いやもう冬?)。

今月は、国技館で行われた古式大相撲を観覧し、この時の話を書こうと
思っていたのですが、
取り急ぎ、お知らせしなくてはならないことがいくつかできました。

まずは、以下の講座がリバティアカデミーで開講されます。

テーマで読む源氏物語
「源氏物語の男性たち」 期間 2025年11月10日〜2025年12月15日
回数全5回
曜日月曜日 時間13:00〜14:30
定員30
一般料金16,500円 明治大学カード料金13,200円
明大生料金8,250円 教職員料金8,250円 法人料金13,200円
キャンパス駿河台キャンパス (注記)料金は全て税込価格

上記は対面のみの講座です。
わたしは、12月1日と15日を担当します。詳しくは、下記HPを
御覧ください。

テーマで読む源氏物語社会人講座、リカレント教育、生涯学習なら明治大学 | 社会人講座、リカレント教育、生涯学習なら明治大学


実は、今月も2回ほどアカデミーの講師としてお話ししていました。

テーマは「紫式部と清少納言の色彩」ということで、『枕草子』『源氏物語』『紫式部日記』を
とりあげました。
『源氏物語』は、和歌と色彩のスペシャリスト、本学教授の森田直美先生に講師をご依頼し、
わたしは『枕草子』と『紫式部日記』の話をした次第です。この講座も宣伝せねば!と
思っていたのですが、予想外の忙しさに急襲され、気づけば申し込み締め切り日を過ぎて
いました(不甲斐なし)。

今回は、しっかり宣伝します。

初回から2回は、名誉教授である日向一雅先生がご担当されます。
この講座、本当は、私の先輩で『うつほ物語』をご専門に研究なさっていた西本香子先生が
企画・担当されていたものでした。ところが先生の突然の急逝で、私が代講することになった
次第です。
前回のブログにも少しこの事は書かせていただきましたが、お仕事はしっかり引き継いで、
ご安心いただけたらと思っています。

さて、もう1件、お祭りです。

明治大学の学祭が11月1日〜3日まで和泉キャンパスで行われます。

昨日はまだ準備でこんな感じでした。
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(中央によく見るとカウントダウンの看板が)

第141回明大祭公式サイト 今年のテーマは「熱狂の、その先へ」

↓こちらは昨年の様子です。

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各校、学祭シーズンではありますが、ぜひ、この機会にわが勤務先へお越しください。
きっとじゃんけんで買ったらいいことのある露店などもありますよ。

今年は、次年度から和泉キャンパス近くに系列校が新しくできますし(明治大学付属世田谷
中学・高等学校)明治大学付属世田谷中学校・高等学校

いろいろ盛り上がりそうです。

来月は、博物館、美術館の展示をご紹介したいと思います。
ちなみにいま、駿河台キャンパスの明治の博物館(無料)では刀剣の展示が
行われています(11月4日まで)
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(鎌倉時代の名刀から現代の刀まで。写真は確か室町時代のもの)

とりとめなくなってきましたが、さいごは、駿河台キャンパスの紫紺館椿山荘で出会った
「めいじろう」で締めます!
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明日はハロウィンでした。めいじろうもハロウィン仕様〜。



このブログ、もっと早く更新する予定でした。ただ、今月は、本当にいろいろな
ことがありすぎて、気づけば、今日を迎えてしまいました。

歌舞伎座、千穐楽前日とは!(もっと早く書いて宣伝したかった)


ところで、みなさん、「義経」と聞けば、何を思い出すでしょう?
「千本桜」といえば?(初音ミクではありません。あ、でも12月の歌舞伎座は、
中村獅童丈と初音ミク丈のコラボ歌舞伎もあります)

義経は、平安時代末期に起きた源平合戦(1180-1185源氏対平氏の戦い)において、
源氏方を勝利に導いた立役者、
なわけですが、合戦終了後は、兄・頼朝にうとまれ、ついには命を狙われることになります。

「義経千本桜」の演目は、そのような悲劇の主人公・義経に、愛妾(静御前)を
託された家来・忠信が、実は「狐」に姿を変えた妖狐だったというお話です。
(本物の忠信は親の看病のため郷里に帰っていた)
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(伏見稲荷大社近くの和菓子屋のお菓子。歌舞伎座ではよく演目にちなんだ
お菓子が売られています。このお菓子、美味しくて一人で3枚完食。)

また、静御前は、義経が後白河法皇から賜ったという「初音の鼓」(はつねのつづみ
──この鼓には「頼朝を討て(打て)」との意味が込められている)を持っており、
この鼓の皮が、なんと忠信狐の両親であるということで、ずっと静御前についていた
理由もわかります。

吉野山(桜の名所)を行く静御前に付き従う忠信狐。歌舞伎では、舞踊になっていて、
とても美しかったです。

歴史では、ここで静御前は捕らえられたと伝わりますが......(その後、義経との子も殺されたとか)。

そのような親子の悲劇を、狐親子の悲劇に変えて描き、歴史の敗者たち(平家方も実は死んでなかった!という人が出てくる)へもあたたかいまなざしを送っているように感じました。

今回、歌舞伎座は、前半Aプロ、後半Bプロで配役が変わり、あっという間の20日公演でした。

私は中村米吉丈の静御前、尾上右近丈の狐忠信のBプロを見ました。
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左端A・B忠信狐、真ん中、左A権太(松緑丈)、右B権太(仁左衛門丈)、右端A・B碇知盛

特に、「すし屋」では、昨年、大阪松竹座で見られなかった演目なので
(台風で新幹線が止まった)、
無事、リベンジ。大変満足しました(今回は、歌六丈と米吉丈、親子共演でしたし)。

Aプロは......、オンデマンドのミレールで見ることにします。

来月も楽しむぞ!

*今月は、公私にわたり長くそして大変お世話になっていた大先輩の突然の訃報に接し、
しばらく茫然としていました。でも、今月7日の古式相撲の節会を国技館で観覧し、
先輩の思いを引き継いで、新たに研究をし続けていく気持ちになれました。
この時のことはまた機を改めて。



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