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koudansyou-古典と現代

主に平安文学・文化についてのつれづれ書き(画き)

2022年07月

7月は、熱波と感染症の波と、ダブルパンチの月でした。約150名ほどの講義の受講生たちから、感染症による欠席の連絡が次々と入り、対応に追われました。

それでも、定期試験は予定通り行うことができ、137名が教室で試験を受けました。教室が広くて、問題用紙の配布にややてこずりましたが、何とか無事に終わってよかったです。

今年も『竹取物語』と、ジブリ映画の「かぐや姫の物語」を、一部比較しながら授業を進めました。絵本のストーリーを知っているだけでは味わえない「原作の魅力(凄さ)」を理解してくれた学生も多く、講義のしがいがありました(まさに「貝(甲斐)あり」)。

さてさて、授業は終わっても、会議やら採点やらは残っていますが、家族はすっかり夏休みモード。仕事に必要な道具を取りに行くついでに、勤め先の博物館に家族と行ってきました。

今の見所は、企画展「古代常陸の雄・三昧塚古墳」(〜8/7)の展示です。家族は、刑事博物館の「アイアンメイデン」(鉄の処女と呼ばれる拷問危惧)がお目当てだったようですが、私は古墳展示を楽しみにしていきました。

フラッシュをたかなければ撮影自由。以下その写真です。
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全長87メートルの前方後円墳、復元された三昧塚古墳(茨城県行方市)の映像が、入口脇の部屋で上映されていました。

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展示室はそれほど広くなく、また人少なでゆっくり見られます。

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埴輪の頭部。鹿と馬だそうです。どっちがどっちかわかりますか?

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右側、相撲取りなんだそうです。古墳時代(3c〜7c)からあるって......すごい。

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埋葬されていた人がつけていた冠の復元品。馬の飾りがすごいです(ぜひ写真をクリックして拡大してみてください)。他所には見られないもの。

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実物は、こんな感じ。元は金ピカだったわけです。

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耳飾りもつけておられたようで。

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たくさんの装飾品。腕輪やら首輪やら。

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戟や刀、鏡もあります。

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そして、甲冑など。

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どのように、それらが発掘されたか、絵でわかりやすく展示してありました。
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全体の図。

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墳丘に並べられていた埴輪の一部。

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家もあります。

上記は、1955年の堤防建設の土取工事のため、消滅の危機に瀕していましたが、茨城県の緊急発掘調査に大学のスタッフが主担当として携わり、後円部の埋葬施設から、数千点に及ぶ副葬品が発掘されたとのこと。2018年には、重要文化財に指定されています。4年間の修復作業を経て、資料が保存処理・強化されたことで、過去最大の県外での公開が可能となったそうです。

古代常陸の首長の権威を物語る、古墳の展示でした。ご興味のある方はぜひ。入場無料です!


さてさて、上記の展示に合わせて、同博物館のあるアカデミーコモンのカフェでは、こんなランチが食べられます。
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じゃ〜ん!!三昧塚古墳カレー。スコップのようなスプーンで発掘をすすめると......。
中から、何かが出てきます。

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むむむ?!この先は、クスッと笑えますので、ぜひ、皆様も実食してみてください。

ちなみに、博物館では、オリジナルグッズが豊富です。今回、私は以下をゲット。
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紙で作る冠と、Tシャツ2枚。1枚は、古墳と埴輪がずらり。ちなみに博物館のアンケートに答えると、抽選ガラガラできます(景品は様々ですが、私は博物館のハガキをゲット)。

展示期間中には、長く、大学の考古学を牽引されてきた大塚初重先生ご逝去の報がありました。
御年95歳。数年前まで、アカデミーで講義を続けておられたように聞いていました。
展示を見届けられたら、ぜひ、あの世でも、発掘と調査、そしてご講義を続けられますように。

(注記)博物館について、詳しくは以下の通り。常設展(考古博物館・商品博物館・刑事博物館)も充実しています。こちらも入館無料です。開館情報は、リンク先HPの下までスクロールして確認してください。
明治大学博物館 | 明治大学 (meiji.ac.jp)


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