[フレーム]

koudansyou-古典と現代

主に平安文学・文化についてのつれづれ書き(画き)

2021年02月

入試関連の業務がようやく落ち着いてきました。今年度の傾向としては、入試改革を行なった大学が、かなりの割合で受験者数を減らしたということでした。幸い勤務先は数%減で済んだようですが、何十%と減った大学は大変なことになっているはずです(首都圏の有名大学も例外なく)。

ただ「大学共通テスト」への変更に合わせ、また文科省の要請を受けて、このタイミングで改革を行なったのは自然なことだったはずです。このように社会全体が突然、閉塞的な状況になるとは誰も予想できなかったわけですから、本当に「サバイバル時代」だなと感じます。

さて、話は変わって、表題の「深山桜」(宝暦六年/1756)。こちらは、江戸中期の有職故実家、岡山藩士・土肥経平(1707-1782)が、郷里の岡山から京都へ向かい、帰りに有馬に遊んだ時のことを記した紀行文です。経平は道中、歌枕や文学・歴史にまつわる地をたずね、遠く「古代」に思いを馳せ、和歌を詠みながら旅をしていきます。経平はこの時数えで50歳です。

大学院では、今年度、この「深山桜」を輪読していました。次年度も続けて行なう予定ですが、緊急事態宣言が出る前の年末に、この「深山桜」に出てくる地を尋ねました。その時の写真を少しご紹介します。

まずは神戸で見たピンクの新幹線。↓
KIMG1326

KIMG1325

はい。キティちゃんラッピングの新幹線でした。

続いて姫路城。

CIMG6057

CIMG6071
令和元年5月にも訪れていましたが、そのときは天守閣に上れなかったので、今回はそのリベンジ。また「深山桜」にも次のような記述があります。

「川をわたりてほどなく姫路の町に出る。ここにはわが先君のはやう住せ給ひし所ぞかし。
とをつ親も御下にまとひ居し其むかしを思ひしのびながらに行過て、」


「わが先君」とありますが、土肥家が仕えていた池田家では、池田輝政(1565-1613)が最初に姫路城の藩主となり、お城を現在の形に大改修しています。また孫の池田光政(1609-1682)は、幼少期に姫路藩主となり、後に鳥取藩主を経て、岡山藩主となります。

KIMG1327
現在の天守閣内にある城下町の模型。圧巻です。経平もこの城下町を通ったのでしょうか。


[画像:KIMG1331]

[画像:CIMG6069]
武器をかけておく場所だそうです。

CIMG6060
内部は意外と広いです。時期的に足裏が冷たくて仕方なかった......。
CIMG6061
高くてクラクラします。

CIMG6062-1


CIMG6063

CIMG6064
最上階には、姫路長壁大神と播磨富姫神が祭られています。

姫路城の次は、曽根天満宮へ向かいます。お楽しみに!


先日、家族の要望で池袋で催していた「とーとつにエジプト神」カフェに行って来ました。

webアニメ「とーとつにエジプト神」(原作yuka)をもとにしたコンセプトcafeです。

エジプト神、とは言いながら、こたつに入ったり、ピザを注文したり、日本の風景と変わらない世界観があります。

一言で言うと、ユルーい神様たちの日常に、ひたすら癒されるアニメです。
[フレーム]

エジプト神たちは、頭がそれぞれ動物になっています。主役のアヌビスはジャッカル、トトはトキ、サタはへび、のように。もちろん完全人型もいるようですが、アニメには出てきません。

中でも一番よくわからない白オバケのような神様、メジェドは壁画でもこのままの姿で描かれています。「目からビーム」も、壁画にあるそうです。不思議ですね。

以下、cafeでいただいたランチ(現在は終了しています)。
DSC_0007
(左はメジェド様カフェラテ。右は温泉卵カレー)
DSC_0002
(メジェド様オムライス。神様の絵は選べます)

味もなかなか美味しく楽しめました。

日本はそれこそ「八百万の神」(やおよろずの神)というくらいたくさんの神様がいますが、動物の神様は「山神」様がメインでしょうか。

奈良県三輪山の蛇神様は有名ですね。三輪山に行って来ました(前ブログ記事)。

古事記や日本書紀に出てくる伊吹山の神は、白い猪だったり、大蛇だったりします。

蛇は、とぐろを巻いている姿が山のように見えるから。また水辺にいることから「水神」とされることも。さらに蛇は龍にも進化します。

ジブリ映画「千と千尋の神隠し」では「ハク」が川の龍神でした。

あとは狐を使いとする稲荷神がいますね。お面も売っています。お面
写真は、近所の稲荷神社のお祭りで前に買ったもの。日本の神々cafeもあったら面白そうですね。



気づくとはや2月。緊急事態宣言も延長しさてどうなる?と思っていましたが、入試は滞りなく始まりました。

去年と違うのは、監督者が「フェイスシールド」をつけていること(つけるとやや息苦しい)、学生の座る席が前方何列か空いていること、主任監督の諸注意説明が長くなったこと、以上がまず私が気づいた点です。

そして裏側(試験本部、監督者待機場所)も、当然のことながら、いろいろ変わっています(以下お伝えできる範囲で)。アルコール消毒の設置はもちろんのこと、試験合間の待機中、自由に座れた椅子が指定席に。そしてそこに必要なグッズが既に置いてありました。配布場所の密を避ける、また知り合い同士、隣に座っておしゃべりしないような配慮でしょうか。

室内にあった給茶機は、青空の下に(寒い)。しかもコーヒーがなくなっていました。同僚の先生によると「コーヒーは砂糖とか、ミルクとか、共用部分が増えるからでは?」というお話で、なるほどと思いました。

そして、昼食時、一人一人、仕切られたブースが用意されていて、個室ラーメン屋のようでした。つまり、会話しながら食べられない形です。対策、徹底しています。

受験生はただでさえ緊張するのに、さらにこのような状況下で本当にしんどい思いをしているでしょうから、私たちもこの変化に頑張って対応しないといけませんね。

さてさて、今年の節分は2月2日でした。平安時代、宮中では、大晦日に「追儺」(ついな)と称して、鬼祓い行事を行なっていました。ここで祓われる鬼にはもちろん「疫鬼」(疫病を起こす鬼)も含まれています。今年は念入りにやる必要があったわけですね。

そこで、私が好きな「鬼祓い」関連の歌を一首ご紹介。

としごとに人はやらへど目に見えぬ心の鬼は行く方もなし(賀茂保憲女集、130)

追儺の鬼は追い払うことができるけれど、目に見えない心の鬼はどこにも追いやれない、という意味の歌です。

昨今、「自粛・自粛」で「心」に「鬼」を飼ってしまいがちな私たちですが、こんな時こそ、お互い思いやりをもって過ごしたいものですね。

そして「鬼」といえば、恒例の「鬼滅イラスト」。今日は美しい「鬼」を。
珠世さま
(悲しく、そして美しい鬼といえば、やはり珠世さま!御年19歳なんだそうです)

「鬼滅の刃」ファンブック第二弾も大人気のようで、家族も熟読していました。
まだまだ人気は続きそうですね。


このページのトップヘ

traq

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /