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koudansyou-古典と現代

主に平安文学・文化についてのつれづれ書き(画き)

2023年04月

ようやく新年度最初の1ヶ月が終わろうとしています。4月は大変、というイメージですが、それはおよそ「初めまして」の人が多いからでしょうか。

新入生、新社会人、は言わずもがなですが、迎える方も、それなりに緊張します(笑)。

授業計画は、前年度のシラバスでどの授業も14回きっちり作ることになっていますが、受講者の顔ぶれは始まるまで分かりませんし、始まってもしばらくは人が動きます(特に講義)。

また演習の方も、どのように進めていくかはメンバーによって変わりますし(特に大学院)、やはり始まってみないと、何をやるのか具体的には、決められないところがあります。調整の上にさらに調整を加える感じでしょうか。

結果、この時期1年の中でもっとも神経をすり減らしているような(体力的には入試が増える秋と冬)。ですので、GWのお休みは、とてもうれしいです。

さてさて、話は変わって、以前、「刀剣乱舞」と『源氏物語』のコラボ舞台「「刀剣乱舞」禺伝矛盾源氏物語」をオンデマンド視聴したことをこのブログに書きました。その時「カフェも行っちゃうかも」と書いていたら(「刀剣乱舞」禺伝矛盾源氏物語(感想2) : koudansyou-古典と現代 (livedoor.jp))、このブログを見ていた高校時代(部活動の)の友人から20年ぶりくらいに電話連絡があり、「私も行くから行かない?」とお誘いがありました。(「え?好きなの?どれが(刀剣?宝塚?源氏?)」というのが最初の私の感想)

「ぜひぜひ」ということで、予約をし、「刀剣乱舞カフェ」(in渋谷)に行ってきました。3月のお話しです。

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(入口からすでにお目見えしております。カフェはこの上です。)


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(舞台で使われていたグッズやパネルの展示。席の前には大画面で舞台の映像が流れていました。)


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(こちらはそれぞれの刀を表す紋みたいなのが入っている扇。)


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(じゃ〜ん。衣装展示もありました。友人はものすごく見入っていました。)


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(私が頼んだメニューです。確か「光源氏茶漬け」って名前だったような。美味でした。)


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(デザートとココア。両方甘かった〜。他のメニューはこちらで見てください→舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語 カフェ in 渋谷 3月17日より開催! (collabo-cafe.com))


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(友人が頼んだメニューもあわせると、うまく全員揃いました。)


演者写真入りのコースターは、1メニューごとにランダムでもらえるので、お気に入りの人がもらえるかはわかりません。友人はごひいき筋を見事に引き当てていました。私は特に絶対ほしい誰かがいるわけではなかったのですが、全員揃ったのはうれしかったです。

その後、舞台の感想を言い合って、互いの近況も話しましたが、お互いいい感じに年を重ねており、楽しいひとときとなりました。「またぜひ次も何か一緒に」という話をして帰りましたが、旧知の仲というのは、時間が空いてもあっという間に時が戻りますね。

お互いそれぞれの人生で頑張ってきたからこその豊かな時間かな。

最近、講義で「翻案・アダプテーション」(詳しくはこちら→翻案(アダプテーション)研究の世界 : koudansyou-古典と現代 (livedoor.jp))の話をしましたが、原作から翻案、さらにそのイメージを、カフェ(食べ物)にするって、すごい創造力だなあと思います。

古典(伊勢物語や源氏物語)は、特に江戸時代、新しい美術(絵画や調度)への創造意欲をかき立てますが、現在のアニメやゲームはカフェに行きついて、様々な創作料理が提供されています。これも新しいアート(美術)だなあと思った次第。そういえば、聖地巡礼(昔の場合は歌枕をめぐる旅)も、中世(西行とか)からありますね。

好きなものは、いつの時代も人をひきつけ、動かします。年齢問わず、生きる原動力です。帰り際「いや〜お互い生きててよかった!」なんて話しになりましたが、人と人とが当たり前に会えない時期を経て、より重みを増した言葉です。

好きな事を見つけられたら、後回しにせず、時間を惜しまず、即行動ですよ!






新年度の授業が始まりました!マスクも任意になったとはいえ、まだまだマスク率高いです。大学構内では、ちらほらマスクなしの学生さんも見かけますが、演習ではマスクあり100%に近いかな(演習室は狭いから?距離を気にせず友人と話したいから?)。

さてさて、今日は、アカデミー講座(社会人向け)のお知らせです。

まずは、貴重なこの講座から。

「古琴を知り、古琴を爪弾く【対面】
東洋文人音楽の世界【対面/日本の文化・歴史/世界の文化・歴史/その他/】」全5回
https://academy.meiji.jp/course/detail/6348/
↑申し込み・詳細(講師紹介など)はこちら。締め切りは4月28日(金)まで。

講師には、『うつほ物語』を専門とする私の先輩と、元指導教員の先生が入られています。
また、中国で正統派楽統の古琴を学んだ日本で唯一の古琴家の先生による解説と演奏、
弾き方レクチャーもあるようです。

「古琴」=「七弦琴」(中国から伝来)というのは、平安時代に書かれた『うつほ物語』の
秘琴伝授のテーマになった琴であり、『源氏物語』では、光源氏を名手とする
楽器です。ちなみに現在の日本の琴(筝)とは大きさや音色がまったく異なります。

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(弦はありませんが、中国・唐時代(開元12年・724)の七弦琴です。膝にのせられるくらいの大きさ。東京国立博物館所蔵)

それらの物語が成立した一条朝には、すでに弾ける人がほとんどいなくなっていた
楽器ですが、物語では、皇族・王族の人が弾くことから、「王権の楽器」とも
見られています。
また江戸時代には、再度、古琴のブームがあり、武家・儒者などの間で愛好されました。

受講費用はかかりますが、貴重な機会ですので、皆さんにお知らせします。学生・生徒・教職員は、通常料金の半額です。

次いで、私の講座のお知らせです。

「紫式部と源氏物語【オンライン】
ー道長と彰子の役割ー【Zoom/日本の文化・歴史/文学/】」全1回

私の講座は1回だけ、zoomオンラインのみの授業になります。当日参加できなくても、後から録画を見ることも可能です。来年から、紫式部を主人公としたNHK大河ドラマも始まりますので、その視聴の手助けになればといった内容を考えています。お手頃価格(税込み1100円)ですので、興味のある方はぜひどうぞ。↓(申し込みは5月8日(月)まで)
紫式部と源氏物語|社会人講座、リカレント教育、生涯学習なら明治大学 (meiji.jp)

3年間、私は講座をお休みしていましたので「まずはオンラインで1回からいかがですか?」と事務局の方におすすめされた形態です。秋学期は対面主体になるようですが、もし対面に戻っても、オンラインとのハイブリッドにしていけたらと思っています。

そろそろ社会も「コロナ」以前にようやく戻りつつありますが、一気にとはいかないようです。ただ、最近、夏日のような暑い日も出てきましたので、なるべく多くの人が、息苦しいマスクの呪縛から早く解放されるといいですね。

新年度もがんばりましょう〜。


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