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koudansyou-古典と現代

主に平安文学・文化についてのつれづれ書き(画き)

カテゴリ: 説話

先日家族がハロウィンイベントに参加。私も配るためのお菓子を用意しました。本人がどうしても「作る!」言うので、購入したものとは別に作ったのがこちら。
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カボチャ、魔女のぼうし、オバケなど、いかにも〜な形ですね。

今日は大学院の授業で『袋草紙』の資料を読みました。その中にこんな話が。

赤染衛門の姉妹は、中関白・藤原道隆を通わせていたのですが、そのうち捨てられてしまいます。けれど女は道隆を恋い、物思いにふけっていると、その人らしき男が現れます。

然る間、直衣の人寄り、香甚だしくて入り来れり。かの殿なり。女悦ぶ心有りて会合す。その後夜々来れり。ただし暁夕車馬の音なし。長き緒をもって針に着け、直衣の袖に着く。朝、この緒南庭の樹上に留まりて、その後来ることなし。これ魅(ばけもの)の所為か。

女は道隆が訪れたと思って喜びますが、音もなくやって来ることを不審に感じてか、男の着物に針で糸をつけます(三輪山神話に似てます)。その糸をたどると宮中の南庭の木の上にたどり着いたとか。男は人間ではなかったわけです。

人の姿をしているのが一番怖いと言いますが、オバケより生きてる人の方がもっと怖いかも〜。
仮装の子たちは可愛かったですよ!

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