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koudansyou-古典と現代

主に平安文学・文化についてのつれづれ書き(画き)

2019年02月

先日、家族と一緒に自転車で少し遠出して、「山とハチミツ」というお店に行ってきました。わが家でハチミツは、パンケーキにかかせないのですが、今回は友人の勧めでその効用(肌荒れや疲労回復)を大いに期待してうかがいました。

ハチミツはこれまでラベルだけ見ての味選びに失敗することが多かったので、今回イートインスペースがある(ハチミツをお試しできる)というのはとても楽しみでした。

家族はアシナガバチに刺されたこともあり、ハチにはかなり警戒していたのですが(ハチが寄ってくるから黒い服は絶対着ない!、など)、今回は、店内のハチ関連グッズにも興味深々でした(ご店主のはちみつ愛が伝わります〜)。
ミツバチです
(「みつばちと花」の画。春はもうすぐそこですね。)

イートインスペースでいただいたのはこちらです。
はちみつアイスとはちみつtea
(はちみつアイスとはちみつカモミール)


砂糖の甘さとは違って濃厚、そしてほっこりするような甘みです。美味しい!!


家に買って帰ったハチミツは、いくつか味を試させていただいてこちらを購入しました。
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ここのところ毎朝スプーンで食して、午後は紅茶に入れて楽しんでいます(あっという間になくなりそう......)。

そういえばハチミツと言えば古くから滋養強壮で知られる食べ物。たとえば「宇多天皇御記(日記)」寛平元(889)年8月の記事では、精神的に疲労の極地にいたり精力減退気味の宇多天皇に対し、当時左大臣であった源融が「露蜂有り」と、天皇にハチミツを勧める話が出てきます。またその勧めによってハチミツを食した天皇は、実際に大変な効果があったと日記に書き記しています。

最後に、家族が「自分の絵ものせて!」というので、今回はとくべつに。
ハチと花とわたげ
「ハチと花とわたげ」だそうです。ああ春よ来い!

〈参考〉
『歴代宸記』(増補史料大成)


本日、出勤途中に出会った電車がこんな感じでした。

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ピンクのけろけろケロッピの車両。サンリオキャラクターのラッピング電車です。どうもピューロランドとのコラボのよう。鉄道新聞に昨年11月から導入されたと書いてありました。

こんな電車に乗れるなんて、何かいいことがありそうでしょ。そこで思い出したのが、昨晩、家族がやっていたおまじない。占いで、枕元にピンクの物を置いて寝るとよいことがある、と出たそうで、実践していました。私もあやかれたのでしょうか。

まじない、というほどではないですが、伏見稲荷では、古くから「しるしの杉」(稲荷神社の杉の小枝)を持ち帰る、という風習があったようです。

今日はピンクが縁起物かもしれない、と思い、迷わず買ってしまったのがこちら。季節ものですね。

さくらのフラッペ




もう少しすると本当にあたたかくなるようですが、一昨日は粉雪が舞っていました。時間ができたので、久しぶりに勤め先の近くにある「一茶一会」へ。私はここをカフェ利用と決めていて、しかもおよそテイクアウトしています。おすすめはパールミルクティー(ジャスミンベース)。パフェも美味です(抹茶アイス&バニラアイス&きなこかけ白玉&フレーク)。
ミルクティーとパフェ

このお店がある通りは、表通りにくらべるとひっそりしていますが、古書会館、八木書店、同僚の先生の同級生が経営するジャズバーがあるなど、なかなか面白い通りです。

寒い日に冷たいものを食べて思い出したのが、『枕草子』に出てくるかき氷。

あてなるもの。薄色に白襲の汗衫(かざみ)。かりのこ。削り氷に甘葛入れて、あたらしき鋺(かなまり)に入れたる。水晶の数珠。藤の花。梅花に雪のかかりたる。いみじううつくしきちごのいちごなど食ひたる。

いわゆる「物づくし」と言われる列挙型の章段です。高貴(優美)なもの、として、以下様々あげられていきますが、初夏をイメージするものが多く、白や無色、またそれらと鮮やかな色(梅花・いちご)との組み合わせが印象的。

当時、夏に氷を準備するのは、今に比べるとかなり大変だったので、それこそ「貴重で高貴」なイメージだったのはわかります。それが金属でできたピカピカのお碗に盛られていたら、それも宝石のようにキラキラと見えたのかもしれません。

平安時代のかき氷(イメージ)
(家族には「ごはん?」と言われてしまいましたが「かき氷」のつもり)

暑い日のかき氷はもちろんのこと、あたたかい部屋で冷たいものを食べるのもまたよし。
でもそろそろ春が待ち遠しくなってきました。

家族の読んでいる新聞に、ねこねこ日本史キャラクター人気ランキングの結果が出ていました。女性キャラクターは少ないのですが、上位10位中、紫式部が9位にランクインしていました!(ネット上でやっているランキングとは別です)ちょっとビックリ👀

その上が2位の卑弥呼ですからね〜。武将が多いのはまあわかりますが、文化人としては千利休に次いでのランクイン。

清少納言も入っていましたが、紫式部の方が人気なんですね。もちろん、ねこねこ日本史のキャラクターとしてのランキングなので、やはり十二単、とか、甲冑姿、とか、ビジュアル的にもインパクトがあって、そのエピソードも面白いからなのでしょう。
ねこねこ日本史風イラスト
ただ紫式部については、その性格が、清少納言の性格より、日本人好みなのかなとも思いました。

たとえば『紫式部日記』の次のような本文。

「男だに才がりぬる人は、いかにぞや。はなやかならずのみはべるめるよ」と、やうやう人の言ふも聞きとめて後、一といふ文字をだに書きわたしはべらず、いとてづつに、あさましくはべり。

「......見るには、あやしきまでおいらかに、こと人かとなむおぼゆる」とぞ、皆、言ひはべりつるに、恥づかしく、人にかうおいらけものと見おとされにけると思ひはべれど「ただこれぞわが心」と、ならひもてなしはべるありさま

たいへんな才女なのに、漢字の「一」という文字すら書かないで、目立たないようにしたり、周囲には「おいらか」(おっとり)と思われて不愉快だけれどそのキャラクターを演じてしまったり。

しかもそれを日記に書いているところが、人間らしい気がします。『源氏物語』のような長い文章を書ける人だとしたら、ストレス発散のためにも書かずにはいられない気がするのです。

ただたくさん漫画化されていて、魅力的に描かれているのは、清少納言かもしれません(「タイムスリップしたら紫式部だった」のような本もありますが)。自分にできないから、見ていて憧れる、またスッキリすることもありますよね。

ともかく「ねこねこ日本史」は、本当にかわいいねこたちに癒されます!



ここ数年、3年生の演習では、源氏物語の葵巻を読み、能「葵の上」のDVD を見てきました。私が初めてこの能を見たのは、六本木で行われた薪能でした。とても幻想的な雰囲気だったのを覚えています。葵の上は、舞台上に置かれた着物だけで表現され、その着物を打とうとする御息所ですが、その後、鬼になってしまいます。

光源氏はまったく出て来ないのが不思議です。

この六条御息所をすぬうぴいがやっているのがこちら。
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カワイイでしょ。観世能楽堂で買えるようです。今年の演習は夕顔巻を読む予定なので、「半蔀」の準備をせねば、と思っています。

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