聖なる木
11月も終わりに近づいてきました。我が家ではもうクリスマスツリーが飾られています。このツリー、様々ないわれがありますが、ドイツの樹木信仰を発祥とする説などがあるようです。日本でも樹木が神の依り代になるとの考え方がありますね。また有名なのは、北欧神話に見える世界を支える樹(ユグドラシル)でしょうか。
クリスマスツリー
(我が家のツリーです。ちょっと飾りが多め。)
ツリーの木は、常緑樹ということになりますが、そういえば『枕草子』の「花の木ならぬは」では、多くの木々について触れている段があります。「木の花は」の部分では、「紅梅」が最初に挙げられ、次いで「桜」となりますが、花が咲かない木では「楓(落葉樹)・桂(常緑樹)・五葉(松)」がまず挙げられます。桂の葉は、賀茂祭でかずらとして使われます。また常緑樹では、「椎の木、常磐木はいづれもあるを、それしも葉がへせぬためしに言はれたるもをかし」とも。冬は命が枯れる季節、その中で葉を落とさず変わらない常緑樹の生命力にあやかろうとする人々の気持ちが窺えます(愛情の不変も常緑樹にかけてよく詠まれます)。 一方で、楓が紅葉する様子についても触れられていますが、折々の行事など、古来、人々の生活と木々がいかに密接な関係にあるかがよくわかります。
偽物の木でも、なんとなくあると癒やされるツリー。師走もすぐそこです。
クリスマスツリー
(我が家のツリーです。ちょっと飾りが多め。)
ツリーの木は、常緑樹ということになりますが、そういえば『枕草子』の「花の木ならぬは」では、多くの木々について触れている段があります。「木の花は」の部分では、「紅梅」が最初に挙げられ、次いで「桜」となりますが、花が咲かない木では「楓(落葉樹)・桂(常緑樹)・五葉(松)」がまず挙げられます。桂の葉は、賀茂祭でかずらとして使われます。また常緑樹では、「椎の木、常磐木はいづれもあるを、それしも葉がへせぬためしに言はれたるもをかし」とも。冬は命が枯れる季節、その中で葉を落とさず変わらない常緑樹の生命力にあやかろうとする人々の気持ちが窺えます(愛情の不変も常緑樹にかけてよく詠まれます)。 一方で、楓が紅葉する様子についても触れられていますが、折々の行事など、古来、人々の生活と木々がいかに密接な関係にあるかがよくわかります。
偽物の木でも、なんとなくあると癒やされるツリー。師走もすぐそこです。