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高瀬大介の思い出のプラグインは刹那い記憶

〜高瀬企画発気まぐれ遺言状〜

2014年05月10日21:25
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昨夜のたりないふたりの漫才は凄かった。なんと客を前にして40分で新作漫才を作る、その過程を全て見せすぐに舞台にかける、という今時あまりないストロングスタイルのお笑いを地上波で目撃できた。
実際にできあがったものは、漫才としての完成度はともかく、二人のいかようにも漫才を変化させることの出来る柔軟性と技量を見せ付けられた。
若林の「悪ふざけ」は時として漫才に「破壊」をもたらすけど、山里の軌道修正力とそれが摩擦を起こして、とてもスリリングな漫才が「即興的」に出来上がっていた。ほとんどジャズのインプロだ。


今度の水曜日14日、真昼の月夜の太陽でライブするんだけど、今回はドラムの河野瞬と俺という「たりないふたり」だけでやるという、個人的には初の試み。


ホワイトストライプスが好きだったということもあってこういう変則スタイルには抵抗感は無かったのだけど、いざスタジオで合わせてみると想像以上に自分の性分と合ってることに気付いた。


自分の他に音階楽器がないということはどんなフレーズを弾こうがどんなコードをならそうがどんなノイズを出そうが、制約となる別の音階は無いし、ドラムという「肉体性」の塊が「音」を自動的に「音楽」にしてくれる。


ベースやキーボードとのコンセンサスが必要ないから様々なリズムアプローチを仕掛けても仕掛けられても、柔軟な反射神経さえあればいかようにでも音楽に変化をもたらすことができる。約束事が少ないからその場の磁場に感応して楽曲そのものをインプロヴァイズ出来る。これはたのしい。単なるソロ合戦みたいなのをダラダラやってると、演る方も聴く方もツラい。インプロで延々と音で遊ぶのは好きなんだが、それよりもちゃんと構成なりコードなりが決まってる楽曲を即興でぶち壊すのは愉悦です。これはベースやキーボードと一緒だとなかなか出来ない。


まとにかく飽きっぽくてすぐに音楽に変化を求めたがりの俺の性分にこれほど合うもんは無いわ。なんで今までこれやらんかったんだろう。まあリスナーフレンドリーな音楽では無くなってるのかもしれんけど、「聴きやすさ」よりもやってる側の「熱」とか「好奇心」とか「スリル」を重要視したほうが、俺の場合はなにか伝わるじゃねーか。勿論様式美を研磨していって一つの完成型を提示することのもの凄さを否定している訳じゃありません。
ただ、ロックみたいな「古典的な芸術形式」を否定することを出自としてる音楽には、気分次第でポンポン変化していくくらいの軽佻浮薄さが似合ってんじゃないか思う。


ドラマーの河野瞬とは長い付き合いで一緒にバンドやったこともある仲だが、一緒に音を出すのはかなりひさしぶりだ。柔軟性と俊敏さの塊みたいなドラマーで、こちらのテンションを上げることに関してはピカイチのプレイヤーだ。
ちなみに今彼がやってるバンド「ターコイズ」のライブを観ながらこの文章を書いてる。華奢な身体に似合わずかなり肉食っつうか前のめりでパワフルなプレイをしておる。


とにかく、14日はいいライブになると思う。いや、いいライブする!是非とも目撃しにきてほしい。俺らはトリなので21時くらいからです。


5月14日(水) 「言葉の降る丘」
open18:30 ・ start19:00 ・ ticket2000円(ドリンク別)
出演:上野優太、泉和香、高瀬大介、


LIVE HOUSE 「真昼の月 夜の太陽」
〒169-0072・
東京都新宿区大久保2-6-16 平安ビル地下1階
TEL&FAX 03-6380-3260
HP http://mahiru-yoru.com/

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高瀬大介

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