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高瀬大介の思い出のプラグインは刹那い記憶

〜高瀬企画発気まぐれ遺言状〜

2014年01月

2014年01月19日16:52
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するヤツはウザイと言いますが、とはいってもつい言ってしまうもの。


今朝8時半までCD作る作業しててね。しかも最終ミックスしてるときにどうしても自分の歌で納得いかないことがあって深夜3時頃に歌入れをしてるという。山下達郎さんのスケールちっちゃいみたいなことをしてたんだよ。あの人搬入するっていう段になってミックスやりなおすような人だからね。まあ俺の場合は全くビッグ・ビジネス絡んでないから武勇伝にも自慢にもならねぇけど。


というわけで3時間睡眠でなおかつ風邪気味というライブをするには最悪の状態だけど、こういうときにいいライブが出来なきゃ音楽やってる意味がないんでね。今夜は頑張るよぅ。



胎盤の青柳(貝)舞のリハーサルを聴いてるんだけど、儚い感じでとってもいいです。サルパラダイスも、リハは見てないけどいいに決まってる。



今夜、19時半から、東新宿の真昼の月夜の太陽にて。待ってます
2014年01月17日20:48
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今週の日曜日19日は今年最初のライブだす。最初のライブが弾き語りっつうのも今年の行方を暗示している感じだけど、とにかく!バンドスタイルでの新しい音源も持って行くということでバッキバキにキマッたライブをやるので、いや、どっしりと落ち着いて聴いてもらえるような、そんなライブをやるので、是非年始の挨拶がわりに見に来てほしいです。


今年はいっぱい曲を作ってアウトプットしていくのでよろしくお願いいたします。


1月19日(日) 「ハッスルツアー Vol.83」
open17:45 start18:15 ticket2000円(ドリンク別)
出演:百色シネマ、青柳舞、高瀬大介バンド、dominoline、サルパラダイス
b場所はいつもの真昼の月夜の太陽です。
2014年01月09日17:32
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サムライ 評伝 三船敏郎 松田美智子著



を読んだ。最近は実家に帰って親父と話をしてもだいたい同じような話になって、三船敏郎がいかに凄い俳優だったかという定番の話にもなるので、久しぶりに三船の映画でも観ようかなと思っていたところ、ちょうどこの本が出ていたので読んでみた。



今まで知っていたようで意外と知らなかった離婚裁判のことや、愛人の北川美佳が創価学会の熱心な信者であったこと、三船プロダクションの分裂、晩年の寂しい暮らしと痴呆症いったゴシッピーなことも(節度を持って)かかれており、それはそれで興味深かった。



なかでもやっぱり黒澤監督との関係性なんかは一番関心のある項目で、クロサワーミフネというのは師弟関係ではなく、共存関係、エンジンと運転手のような関係ではないか?という提言はなかなか考えさせられるものだ。
ファンとしては言い辛いが誰もが思っていることに「赤ひげ」以降の黒澤作品にこれだ!というものが無いのは三船不在がその最大の理由だというのがあるが、黒澤も三船ももう一度一緒に仕事をしたがっていて、何度かそういう動きがあったということが分かっただけでも嬉しいもんです。

個人的な三船のベストを上げると、まあ黒澤作品は別格として扱うならやはり稲垣浩監督の「無法松の一生」、成瀬巳喜男監督の「妻の心」、谷口千吉監督の「銀嶺の果て」、佐分利信(!)監督による「愛情の決算」、岡本喜八監督の「暗黒街の対決」あたりか。まだまだ観れてないものもたくさんあるが、時代劇よりも現代劇における三船のいい男っぷりに惚れているようだ。これは黒澤作品におけるサムライ三船以上に魅力を出し切った三船時代劇を他で探すのは難しいからだろう。「用心棒」「椿三十朗」の尋常ならざる格好良さは文章では表現できない。

やはり日本においては、現役時代の人気はともかく、再評価という点においてはまだまだ三船敏郎足りないと思うし、いまだに日本の外にでるとクロサワ、ミフネは大きな知名度を誇ってるということもあるので、こういう本がもっと出て日本における三船が再評価されればいいのにと思ってた。



黒澤明監督の息子の黒澤久雄氏が語っているが


「(日本での再評価がなされてない原因として)いけないのは、東宝という会社ですよ。フィルムは劣化していくのに、ちゃんとした新しいプリントも作らないし、補整もしない。昔のいい映画作品は、きちんと残しておくべき立場にある会社が、それをしないということは、古文書を好んで読むような人しか、過去の名作を観ないということになりますよね」



久雄氏は、黒澤作品の古いフィルムをすべて、こちらで修復する代わりに、DVDの売り上げの2割を渡して欲しいという話を東宝に持って行ったが、断られたという。じゃあ、東宝側でなにか修正なりなんなりするのかといったら「しない」という。今の劣化したフィルムのまんま、観たい人は観れば?という態度だ。


この東宝の態度が、日本という国の、文化遺産に対する扱いを象徴していると思う。
文化は大事にしない国というのは、世界的に見て評価が低い。だから才能が国外に流出することになる。



まず政治家が文化レベルが低く、なにはなくともまずは経済対策だなんだと言うような浅ましい人間ばかりだということ。
黒澤明監督が亡くなった時、真っ先に弔文を届けたのはフランスのサルコジ大統領だった。
市川崑監督が非常に芸術性の高い東京オリンピックのドキュメント映画を撮ったとき、日本の政治家は「もっちゃんとした映画を撮れ」と怒ったという。
そういえば戦時中、武器を作るための鉄が足りなくて、国民から鍋釜を差し出させたが、映画のフィルムにも鉄が多く含まれているちううこちでそれらを接収し、燃やして鉄を抽出したという。そのおかげで戦前戦中の名作映画のほとんどが現存していない。あの天才、山中貞雄の作品は3本しか観ることは出来ない。日本、バカすぎだろう。


あと映画会社でもレコード会社でもどこでもいいが、売れてるときはさんざっぱら旨味を吸い尽くして消費するが、それを文化遺産として、あるいは後の世代の創作活動にとっての古典として大事に伝えていくといことをしない。そこには大きなビジネスチャンスがあるというのにそれをしないという時点で経営者としてもだめだ。



そういう焼き畑農業みたいな商売ばかりやってるから文化の裾野が広がらず、刹那的な創作物ばかりが蔓延することになったのだ。そんな国にありながらよくも黒澤や小津や三船といった世界規模の才能が生まれたもんだと思う。



この本を読んでそんなことを改めて思った。つくづく悲しい国だと思う。



さてそんな結論から告知をするのも悲しいが、今月19日に弾き語りのライブ、やるよ。今年初ライブ。

1月19日(日) 「ハッスルツアー Vol.83」
open17:45 start18:15 ticket2000円(ドリンク別)
出演:百色シネマ、青柳舞、高瀬大介バンド、dominoline、サルパラダイス


俺は19時半くらいから。新しい音源を持って行くつもりです。どうかどうか観に来てね〜。
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高瀬大介

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