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高瀬大介の思い出のプラグインは刹那い記憶

〜高瀬企画発気まぐれ遺言状〜

2013年06月

2013年06月20日22:05
カテゴリ
高校生の頃、ザ・バンドのラストワルツを観ていて、まもなく解散しようかっていうバンドがこうも祝祭のごとく終わりを騒げるもんかね?と不可解な気持ちになった。というか嫌だった。



が、ある程度の年齢になってそれをだんだん理解出来るようにはなった。終わることの寂しさよりも、重荷を下ろすことの安堵の方がでかいってことも、ひとつのことが終わるということは同時に次のことの始まりでもあるってこともなんとなくは分かった。それをラストワルツと洒落のめして騒ごうってのが「大人の粋な別れ」ってことなんだなと理解も出来る。



でも、人間的にグチャグチャになってみっともなく終わっていくバンドの方がお話的には面白いし、時間がたてば笑い話にもなるし、そういう方がなんか好きだ。ロックンロールだなと思う。大人のカッコつけたけじめなんて嫌だな思うこともある。



でもそれは若人の浅はかで観念的な思い込みであって、バンドとか人間関係とかってのは色んな事情が絡み合っていて、単純ないがみ合いでもないし単なる綺麗事でもない。勿論ザ・バンドだって別に粋な別れって気取ってた訳じゃなくて、あくまで自分達とお客さんへの落とし前として、そして仕事としてあれをやったんだろうし、内部では末期は人間関係的に結構ドロドロしてたわけで、そんなに綺麗事で済ませられるもんじゃなかったんだろうな、とも思う。


でもだからこそ面白い。往々にして「散り際の美しさ」なんてものの裏には打算や醜さがドロドロと渦巻いてるもんだ。ビートルズの「アビーロード」だってバラバラだった四人が「どうせラストアルバムを作るんなら傑作にしねぇとな、俺らビートルズだし」という動機で作って本当に世紀の名作を作っちゃうんだからな。凄い。



物事の最期ってなぁ色んな意味で大事だしその人となりをあらわすもんのう。



今週土曜日22日、去年俺がギターを弾いていたヒゲとボインで久しぶりに弾きます。これを最期にしばらくライブをやらないのでもしよかったら来てください。うちらは21時の出番です。


春夏秋冬Vol.36(2013年6月22日sat.)
@LIVEHOUSE 真昼の月、夜の太陽
http://mahiru-yoru.com/index.html

Open/Start 18:30/19:00
Adv./Door 2,000円/2,300円
出演/
瑠愛
めーな
Augment
ヒゲとボイン
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高瀬大介

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