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高瀬大介の思い出のプラグインは刹那い記憶

〜高瀬企画発気まぐれ遺言状〜

2008年05月

2008年05月31日01:09
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テレビでSuperflyを観た。無茶苦茶良かった。


日本で歌姫と呼ばれているような人があまり得意ではない俺にとって、あのボーカルの志帆さんは全くもって新鮮な驚きだ。


偏向した趣味と言われればそれまでなんだけど、日本で言うところのR&B系のディーバ、クラブ系シンガーのどこかはっちゃけない気取った感じと女王然としたたたずまいや、林檎臭の抜けない巻き舌を駆使するロックっぽい系女性シンガーがどうも苦手で、ジャニス・ジョプリンやアレサ・フランクリンといったエモーションむき出しハイトーン突きまくりシャウターが何よりの好物だ。
だから小さな体の志帆さんが、大口開けて、体全体を使って思いっきり歌い切ってる姿は感動的だ。しかも目茶苦茶歌上手いのに、それがなんぼのもんじゃいみたいな問答無用のパワーが凄い。変に歌謡曲テイストに変換せずに自らのルーツであるゴスペルのスタイルをストレートに出してるとこも好感が持てる。個人的にはもっとムキだしでも構わないけど、なんといってもチャート一位だからね。あんまりハードコア過ぎても食傷気味になる。



アルバムはパフォーマンス的に優れてるだけじゃなく、楽曲的にも見事なものが幾つもあってとにかくいい。

音楽的スタイル自体はオーソドックスな洋楽テイストなのに、それが何の違和感もなく日本の風土に溶け込んでいく浸透力の強さはちょっと新しい。ボーカルの志帆さんの自然体なたたずまいがそれを可能にしているんだろうな。まあ、もっとヘンテコリンなパーソナリティーだったらより好みなんだが。
とにかく本物の音楽がちゃんと売れているという事実が、なんだかとても嬉しい。
俺らのライブの終わった翌日と翌々日、知り合いのバンドのライブを観にいった。
捻転時計と打首獄門同好会。奇しくも両バンドとも漢字のバンド名!


どちらのバンドも何度も観ているし対バンもしている。で、両方とも確実に変わっていってるんだな〜と感じた。


いい方向に向かっているかは本人達じゃないんで判らないし、上に行きそうかどうかはA&Rマンじゃないんで何ともいえないけれど、両バンドそれぞれ自分たちのスタイルを築き上げ、なおかつ変化の兆しも感じ取れたので凄い良かった。で、何よりお客さんとのコミニュケーションがバッチリとハマったライブらしいライブだったから良かった。


特に普段はもう一周して笑える、ってくらい無愛想な捻転時計が、実に自然にお客さんと双方向な感じが出てたし、そのおかげで怠雅氏の轟音ギターの炸裂っぷりがもう半端じゃあなかった。コレよ!コレ!ってな感じだ。


やっぱいいな〜。バンドは壮絶な演奏をし、お客さんが真剣に聞き耳立てながら、お互いにエネルギーを与え合って磁場が作られていくってライブ。しかもコレを当人として体験したらもうやめられんよ。


昔上岡竜太郎が「お笑い芸人で麻薬やるようなやつは失格だ。爆笑を取ったときの快感っちゅうのはなによりの麻薬やからな」と言っていたが、バンドも同じこと。こないだのライブ中のアジテーションで口からでまかせ言ってて「きょうのメッセージは麻薬撲滅です!」とか言ったけど、麻薬がいいとか悪いとかは別にして本当に「ライブ」=生きてるってお客さんと感じられたときのあの感覚は何物にも変えがたい。今んとこ滅多にないけれど、俺らが投げたエネルギーと同じくらいのエネルギーをお客さんに返させることができたなら、その気にさせるようなグルーヴが産み出せたなら、そりゃもうたまらんわ。やめれんわ。



でも中々そんな瞬間は生まれないし、だからこそ一生追求していけるもんだとも思う。
今までずーと同じメンバーとやってきたからこそ実感できたものだと思うし、しかしそれゆえに見えなくなったところもあるかと思う。でもいったん活動休止したらしばらくは身軽にいろいろできる。なんか色んな人と「ライブ」してえな〜。なんか誘ってくれたらやるんで呼んでください。俺からも誘うかもしれないよ。バンドやろうぜ!って中学生のように言ってみたい。
2008年05月25日01:00
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23日のツーマン、終わってしまった。相当に楽しかった。


今までも楽しかったけど、昨日は特に。自分たち以外とがっちり組んでひとつの事をするっつうのはなかなかに楽しいもんだ。プレッシャーもあるけれどそれ以上に達成感がある。


Blue Lionとワイセッツ、双方がお互いの曲のカバーをやるという企画はなかなかに楽しかった。彼らは割と素直に俺らの曲をメドレーでカバーしてくれてなんとも面映いような不思議な感覚だった。人がやるのを聴いて「この曲なかなかいいじゃん」と人事のように思ったり、ブルーライオンバージョンのほうが演奏が若々しいなとか発見したり。


そう、昨日のブルーライオンのステージはいつにもましてリキが入ってた。力んでたともいえるかもしれんがとにかく意気込みと迫力の伝わってくる演奏で、ステージ袖から見てて「気合入ってるな〜」とたじろいでしまった。特にドラムの瞬は「ヤク中か?」って言うくらい汗かいてたし、キーボードのゆうじ君も感情爆発のパフォーマンスで凄かった。


逆に俺はまったく力まず身内のぬるま湯につかるような気楽な心持でステージに上がった。遠足前の小学生のように前の日から心がはやって眠れなかったうちのベースとは違って、かつてないくらい実にのんきなものだった。ま、これもお客さんがすでに暖かかったせいだけど。いや〜ライブってつくづくお客さんのもんだわ。


そういや前座で「HIGH-sets」なるあほバンドもやった俺ら。冗談で作ったタダCDに入ってた「めくるめくるくるぱあ」をナマで再現、しかも今まで作った楽曲の中で歌詞的に繋がりそうなものを繋げていったメドレーを間に挟み込むという遊び付きのバージョン。
音楽的にハイブリッドな遊びなんで、どこまでお客さんにその意図が伝わったかは怪しいけれど、とにかくこういう遊びがやれて金稼げたら本当に最高だわ。なかなか難しいけどね。
結構い盛り上がってくれたし、いい感じでブルーライオンにつなげたんで、正直前座が終わった段階で殆どやるべきことはやったぐらいの気持ちだった。


さて、ライブ中にも発表したんだけれど、ワイセッツは6月のライブ4本をもっていったん終わります。世間ではサザンやラルク、エルレやレッチリまで活動休止ブームですが、我々ワイセッツもそのブームに乗ってワイセッツを休止させます。
結成してはや4年か5年、楽しいことやイヤなこと色々あったけれど、そろそろ軋んだところにオイルをさして滑りを良くしなけりゃいけない感じだ。長くやってりゃあ色々あるさ。常に音楽を第一意義に考え動いてきたとはいえ、にんげんだものbyみつを。心の中に色々織のように溜まってくるものがあるわ。って感じで一回ガッツリ話し合ってみたらスッカリわだかまりがとけて今実にいい感じ。ツアーもレコーディングも結果的にいい感じに行けた。だから活動休止は取りやめにしようか、とも思ったけれどやっぱりそれぞれがそれぞれの問題点を改善し、修行し直してもう一回再結集するほうが何かといい方向に転ぶんではないかということで、やっぱりいったん終わります。



で、次に再結集するときは新しいバンド名前で始めると思う。ワイセッツという名前がイヤではないけれど、必要のない先入観を抱かせてしまうしバンドの音楽性を反映してるとは思えない(昨日のライブパフォーマンスはかなりワイセッツだったけれど)ので、もっとフラットな名前にするつもりだ。もう候補はあるんだけれど、それに関しても色々話し合わなきゃいかん点もまだあるんで、いったん保留で。



というわけで、そんなワイセッツのラストシングル「人間はとてもはかない」はライブ会場や通販で売ってます。自分でも自信が持てるほどいい曲なんで一人でも多くの人に聞いて貰いたいです。6月荷残っている本のライブと代々木公園でやる路上ライブでそいつは売ってるんでなにとぞよろしくです。



あ、そうだ。路上ライブに関しては6月以降もやっていくつもりです、たぶん。なんとぴっても楽しいんで。
あと一つ留意点を挙げておくと、活動休止といっても定期的なライブ活動は一旦終わるけれど、記念碑的なイベントや単発の地方遠征、あるいは音源制作は断続的に続ける所存であります。「常に動いてるバンド」という状態ではなくなるということです。


ということで今後ともなにとぞよろしく。
2008年05月22日23:08
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最新号の「Cut」の表紙は松本人志だ。険しいような悟ったような顔をして写っている。
インタビューの内容自体は彼のラジオを聴いてたら充分知ってる事ばかりだけど、とにかく松本はもうテレビに絶望してるという。これからテレビがまた面白くなる可能性はほぼ無いという。


面白い番組を企画出来るプロデューサーが居なくなったわけでは無かろう。芸人のレベルが相対的に下がった訳でもなかろう。彼らの中には本当に面白いものを作ろうとしたら出来る人材もいる筈だと思う。では誰のせいでツマらなくなったのか?視聴者だ。なんでもかんでもクレームをつける。やれ子供が真似したらどうする?やれタレントは社会的責任を果たさなくていいのか?やれ食べ物を粗末にするな。昔テレビの力が強かった時はクレームなど来ても「じゃあ観なければいいんじゃないですか?」で済んでたと言う。でも今はスポンサーから代理店から皆クレームや視聴者離れを恐れて、ちょっとでもヤバそうならすぐカット。それどころか意欲的な企画さえ通らない。深夜番組でも中庸なモノ、健全なゴールデンタイムの拡小再生産しかない。面白いものを作っても放送出来ないんじゃモチベーションは下がるし「作品」と言えるような濃いもんは中々出来ない。変わりに殆ど垂流しのような情報と雑学クイズばっかり。観る気もしねぇ!


面白いテレビ番組、とはいかに「常識」から逸脱し「良識」を嘲笑うか、だと思う。俺の世代の大ヒットバラエティーなら(欽ちゃんファミリー的な身の毛のよだつような健全路線もあったが)ビートたけしやとんねるずやダウンタウンがムチャやってた番組の記憶になる。あの頃はテレビのバラエティー番組なんて俗悪なものという前提があり、親は絶対に観せてくれなかった。だからたとえ隠れて観ていても「これはイケない事なんだ、常識から逸脱したものなんだ」という前提はちゃんと認識していたし、だからこそテレビの中で起きている馬鹿騒ぎもある種虚構のモノとして楽しめた。やっちゃイケない事をやるから面白いんだよ。

でも次第にテレビで行われている行為が子供達のイジメに流用され、社会問題になってくる。何故か?親の道徳観や倫理観自体に説得力が無いから、親の言う事など屁とも思わない馬鹿なガキが増えたから。オマケに輪を掛けて馬鹿なPTAが学校における体罰を問題視するが故に親も教師も誰も子供に手を上げられない。個人的にはガキなんか動物と同じなんだから殴って育てればいいと思う。悪いことしたらガンガン殴るべきだ。親から殴られてない子供は痛みを知らんから暴力の加減が分からない。だからイジメも死人が出るほどエスカレートする。すると慌てた親は誰かのせいにしなきゃ自分の責任になってしまうのでテレビのせいにしてクレームする。不況のせいで強く出られないテレビは視聴者のクレームを受け入れる。馬鹿なクレーマーは自分の意見がテレビや世論を動かしたと勘違いしてつけあがる。


全てが悪循環。基本的知性の欠落が招いた悲劇。クレームするくらいなら観なければいい。自らは産みだす事をしないくせに、作ってきたものに対してダメ出しだけはするなんて最低だ。面白いものを享受する知性が無いならハナから無視してればいい。面白いものを作れる発想と才能があるにもかかわらず、それを実践出来ない状況にいるというのは、実に禍々しいもんだろうな...。ていうか「絶望」って言葉でしか表せないものなんだろう。いずれ確実にテレビは止めると松本は何度となく言っている。いつか松本人志がテレビから消えざるを得なくなる日が来るかもしれない...というのを考えるとやり切れなくなる。既に我々はビートたけしがテレビで全くやる気を見せなくなったという状況を経験しているのだ。


てな事考えているうちにもう明日に迫って来た。なんか暗い内容の日記だけど、明日に関してはヤル気漲ってますから!5月23日高田馬場clubPHASE
ザ・ワイセッツ vs Bluelion 共同企画
「あんたのよていをくるわせたい〜エンドレス〜」

open/18:00 start/18:30

チケット adv.2000円’ door.2500円’


前座はHIGH-sets、そしてBlue Lion、でワイセッツの出順です。出来れば最初から遊びに来て下さい。


2008年05月20日04:25
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00599491.JPG 只今最終ミックスの段階。今度のツーマンライブで売り出すシングルです。かなり凄いことになってるな〜。
一緒に居るブルーライオンのドラム瞬が、蛇石の肉枕でずっと爆睡中。何しに来たんだコイツは(笑)。


そんな我々ワイセッツとブルーライオンが執り行なうツーマンライブ「あんたのよていをくるわせたい〜エンドレス」。コレは是非とも来て頂きたいわ〜。両バンドともかなりリキ入れまくってまっせ。しかもお互い秘密主義だから隠し球的なもんもある模様。
とにかく、とにかく、何かと大きく期待を持たせているけど、それ以上のモノには必ずするのでいつもはスルーの方も今回ばかりは是非お越し下さいな。今週の金曜日、場所は以前ワンマンもやった高田馬場club PHASEです!

それにしても瞬は何だかんだ言って「癒し系」だわ...。
2008年05月18日08:52
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京都MOJOのライブ終わった〜。今回もフレイマーブルリキッドの企画イベント「劇空間ロックショーVol、10」だったんだけど、何故か出番がトリになっててあせった。

しかしフレイマーブルリキッドのステージは凄かった。自分とこのお客さんというのもあるけど、盛り上げ方が実にうまい。お客さんあってのライブってのはキレイごとでも何でもなくて、お互いがパワーを繰り出し合いながら磁場を作らないと盛り上がらないってのをリアルに感じた。
ライブでアガるナンバーを次から次へと繰り出してくるし、各自のソロ回しもキマッてたし(特にタケやんのドラムは毎回アツい!)、最後はうちのバンド全員スピーカーの真ん前に陣取って身体動かして楽しんだ。


その空気に乗せられて俺らも最初からハイテンションで行けた。ギターソロで古西君を降臨させたり、コールアンドレスポンスで色んなボーカリストをサンプリングしてお客さんにやらせたり...つっても誰もやらないけど。あ、でも一部の人はエレカシのサンプリングにノッテくれたか。あと、滅多にやらないメンバーのソロ回しをしたりと色々調子に乗ってしまった。
個人的にはバンドとしてはライブで初めてやる「10年」がいいリアクションだったのには感激した。やってみてよかった...。

終わったあと、古西君曰く「日本一旨いタコ焼き屋」に行って色々食った。青唐辛子にんにくタコ焼きが激ヤバだったな〜。
で、その後古西君が経営してるバー「フレイマーブルリキッド」にて打ち上げる。このツアーで初めて酒を呑めた〜。3タテライブだから喉に気をつけて控えてたんだよ。焼酎呑みながらロック話してマディーウォーターズのビデオ観りゃそりゃあもうアガるわ。対バンのlittle bigの彼らとも色々話しておもろかったし、フレマの面々にはホント色々お世話になったし感謝感謝の連続だ。またすぐにでも行きたいわ〜。


ツアーも終わったし、あとは金曜日のツーマンライブだ!気張ろ。
2008年05月17日11:48
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昨夜は串カツで萌えたけど、やっぱ大阪はタコ焼きだろう、ということでタコ焼き食った。大阪ではお馴染みのたこせんも合わせて。
さて今日は京都でライブじゃ。ライブ三日目とあって喉の仕上がりも中々香ばしいことになってるけど、泣いても笑っても今日がツアー最終日。ぬるりとハードにこんがらがってカッ飛ぶ。
2008年05月16日23:39
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ライブ終わった〜。昨日に比べて気楽にパフォーマンスしたんでかえって思いっきり出来た。


大阪はノセまくるバンドが沢山がいるので、そういうパフォーマンスが出来ないウチらは正攻法っつうかひたすらハードに押すしかないんだけど、ライブ中のじんわりしたお客さんの雰囲気に反して、ライブを終えた時に熱い拍手があったんでほっとした。


さあ、今から串カツだ。本日誕生日を迎えた土屋のパーチーですな。
暇な人は祝ってあげてください。
2008年05月16日17:06
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本日はアメ村のアトランティクスでのライブ。リハの後、対バンのフレイマーブルリキッドの古西君とタケやんと近くの楽器屋に行く。中々香ばしいギターやベースがあってギザ興奮す。最近は正統派のカッコいいもんではなくてB級C級なルックスのモデルに惹かれる。なかでもボディ上でピックアップが移動するベースがあってそれには笑った。
2008年05月16日09:24
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とにかく初日という事で、力一杯ライブをやり過ぎて、若干会場との温度差を感じてしまった。受けてるような引いてるような微妙な空気の中とにかく最後までかます。


ライブって相変わらず不確定で面白い。自信満々のパフォーマンスしてもすれ違う事あるし、力抜けば抜いたで白けられるし。こちらの温度とその場の空気が微妙にリンクすると受けるし。分からんわ。でもだからこそ飽きないんだわな。


今日は大阪アトランティクス。余裕シャクシャクで激しくライブしよう。
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高瀬大介

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