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高瀬大介の思い出のプラグインは刹那い記憶

〜高瀬企画発気まぐれ遺言状〜

2008年02月

2008年02月18日14:42
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ff845f76.JPG 今日はまたしても快晴だ!根が単純なんで晴れりゃ機嫌がいいし、雨は煩わしい。暖かいと活動的になるし、寒ければ内省的になる。

今晩はライブだ。代々木ザーザズーという所で夜の九時から。筆下ろしする曲もあるということで多少不安だが、それくらいの不確定要素がある方が緊張感があっていい。今日は朝からジェフベックやクラプトンといった俺のアイドル、サンボマスターやエレカシといった血が沸騰するやつを聴いて心高ぶらせている。あんまり興奮してはなぢが出ちゃまずいんで、トムヨークでも聴いてクールダウンさせないと。

晴れたからテンション上がるっていうのも他力本願つうか自然任せで嫌だけど、やっぱ人間も生き物だから光合成してるんだな。元気になる。物事を肯定的に捕らえようとしてしまう。「前向き」って言葉は好きじゃないが、「後ろ向き」よりはいい。

今夜は多少酩酊しつつも生命賛歌を歌おう。大いにハードなギターを弾こう。影響されすぎだって...。とにかく是非来て下さいな。
2008年02月17日18:43
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d5d0ecb4.JPG 昼と夜が完全に逆転しつつ、どちらかというと眠気が勝ちぎみなので今日はちょうど一周まわって早起きの俺です。
寒い日が続くんで家にて過ごす時間がかなりあるんで、じっくり音楽を聴いたり曲を作ったり出来るのがありがたい。


最近はとにかく歌のうまい人をよく聴く。ダニーハザウェイ、オーティスレディング、アレサフランクリン、井上陽水、美空ひばり、美輪明宏等々。特にダニーハザウェイが染みる。木枯らしの晩に無理して散歩しながらでも聴くと泣けて来る。


でも馬鹿ロックもやっぱりいい!ロード・サッチ、フー、ロリー・ギャラガー、テン・イヤーズ・アフター、等々。
これらの要素が渾然一体となった音楽を次のライブでやるよ。どんなんだか......。


場所は代々木Zher the Zoo!!
ワイセッツの出演時間は21時頃。
酒とロック!といいつつどんどんバンドはポップ化していってる気がする...。


2008年2月18日 (Mon.) 代々木Zher the Zoo http://www.ukproject.com/zherthezoo/
出演:THYME/CROVER/ジェシカ/ザ・ワイセッツ
open 18:30/ start 19:00 tickets adv.2,000yen/ door 2,300yen

にじゅうまるチケットの御予約→post@y-sets.com


今から最終リハだ。外はおめえ寒いよ〜。写真は荒涼とした工事現場から見た六本木ヒルズ。
2008年02月15日22:53
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3d1b4eec.JPG こないだの凄まじく天気がいい日、徹夜明けで立ち寄った中古盤屋でみつけたクラプトンのブートレグ/1995年パリ公演、があまりにも大当たりだったんでテンション上がってしまってついふらふらと民族衣装を買ってしまった。ネパール製のコート。(写真参照)


最近ベスト盤とか自伝出版で相変わらず人気の高いクラプトン。個人的には近年のクラプトンは「ファンだから聴くけれど......」って言うくらい熱は冷めている。


海賊盤っていう非合法なものでクラプトンの全キャリアはだいたい追っかけているけれど、やっぱり1995年のブルースツアー、ヒット曲は一切やらずブルースナンバーだけでやり通していたあの頃のクラプトンが歌ギターともにピークだったなと思う。


攻撃的という意味ではブルースブレイカーズと匹敵するくらいのプレイをしていたし、歌の表現力とテンションも加えると最高に達していたと思う。何より日本公演も2回行って生でその御姿を拝見し、当然のように隠し撮りした音源はヘビロだったし、そのツアーのブートレグは結構買った。

でもこういう音源に限って発売されねぇんだよなぁ......。

クラプトンという人はわりとライブ盤およびライブ映像が出ているアーティストだ。まあそのキャリアの長さに比例するとそれほどでもないけれど、それでもアイテム数はそこそこある。なにせヤードバーズでデビューしたのもライブ盤だ。それほどライブでは本領発揮出来るという自信が本人にもあるのだろう。


しかし敢えて言わせてもらうなら、本当にクラプトンが最高の演奏している瞬間が正式発売された事はほぼ無い。


長年海賊盤を集めていると(まあほとんどハズレなのだけれど)ごくたまに「スゲエ......!」って座り小便してしまうようなやつもある。
と同時に「なんでこれが発表されてなくてアレが世に出てんだよ?!」と怒りすら覚える事がある。


クラプトン自身も「あのライブは出来は良くなかった」とか「元々は発表するつもりは無かった」とか「前の日の方が出来は良かった」とか言い訳じみたことを言うばかり。「じゃあその日のライブを売れよ!」って思い続ける事はや15年。腹が立つんでここ数年クラプトンの海賊盤には手を出さなかったんだけれど、こういうブートレグと聴いてしまうとその怒りがまた沸々と湧いて来る。


自分のライブ音源に対しては神経質なまでの品質管理と狡猾な販売戦略を練るジミーペイジや、ある時期から宗旨変えして「とにかくいいものは全部出してしまえ」とばかりにアイテムを連発しまくるロバートフリップを見習ってほしい。
ジミヘンのように本人不在だからどんどん出しちまえとばかりに海賊盤まがいの音源がどんどん出てしまうパターンもあって「そうか。死んだらいっぱい出るのか。じゃあ死んでくんねえかなあ」とか不謹慎な事を思ってしまうじぢゃあないか。
ここはひとつライブアーカイブシリーズと称して素晴らしい音源を世に出してくれんかと切に願っている。絶対に録音してるはずだから。何なら俺がコンパイルしてもいい!


こういったいい加減なクオリティーコントロールが確実にクラプトンの評価を曖昧にしている。
ファンだから思うのかもしれないけれど、自分が心酔しているアーティストが真っ当な評価がなされてないときのフラストレーションは結構なもんがある。
これ以上無いくらい充分な評価と名声を得ているクラプトンなのに、最もエッジが立った部分は一部のファンしか知らない。生のライブを見た人しか知らない。これは由々しき事だ。
ジョンレノンが「愛と平和の殉教者」という安直な言葉で片付けられてしまうのと同じ質を持っていると思う。クラプトンは「泣きのスローハンド」ではない。非常にアグレッシヴなブルースギタリストだ。しかし殆どの人がそれを知らない。ああ、モヤモヤする。人ごとなのにことクラプトンに関しては単なる17歳の信奉者になってしまう。


どうしてこんな生殺し状態を強いるアーティストに惚れてしまったんだろう?と思う事はしょっちゅうあるけれど、今回買った海賊盤のようにごくごくたまに「たまんねー!」と感じさせてくれるんだからもう仕方ない。だって本当に凄いんだもん。


彼の本当のポテンシャルを味わってしまったらもう身体が忘れられない......と女性的な気分にさせてくれるアーティスト:エリック・クラプトン。
なるほど、だからあんなに女にモテるんだなあ、と「ティアーズ・イン・へブン」や「ワンダフル・トゥナイト」を聴いてクラプトン好きを公言する女子とは全然別の観点から納得してしまう俺であった。
2008年02月12日20:18
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37110707.JPG 早々とバレンタインチョコレートを貰ってしまった。......我がバンド唯一の女性メンバーに。


何やら手作りだそうで異様に融点が低い。田中義剛印のすぐ溶けるキャラメルも真っ青の、手で持つ前に溶けるチョコレート。はかない命なのですぐに胃袋へ。ありがとうございました。



今日はバンドでリハーサル。最近出来た新曲を固めていく作業。新曲の感触良し。メンバーの反応良し。俺にとってはボツになった曲やメンバーの反応の悪かった過去の曲も全部愛情はあるが、こうして報われる曲とボツになる曲の違いって何なの?と思ってしまう。何が正しいかよう分からん。
まあとにかくヘタな鉄砲数打ちゃあたるじゃないけど、量産こそが傑作誕生への道と信じて頑張る。そう、慎重に慎重にとか、完璧主義者にありがちな難産は性に合わん。どんどん無責任に作り飛ばす方が俺に向いてる。


ロックに関わらず映画でも漫画でもそうだけれど、昔の作品に傑作と言われるものが多いのは、結構無責任に粗製濫造しているからだと思う。何個も何個も習作や失敗作を産んで完成に近づいていく。これまた真実。
今は皆が完成形を求めすぎるのか、要求のハードルが上がっているのか知らないけれど、過去の方法論を改良したもの=二番煎じという短絡的な発想が出来上がりすぎていて息がつまる。本当のワンパターンはつまらないけれど、勘と嗅覚で「ここには何かある」と思ったらどんどん掘っていけばいいと思う。大瀧詠一を聴いてるとつくづくそう思う。
2008年02月04日17:36
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昨日は雪のせいで予定していた外出を取りやめたため時間が空いたので、長らく部屋中に散逸しているCDの整理をした。というかCDを片付けないと部屋全体の掃除が合理的にはかどらない構造になってしまってたのでザッと棚に入れようと思っていたら......。悪いクセが出た。長らくやってなかったせいでオタク心に火がついてしまった。
そう、ジャンル別及びアーティスト別CD陳列。やんなくていいのに。だから昨日は殆ど一日かけて自分的ロック史観と照らし合わせながらCD並べに時間を費やした。


ビートルズ系列棚、ストーンズ及びブリティッシュロック棚、三代ギタリスト棚、ブラックミュージック棚、プログレ棚、ジャズ&ブルース棚、ボブディランから派生したアメリカンロック棚、ビーチボーイズ及びアメリカンポップス棚、オルタナ系棚、歌謡曲棚、日本のロックの曙棚、ナイアガラ及び細野関係棚、J−ROCK棚、どこにも属さない棚などなど......。誰にも頼まれないのに懇切丁寧に検証しながら整理。そりゃ時間懸かるわ。


とにかく部屋の肥やしになりそうだったCD群を整理整頓という形で救ってあげる事で、部屋自体の環境も一新されるし、精神衛生上にもよろしいようだ。


最近気付いたのは、きちんと整理された棚の方が「音楽を聴く気になる」ということ。乱雑な棚を見るとイヤな気分になってついつい手元にある馴染みのある音楽ばかりを選んでしまうけれど、きちんと並んだ棚なら気分的にもすっきりした感じで普段あまり聞かない音楽にも手が伸びるという傾向がある。これは感性の柔軟性を養うためにもいい事だと思う。


ダウンロード販売が主流になって来ると音楽メディア自体にも付加価値をつけなければ売れなくなってくる。紙ジャケが横行するのもアナログ盤的な質感とミニチュア感が男心おっさん心と所有欲をくすぐるからなのだろうけれど、あくまで音楽は「所有するもの」ではなく「聴くもの」「楽しむもの」だから、音楽を聴く気にさせるための環境設定は大事だなと思った。


この調子で次は本棚を整理しなくては。こちらはかなり「間引き」作業が必要となって来るな。かなりのスペースを占有してやがる。
「捨てられない」タイプの人間としてはこの本の整理というやつが一番疲れる。


とにかく風通しのいい部屋を作らないと頭までカビてしまう。
2008年02月04日16:37
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こないだスマステーションで、小林克也のあのナレーションによる洋楽ベストヒット80's、TOP30をやっていた。ギリギリでベストヒットUSAにお世話になった世代としては結構懐かしい。ゲストのカールスモーキー石井の必要以上のツッコミがウザいが。


それにしてもロック暗黒時代の80年代とはいえさすがに全曲知ってた。しかも殆どサビしか印象に残ってないのが実に80年代。
個人的には80年代特有のあのチャカチャカした軽い音は大キライで、特に80年代後半のドラムの音は聞いててイライラしてくる。
とはいえやっぱりサビのメロディの強さは凄い。今のポップスにはない明快さと高揚感がある。実は曲を作る時には結構参考にしてたりする。


結局マイケルジャクソンのスリラーが一位だった。個人的にこの曲に関しては何の思い入れもないが、データを見たら興味深かった。PVにかける予算は通常の約3倍、出来上がった作品は14分と大作、ハリウッド映画的な特殊メイクとミュージカル的演出。恐らく当時のPVの常識的な制作スタイルからすると「画期的」というよりも「無謀」の固まりだったんじゃないだろうか。
でも結果全米で37週連続一位(ホントかよ!?)、史上最高の売上、アルバムはグラミー八部門授賞、さらに黒人音楽系のPVは流さなかったMTVの暗黙の慣例を破らせ連日のオンエア、これはある意味その後二十年に及ぶブラックミュージック隆盛の最初の門戸を拓いた作品、セールスも含めた画期的現象だったようだ。
何事も「無謀」が大きな市場を開くんだよな。「無謀」って大事。


でも「無謀」の固まりであるプリンスはパープルレインが26位止りってのはちょっと複雑。いやそれでも凄いんだけどね...。
2008年02月02日09:12
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昨日深夜番組で高校生のバンドが番組で用意された楽曲のカバーをやってトーナメント形式で勝ち上がっていくというのをやっていた。


まあ、高校生のバンドなんで音楽性とか深みとかは当然なく、技術もない。
でも真剣なんだわ。カッコいいアレンジを話し合ったり、片思いの女の子に告白出来ないから練習に身が入らんとか、バンドのまとまりが今イチだからリーダーが二者面談をやってじっくり話すとか。で、勿論みんな楽しく音楽をやっている。


正直うらやましいと思った。ウチのバンドのベーシストも中学高校時代から結構本格的なバンド活動をしていて面白いエピソード満載の思春期を送っていたらしい。


俺も一応バンドはやってたけど、コピーバンドだったし、マトモにオリジナルを作って上を目指すとかでもないし、ましてや俺はギターを弾きたかったのに、ベースがいないからベースやってくれって頼まれた言わばサポートみたいなもんだったし。


そのバンド、今の俺の趣味性からは考えられないけれど、LAガンズとかメタリカとかスキッドロウとかいったメタルのコピーバンドで、そういうメタル曲では渋々ベースを火弾き、ライブでは一曲だけギターを弾かせてもらって無理矢理クリームをカバーするというなんともバランスの悪いバンドだった。
名前は「骨皮ワキゲーズ」。で、ステージ衣装は体操服とか柔道着とか海パンとか。コピーバンドというよりコミックバンドだ。


まあ、楽しかったと言えば楽しかったが、今よりも更に性格の歪んでいた俺は、基本的にはバンドメンバーを片っ端からバカにしていた。友人としてはともかく、音楽をやっている仲間としては一段下に見ていた。音楽的趣味の悪さと完コピしかやらない了見の狭さに腹を立てたりしていた。


あと、本来はギター弾きなのに、俺よりもヘタなヤツがギターを弾いてる事にムカムカしていた俺は、とにかくベースでいいから目立ったやろうと、ギター並みに手数の多いプレイ、ほとんどルイズルイス加部かって言うくらいリードベースチックなプレイをしていた。しかも毎回違うアドリブで。
だから当然の事ヴォーカルのヤツが「それじゃ歌えない」と言う。それに対して「俺は間違った音を出してる訳じゃないんだから、気にせず歌え」ってな感じで一向にそのスタイルを止めなかった。


こんなヤツにマトモなバンド活動が出来るわけない。今から考えても最悪なヤツである。高校生の頃の自分を思い出すと、なんて鼻持ちならないヤツなんだろうと本気で思う。


自分で出来る事なんて殆どないくせに、理想とか観念とかはいっちょまえに持っていて、それなりの持論を友人だけには口角泡を飛ばして語り倒す。しかもなまじっかギターやピアノを独学で出来たもんだから(今から考えると全然出来てないけど)、レッスンとかで堅実に技術を習得している奴らや、クラブ活動で音楽やってる奴らを口汚くバカにしてた。あの頃の自分に会えるなら本気でブン殴りたい。


それを考えるとこの歳になってやっと「バンドがどういう組織論で成り立っているか」とか、「リーダーってどうあるべきか」とかをマトモに考えようって人間になった俺というヤツは、つくづく後手後手で生きてるなあと思った。素直で敏感なヤツなら高校生で体験している事を今になって理解してんだから。


そんで今度、とあるバンド仲間と曲を共作しようってことになった。これは俺の中ではどえらい事である。
今まで、他人が作った曲に歌詞をつけるとかその逆はあったけど、最初から二人で作るってのは無かった。特に歌詞なんて最もプライベートな部分を共有するってことはアレとかアレを見られるよりもある意味恥ずかしい事だ。
ここを何とか自分の心に嘘つかずに乗り越えられたら、もっと違う次元が広がるかもしれない。ルーツであるビートルズのジョンとポールの気持ちが少し分かるかもしれない。そう、ビートルズを聴いてはや20数年。曲を作り出してから20年。やっとジョンとポールと同じ体験をするのだ。まるで逆引き音楽暦だな。十代のうちにすませとけよ。


ちなみにウチのバンドにもマイスペースのぺージがあります。ページ持ってる人は繋がってくれ〜。

http://www.myspace.com/ysets
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高瀬大介

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