さなぎ日記:あさなぎクリニック心療内科のブログです。こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

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「原爆はまだ終わっていません」 by 原田浩徳さん(順天堂大学・血液内科)

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「原爆はまだ終わっていません」 by 原田浩徳さん(順天堂大学・血液内科)原田さんは、「第2の白血病」と呼ばれるMDS(骨髄異形成症候群)の原因を解明しました。MDSは被爆後何十年も経ってから発病する白血病類似の病気です。RUNX1という1個の遺伝子が放射線によって傷つけられると、その後まわりの遺伝子に影響を与え、異常な遺伝子が少しずつ増えていき、その結果60年かけて染色体全体の異常を引き起こします。...全文を表示
「原爆はまだ終わっていません」 by 原田浩徳さん(順天堂大学・血液内科)


原田さんは、「第2の白血病」と呼ばれるMDS(骨髄異形成症候群)の原因を解明しました。MDSは被爆後何十年も経ってから発病する白血病類似の病気です。

RUNX1という1個の遺伝子が放射線によって傷つけられると、その後まわりの遺伝子に影響を与え、異常な遺伝子が少しずつ増えていき、その結果60年かけて染色体全体の異常を引き起こします。

被ばくには2種類あります。外部被ばくと内部被ばくです。


被ばく


・外部被ばくは、原爆から放出された放射線を浴びることで起きます。
・内部被ばくは食品などを食べることで体の内部に取り込まれた放射性物質によって内部から放射線を浴びることです。


被ばく2



外部被曝によって、DNAの2重らせんの2本鎖が切断されます。2本切断されると損傷度は大きく、白血病などの原因になります。白血病の発症率は、爆心地からの距離と発症率が比例していました。被ばく後7年がそのピークでした。

内部被ばくによるDNAの損傷は1本鎖の切断です。MDSの原因のRUNX1という遺伝子の損傷もそうです。RUNX1の損傷をきっかけとして、遺伝子の異常が何十年も蓄積されてMDSが発症します。こちらは爆心地からの距離と発症率は相関していませんでした。

<固形ガン(白血病以外のガン)やMDSは、白血病とは違うメカニズムによって起きるわけです。こちらは内部被ばくによって起こります>

広島長崎と福島が違うのは、原爆後は街を復興することができたけれど、福島ではそれができないことだと原田さんはおっしゃっていました。

それはこういうことでしょう(これについては原田さんはお話しされませんでした)。

原爆の場合に放射されたのは半減期が8日と短いヨウ素が多く、福島では半減期が30年と長いセシウムが多かった(広島原爆169個分)からです。

・セシウム137(半減期30年)...広島原爆169個分
・ストロンチウム90(半減期28年)...広島原爆2.4個分
・ヨウ素131(半減期8日)...広島原爆2.5個分

原田さんは、福島の農作物を食べても大丈夫だとおっしゃっていましたが、福島にはまだセシウムが残存しており、その影響は数十年経ってから起きる内部被ばくによるとするならば、どう考えても福島の農作物は危険だと思います(どこからか圧力が働いているのではないかと感じました。「患者調査・福島を除外」参照)。

<原爆を投下した直後からアメリカは、経時的に被爆者の血液像の変化を調べていました。最近公表された資料で明らかになりました。まさしく人体実験です。被ばく者2世の原田さんは腹を立てていました。山梨県精神科診療所協会・公開講座(2015年7月4日・山梨県立図書館にて)>

「原爆はまだ終わっていません」 by 原田浩徳さん(順天堂大学・血液内科)


原田さんは、「第2の白血病」と呼ばれるMDS(骨髄異形成症候群)の原因を解明しました。MDSは被爆後何十年も経ってから発病する白血病類似の病気です。

RUNX1という1個の遺伝子が放射線によって傷つけられると、その後まわりの遺伝子に影響を与え、異常な遺伝子が少しずつ増えていき、その結果60年かけて染色体全体の異常を引き起こします。

被ばくには2種類あります。外部被ばくと内部被ばくです。


被ばく


・外部被ばくは、原爆から放出された放射線を浴びることで起きます。
・内部被ばくは食品などを食べることで体の内部に取り込まれた放射性物質によって内部から放射線を浴びることです。


被ばく2



外部被曝によって、DNAの2重らせんの2本鎖が切断されます。2本切断されると損傷度は大きく、白血病などの原因になります。白血病の発症率は、爆心地からの距離と発症率が比例していました。被ばく後7年がそのピークでした。

内部被ばくによるDNAの損傷は1本鎖の切断です。MDSの原因のRUNX1という遺伝子の損傷もそうです。RUNX1の損傷をきっかけとして、遺伝子の異常が何十年も蓄積されてMDSが発症します。こちらは爆心地からの距離と発症率は相関していませんでした。

<固形ガン(白血病以外のガン)やMDSは、白血病とは違うメカニズムによって起きるわけです。こちらは内部被ばくによって起こります>

広島長崎と福島が違うのは、原爆後は街を復興することができたけれど、福島ではそれができないことだと原田さんはおっしゃっていました。

それはこういうことでしょう(これについては原田さんはお話しされませんでした)。

原爆の場合に放射されたのは半減期が8日と短いヨウ素が多く、福島では半減期が30年と長いセシウムが多かった(広島原爆169個分)からです。

・セシウム137(半減期30年)...広島原爆169個分
・ストロンチウム90(半減期28年)...広島原爆2.4個分
・ヨウ素131(半減期8日)...広島原爆2.5個分

原田さんは、福島の農作物を食べても大丈夫だとおっしゃっていましたが、福島にはまだセシウムが残存しており、その影響は数十年経ってから起きる内部被ばくによるとするならば、どう考えても福島の農作物は危険だと思います(どこからか圧力が働いているのではないかと感じました。「患者調査・福島を除外」参照)。

<原爆を投下した直後からアメリカは、経時的に被爆者の血液像の変化を調べていました。最近公表された資料で明らかになりました。まさしく人体実験です。被ばく者2世の原田さんは腹を立てていました。山梨県精神科診療所協会・公開講座(2015年7月4日・山梨県立図書館にて)>

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