Archive2021年04月 1/3
小児期逆境体験(ACE:adverse childhood experience)
小児期逆境体験(ACE:adverse childhood experience)という考えがあります。幼少期に虐待、貧困、親の離婚、苛め、犯罪などを体験すると、アタッチメント障害や、トラウマなどになり、その後の心身の成長に影響が生じるのです。言語能力、感情調節、注意集中、自己否定、衝動コントロールなどへの影響です。これまでは、反応性アタッチメント障害や、PTSDを中心とし、様々な診断がつけられていましたが、その後、複雑性PTSD(ICD...
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「ハイプサイクル」by ガートナー社
「ハイプサイクル」by ガートナー社新技術の登場(黎明期)は、誇張(ハイプ)された期待を生み(流行期)、失望がそれに続き(幻滅期)、次のステージに入って徐々に受けいれられて(回復期)、利益を生み出します(安定期)。新しい薬が出て、恐る恐る使い始めると、効果的なことが分かり、多くの患者さんい使うと、マイナス面も見えてきて期待が沈んで使わなくなるけれど、薬によっては、新たな良い面が知られるようになって、...
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「山梨県 子どものこころサポートプラザ」を見学させていただきました。
「山梨県 子どものこころサポートプラザ」を見学させていただきました。心のケアを必要とする子どもに、相談や心理ケア、医療、教育などを総合的に行う施設です甲府市住吉にあります。R2年4月にオープンしました。ここには4つの施設が入っています。とても広々としています。・中央児童相談所(児相)・こころの発達総合支援センター(ここセン)・子供進路治療センター うぐいすの杜・特別支援学校 うぐいすの杜学園「児相と「...
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D2L受容体とD2S受容体
D2受容体には2つのアイソフォームがあります。左がD2Lで、右がD2Sです(細胞内第3ループの29アミノ酸残基があるものがL:ロングで、ないものがS::ショートです)。D2L受容体が欠損していると、ストレスによるセロトニンの放出に歯止めがかからなくなるんです。D2L受容体が欠損したマウスは、不安様行動やうつ様行動が増えます。セロトニン1A受容体アゴニストの抗不安効果は、野生型マウスには効きましたが、D2L受容体欠損マウスで...
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統合失調症の認知機能障害
統合失調症の認知機能障害は、病気の転帰に強く影響しており、その治療には、セロトニン1Aアゴニストが効果があり、そのメカニズムには、 前頭前皮質におけるドーパミン, グルタミン酸, GABA, 5-HT神経からなるネットワークが関与しています。...
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セロトニン5-HT1A受容体
セロトニン5-HT1A受容体を活性化させると、げっ歯類で、・錐体外路症状(EPS)を防ぎ、・前頭皮質におけるドーパミン作動性神経伝達を促進し抗うつ効果を示し・NMDA受容体拮抗薬(PCPなど)によって誘発された認知機能低下を防ぐ作用があります。アリピプラゾール、ペロスピロン、ルラシドン、ブレクスピプラゾール、SGA+タンドスピロンで確認されています。5-HT1A受容体の部分的アゴニズムとD2受容体の拮抗作用(または部分的アゴ...
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「戸田家の兄妹」 by 小津安二郎(1941年)
「戸田家の兄妹」は1941年(昭和16年)3月1日公開の作品です。その年の12月8日が日米の開戦を経て、12月12日に東条内閣が日中戦争も含めて大東亜戦争と呼ぶこと決めたので、映画公開の時期には、太平洋戦争はまだ始まっていなかったんだ、だからまだのんびりと銀座でご飯を食べていたんだなと思いました。その後の歴史を知っている目で見ると、没落した財産家の家族の話も、あまり気の毒ではありません。だって、4年後にはみんな平...
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「処理水を2次処理してもトリチウム以外に12の核種を除去できない」by 東京電力(2020年12月24日発表)
「処理水を2次処理してもトリチウム以外に12の核種を除去できない」by 東京電力(2020年12月24日発表)ヨウ素129(約1570万年)、セシウム135(約230万年)、炭素14(約5700年)など。「通常の原発でも海に流している水は、皮膜に覆われた燃料棒を冷却する水で、ALPS処理水は、むき出しの燃料棒に直接触れた水なので、まったく違う」by 山本拓以上、自民党の議員でさえ危険だと言っています。...
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「晩春」by 小津安二郎
「晩春」by 小津安二郎「持つんなら、やっぱり男の子だね。女の子はつまらんよ。せっかく育てると嫁にやるんだから。行かなきゃ行かないで、心配だし。いざ行くとなると、やっぱりなんだか、つまらないよ」「そりゃあしょうがないさ。われわれだって育ったのを貰ったんだから」こういう決まり文句のようなやり取りを、衒いもなくできるようになることが大人になることだと思っていました。子供の頃、それがたまらなく嫌でした。今...
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小津安二郎の結婚観
小津安二郎の映画の大きなテーマは、娘を結婚させる父親です。「晩春」で、結婚を一度は承諾した原節子は、父との最後の旅行で、「このままお父さんといたいの」と言って父を困らせ、笠智衆はそれに対して、「そりゃあ結婚したって、初めから幸せじゃないかもしれないさ。結婚したら幸せになれるという考えが、むしろ間違っているんだよ。略 それは二人の努力次第なのだよ」とたしなめます。1949年(昭和24年)当時は見合い結婚が...
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