ケタミンの抗うつ効果とセロトニン
ケタミンの抗うつ効果とセロトニン サムネイル画像
「ケタミン」の抗うつ効果は、セロトニン1B受容体の活性化によります(理研の尾上浩隆チームリーダーらの研究です。2014年1月7日発表)[研究の前から知られていたこと]現在よく使われているSSRIなどの抗うつ薬は、主にセロトニン神経系に作用します。もっとも効き目が現れるのに数週間かかります。一方、ケタミン(麻酔薬・鎮痛薬、NMDA受容体アンタゴニスト)による抗うつ効果には即効性があります(「ケタミン静注 抗うつ...全文を表示
「ケタミン」の抗うつ効果は、セロトニン1B受容体の活性化によります(理研の尾上浩隆チームリーダーらの研究です。2014年1月7日発表)
[研究の前から知られていたこと]
現在よく使われているSSRIなどの抗うつ薬は、主にセロトニン神経系に作用します。もっとも効き目が現れるのに数週間かかります。
一方、ケタミン(麻酔薬・鎮痛薬、NMDA受容体アンタゴニスト)による抗うつ効果には即効性があります(「ケタミン静注 抗うつ効果 即効性」参照)。
ケタミンは、グルタミン酸受容体の1つである「NMDA受容体」に作用することが知られていますが、抗うつ作用のメカニズムは分かっていません。また、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用の研究は、ほとんど行われていませんでした。
[どんな研究か]
尾上さんたちは、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用をPETを用いて測定しました(対象はアカゲザルでした)。
[研究の結果]
ケタミンとセロトニン
(ケタミン投与によりセロトニン1B受容体の有意な結合上昇が認められた側坐核と淡蒼球)
その1:ケタミンを投与すると、(意欲に関わる)側坐核と腹側淡蒼球のセロトニン1B受容体が、活性化しました。
その2:その1の作用は、AMPA受容体(グルタミン酸受容体の一つです。「グルタミン酸受容体 AMPA と NMDA」参照)の機能を阻害すると、見られなくなりました。
結論:ケタミンの抗うつ効果にはセロトニン神経系とグルタミン酸神経系の2つが関係しているということになります。
[この研究によって期待されること]
・ケタミンのように即効性のある新しいタイプの抗うつ薬の開発が期待されます。
・うつ病の画像診断につながるかもしれません。
ーーーーーーーーーーーーーーー
参考
その1:側坐核は、依存性にも関係しています(「依存症」参照)。
その2:側坐核はプラセボ効果にも関係しています(「プラセボ効果 側坐核 病は気から」参照)。
[研究の前から知られていたこと]
現在よく使われているSSRIなどの抗うつ薬は、主にセロトニン神経系に作用します。もっとも効き目が現れるのに数週間かかります。
一方、ケタミン(麻酔薬・鎮痛薬、NMDA受容体アンタゴニスト)による抗うつ効果には即効性があります(「ケタミン静注 抗うつ効果 即効性」参照)。
ケタミンは、グルタミン酸受容体の1つである「NMDA受容体」に作用することが知られていますが、抗うつ作用のメカニズムは分かっていません。また、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用の研究は、ほとんど行われていませんでした。
[どんな研究か]
尾上さんたちは、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用をPETを用いて測定しました(対象はアカゲザルでした)。
[研究の結果]
ケタミンとセロトニン
(ケタミン投与によりセロトニン1B受容体の有意な結合上昇が認められた側坐核と淡蒼球)
その1:ケタミンを投与すると、(意欲に関わる)側坐核と腹側淡蒼球のセロトニン1B受容体が、活性化しました。
その2:その1の作用は、AMPA受容体(グルタミン酸受容体の一つです。「グルタミン酸受容体 AMPA と NMDA」参照)の機能を阻害すると、見られなくなりました。
結論:ケタミンの抗うつ効果にはセロトニン神経系とグルタミン酸神経系の2つが関係しているということになります。
[この研究によって期待されること]
・ケタミンのように即効性のある新しいタイプの抗うつ薬の開発が期待されます。
・うつ病の画像診断につながるかもしれません。
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参考
その1:側坐核は、依存性にも関係しています(「依存症」参照)。
その2:側坐核はプラセボ効果にも関係しています(「プラセボ効果 側坐核 病は気から」参照)。
「ケタミン」の抗うつ効果は、セロトニン1B受容体の活性化によります(理研の尾上浩隆チームリーダーらの研究です。2014年1月7日発表)
[研究の前から知られていたこと]
現在よく使われているSSRIなどの抗うつ薬は、主にセロトニン神経系に作用します。もっとも効き目が現れるのに数週間かかります。
一方、ケタミン(麻酔薬・鎮痛薬、NMDA受容体アンタゴニスト)による抗うつ効果には即効性があります(「ケタミン静注 抗うつ効果 即効性」参照)。
ケタミンは、グルタミン酸受容体の1つである「NMDA受容体」に作用することが知られていますが、抗うつ作用のメカニズムは分かっていません。また、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用の研究は、ほとんど行われていませんでした。
[どんな研究か]
尾上さんたちは、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用をPETを用いて測定しました(対象はアカゲザルでした)。
[研究の結果]
ケタミンとセロトニン
(ケタミン投与によりセロトニン1B受容体の有意な結合上昇が認められた側坐核と淡蒼球)
その1:ケタミンを投与すると、(意欲に関わる)側坐核と腹側淡蒼球のセロトニン1B受容体が、活性化しました。
その2:その1の作用は、AMPA受容体(グルタミン酸受容体の一つです。「グルタミン酸受容体 AMPA と NMDA」参照)の機能を阻害すると、見られなくなりました。
結論:ケタミンの抗うつ効果にはセロトニン神経系とグルタミン酸神経系の2つが関係しているということになります。
[この研究によって期待されること]
・ケタミンのように即効性のある新しいタイプの抗うつ薬の開発が期待されます。
・うつ病の画像診断につながるかもしれません。
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参考
その1:側坐核は、依存性にも関係しています(「依存症」参照)。
その2:側坐核はプラセボ効果にも関係しています(「プラセボ効果 側坐核 病は気から」参照)。
[研究の前から知られていたこと]
現在よく使われているSSRIなどの抗うつ薬は、主にセロトニン神経系に作用します。もっとも効き目が現れるのに数週間かかります。
一方、ケタミン(麻酔薬・鎮痛薬、NMDA受容体アンタゴニスト)による抗うつ効果には即効性があります(「ケタミン静注 抗うつ効果 即効性」参照)。
ケタミンは、グルタミン酸受容体の1つである「NMDA受容体」に作用することが知られていますが、抗うつ作用のメカニズムは分かっていません。また、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用の研究は、ほとんど行われていませんでした。
[どんな研究か]
尾上さんたちは、ケタミンのセロトニン神経系に対する作用をPETを用いて測定しました(対象はアカゲザルでした)。
[研究の結果]
ケタミンとセロトニン
(ケタミン投与によりセロトニン1B受容体の有意な結合上昇が認められた側坐核と淡蒼球)
その1:ケタミンを投与すると、(意欲に関わる)側坐核と腹側淡蒼球のセロトニン1B受容体が、活性化しました。
その2:その1の作用は、AMPA受容体(グルタミン酸受容体の一つです。「グルタミン酸受容体 AMPA と NMDA」参照)の機能を阻害すると、見られなくなりました。
結論:ケタミンの抗うつ効果にはセロトニン神経系とグルタミン酸神経系の2つが関係しているということになります。
[この研究によって期待されること]
・ケタミンのように即効性のある新しいタイプの抗うつ薬の開発が期待されます。
・うつ病の画像診断につながるかもしれません。
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参考
その1:側坐核は、依存性にも関係しています(「依存症」参照)。
その2:側坐核はプラセボ効果にも関係しています(「プラセボ効果 側坐核 病は気から」参照)。