さなぎ日記:あさなぎクリニック心療内科のブログです。こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

さなぎ日記:あさなぎクリニック心療内科のブログです。こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

あさなぎクリニック・心療内科の
院長ブログです。
こころの健康、コミュニケーション、おいしいお店や、映画のことも。

セクシャルマイノリティ(性的少数者)の当事者の方の講演を聴いてきました。

セクシャルマイノリティ(性的少数者)の当事者の方の講演を聴いてきました。 サムネイル画像
自殺ネットワーク山梨がCoPrismという当事者の団体の代表の飛嶋一歩さんを招いて開きました。これまでは、医療と言う狭い枠組みで性同一性障害などの方々と接してきたことに気づきました。「性」はそれよりはるかに広がりを持っています。性的マジョリティは、何気ない言葉で性的マイノリティを傷つけていることに気づかされました。声を潜めて生活している多くの性的マイノリティに配慮した言動が必要だと思います。以下は性に対...全文を表示
自殺ネットワーク山梨がCoPrismという当事者の団体の代表の飛嶋一歩さんを招いて開きました。


オーバーザレインボー


これまでは、医療と言う狭い枠組みで性同一性障害などの方々と接してきたことに気づきました。「性」はそれよりはるかに広がりを持っています。

性的マジョリティは、何気ない言葉で性的マイノリティを傷つけていることに気づかされました。声を潜めて生活している多くの性的マイノリティに配慮した言動が必要だと思います。

以下は性に対する個人的な考えです。

性とは女性から男性へと途切れなくなだらかにつながっている(=グラデーション、スペクトラム)と思っています。うつ病がおそらくそうであるように。

性格や振る舞いという点ではおそらく脳の特性が関与しているでしょう。

その説明の一つとして、アンドロゲンシャワー説があります。

脳は元々は女性脳として形成され、妊娠6〜24週にかけて男性ホルモン(=テストステロン=男性ホルモンの一種)を大量に浴びることで(=アンドロゲンシャワー)男性脳として分化します(「人差し指と薬指」参照)。

その過程が円滑に進まないと男性脳にならないわけです。

もっともその理解は、性的マイノリティを理解する際の一部にしか過ぎず、そういった一面的な解釈によって抜け落ちてしまう(あるいは偏った解釈となる)ことも多いと気づかされました。

講演の内容は、性的マイノリティに関する知識全般、適切なマイノリティへの対処方法で、その大きな柱は「常識を見直すこと」でした。これまでの知識の整理にもなったし、知らなかった視点について目を啓かせていただきました。

講演の形式は、自由な討論をする時間を所々で挟み込んだ双方向的なもので、少人数のクローズドな会では有効だと思います(今後、使わせていただこうと思います)。


<性的少数者はLGBT(=レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(出生時に診断された性と、自認する性の不一致)と一般的には呼ばれてますが、この呼称だとはそれ以外のマイノリティが抜け落ちてしまので最近では使わないそうです。どこまでを性的少数者と呼ぶかは悩ましい問題です(ペドフィリアはどうするか、SMは?など・・・)>


自殺ネットワーク山梨がCoPrismという当事者の団体の代表の飛嶋一歩さんを招いて開きました。


オーバーザレインボー


これまでは、医療と言う狭い枠組みで性同一性障害などの方々と接してきたことに気づきました。「性」はそれよりはるかに広がりを持っています。

性的マジョリティは、何気ない言葉で性的マイノリティを傷つけていることに気づかされました。声を潜めて生活している多くの性的マイノリティに配慮した言動が必要だと思います。

以下は性に対する個人的な考えです。

性とは女性から男性へと途切れなくなだらかにつながっている(=グラデーション、スペクトラム)と思っています。うつ病がおそらくそうであるように。

性格や振る舞いという点ではおそらく脳の特性が関与しているでしょう。

その説明の一つとして、アンドロゲンシャワー説があります。

脳は元々は女性脳として形成され、妊娠6〜24週にかけて男性ホルモン(=テストステロン=男性ホルモンの一種)を大量に浴びることで(=アンドロゲンシャワー)男性脳として分化します(「人差し指と薬指」参照)。

その過程が円滑に進まないと男性脳にならないわけです。

もっともその理解は、性的マイノリティを理解する際の一部にしか過ぎず、そういった一面的な解釈によって抜け落ちてしまう(あるいは偏った解釈となる)ことも多いと気づかされました。

講演の内容は、性的マイノリティに関する知識全般、適切なマイノリティへの対処方法で、その大きな柱は「常識を見直すこと」でした。これまでの知識の整理にもなったし、知らなかった視点について目を啓かせていただきました。

講演の形式は、自由な討論をする時間を所々で挟み込んだ双方向的なもので、少人数のクローズドな会では有効だと思います(今後、使わせていただこうと思います)。


<性的少数者はLGBT(=レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー(出生時に診断された性と、自認する性の不一致)と一般的には呼ばれてますが、この呼称だとはそれ以外のマイノリティが抜け落ちてしまので最近では使わないそうです。どこまでを性的少数者と呼ぶかは悩ましい問題です(ペドフィリアはどうするか、SMは?など・・・)>


コメント 2

えきまえ

科学で線引きされたくないという想いにも頷けたり、

もし自分自身に何かわからない自分がいたら科学で数値化してもらってモヤモヤした霧を晴らして歩きたいと思ったりしながら聞いていました。


どちらも間違いないだろうと思いつつ。


もし私が医師だったとしたら、受診した対象者について診断をするとき、
例えば、迷子になっている患者に対して
あらゆる方法を試したいと思うに決まっています。

どちらにしても目標は、当たり前に求める生きやすさのためだと思うので
深いやり取りだったと思います。

とても敏感なことではありますが、本当は講演会など必要ない平らな社会になればいいのですよね。

また機会があればぜひ

飛嶋一歩

感想をお書きくださり、ありがとうございます。
先生と対話できたことで医療からどう見られるか、というのを実感できる良い機会となりました。
ありがとうございました。

なお、LGBTは本来は4つのカテゴリーだけでなくその他のセクシュアリティも含む言葉でありますが、
4つだけを意味するのではないかと誤解を招くので最近は性指向と性自認の頭文字である
SOGI(ソギまたはソジ)を国際的には使うことが増えてきている、といういうのが正確なところです。

  • 2016年12月21日 (Wed) 19:51
  • REPLY

トラックバック 0

「子宮頸がんワクチンについて」 信州大学の池田修一さんが、月間Wedgeを名誉棄損で訴えています。
高齢者と運転 H29年3月に道路交通法が改正されて、認知症の方の運転制限が厳しくなります。

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /