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パプアニューギニア
Papua New Guinea
パプアニューギニアは、大洋州最大の国土(日本の約1.2 倍)と人口(約1178万人(2021年 National Statistical Office))を有し、金、銅、石油等の豊富な資源にも恵まれています。一方、生活基盤・経済活動に必須な運輸・交通、電力・エネルギーインフラは同国内の需要に追いついていません。農村部においては、識字率の低さ、乳幼児死亡率等の高さなどが課題です。また、天然資源の開発の進展や都市部への人口の流入により、自然環境や生活環境が悪化しており、森林資源の減少・劣化も進行しています。JICAは、(1)経済成長基盤の強化、(2)社会サービスの向上、(3)環境・気候変動、を重点分野として支援を行っています。
Project プロジェクト
JICAがパプアニューギニアで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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ワークショップの様子 電力系統計画・運用能力向上プロジェクト
PNG 電力公社(PPL )は都市部を中心に電力を供給しており、国全体の電化率は推定 20%に留まり、人口の8割以上が住む農村地域に電力を供給できていない現状です。これ対し、政府は電化率を2030年までに70%に向上させる野心的な方針を掲げています。しかし、PPLは現状の系統計画・運用面で大きな課題を抱えており、電化済みの地域においても、送配電設備における維持管理不足から、広範囲にわたる停電が頻発するなど、電力供給が安定しておらず、経済活動、公共サービスの質等に大きな影響を与えています。 本事業は、PNG電力公社(PPL)が管理する電力系統において、系統計画策定能力及び送電線、変電所の維持管理能力の強化を行います。これをもって、電力系統の計画及び運営維持管理能力の向上を図り、系統の信頼性及び質の向上に寄与するものです。 【上位目標】 電力の供給信頼度及び品質が向上する。 【プロジェクト目標】 PPL が自らの手で的確な送電系統計画の策定及び送電線、変電所の維持管理を行う。 【成果】 成果1:系統計画策定能力が強化される。 成果2:送電線と変電所の維持管理が強化される。 成果3:保護協調の計画策定及び運用能力が強化される。 成果4:人材育成に関する持続可能な枠組みが構築される。
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気候変動対策のための森林資源モニタリングに関する能力向上プロジェクト
パプアニューギニアは世界でも有数の熱帯雨林を有する国です。しかし、外国資本による森林伐採や農地への転用などが原因で、森林資源の減少・劣化の進行が大きな問題となっていました。同国は、REDD+(森林減少・劣化に由来する温室効果ガス排出削減など)を提案するなど、森林減少・劣化に対して積極的に取り組んでいますが、広大な森林のモニタリング体制が整っていませんでした。この協力では、関係機関における炭素蓄積量を含む森林資源モニタリングの実施能力の強化を支援しました。これにより、同国における持続的な森林の保全・経営に寄与しました。
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MDA(集団投薬)の様子 フィラリア対策プロジェクト フェーズ2
パプアニューギニアは、世界保健機構(WHO)の指定する顧みられない熱帯病(NTDs)の一種であるリンパ系フィラリア症(LF)の蔓延国の一つと認定されています。このような状況の中、LFの伝播を阻止するための駆虫薬の集団投薬(MDA)を実施していく方針を打ち出し、全国でLF制圧を実現するために取り組みを続けています。 本事業は、パプアニューギニアにおいて、保健省のLF対策実施能力の強化、MDA実施運営能力の開発・強化、TAS(MDA実施後の感染拡大状況把握のための定点調査)実施運営能力の開発・強化、疾病管理と身体障害の予防活動のための能力向上を行います。これによって、LF対策の強化と全国拡大に向けた制度化を図り、感染拡大を阻止します。 (1)上位目標 パプアニューギニアにおいて、LF の感染が減少する。 (2)プロジェクト目標 対象州における LF 対策を通じ、全国的な展開に向けて LF 対策の実施体制が 強化される。 (3)成果 成果1: LF 対策の実施に係る保健省の能力が強化される。 成果2: 対象州において、MDA の実施運営能力が開発され、強化される。 成果3: 対象州において、TAS の実施運営能力が開発され、強化される。 成果4: 対象州で 慢性リンパ浮腫患者等に対する疾患管理と身体障害の予防活(MMDP) のための能力が向上する。
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道路整備能力強化プロジェクトフェーズ2 道路整備能力強化プロジェクトフェーズ2
パプアニューギニアは険しい地形や厳しい気象により、幹線道路の維持管理が難しく、また未舗装道路の大部分の状態が悪いため、その通行に支障が生じています。また、維持管理が十分ではないため、農産物の消費地への輸送や住民の公共サービスへのアクセスを阻害し、国内経済と社会の発展を妨げる大きな要因になっています。公共事業省(DoW)が管轄する国道の総延長9,500キロメートルの内、舗装率は22パーセントにとどまり、残り約7,400キロメートルは未舗装です。地方部における未舗装道路の維持管理作業は、DoWが各州におく建設機材局(PTD)が実施しています。日本は、無償資金協力で建機を供与し、2013年から2017年まで技術協力「道路整備能力強化プロジェクト」(フェーズ1)を対象4州(東セピック州、モロベ州、西ハイランド州及び西ニューブリテン州)に実施した結果、PTDの建機の運用、管理能力、未舗装道路の維持管理が向上しました。今回の協力(フェーズ2)は新たな対象4州(マダン州、西セピック州、西部州、東ニューブリテン州)のPTDにおいて、新たな建機の無償資金協力(経済社会開発計画)と連携して、未舗装道路の維持管理向上のための体制の改善、実務能力向上のための研修の実施、建機の効率的利用の推進、DoW本省PTDの調整機能強化を行うことにより、対象州のPTDの未舗装道路維持管理能力(組織・運営・技術面)向上を図り、これにより対象州のPTDによる未舗装道路の維持管理の適切な実施に寄与します。
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アロタウ市場及び水産設備改修計画
ミルンベイ州の州都アロタウ市の中心地にあるアロタウ公設市場は、州内各地から多くの各種農水産物が集積し、同市の住民向けの小売市場であると同時に、内陸部や離島の農民・漁民にとって現金収入が得られる重要な場所です。しかし、1969年から利用されているため老朽化が進み、隣接する木造桟橋は腐食部分あり、数年内に使用できない状態になる可能性が高くなっています。この協力では、老朽化した市場および係船施設を改修・整備します。これにより、同州における農水産物の流通の改善・活性化を図り、同州内の持続的経済発展に寄与しました。 1 事業の目的 ミルンベイ州アロタウ市に、当該地域の農水産物流通の需要に適した公設市場施設及び係船施設を建設することにより域内農水産物流通の改善・活性化を図り、もって当該地域の持続的経済発展に寄与するもの。 2事業概要 1)施設、調達機材等の内容: 【施設】市場スペース(基礎と土間のみ)795.24 m2、市場棟 1,531.15 m2、その他市場関連施設(水産センター、トイレ、管理棟、守衛所、渡り廊下等 831.08 m2)の延べ床面積 3,157.47 m2の平屋建て施設、小規模岸壁(係船施設) 70.5m、護岸工 59.2m、擁壁工240m 【機材】ゴミ収集車 1 台 2) コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容:詳細設計、施工・調達監理、市場運営スタッフに対する技術指導等。
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プロジェクトで作成するデータベースのイメージ1 運輸省港湾政策及び行政能力強化プロジェクト フェーズ2
パプアニューギニアでは、厳しい地形条件から、海上輸送が都市間・島嶼間の移動に重要な役割を果たしています。しかしながら、政府関係機関の役割が整理されていないことや、港湾管理のための基礎的な情報ツールである統計情報が十分に収集されていないため、政府が適切な港湾政策を打つことができない状況が続いています。 本事業では、港湾行政や統計データベース等に係る専門家派遣、研修員受け入れ、機材供与を通じて関係機関の所掌整理、港湾統計の整備、統計情報の分析能力強化を支援します。これをもってパプアニューギニアにおける港湾政策及び港湾行政の適正実施を目指します。 (1) 上位目標: PNGにおける港湾情報が関係組織間で円滑に伝達され、PNG国における港湾政策及び港湾行政が適切に実施される (2) プロジェクト目標: DoTにおいて、港湾行政に資する港湾情報収集・分析能力が向上する (3) 成果 成果 1. 港湾行政実施における関係組織・機関の目的、役割、責任範囲が整理・共有される 成果 2. 港湾政策及び港湾行政に必要な港湾情報の調査収集方法が整備される 成果 3. 関係機関の協力のもと、港湾政策および港湾行政に必要な港湾情報データベースが構築される 成果 4. DoTの港湾データ分析能力が強化される
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小規模稲作振興計画プロジェクト
パプアニューギニアではコメは重要な主食の一つですが、国内米の生産は限られ、供給の大半を輸入に依存していたため、政府にとっても外貨流出が大きな課題・懸念となっていました。また、小規模農家にとって高価な輸入米の購入は家計への大きな負担となっていました。本協力は、モデル農家を通じた稲作の普及システム(農民間普及活動)に対する支援システムが開発・運用されることによって、小規模農家による持続的自給稲作が実践されることを目標とし、モデル農家の養成、モデル精米センターの設立、種子配布などを実施しました。その結果、対象地域における自家消費用の小規模稲作農家戸数が目標値を超え、食糧安全保障状況の改善に貢献しました。
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ラム系統送電網強化事業
パプアニューギニア第二の都市であるレイは、商工業の中心地で、各種物流面においても重要な拠点となっています。しかし、レイに電力を供給する送電線は不安定なうえ、電力需要も急速に増加しており、既存送電線の容量では将来にわたる対応が難しい状況にあります。この協力では、138キロにおよぶ送電線(132キロボルト)の敷設と変電設備の新設・拡張・改修を支援します。これにより、レイを中心とする地域へ安定した電力を供給し、周辺地域の将来の電力需要へも対応することにより、地域住民の生活環境の改善と経済の活性化に寄与します。
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- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
パプアニューギニアで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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