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モロッコ
Morocco
モロッコは、1990年代後半に経済自由化政策や投資促進策等の経済政策を導入し、2005年以降に貧困削減・社会地域間格差是正に向けた政策「人間開発に関する国家イニシアチブ」を掲げ、着実に経済成長、貧困削減で実績をあげています。また、2000年以降政治的な変革を進めてきた結果、2011年来の北アフリカ地域における「アラブの春」においても大きな混乱には至りませんでした。他方、都市部の若者の失業率が高いことや、地方部での開発が遅れている等の社会の不安定要因が存在しており、JICAは地方部の安定化とモロッコ経済のバランスの取れた発展に貢献するため、地域的・社会的格差の是正、持続的な経済成長に資する支援に注力しています。また、仏語圏アフリカ諸国に対する支援プログラムとして、道路保守、農業機械改良、零細漁業、港湾、母子保健などの分野において第三国研修を支援しています。
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News ニュース
Project プロジェクト
JICAがモロッコで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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地方村落妊産婦ケア改善プロジェクト
妊産婦の死亡率が高いモロッコ。特に地方部においては、公的医療機関の設備・技術水準が低く、都市部に比べて妊産婦死亡率が2倍以上と格段に悪い状況です。地方部の保健医療サービスの向上のため、日本は2002年以降無償資金や研修員受入などの協力を行ってきましたが、本技術協力プロジェクトにより、県保健支局や医療機関の能力向上を図ることにより、村落部の女性に対する適切な保健サービス(妊産婦検診や分娩ケアなど)を継続的に提供できるよう支援しました。
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国立漁業研究所中央研究所建設計画
モロッコの漁業従事者は2003年には40万人を超え、雇用促進の面からも重要な産業となっています。海洋漁業関連の研究活動を行い、科学的根拠に基づく提言を行うことで漁業行政に貢献している国立漁業研究所(INRH)は、1947年に建設され、老朽化が進んだため2001年に全面改修がなされましたが、必要な研究室数が確保されず、機材も不十分で研究活動に支障をきたしていました。この協力では、カサブランカ市にINRH中央研究所の建設および研究機材の整備を支援しました。これにより、研究成果が漁業政策に反映され、安定的な漁獲が可能となり、零細漁民を含む漁業従事者の生活の改善に寄与しました。
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漁業調査船建造計画
モロッコにおいて、漁業は食糧自給、外貨獲得、雇用機会創出などの観点から重要な産業ですが、急激な漁業の発展により漁業資源の減少が懸念されていました。このため、底魚資源を中心に資源調査を実施していますが、イワシなどの浮魚資源については専用の調査船を有しておらず、他国などの調査船による調査に頼っており十分なデータが得られない状況でした。この協力では、漁業調査船および漁具・海洋観測機器・無線航海計器の整備を支援しました。これにより、浮魚資源についての調査体制の整備を図り、資源管理型漁業への基盤整備に寄与しました。
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ティズニット市及び周辺コミューンにおける廃棄物管理能力向上プロジェクト
モロッコでは、経済発展に伴い廃棄物の排出量が増加しています。しかし、ほとんどの廃棄物は衛生的な処理がなされておらず、衛生環境の悪化が懸念されています。この協力では、廃棄物の収集・運搬・最終処分といった廃棄物管理が確立されているティズニット市および周辺地域において、広域廃棄物管理体制の構築と3R(Reduce、Reuse、Recycle)の普及を支援します。これにより、ティズニット県における廃棄物管理能力の向上のみならず、廃棄物管理モデルが他県においても共有されることを目指します。
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仏語圏アフリカ水産人材育成プロジェクト
モロッコは、従来からサブサハラ諸国からの研修員受入などに積極的に取り組むなど、地理的・歴史的、言語的にサブサハラ・アフリカ諸国との関係強化を重視してきました。日本は無償資金協力や技術協力を組み合わせ、1987年から同国の水産セクターに対し、水産教育、漁業振興・普及事業、水産基盤整備などの分野で人材育成支援を行ってきました。この協力では、仏語圏アフリカ諸国の水産業の発展にかかる、効果的な協力が実施できるように同国の実施体制の構築などを支援しました。これにより、同国による国際協力の実施体制が継続的に機能し、仏語圏アフリカ諸国の持続的な水産業の発展に貢献しました。
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下水道整備事業(3)
モロッコでは上水道普及率の向上によって全国的に下水量が急増している中、既存の下水処理施設の整備が喫緊の課題となっています。この協力(第3期)では、地方9都市において、下水処理場および下水管渠の新設、拡張、改修を支援します。この協力で、同国の衛生環境の改善、水資源の確保ならびに有効利用、下水処理の過程で発生する温室効果ガスの排出削減することにより気候変動の緩和に寄与します。
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フェズ・メクネス地域上水道整備事業
モロッコではこれまでの上水整備の取り組みにより、着実に給水率が向上しているものの、今後も人口増加、各戸給水の普及などに起因する水需要増加に対応するため、上水道施設の整備が必要とされています。この協力では、特に人口増加が顕著で、水供給の逼迫が予想されるモロッコ中北部の地方都市フェズ、メクネスと周辺村落部で、新規の水源開発・浄水場の建設を支援します。これにより上水の供給能力が向上し、約70万人の受益者が新たに生まれ、同地域の住民の生活環境改善と経済活動の活性化が期待されます。
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洪水対策機材整備計画
モロッコでは、鉄砲水や土石流を伴う洪水が頻発しており、自然災害のうち、洪水被害による被災者が最も多くなっています。そのため、同国政府も洪水対策活動計画を策定し、ダム建設などの工事を順次進めていましたが、建設機材の不足や老朽化で事業の進捗が遅れていました。そこでこの協力では、洪水対策事業用の建設機材(ブルドーザーやホイルローダーなど)の整備を支援しました。この機材を用いて、ダム建設や河川水路整備などが実施され、洪水対策事業能力の強化に寄与しました。
- 事業別プロジェクト一覧
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
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