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南スーダン
South Sudan
南スーダンは2011年に独立した世界で最も新しい国です。しかし計40年以上に及ぶ内戦の影響で、日本の約1.7倍の広さがある国土全域で開発がほとんどなされておらず、保健、教育、水供給などの基本的な社会サービスや、電力、道路などの基礎的なインフラが決定的に不足しています。また、それらのサービスを提供する地方の政府・行政も殆ど存在しないため、国民の基礎生活環境は著しく悪い状態が続いています。南スーダンでは国民の大半が農業に従事し、肥沃な土地にも恵まれ、高い農業の潜在力を有しています。しかしながら、土地の所有権を巡る争いや、農業開発のために必要なインフラ、組織、制度、法的枠組みが欠如するなど様々な理由により、現在は農産物を輸入するのみならず、人口の約1/4に相当する200-300万人もの人が食糧援助に依存しています。そのためJICAは、(1)新国家建設支援(インフラ整備・ガバナンス能力強化)、(2)基礎生活向上支援(BHN)、(3)食料安全保障支援を重点分野として支援しています。
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Project プロジェクト
JICAが南スーダンで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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ジュバにおける廃棄物管理改善計画
南スーダンの首都ジュバ市は、2011年の独立以降の著しい人口増加に伴い、一般廃棄物発生量も2020年時点の推計値(約430トン/日)から大幅に増加すると見込まれています。同市では、度重なる暴動やそれに伴う財政難の影響を受け、廃棄物管理に関する機材の不足は深刻で、現在収集・運搬されているのは市場ごみ及び商業ごみ(多量排出事業者)等の事業廃棄物のみで、一般家庭ごみは収集されておらず、市内の廃棄物収集率は10パーセント程度と推定されています。最終処分場の施設や重機も破壊されたために管理が行き届かず、無秩序なオープンダンプがなされています。未収集の廃棄物は野焼きや河川への投棄など不適切な処理がなされ、特に低所得者居住地域を中心に衛生環境の悪化や健康被害の発生等が危惧されています。この協力は、同市において廃棄物の収集・運搬・最終処分に必要な機材及び重機の整備を通じ、廃棄物管理能力の強化を図るとともに、地方自治体による廃棄物の適正かつ持続的な管理体制を構築することにより、廃棄物管理に係る法令の着実な施行に寄与します。
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国際基準に則した税関能力強化プロジェクト
南スーダンでは、2030年代半ばには国内で採取可能な石油が枯渇するとの予測もあり、政府歳入における非石油収入の増加は、国家戦略の最優先課題となっています。近年、南スーダン政府の自助努力に対する開発パートナーからの支援が実を結び、非石油収入は増加傾向にあるものの、東アフリカ共同体(EAC)等の地域・国際的な枠組への参加遅延等により、未だ不適正且つ非効率な税関業務が行われており、域内連携や貿易円滑化の障壁となっています。 本事業は、南スーダンにおいて、EAC-ROOに準じた原産地規則の実施、関税評価に係る能力強化、税関職員能力開発の為の研修体制整備、EAC諸国との地域連結性強化支援を行うことにより、歳入庁の能力強化を持続的に図ります。これをもってEAC-CETを含めた地域・国際的枠組みの運用に向けた体制整備を目指します。 【上位目標】 南スーダンNRA における EAC-CETを含めた国際的枠組みを完全かつ持続的に実施する準備が整う。 【プロジェクト目標】 対象税関における税関業務が国際基準に即して改善される 【成果】 成果1 税関職員の原産地規則に係る能力が拡充される 成果2 税関職員の関税評価に係る能力が拡充される 成果3 税関職員に対する研修体制が改善される 成果4 EAC加盟国を含む近隣諸国との税関行政の連結性が強化される
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中小船舶の停船状況 ジュバ河川港整備計画
2005年の内戦終結後、南スーダンでは復興に向けた国づくり、経済活動の活性化が進展 しています。国内の道路網は未整備の区間が多い為、物流の要は国内を縦断するナイル川を用いた内水輸送ですが、国内の最大の港であるジュバ河川港の年間取扱貨物量は急増しており、これに応じた港のインフラ整備が急務となっています。 本事業は、南スーダンのジュバ河川港において接岸施設、荷役・保管・管理施設の整備及び関連機材の調達を行うことにより、取扱貨物量の増加及び安全性・効率性の向上を図ります。 【事業の目的】 ジュバ河川港において接岸施設等及び関連機材を整備することにより、同港における貨物取扱能力の向上を図り、もって南スーダンの社会・経済基盤の整備に寄与する。 【事業内容】 ア)【施設】岸壁整備(約 75m、計画前面水深約 2.5m)、構内舗装(約7,500m2)、既設桟橋改修(35m)、護岸工、倉庫兼修理棟(約 1,100m2)、管理棟(約 594m2)、守衛棟、発電機棟等 【機材】120t クローラークレーン、フォークリフト、トラクター、トレーラー、ベルトコンベア、オイルポンプ、トラック、維持管理機材等 イ)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容:詳細設計、入札補助、施工監理
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#無償資金協力
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#運輸交通
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第1回技術セミナーの様子 橋梁維持管理能力強化プロジェクト
交通の要衝でもある南スーダンの首都であるジュバ市内の道路ネットワーク整備は、南スーダン政府や日本により進められていますが、市内幹線道路の橋梁には、幅が狭く交通のボトルネックとなるもの、施工不良又は老朽化により通行に危険が及ぶ恐れがあるものが混在し、大型車両の通行が困難な箇所があります。かかる状況を踏まえ、橋梁維持管理の適切な知識を有する人材を育成し、橋梁の維持管理体制を構築するため、本プロジェクトの実施が南スーダン政府より我が国へ要請されました。 本事業は、南スーダン国において橋梁維持管理に係る技術移転や、実施体制を整備することにより、関係機関の橋梁維持管理体制強化します。これをもって同国における計画的な橋梁の維持管理実施を実現させます。 【上位目標】 本プロジェクト対象サイトの橋梁が適切に維持管理される。 【プロジェクト目標】 カウンターパート組織の橋梁維持管理能力が向上する。 【成果】 成果1 橋梁インベントリー作成に係る能力が強化される。 成果2 ジュバ市内における橋梁点検・診断に係る能力が向上する。 成果3 ジュバ市内における橋梁・構造物の補修・設計に係る能力が向上する。 成果4 過積載対策に関する能力が強化される。
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ジュバ市きれいな街プロジェクト
ジュバ市の人口は増加し続け、これに伴って市内で発生する廃棄物も増加の一途をたどっています。しかし、度重なる治安悪化やこれに伴う財政難の影響により、廃棄物管理に必要な施設や機材、人材及び組織の整備や能力強化が進まず、市内の廃棄物収集量は約7%と推計されています。家庭から排出される一般ごみは未収集のため、住民による不法投棄、野焼き、河川への投棄など不適切な処理を招くほか、特に低所得者居住地域を中心に衛生環境の悪化や、環境汚染、健康被害等も懸念されています。 本事業は、対象地域において収集から最終処分に至る廃棄物管理サービスの実施体制を整備することにより、シュバ市廃棄物管理マスタープランに沿った廃棄物管理体制の構築を図ります。これをもって同市の廃棄物の収集運搬や最終処分場の改善を含めた廃棄物管理システムの改善を目指します。 【上位目標】 ジュバ市の廃棄物管理システムが改善する。 【プロジェクト目標】 ジュバ市廃棄物管理マスタープランに基づき、ジュバ市の廃棄物管理体制が構築される。 【成果】 成果1 ジュバ市廃棄物管理マスタープランに基づき、関係者の間で主要課題が共有される。 成果2 ジュバ市廃棄物管理マスタープランに基づき、最終処分場の運営・維持管理が改善される。 成果3 ジュバ市廃棄物管理マスタープランに基づき、廃棄物収集サービス事業が改善される。 成果4 ジュバ市廃棄物管理マスタープランに基づき、機材(収集車両及び重機)の運用・維持管理が改善される。 成果5 ジュバ市廃棄物管理マスタープランに基づき、関連機関の組織や財政基盤の強化策が検討される。
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ジュバ市きれいな水供給プロジェクト
南スーダンでは、独立後の国内外帰還民による人口増に対してインフラが不足しており、水需要急増に対応できていません。そのため、多くの住民は浅井戸や河川水をそのまま運搬・販売する給水車に頼っており、これらの劣悪な水質による水因性疾病の発生や、水購入による家計への圧迫等の問題が起きています。日本政府は、ジュバ市の水道事業にかかる基本計画の策定を支援し、必要な水道施設を提案するとともに、新規浄水場の建設に協力しています。南スーダン都市水道公社(SSUWC)は同国の都市水道事業を担っていますが、水道施設の適切な運営や維持管理の知識と技術が不足しており、安全な水を持続的に配水することが困難となっています。 そのため、日本政府は、水道事業体としての基礎的能力開発を支援するとともに、SSUWCジュバ支所の能力向上及び本部の監督能力強化を図っていました。これまでの協力では、国内で起こった騒擾(そうじょう)やコロナ禍の影響で、日本人専門家の派遣が困難となる中で、遠隔での研修など駆使して能力開発に努めてきました。 この協力では、SSUWCジュバ支所職員の上水道施設の運営維持管理や水道料金徴収等に係る更なる能力強化を支援することにより、SSUWC同支所のサービス提供能力の強化を図り、同市における安全で清潔な水の確実な供給に寄与します。
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南部スーダン理数科教育強化プロジェクト
南部スーダンでは、増加する就学者数に対して教員が不足するとともに、現在教壇に立っている教員の多くが教員としての研修を全く受けていない状況でした。また、研修を受けても、教科内容の理解や教授法の習得が十分でない教員が多く、教員の質の低さが課題でした。この協力では、初等理数科分野の現職教員研修を実施できる中核人材の能力強化を図るとともに、体系的に研修が実施できるモデル構築を支援しました。あわせて、教員研修に関する政策支援や新規教員養成校教官の能力向上支援も行いました。
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南部スーダン内水輸送運営管理能力強化プロジェクト
南スーダンの経済活動を支える物流の拠点であるジュバ河川港において、日本は、2005年の和平合意後から、施設改修および運営管理能力強化に関する支援を実施していました。近代的荷役を開始したばかりの同港では、港湾運営に関する人材と経験が不足していました。この協力では、港湾管理の組織体制、予算管理・執行制度の確立、港湾施設の維持管理、安全で効率的な荷役・港湾運営などを通じて、ジュバ港管理組合の港湾管理能力の強化を支援しました。
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
南スーダンで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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