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マレーシア
Malaysia
マレーシアは、2019年に10年間の国家開発計画「ビジョン2030」を発表し、2030年までにマレーシアを「所得グループ、民族、地域、サプライチェーンを越えて、公正で公平な分配と共に持続可能な成長を達成する国」にすることを目標として掲げています。JICAは、この目標達成に向け、1)先進国入りに向けた均衡のとれた発展の支援、2)東アジア地域共通課題への対応、3)東アジア地域を越えた日・マレーシア開発パートナーシップの強化に重点を置いた協力を実施しています。特に、1981年に当時のマハティール首相が提唱した「東方政策」への支援は、1982年に開始して以降現在に至るまで、継続的に支援をしてきています。
Project プロジェクト
JICAがマレーシアで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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マレーシア日本国際工科院整備事業
マレーシアは、知識集約的な生産拠点の構築を目指していますが、産業界が求める高度な知識を有する人材が不足していたことから、マレーシア工科大学の下に日本型工学教育を導入し、高い生産性と競争力を有する人材育成を行う目的で、マレーシア日本国際工科院(以下、MJIIT)が設立されました。この協力では、マレーシアの経済・社会の開発に貢献する、実践的で最先端技術の開発研究能力を備えた人材の育成を目指し、MJIITでの教育に必要な資機材の調達と、教育課程の整備を支援しました。
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パハン・スランゴール導水事業
マレーシアのスランゴール州および隣接する首都クアラルンプール(特別州)は、人口約473万人を擁する同国政治経済の中心であり、経済成長および人口増加に伴い水の消費量が増加していることから、水需要に対応するため、新たに水源を確保することが喫緊の課題となっています。この協力では、マレー半島東部に位置するパハン州においてダム建設などの水資源開発を行うとともに、隣接するスランゴール州までの約45キロメートルにおよぶ導水トンネルの建設を支援します。これにより、同地域における水供給の課題の解消が期待されます。
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POME貯留池 吉田先生、CP他 材料革新に基づく持続可能なエネルギー・資源・水回収型パームオイル搾油廃水(POME)処理システムの開発
マレーシアは世界第2位のパームオイル生産国であり、同国の農業分野の国内総生産(GDP)の過半数を占めており、今後も継続的に発展を遂げる産業であると見込まれています。その一方で、パームオイル産業は森林破壊、泥炭地開発、水質汚濁、悪質な労働環境による人権侵害など様々な問題が指摘されています。こうした状況を受け、環境や社会に配慮した持続可能な産業への移行が喫緊の課題となっています。 本事業は、対象地域において、パームオイル搾油廃水(POME)処理と資源回収の両立を可能とする炭素材料および膜材料技術の開発を行います。これによって、高付加価値を生み出す廃水処理システムの構築を図り、もってパームオイル産業の持続可能性強化をします。 【上位目標】 プロジェクトで開発された技術がエネルギーの持続的生産、水や栄養塩の回収・再利用、CO2削減のために官民で利用される。 【プロジェクト目標】 エネルギー、水、栄養塩を回収・再利用し、温室効果ガスの排出を抑制したPOME処理システムを確立する。 【成果】 成果1 導体炭素を用いた直接種間電子伝達メタン発酵集積によりPOME廃棄物からバイオガスを通じてエネルギー変換するシステムを構築する。 成果2 POME 発酵水を MFC により電気変換するシステムを構築する。 成果3 多孔質膜と逆浸透膜を用いて POME廃水をパームオイル生産に再利用可能な水に再生するシステムを構築する。 成果4 POME バイオガス発酵汚泥と廃水から栄養塩を生産または回収するシステムを構築する。 成果5 プロジェクトで開発された研究成果や技術が、社会実装のために官民に広く共有される。
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研修の様子 持続可能なエネルギー供給と極端気象災害の早期警報のための電荷分布リアルタイム3Dイメージングと雷活動予測
マレーシアは、マラッカ海峡を始めとする国際海運の要衝に位置し、同国の経済成長により国内での安定的な電力供給や産業振興に係るビジネス環境の向上が重要な課題となっています。一方で、マラッカ海峡沿岸地域は、年間の雷日数が200日程度と乾季を除きほぼ毎日雷が発生する雷多発地域であり、当国は熱帯地方に位置し、落雷・豪雨・降雹・洪水などの極端気象災害が頻発していることから、経済発展や市民生活への障害や人的被害などをもたらす災害リスクの軽減が重要な課題となっています。 本事業は、マラッカ海峡において、リアルタイム雷3Dイメージングに係る雷観測網及びモデルの開発、並びに雷ナウキャスト・警報システム及び雷害対策に係る社会実装用のプロダクトを開発します。これによって、リアルタイム雷3Dイメージング及び雷ナウキャストの社会実装が達成されることを図り、もって、雷被害や電力系統の故障が低減することを目指します。 【上位目標】 電荷分布リアルタイム3Dイメージング及び雷ナウキャストが、雷被害及び電力・電気設備故障の低減のため、活用される。 【プロジェクト目標】 電荷分布リアルタイム3Dイメージング及び雷ナウキャストの社会実装が達成される。 【成果】 成果1 電荷分布リアルタイム3Dイメージングに係るデータセットを得るための雷観測網を開発する。 成果2 雷観測網を活用した電荷分布リアルタイム3Dイメージングのモデルが構築され、その精度が検証される。 成果3 雷ナウキャスト、雷警報システム、雷害対策などの社会実装用のプロダクトが開発される。
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#技術協力
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#要人会談
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微細藻類の大量培養技術の確立による持続可能な熱帯水産資源生産システムの構築プロジェクト
マレーシア政府は、養殖業を食糧安全保障に重要な役割を果たす産業と位置付けています。しかしながら、最も市場価格が高いエビ養殖生産において、有機汚泥や汚水が発生し、マングローブやサンゴ礁の生態系システムに対して影響を与えています。他方、有機汚泥が微細藻類生産のための低価格な栄養源になり得ることが判明してきており、微細藻類を用いたバイオ燃料が、代替再生可能エネルギー源として注目されています。この協力では、養殖有機汚泥から回収した栄養塩で、効率的に大量培養する新規の生産システムの構築を支援します。これにより、同国や他の熱帯地域において、有用藻類生産と統合した持続可能な養殖生産の実践に寄与します。
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海上保安能力向上プロジェクトフェーズ1
国内総生産の20パーセントを海洋経済活動が占めるマレーシアにとって、また輸出入をこの海域通行に依存する日本を含めた国々にとっても、マラッカ海峡を中心とする東南アジアの海域は大切な生命線です。しかし、この海域では密漁や海賊行為、海上盗難犯罪、不法移民の漂流・流入など、多くの問題が発生していました。この協力では、日本海上保安庁のノウハウを活用して、同国の海上法令執行庁の能力を強化する支援を実施しました。
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アジア地域の低炭素社会化シナリオの開発プロジェクト
マレーシアでは急激な経済成長に伴い、都市環境問題が深刻化しており、二酸化炭素排出量が増加していました。ジョホール州イスカンダル地域は、新たな地域開発拠点として大規模な工業開発が進行中であり、低炭素都市を目指して、社会工学的手法を取り入れていく必要性に迫られていました。この協力では、同地域をモデルとした低炭素社会化のシナリオづくりにかかる研究を支援しました。これにより、低炭素社会シナリオの構築手法が開発・適用され、その研究成果がアジア地域へ広く発信されることに貢献しました。
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マレーシアにおける地すべり災害および水害による被災低減に関する研究プロジェクト
マレーシアでは、人口増加や都市化の影響に加え、気候変動により降雨量・降雨パターンが変化し、洪水と地すべり災害が今後ますます拡大することが懸念されています。しかし、十分な技術や経験を有する国内人材が乏しいため、実質的な災害低減システムの開発が遅れていました。この協力では、リモートセンシングや早期警報・避難システムの構築、行政機関・民間企業・地域住民の連携体制の構築に係る技術移転と人材育成を支援しました。これにより、地すべりおよび洪水災害に関する災害リスク管理システム試行版の構築、提案を行いました。
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
マレーシアで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
Activities マレーシアでの取り組み
マレーシアでの事業について詳しくご紹介します。
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