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イラク
Iraq
イラクは、1980年のイラン・イラク戦争以降、度重なる紛争や経済制裁などにより、経済・社会インフラが破壊され、国が疲弊しました。2003年のイラク戦争から10年が経ち、治安状況は大きく改善し、経済も回復傾向にあります。しかしながら、多くのイラク国民が引き続き電力や水が不足する劣悪な環境のもとでの生活を余儀なくされており、経済・社会インフラの整備等が重要な課題となっています。JICAは、(1)経済成長のための産業の振興と多角化、(2)経済基礎インフラの強化、(3)生活基盤の整備を重点分野として支援しています。
Project プロジェクト
JICAがイラクで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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建設中のバスラ製油所の様子 バスラ製油所改良事業(第六期)
イラクの石油セクターは、国家歳入の90%以上を占める基幹産業です。一方、戦災・老朽化等による既存製油施設の能力低下に加え、不安定な政治・治安情勢等の理由により、製油所の新設・改修に対して十分な投資が行われていません。このため、産油国でありながら石油製品を他国から輸入せざるを得ない状況です。 本事業では、イラク南部バスラ県の既存バスラ製油所において、流動性接触分解装置(FCC)を含むFCCコンプレックスを新設します。これにより、高品質石油製品の生産性を向上させ、石油製品の品質向上と需給ギャップの縮小、環境負荷の低減および関連技術の移転を図ります。 【事業の目的】 イラク南部バスラ県の既存バスラ製油所において、高品質石油製品の生産を可能にする、流動性接触分解装置(FCC)を含むFCCコンプレックスを新設することにより、同製油所の生産性向上をとおして、石油製品の品質向上と需給ギャップの縮小、環境負荷の低減および関連技術の移転を図り、もってイラクの経済・社会復興に寄与するもの。 【事業内容】 1)FCC コンプレックスの新設(建設、試運転、技術支援等) 2)コンサルティング・サービス(施工監理等)
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アルムサイブ火力発電所改修事業
イラクは、長年にわたる戦争と経済制裁により、発電所や送変電設備といった国内の電力インフラの破壊および老朽化が進行し、発電・送電・配電全ての分野における大幅な機能低下により全国的かつ恒常的な長時間の計画停電の原因となるなど、経済復興と社会安定回復の大きな障害となっています。 特にバグダッド南部にある大規模発電所のアルムサイブ火力発電所は、同国で最も重要な発電設備の一つであるにもかかわらず、不十分な維持管理のため、出力、稼働率ともに大きく低下し、関連設備の包括的な改修が急務となっています。この協力では、アルムサイブ火力発電所を改修することにより、イラク電力系統の効率化と安定化を図り、同国の経済・社会復興に寄与しました。 【事業の目的】 本事業は、バグダッド南部 75km のアルムサイブにおいて、火力発電所を改修することにより、イラク電力系統の効率化と安定化を図り、もって同国の経済・社会復興に寄与するものである。 【事業内容】 (1)発電設備の改修(1 号機と 3 号機) (2)共用設備の改修 (3)コンサルティングサービス
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国家油流出事故対策計画策定プロジェクト
イラクの油田地帯は、ティグリス・ユーフラテス川の南東部から北東部に広がっており、下流はイランとの国境河川となっており、少量の油流出も越境油汚染となり得ます。しかしながら、同国では、油流出事故に係る国家対応計画(NOSCP)が策定されておらず、初動対応や関係国・機関への迅速な通報体制が未整備の状況です。この協力では、NOSCPの作成を支援すると共に、これに必要な関係者の能力の向上を支援しました。これにより、石油開発生産活動に伴う油事故発生時の対応体制が整備され、大規模油流出事故に伴う同国圏内およびアラビア湾沿岸諸国への環境・社会影響の最少化に寄与しました。
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砂漠気候下において農家に有益な農業研究の実施支援を行う。(写真はドホーク県) クルディスタン農業試験センター運営強化プロジェクト
イラクでは農業が地方部での雇用の大部分を占め、紛争からの復興や石油依存経済からの脱却にとって重要な産業と位置付けられています。しかし、度重なる紛争や干ばつの影響により農地の荒廃が進行し、近代農業技術の導入が停滞しています。イラクの北部に設けられたクルド人の自治行政地域であるクルディスタン地域では、政府の研究機関でも農業技術に関する知識は限られ、多くの農家が遠隔地で従事していることもあり、政府の農家に対する農業技術指導が十分でなく、品質の高い農作物を生産できていません。このため、農業技術の改善は優先事項であり、作物の品種改良や新しい農業技術の開発を担当する農業試験センターはその中核として位置づけられています。 本案件は、クルディスタン農業試験センターを対象に、計画立案、予算策定、研究実施、問題把握及び解析を自主的・継続的に実施できる人材を育成します。農業試験センターの能力が向上することで、農家にとって有益な情報が提供され、クルディスタン地域の人々が高い品質の農作物を安定的に入手できるようなことが期待されます。 【上位目標】 クルディスタン地域の各農業試験センターが、農家のニーズに沿った技術情報を継続的に提供する。 【プロジェクト目標】 クルディスタン地域の各農業試験センターが、「研究-普及-農家」の連携を活用しながら、農家に有益な農業技術情報を提供できるようになる。 【成果】 成果1:研究員が、農家のニーズを参考にしながら、適切な研究課題及び方法を設定した研究基本計画書が作成できるようになる。 成果2:研究員が、詳細研究計画書をもとにした研究を適切に実施できるようになる。 成果3:研究成果が農家の実践できる形にされ、普及員に活用される。 成果4:「研究-普及-農家」の連携を持続していくための組織的仕組みが導入される。
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バスラ製油所改良事業(第五期)
イラクの石油セクターは、国家歳入の90%以上を占める基幹産業です。一方、戦災・老朽化等による既存製油施設の能力低下に加え、不安定な政治・治安情勢等の理由により、製油所の新設・改修に対して十分な投資が行われていません。このため、産油国でありながら石油製品を他国から輸入せざるを得ない状況です。 本事業では、イラク南部バスラ県の既存バスラ製油所において、流動性接触分解装置(FCC)を含むFCCコンプレックスを新設します。これにより、高品質石油製品の生産性を向上させ、石油製品の品質向上と需給ギャップの縮小、環境負荷の低減および関連技術の移転を図ります。 【事業の目的】 イラク南部バスラ県の既存バスラ製油所において、流動性接触分解装置(FCC)を含む FCC コンプレックスを新設することにより、高品質石油製品の生産性向上をとおして、石油製品の品質向上と需給ギャップの縮小、環境負荷の低減および関連技術の移転を図り、もってイラクの経済・社会復興に寄与するもの。 【事業内容】 1)FCC コンプレックスの新設(詳細設計、資機材調達(プロセス装置、各種設備機器等)、建設、試運転、技術支援等) 2)コンサルティング・サービス(詳細設計レビュー、入札補助、施工管理 支援等)
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#有償資金協力
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#資源・エネルギー
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サマーワ上水道整備事業
サマーワ市はムサンナ県の県都であるにもかかわらず市内に大規模な浄水場がなく、市外の浄水施設からの給水に大きく依存しています。また、市外の浄水場の能力低下や送水時の漏水などによって、十分な給水量を確保できず、住民の水需要を満たせていません。また、同市周辺のユーフラテス川は、気候変動の影響により降雨量が減少しており、それによりペルシャ湾からの海水の流入等の影響で塩分濃度が極めて高くなっているため、飲料水として利用するためには淡水化が必要となっています。 このような状況を踏まえ、ムサンナ県サマーワ市において淡水化施設を含む上水道施設及び送水管の布設し、給水量・水質・給水時間の向上及び水資源の有効利用を図ります 【事業の目的】 本事業はムサンナ県サマーワ市において淡水化施設を含む上水道施設を建設することにより、給水量・水質・給水時間の向上及び水資源の有効利用を図り、もって同市の安定した飲料水供給及び経済的・社会的発展の促進に寄与するもの。 【事業内容】 1) 土木工事 1浄水施設建設、事業完成後 5 年間の運営・維持管理 2変電所から浄水施設への送電線の敷 3一次送水管路及び濃縮排水管の布設 2) コンサルティング・サービス 基本設計、詳細設計、入札補助、施工監理(研修、運営・維持管理支援、送配水管網マッピング支援等)
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新設された変電所(バグダッド郊外) 電力セクター復興事業
長年の経済制裁と紛争により、経済・社会に大きな打撃を受けたイラクは、2003年のイラク戦争終結後、国際社会の支援を得つつ、復興を進めていた。2003年10月の支援国会合において、日本国政府は緊急復興及び中期的復興に対する円借款支援を表明しました。 電力分野では、長年にわたり新規投資と維持管理が不足し、戦闘や略奪による破壊により発電・送電・変電・配電の全てにおいて大幅に機能が低下し、その回復は同国復興の最重要課題のひとつでした。 本事業は、イラク全土において変電設備の調達と修復によりイラクの電力供給の安定化を図り、もって同国の経済・社会復興に寄与しました。 【事業の目的】 本事業は、イラク全土において、変電・配電用資機材の供給等により、電力供給の安定化を図り、もって同国の経済・社会復興に寄与するものである。 【事業内容】 1)変電・配電用資機材の供給等 2)コンサルティングサービス
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#有償資金協力
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#資源・エネルギー
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主要都市通信網整備事業
イラクでは、戦争や経済制裁のために通信インフラの破壊・劣化が進んでいました。戦後の復興支援などを通じて基幹伝送路網の復旧・整備が一定程度行われましたが、固定電話普及率も依然低水準に留まっています。また、新技術の導入も中断されていたため、民間セクターの活性化を図る上でも障害となっています。この協力では、主要都市において基幹伝送路網と加入者をつなぐ加入者網の整備を支援しました。これにより、産業基盤として不可欠な通信環境整備を図り、同国の経済・社会復興に貢献しました。 1事業の目的 本事業は、イラク国の主要都市において加入者網の整備を行うことにより、産業基盤として不可欠である通信環境の向上を図り、もって同国の経済・社会復興に寄与するものである。 2事業概要(調達方法を含む) 1)IP 通信網の整備および 15 万回線の加入者網の敷設(国際競争入札) 2)保守管理センターの建設(国内競争入札) 3)コンサルティング・サービス(詳細設計、入札補助、施工監理等)(ショート・リスト方式)
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技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
イラクで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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