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ブータン
Bhutan
ブータン王国はヒマラヤ山脈の東端に位置する人口約70万人の内陸国で、経済成長のみに偏重せず国民が幸福感を持って暮らせる社会を目標とする「国民総幸福量(GNH:Gross National Happiness)」を開発の基本理念として掲げていることで知られています。過去5年間のGDP成長率9.3%と豊富な水資源を活かした水力発電による経済成長を遂げており、2011年の一人当たりGNIはUS2,130ドルと中所得国の水準となっています。一方で、都市部と農村部の生活水準の格差は依然として大きく、近年は急速な都市化に伴う都市環境問題、雇用創出、経済基盤の脆弱性等が課題となっています。JICAは、ブータン政府の重点分野も踏まえ、(1)農業・農村開発、(2)経済基盤整備、(3)社会開発、(4)ガバナンス強化、を柱として支援を展開しています。
Project プロジェクト
JICAがブータンで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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地方電化事業(フェーズ2)
ブータンは水力発電による電力の多くをインドへ輸出し、主要な外貨獲得源としています。一方、多くの貧困層が生活する地方農村部では、電力アクセスの欠如がボトルネックとなっています。また、調理、暖房用の化石燃料・薪炭材の使用に伴い、健康被害や温室効果ガスの発生などの課題も抱えています。日本は、ブータンの地方農村部において、未電化世帯の電力アクセスの改善を図るため、配電網の整備等を支援しました。この協力により、貧困度の高い地方農村部住民の生活環境の改善、地方農村部の経済・社会活動の活性化、気候変動の緩和に寄与しました。
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電気柵の電線取り付け作業を行うパイロットサイトの住民 住民主体の獣害対策プロジェクト
ブータン政府は、「第 13 次 5 か年計画」(2024〜2029 年)における重点活動として農業の商業化を掲げ、農産物生産量の確保と高付加価値化、テクノロジーを活用した農業推進等に取組むとしています。しかし、多様な生物が生存する豊かな森林と農村が隣接する同国の環境において、野生動物の農地侵入による農作物や家畜への被害が増加しており、農業による人々の生計維持と野生動物保護の双方を考慮した獣害対策(Human-Wildlife Conflict Management)が重要かつ緊急な課題となっています。 本事業は、ブータン国中西部4県において、獣害対策推進体制の整備、ガイドライン作成、獣害対策を推進する政府職員の能力向上、獣害対策に効果的でコスト効率性が高い侵入防止柵システム(仕様、設置、維持管理含む)及び作物被害状況・対策効果を測定し可視化する技術開発、効果的な獣害対策モデルがパイロットサイトでの現場活動を通じた開発を行うことにより、効果的な獣害対策モデルが開発され、全国の県及び地方政府に対して同モデルの実施が推奨されることを図り、プロジェクトで開発された効果的な獣害対策モデルが対象地域内外で実施されることに寄与するものです。 【上位目標】 プロジェクトで開発された効果的な獣害対策モデル(*)が対象地域内外で実施される。 (*)獣種によって取るべき対策は多岐にわたることから、本事業では特に日本の知見が蓄積されているイノシシ、シカ、サルによる被害を中心とした対策に取り組むこととする。 【プロジェクト目標】 効果的な獣害対策モデルが開発され、全国の県及び地方政府に対して同モデルの実施が推奨される。 【成果】 成果1:獣害対策推進体制が整備され、ガイドラインが作成される。 成果2:獣害対策を推進する政府職員の能力が向上する。 成果3:獣害対策に効果的でコスト効率性が高い侵入防止柵システム(仕様、設置、維持管理含む)及び作物被害状況・対策効果を測定し可視化する技術が開発される。 成果4:効果的な獣害対策モデルがパイロットサイトでの現場活動を通じて開発される。
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現地視察の様子 水力発電所建設事業
ブータンは、30GW以上に及ぶとされる豊富な包蔵水力を活かした水力発電開発を進めており、温室効果ガスのネット排出量マイナス国の1つです。年間発電量で、国内の年間需要電力を賄えており、余剰電力をインドに輸出しています。しかし、乾季(11〜5月)には河川水量が約2〜4割まで減少し、国内の発電量だけでは国内の電力需要を賄いきれない期間が生じており、経済成長等に伴う電力需要増を見据えると、こうした乾季の電力不足による問題は今後より深刻化する可能性があります。また、自然災害による既存水力発電施設への影響、乾季にインドから供給される電力の購入価格が輸出価格と比べて高い、運転中の水力発電施設の一部が老朽化を迎えつつある、といった問題があり、国内に安定した電力供給を行う体制の構築は喫緊の課題となっています。 本事業は、ブータン政府が推進する比較的小規模な水力電源開発事業のうち、電力需給状況や事業の経済性等の観点から優先度の高いジョモリ水力発電所(90MW)、ドゥルクビンドゥ水力発電所(第I:18MW、第II:8MW)及び付帯する送電線等を整備することにより、ブータンにおいて増加する電力需要への安定的な対応及び雨季の余剰電力輸出の促進を図り、もって同国の持続的な社会経済発展及び南アジア地域の脱炭素化に寄与するものです。 【事業の目的】 本事業は、ブータンサムドゥプジョンカル県及びサムツェ県において、ジョモリ水力発電所(1基、90MW)、ドゥルクビンドゥ水力発電所(2基、18MW及び8MW)及び付帯する送電線等を整備することにより、増加する電力需要への安定的な対応及び雨季の近隣国への余剰電力輸出の促進を図り、もって同国の持続的な社会経済発展及び南アジア地域の脱炭素化に寄与するもの。 【事業内容】 JICAは以下のうち、イ)、エ)、カ)に対して融資を行う。ア)、ウ)、オ)については先方自己負担となる。 ア)調整池式水力発電所(ジョモリ水力発電所、90MW)1基及び流れ込み式水力発電所(ドゥルクビンドゥ水力発電所、18MW及び8MW)2基の土木工事(国内競争入札) イ)上記発電所の機材整備のうち電気機械(国際競争入札) ウ)上記発電所の機材整備のうち水力機械及び制御保護関連機材(直営) エ)送電線整備(132kV、約66km及び66kV、約14km)等(国際競争入札等) オ)コンサルティング・サービス1(上記ア)の基本設計・詳細設計、上記イ)ウ)の基本設計・入札補助、上記ア)ウ)の施工監理支援、上記ア)イ)ウ)に関する環境社会配慮対応等)(国際競争入札) カ)コンサルティング・サービス2(上記イ)エ)の施工監理支援、運営・維持管理に係る人材育成、上記エ)に関する環境社会配慮対応等)(ショート・リスト方式)
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第二次賃耕のための農業機械整備計画
ブータンにおいて農業は総人口の54.0パーセント(2018年)が従事する基幹産業となっていますが、国土の大部分が険しい山岳地帯であるため、農家一戸当たりの平均経営面積は小規模で、主食であるコメの自給率は50.3パーセント(2017年)に留まっています。これに加え、若年人口の都市部への流出により、農村部の労働力不足や高齢化が深刻化しています。このような状況下で、同国政府は農業機械化を進めてきていますが、機械による耕耘面積は政府目標の50パーセント以下に留まっています。日本も農業機械化のための技術プロジェクトや無償資金協力「賃耕のための農業機械整備計画」による耕耘機の整備を実施し、農業機械化率は2013年の約7.8パーセントから2018年には約17.7パーセントまで増加しましたが、国家目標である生産性並びに穀物自給率の向上を達成するためには更なる農業機械化率の向上が求められます。本協力は、同国全土において農業機械サービスに必要な農業機械の整備を通じ、農家の農業機械へのアクセスの改善及び農業生産性の向上を図り、同国の食料安全保障の改善に寄与します。
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廃棄物管理改善計画
ブータンは近年、堅調な経済成長や所得水準の上昇に伴う都市化が進展しており、農村部から都市部への人口流入が進んでいます。その中でも、中核都市であるティンプー市、プンツォリン市、ゲレフ市、サムドゥプ・ジョンカル市は、4市で全人口の20パーセント以上(2017年国勢調査)を占めていますが、今後さらに人口集中が進むと見込まれています。これら4都市では、人口増加や所得水準の上昇によって廃棄物発生量が増加しており、各都市における廃棄物処理サービスの充実が急務となっています。しかし、現状では、各市が所有するごみ収集車等の廃棄物処理機材は、機材の老朽化による故障や機材不足が常態化しています。そのため、定期的・計画的なごみ収集がなされない、処分場が適切に管理されない等のサービス低下を引き起こし、住民による不法投棄の増加や廃棄物の不適正処分を招く結果となっており、生活環境の悪化につながっています。本協力では、4都市において廃棄物収集・運搬及び最終処分場運営に必要な機材の整備を行うことにより、廃棄物管理能力の向上を図り、対象地域の生活環境の改善に寄与します。
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研修施設視察状況 建設人材育成システム構築プロジェクト
山岳国家であるブータンでは、道路は唯一の輸送・移動手段として重要であるものの、地形や財政上の制約により幹線数が少なくネットワークの脆弱さが課題となっています。また、道路整備において必要となる建設人材について、ブータン側関係機関は必ずしもその育成に十分な経験・能力を有しておらず、建設業の発展に課題を抱えています。 本事業は、ブータンにおいて自国の官民建設技術者及び技能工等の育成に係るモジュールの作成、講師育成、研修モジュールの実施、建設技術者及び技能工や企業の評価制度構築、建設業の魅力化等を実施します。これにより、同国の建設技術者及び技能工の育成システム構築を図り、もって同国の建設分野における人材の持続的な育成に寄与します。 【上位目標】 ブータンの建設分野における人材が持続性をもって育成される。 【プロジェクト目標】 ブータンの建設分野における技術者及び技能工の育成システムが構築される。 【成果】 成果1: ブータン国内で持続的に技術者及び技能工を育成するための研修モジュールが作成される。 成果2: 研修モジュールを提供する講師が ToT で育成される。 成果3: 研修によりブータン人技術者及び技能工が育成される。 成果4: 改善された評価制度を試行的に実施する。 成果5: ブータンの建設業が魅力化される。
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王立感染症センター建設計画 王立感染症センター建設計画
国立感染症病院としての機能を有するギダコム病院は建設から50年以上が経過しており、建物の老朽化により、院内感染防止のための換気設備が整っていないなど、感染症の適切な診断・治療に必要な施設・設備・機材が十分でない状況にあります。また、同病院は人材育成の拠点として機能することが求められていますが、そのための設備や機材が十分に整備されていないため、臨床教育など人材育成の機会が提供できていない状態です。 本事業では、ギダコム病院に隣接し、その感染症診断・治療拠点の機能を移管する形で、新たに保健省直轄の感染症専門病院として王立感染症センターを建設し医療機材を整備します。 1 事業の目的 本事業は、ティンプー県において、王立感染症センターの建設及び医療機材を整備することにより、感染症に対する治療の質の改善及び感染症対策の知見を有する人材育成拠点の構築を図り、もって感染症対策の強化を通じたブータンの持続可能な成長に寄与するもの。 2 事業内容 ア)施設、機材等の内容 【施設】病棟、外来部門、診断部門、研修部門、管理部門等 【機材】感染症の診断・治療に必要な機材(デジタル X 線撮影装置 、ポータブル X 線撮影装置 、超音波診断装置、ポータブル超音波診断装置、患者監視装置、人工呼吸器、気管支鏡、血液培養分析装置、抗酸菌培養検査装置、遺伝子解析装置 等) イ)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、施工・調達監理、院内感染予防のための設備・機材の運営・維持に対する技術支援等 ウ)調達・施工方法 施設は本邦企業が施工。機材は原則として日本製品の調達を対象とするが、日本では製造されていないもしくは製造業者が限られている一部の医療機材に関し、第三国製品から調達する。 放射線機器、検査機器など高額かつ故障により病院機能に大きく支障をきたす一部機材につき、1 年間のメーカー保証期間を含む最大計 5 年間の保守契約を付帯。
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国道四号線橋梁架け替え計画
ブータンの主な道路ネットワークは国土の東西に走る国道一号線と、インド国境まで南下する4本の国道(国道二〜五号線)です。このうち、国道四号線は、国内の人の移動・物流の重要路線であり、またこの路線沿いに今後経済を牽引するであろうマンデチュ水力発電所の建設が進行中のため、その建設のための輸送ルートとして重要な役割を果たしています。しかし、同国道に架かる橋梁の中には、老朽化し現行設計基準を満たしていないものもあり、早急に改修を行う必要があります。この協力では、国道四号線上の4橋(テレガンチュ橋、ベテ二橋、サムカラ橋、パッサン橋)の架け替えを行いました。これにより、橋梁の性能と安全性を向上させ、安定的な運輸交通を図り、地域の経済活性化促進、地方部の生活改善に寄与しました。 【事業の目的】 本事業は、トンサ県及びサルパン県において、国道 4 号線上の 4 橋、1テレガンチュ橋、2ベテニ橋、3サムカラ橋及び4パッサン橋の架け替えを行い、橋梁の性能及び安全性を向上させることにより、安定的な運輸・交通の確保を図り、もって地域の経済活性化の促進及び地方部の生活改善に寄与する。 【事業内容】 1) 土木工事の内容 国道 4 号線上の 4 橋(1テレガンチュ橋:2 車線、橋長 40m【トンサ県】、2ベテニ橋:2 車線、橋長 33.5m【サルパン県】、3サムカラ橋:2 車線、52.5m【サルパン県】及び4パッサン橋:2 車線、41m【サルパン県】)の架け替え工事(切り土面保護工、歩道含む)及びアプローチ道路の整備 2) コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、施工監理(ソフトコンポーネントはなし)
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技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
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