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東ティモール
Timor-Leste
東ティモール国は、2022年、独立20周年を迎えます。2011年7月には、2030年を見据えた「中期国家開発戦略」を発表し、従来の「復興」のステージから卒業して本格的な経済開発への取り組みを開始しています。このような変化に応じて、JICAは、東ティモールに対する協力方針を見直し、「持続可能な国家開発の基盤づくり支援」を基本方針に、「経済社会基盤(インフラ)の整備・改善」、「産業の多様化の促進」、「社会サービスの普及・拡充」という3つの協力プログラムを設定しました。近海で採掘される石油・天然ガス依存からの脱却を目指し、国内産業を多様化し雇用創出を図ることや基礎的な社会経済インフラの整備を引き続き行っていく必要があります。最近では、首都ディリのフェリーターミナルの整備や道路、橋梁の建設、唯一の国立大学である東ティモール国立大学工学部棟の建設などインフラ整備に加え、国産米の増産と流通改善、山間部の住民の持続的な生活を支援する天然資源管理、東ティモール国立大学工学部に対する本邦の大学による支援など、人材・組織育成に力を入れています。
Project プロジェクト
JICAが東ティモールで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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小児 ICU 病棟建設現場 ギド・ヴァラダレス国立病院整備計画
東ティモールにおける保健指標は、全般的に改善されてきたものの、近年では非感染性疾患による死亡が増加しており、感染性疾患による死亡も依然として多いのが実情です。また、妊産婦死亡の多くは、健診や出産の際に適切な処置が行われていれば防げるものとなっており、未だ改善の余地は大きい状況です。 本事業は、当国唯一の第三次医療施設であるギド・ヴァラダレス国立病院において、手術部門・周産期部門等の医療施設と関連医療機材の整備を行います。これにより、医療サービスレベルの向上を図り、もって当国の保健医療体制の改善に寄与するものです。 【事業の目的】 本事業は、当国唯一の第三次医療施設であるギド・ヴァラダレス国立病院において、手術部門・周産期部門等の医療施設と関連医療機材の整備を行うことにより、医療サービスレベルの向上を図り、もって当国の保健医療体制の改善に寄与するもの。 【事業内容】 1)施設、機材等の内容 【施設】外来部門、手術室、中央材料滅菌・供給部門、分娩部門、産婦人科病棟の新設(総延床面積約 4,200 m2) 【機材】上記各部門にかかる機材:無影灯、手術台、麻酔器、電気メス、患者モニター、保育器、高圧蒸気滅菌器、分娩台、婦人科用検診台、インファントウォーマー、超音波診断装置、分娩監視装置等 2)コンサルティング・サービスの内容 詳細設計、入札補助、施工・調達管理
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ラハネ川 下流部 洪水リスク削減能力向上プロジェクト
東ティモールは国土の大部分を山地が占め、沿岸域まで急峻な地形を有し、市街地が山沿いから海岸にかけての狭い平野に位置していることから、雨季になると、地すべり等の土砂災害や浸水被害が毎年発生し、自然災害リスクに脆弱な国として位置付けられています。また、2021年4月に、サイクロン・セロージャ襲来に伴う豪雨により首都ディリを含む東ティモール全土で大規模な洪水被害が発生し、重要インフラが損壊し、多額の経済被害が生じました。気候変動や異常気象等による災害リスクが高まりつつある中、災害に強いインフラ整備は当国の喫緊の課題となっています。 本事業は、ディリ市内の対象3河川流域において、洪水防御計画と河川維持管理ガイドラインの策定を行うことにより、GDRBPFCの河川管理実施能力の強化を図ります。これをもって洪水防御計画の事業と河川維持管理ガイドラインに則った管理の実施により洪水リスクの削減に寄与するものです。 【上位目標】 洪水防御計画に定められた必要な措置と、河川維持管理ガイドラインに則った河川管理の実施により、洪水リスクが削減される。 【プロジェクト目標】 洪水防御計画と河川維持管理ガイドラインの基本原則・作成手順の理解を通じてGDRBPFCの河川管理実施能力が強化される。 【成果】 成果 1: 対象河川流域においてオンザジョブトレーニング(OJT)を通じて洪水リスク削減のための洪水防御計画が策定される。 成果 2: 対象河川流域において OJT を通じて河川維持管理ガイドラインが策定される。
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東ティモール国立大学工学部新校舎建設計画
東ティモールは、治安の安定化に伴い、好調な経済成長を持続しており、今後は石油収入への過度な依存からの脱却、基幹産業の確立、多様化が求められています。しかしながら、高度な技術を有する産業人材が不足していることから、日本は、人材輩出の役割を担う東ティモール国立大学工学部に対し、2002年の緊急支援に始まり、2004年から大学運営強化や人材育成をはじめ、多方面から技術協力を実施し、高度人材の育成に貢献しています。この協力では、同工学部の校舎の増設(教室、教員室、図書館、多目的ホールなど)と、必要機材の整備を支援し、同工学部の教育・研究環境の改善を図りました。これにより、同国の経済発展に貢献する人材の輩出に寄与しました。 【事業の目的】 本事業は、UNTL 工学部において新校舎建設及び機材整備を実施することにより、教育環境の改善を図り、もって当該国における経済活性化のための基盤づくりに寄与する。 【事業内容】 1) 建設工事、調達機器等の内容 【施設】教室棟(6,078 m2)、共用・事務棟(1,935 m2)の建設 【機材】教室棟に付随する機材、教育用機材(衝撃試験機等計 97 点) 2) コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、施工/調達監理。ソフトコンポーネントはなし。
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農業マスタープラン・灌漑開発計画策定プロジェクト
東ティモールでは、農業は全労働従事者の80パーセント以上を占めている重要な産業ですが、独立前後に破壊された灌漑施設の未整備や指導人材の不足により、低い生産性が課題となっています。同国政府は、戦略開発計画(SDP2011-2030)において、農業セクターを重点開発分野の一つとして位置づけ、2020年までの食糧自給達成、稲作の灌漑面積の増加などを目標として掲げていますが、目標達成のための具体的な計画が示されていません。この協力では、農業マスタープラン・灌漑開発計画の作成と農業水産省の計画策定・実施能力の強化などを支援し、同国における食糧自給の向上、農業灌漑開発の促進に寄与しました。
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太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画
東ティモールでは、電化率は全国平均36.6パーセントと低く、不足する電力を補うため、政府は新たな発電所建設計画を進めていました。しかし、いずれもディーゼルもしくは重油による発電であり、今後の温室効果ガス排出量は増加の一途をたどることが予想されることから日本は、東ティモール大学、首都ディリ近隣の小学校及び教育省において、クリーンエネルギーである太陽光発電装置の設置を支援するとともに、運転・維持管理のための技術支援を行いました。これにより、東ティモールにおける温室効果ガス排出量削減に寄与しました。
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整備された道路 国道1号線整備事業
2002年の独立以来、驚異的な速度で治安が回復し、順調な経済成長を続ける東ティモール。首都ディリと第二の地方都市バウカウを結ぶ国道1号線沿いでは、発電所や港湾の建設や空港の改修などが計画されており、国家の基軸となる産業の発掘・強化を目指しています。この協力では、国道1号線を国際標準規格の道路にアップグレードするための改修工事を支援します。これにより、安全で円滑な交通の確保を図り、首都がある北部を中心とした産業発展の拠点構築に寄与します。
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ドローン空撮 ブルト灌漑施設改修計画
東ティモールは農業の生産性が低く、コメの自給率は40〜50パーセントで、同国の食糧安全保障および経済開発にとってコメの生産拡大は大きな課題となっています。特に同国のブルト灌漑地区では、洪水による取水施設の崩壊と土石堆積による水路機能の低下で、安定的な取水ができず、限られた範囲でのみコメ栽培が行われている状況でした。この協力では、同地区の潅漑施設、排水施設、圃場などの改修および建設と水管理関係者に対する、施設の維持管理訓練を行いました。これにより、耐久性の高い取水設備が整備され、同国のコメ栽培地域の拡大と生産量の増大に寄与します。
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災害リスク軽減及び復旧のための機材整備計画
東ティモール民主共和国は国土の大部分を山地が占め、土砂災害や浸水被害が毎年発生しており、自然災害リスクへの脆弱性が指摘されています。2021年4月の豪雨の際、洪水が発生し、重要インフラは損壊し、山間部では土石流や地すべりが道路・橋梁等に被害を与え、交通網の断絶により地方都市間の移動が困難となりました。この状況を踏まえ、政府は気候変動や自然災害に対して強靭な国家運営・インフラ整備を推進することを優先課題として掲げています。 本事業は、道路、河道、排水路等整備のための建設機材を更新・整備することにより、災害リスク削減と復旧に関する能力強化をします。これをもって当国の災害に強い街づくりを目指します。 1 事業の目的 本事業は、道路、河道、排水路等整備のための建設機材を更新・整備することにより、災害リスク削減と復旧に関する能力強化を図り、もって当国の災害に強い街づくりに寄与するもの。 2 事業内容 1)施設・機材等の内容 【機材】排水ポンプ車、ダンプトラック、油圧ショベル、ブルドーザー、ホイールローダー、モーターグレーダー、振動ローラー、建機運搬トレーラー、建機運搬車(セルフ型)、移動工作車、20フィートコンテナ等 2)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネント 詳細設計、入札補助、調達監理、ソフトコンポーネント(災害リスク削減・復旧活動における関係機関の責任範囲明確化、情報共有体制の強化と機材運用に関する研修)
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
東ティモールで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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