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ジブチ
Djibouti
ジブチは、GDPの約80.6%をサービス部門が占めており、主にエチオピア向け輸出品の輸送及び港湾役務提供による収入、並びにフランス軍及び米軍駐留関連の役務・借料収入及び外国援助に依存しています。近年、イエメンやソマリアを含む周辺国からの難民受入により経済を圧迫するも、エチオピアとの貿易、港湾事業が好調であり、経済は比較的堅調です。かかる堅調な経済成長の一方で、経済成長の恩恵が地方部にまで配分されず、都市部と地方部での貧富の格差が顕著になってきています。加えて気候変動の影響により繰り返される干ばつ被害のために地方部の農業・牧畜生産力が低下しています。JICAは、経済社会インフラ整備、基礎教育等を通じた人材育成、沿岸警備隊の強化等による地域安定化支援を重点分野として支援しています。
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Project プロジェクト
JICAがジブチで実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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バルバラ病院正面 ジブチ市三次医療病院における医療機材整備計画
全人口(約100万人)の半数以上が集中し、都市化が進行するジブチ市において、高度な医療サービスを提供する三次医療病院は非常に重要です。今回対象とする4病院は、それぞれ各分野の医療サービスにおいて中核的な役割を担っています。しかしながら、医療機材の老朽化や機能低下により、正確かつ迅速な診断ができないなど、適切な診断・治療の提供に支障をきたしています。 本事業は、ジブチ市内の三次医療病院の4施設に医療機材を整備します。これにより、各病院の診断・治療体制の向上を図り、もって当国の医療サービスの改善に寄与するものです。 【事業の目的】 本事業は、ジブチ市内の三次医療病院の4施設に医療機材を整備することにより、各病院の診断・治療体制の向上を図り、もって当国の医療サービスの改善に寄与するもの。 【事業内容】 1) 施設、機材等の内容 【機材】一般X線撮影装置(DR式)、生化学自動分析装置、超音波診断装置(循環器用)、超音波診断装置(産婦人科用)、高圧蒸気滅菌装置等。 2) コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、調達監理。ソフトコンポーネントとして、包括的な医療機材管理手法の指導、代理店との関係構築支援、ガイドライン・マニュアル作成等。
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パルマレ道路:通勤のピーク時は信号(固定現示)による交通整理が追いつかず、警察官が交通整理を行っているが長い渋滞が発生している。 パルマレ道路橋梁建設計画
ジブチ市は、南北に流れるアンボリ川により、市内の約7割の人口が居住する西岸居住区(バルバラ地区・人口約40万人)と学校や病院などの公共施設が立ち並ぶ東岸中心部(ジブチ市中心部・人口約17万人)に分かれています。東西を結ぶ主な通行路がパルマレ道路とイタリア橋の2本しかなく、イタリア橋は損傷があり大型車両の通行が禁止されているため、大型車はパルマレ道路を使用しなければなりません。 近年、ジブチでは地球温暖化に伴うサイクロンや大雨によって年1〜3回程度アンボリ川が増水し、その都度1〜5日程度、パルマレ道路が冠水し渡河できなくなり、物流サービス業を中心とするジブチの国家経済および国民の日常生活に多大な影響を与えています。 本事業では、パルマレ道路に新たな橋梁を建設し、道路の改良等を実施することで、交通容量の拡大と洪水発生時の安定的な交通手段の確保を図り、都市交通機能の強化と「アフリカの角」(注)地域の物流円滑化に寄与するものです。 (注)エチオピア、エリトリア、ジブチ、ソマリア、ケニアなどアフリカ大陸東部の地域を指す呼称で、ジブチ市にあるジブチ港は同地域からアジア・欧州に向けた物流の要衝としての役割を果たしています。 【事業の目的】 本事業は、ジブチ市内のアンボリ川を渡河するパルマレ道路において橋梁建設及び道路改良等を実施することにより、交通容量の拡大及び洪水発生時の安定的な交通手段の確保を図り、もって都市交通機能の強化並びにアフリカの角地域の物流円滑化に寄与するもの。 【事業内容】 1) 施設、機材等の内容 【施設】橋梁の建設(橋長 113.5m、幅員 26.8m、6 車線)、河川改修(河道掘削、護岸工(右岸・左岸築堤の整備))、道路拡幅(東側交差点〜橋梁取付道路終点 455m(橋梁区間 113.5m を含む)、6 車線)、交差点改修(車線追加、交通規制の変更) 2) コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、調達・施工監理。等)
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バルバラ地区ナッシブにおける小中学校建設計画
ジブチ政府は初等から前期中等教育終了までの9年間を基礎教育に位置付け、無償の義務教育として保障し、教育施設の整備や教育内容の改善に取り組んでいます。その結果、初等教育の粗就学率(注)は大幅に改善(92.9パーセント(2018年))しましたが、前期中等教育の粗就学率は、依然として低い(66.2パーセント(2018年))状態です。また、前期中等教育1年目の中退率は高く(8.9パーセント(2017年))、初等から前期中等教育への接続に課題があります。このような状況を踏まえ、同国政府は小学校と中学校を併設した「基礎教育学校」の設置により中学校へのアクセス改善と教育技術面での強化を図る方針を掲げています。ジブチ市郊外のバルバラ地区は、新たに都市化を行う拠点に指定された地域の一つであり、中でもナッシブは開発が最も進んだ地域で、就学人口の伸びが著しく、中学校も未整備のため、教育施設の整備が急務となっています。本協力は、ジブチ市バルバラ地区において小中併設校を建設し必要機材を整備することにより、同地域の基礎教育アクセスの拡大及び就学環境の改善を図り、当国の教育のアクセスと質の向上に寄与します。
(注)「粗就学率」:学齢人口に対し、当該年齢外も含む就学者の比率。当該年齢就学者のみの比率は「純就学率」。 -
海上保安能力向上計画
ジブチは、アジア、アフリカ、欧州を結ぶ年間約19,000隻もの船舶が通航する海上交通の重要な場所となっていますが、同国の海域では海賊被害をはじめ、密航・密漁・密輸等の違法行為や難民の海難事故等の問題が生じています。そのため、特に紅海の入り口であるバブ・エル・マンデブ海峡を中心に、同国海域におけるジブチ沿岸警備隊(DCG)の哨戒は、引き続き重要性が高くなっています。これらの課題に対処するため、DCGは同海峡付近を重点海域として哨戒体制の強化を目指していますが、現在のDCG保有船艇35隻のうち同海峡での安全な哨戒が可能な船艇は巡視艇2隻のみで、年間を通じた遠洋海域における安定性を備えた巡視艇の整備が急務となっています。この協力は、ジブチ沿岸警備隊に対し巡視艇及び浮桟橋を整備することにより、海難救助や海上法執行等の業務を迅速かつ適切に実施するための能力向上を図り、バブ・エル・マンデブ海峡を含むジブチ領海域における海上安全の向上に寄与します。 (1) 事業目的 本事業は、ジブチ沿岸警備隊に対し巡視艇及び浮桟橋を整備することにより、海難救助や海上法執行等の業務を迅速かつ適切に実施するための能力向上を図り、もってバブ・エル・マンデブ海峡を含むジブチ領海域における海上安全の向上に寄与するもの。 (2) 事業内容 ア)施設、機材等の内容 【機材】巡視艇(全長約 35m)2 隻、浮桟橋(全長約 35m)1 基、付帯設備(係留柱、防衝杭等)、等 イ)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、施工・調達監理
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タジュラ湾海上輸送能力強化計画
ジブチは、人口約94万人(世界銀行、2016年)のうち、南部に位置する首都ジブチに人口(約56万人)が集中する一方、北部地域の人口密度は低く、山岳地域が多い地形的な制約から道路網の整備が遅れており、食糧、燃料、水などの生活必需品の輸送が大きな課題となっています。また、北部地域に位置するタジュラ市、オボック市では、今後、人口の増加が見込まれていますが、これらの都市と首都ジブチを結ぶフェリーの乗船率は、現状でもほぼ100パーセントもしくは定員超過の状態であり、航海上の安全確保が課題となっています。この協力では、タジュラ湾においてフェリーおよび関連港湾施設の整備を行うことにより、海上輸送能力の強化を図り、国内地域の開発促進と格差是正に寄与します。
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基礎教育強化計画
ジブチでは、2001年の初等教育総就学率は52パーセントと低く、小学校では教室の不足から2部制の授業が強いられ、また、ジブチ市内の公立中学校では、1教室当たりの生徒数が68名と厳しい環境下で勉強していました。さらに新教育制度法による義務教育化に伴い、さらに生徒数の増加による教育環境の悪化が予想されました。日本は、2部制授業を強いられている小学校の環境改善と過密状態にある中学校の教室増設などを支援しました。この協力により、小学校3校、中学校2校が建設され、教育環境の改善に寄与しました。
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地熱開発試掘プロジェクト
ジブチでは、大規模な開発計画の進展に伴い、2025年まで年間約5パーセントの電力需要の増加が見込まれています。一方、電力供給の66パーセントを隣国エチオピアから輸入しており、エチオピアの発電の9割以上が水力発電であるため、エチオピアの乾季に電力不足の影響を避けられない環境にあります。また、国内で保有する発電設備は全て発電コストの高いディーゼル発電施設であるため、安価かつ安定した電源の確保が課題となっています。この協力では、自国の資源を活用できるとして期待の高まる地熱資源開発を支援します。地熱開発地帯における試験井戸の試掘を通じて、同国における地熱開発の方針決定に必要な情報が得られると共に、試掘の管理、貯留層モデルの構築および地熱資源の評価にかかる協力をジブチ地熱開発公社(ODDEG)に対して行うことにより、ODDEGの地熱開発技術の向上を図り、地熱開発の促進、自国電源による電力供給量の増加、安定確保に寄与します。
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デジタル地理データ整備プロジェクト
ジブチの首都ジブチ市では、流入人口が増えたことにより、道路や上下水道などのインフラ設備がされていない周辺地域への住民の無秩序な居住が進んでいました。しかし、都市計画の基礎情報となる地形図が1989年時点の市の中心部しか存在せず、年々拡大する市街地の範囲を捉えられない状態でした。この協力では、同市全体の包括的なデジタル地形図(縮尺2,500分の1)の作成と、実施機関職員が自律的にデジタル地形図を活用・更新できるようにするための能力開発を支援しました。これにより、住民の生活基盤となる公共サービスの改善に寄与しました。
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
ジブチで実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。
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