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コンゴ民主共和国
Democratic Republic of the Congo
コンゴ民主共和国は、9カ国と国境を接するサブサハラで最大の国土(日本の約6倍)に約1.2億人の人口を有する、巨大でアフリカ大陸でもっとも影響力のある国の一つ です。また、世界第2位の流域面積と流量を誇るコンゴ川、アマゾンに次ぐ世界第2位の広さを持つ熱帯雨林と世界最大級の泥炭地により構成されるコンゴ盆地、世界第2位の産出量で高品位な銅、世界一の埋蔵量のコバルト、世界一の産出量のタンタルなど、豊かな自然環境・鉱物資源に恵まれています。加えて、コンゴ川水系において世界最大の水力発電ポテンシャルも有しています。
他方、その資源を巡る大湖地域の紛争の歴史、広大な国土にも起因すると思われるガバナンスの機能不全等の様々な要因から、国民の多くは豊かな資源から得られる利益を受けることができておらず、コンゴ民主共和国は世界で最も貧しい国の一つとなっています。特に東部においては、長年の紛争、そして2025年1月以降の反政府武装勢力による実効支配地域をかかえ、数百万人の避難民・難民が発生し、また直近の2026年5月にはエボラ出血熱の拡大もあり、深刻な人道危機に陥っています。
コンゴ民主共和国は、国際社会において、周辺国も含めた大湖地域の平和と安定、感染症の拡大防止、地球規模の気候変動への対策と予防の要衝となっている国といえます。国民の生活水準は、一人当たり670ドル、人間開発指数が最下位レベルと、アフリカの中でも最も低い水準ですが、最近の経済成長は6%近くと目覚ましく、治安改善や豊富な天然資源に支えられ、鉱業を中心とした外国直接投資が順調に増加しています。
コンゴ民主共和国政府は、経済の多角化と雇用創出、国土防衛と治安確保、国土整備と連結性向上、基礎的社会サービスへのアクセス改善、人材育成と行政能力向上、環境・森林保全と気候変動対策を優先課題として挙げています。
JICAは、(1)人間の安全保障(保健、警察・人道)、(2)経済基盤整備(インフラ整備、産業人材育成・農業)、(3)環境保全とグリーントランスフォーメーション(GX)(森林・泥炭保全と資源・エネルギー)、の3本柱を中心とした協力を展開しています。コンゴ川本流に架かる唯一の吊り橋で1983年に竣工したマタディ橋は当時の日本の技術を結集し建設され今でも日本の協力のシンボルとなっています。
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Project プロジェクト
JICAがコンゴ民主共和国で実施する事業・プロジェクトの情報を提供します。
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キンシャサ市道路維持管理機材整備計画
コンゴ民主共和国では、長年の政情不安を背景に、経済活動の停滞、社会インフラの未整備などが深刻な課題となっています。中でも国内の道路舗装率は2パーセントと低く、道路整備の遅れが社会・経済発展を阻害しています。首都キンシャサ市の道路舗装率は、26パーセントと国内平均よりは高いものの、維持管理業務が不十分であるため、道路の損傷や老朽化が進み、このことが一部の舗装道路への交通集中を招いています。この協力では、同市内の道路を維持管理する道路・排水公社に機材を整備することにより、都市道路の維持管理体制の改善を図り、交通網の利便性向上を通じた経済発展に寄与しました。
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エボラ疑い事例の確認のため住民から聴取調査を行うDSEチーム。地域レベルの情報収集が早期警戒の基盤を形成する。(写真提供: Dr. Kayembe Augustin) 感染症疫学サーベイランスシステム強化プロジェクト フェーズ2
コンゴ民主共和国は、広大な国土や熱帯雨林気候、急速な森林伐採等による気候変動の影響等、感染症のアウトブレイクが起こりやすい要素を複合的に有しています。JICAは2020年〜2024年にかけて、同事業のフェーズ1を実施し、キンシャサ特別州および中央コンゴ州において、感染症サーベイランス体制の強化を図りました。その結果、報告の迅速性・網羅性の向上や、国立生物医学研究所(INRB)の体制強化等に貢献しました。しかし、脆弱な基礎インフラやサプライチェーンにより検査室運営のための機材・消耗品等の入手に時間がかかる、先方政府の予算配布が限定的であり保健省の活動はドナー活動に依存している、特にパイロット地域外への展開に課題がある、等の深刻な課題が見つかりました。 本事業は、対象州において、コミュニティベースサーベイランスの方策の特定・試行・検証や州における対応・評価に関する能力強化を実施することにより、対応と評価を含むコミュニティベースサーベイランスのモデル構築を図り、もって同モデルの他州への展開に寄与するものです。 【上位目標】 コミュニティベースサーベイランスのモデルが他州において適用される。 【プロジェクト目標】 「対応」と「評価」を含む、コミュニティベースサーベイランスのモデルが構築される。 【成果】 成果1:パイロット保健ゾーンにおいてジェンダーの観点を考慮したコミュニティベースサーベイランスのモデルを構築する。 成果2:州が感染症アウトブレイクを分析し、対応する能力を強化する。 成果3:国レベルの感染症疫学サーベイランス能力が強化される。
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協議の様子 マタディ橋及びマタディ橋アクセス道路補修計画
マタディ橋は日本の円借款により1983年に開通したコンゴ川下流域に架かる同国唯一の橋梁であり、日・コンゴ(民)二国間関係の象徴となっています。また同橋は、マタディ市内交通の利便のみならず、中央コンゴ州内の複数の海港・河川港、首都を繋ぐ陸運の要衝として重要な役割を担っています。 マタディ橋の維持管理は、施工関係者やその後に派遣された専門家等により継続的な技術移転を受けたバナナ・キンシャサ交通公団(OEBK)が、1983年の竣工以来自立的に担ってきました。しかし、経年劣化が進んでおり、舗装が損傷し橋面舗装の打換が必要な状況にあります。また、アプローチ道路では山側から流れ込む水の排水ができておらず、路面の損傷が生じています。現状を放置した場合、橋では雨水浸透による鋼床版や結合部ボルト等の錆や腐食による更なる損傷が進み、大規模な費用や交通遮断を伴う橋梁の全面改修を余儀なくされる可能性があります。 本事業は、中央コンゴ州において、マタディ橋の橋面舗装、橋梁本体及び右岸アプローチ道路の補修・保全を行うことにより、物流・交通の安定化を図ります。これをもってコンゴ民主共和国の連結性強化及び持続的な経済成長に資するものです。 【事業の目的】 本事業は、中央コンゴ州において、マタディ橋の橋面舗装、橋梁本体及び右岸アプローチ道路の補修・保全を行うことにより、物流・交通の安定化を図り、もってコンゴ民主共和国の連結性強化及び持続的な経済成長に資するもの。 【事業内容】 1)施設の内容 橋面舗装(702m)の補修(表層及び基層の打換、鋼床版の錆除去、橋面防水工等)、地下排水路の整備及び舗装の打ち換えによる一部アクセス道路の改修、主ケーブルの長寿命化対策工事、等 2)コンサルティング・サービス/ソフトコンポーネントの内容 詳細設計、入札補助、施工・調達監理。ソフトコンポーネントでは、今後外注による補修工事を実施する際の調達・施工監理を行うための技術指導を行う。
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キンシャサ市モンアンバ地区における電力アクセス改善計画
コンゴ民では、キンシャサ市における急激な人口増加、長年の政情不安や過去の内戦等に起因する低開発を背景に、全国平均の電化率は20%にとどまっています。電化された地域でも計画停電が頻発しており、変電および送配電設備の容量不足や老朽化による電力供給制限が生じています。そのため、安定的な電力供給のためには発電容量の増強に加え、既存の変電および送配電設備の増強・改修が課題となっています。 本事業は、急増する電力需要に対応するため、キンシャサ市経済開発地区の2か所の基幹変電所において、中圧/低圧変電所の増設および配電網の整備を通じて、同地区における電力供給能力および信頼性・安定性の向上を図るものです。 【事業の目的】 本事業は、キンシャサ市の経済開発地区であるモンアンバ地区において、既存のフナ変電所とリミンガ変電所の改修を行うことにより、同地区の電力供給の安定化を図り、もって同地区の経済活動活性化と住民の生活環境改善を通じた経済開発に寄与するもの。 【事業内容】 ア)施設、機材等の内容: フナ変電所・リミンガ変電所の変電設備の整備(100MVA変圧器(220kV/20kV)、220kV開閉設備、20kV開閉設備、SCADA(遠隔監視制御装置))、およびフナ変電所・リミンガ変電所の 20kV開閉設備用建屋等。 イ)ソフトコンポーネントの内容: コンサルタントによる電力技術の移転に係るソフトコンポーネントは本プロジェクトに含めない。供与される機材・設備は既存のものと同様であり、これらの設備の運転維持管理に係る技術移転については製造業者の技術者により初期操作指導、運用指導を通じて行う。
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感染症疫学サーベイランスシステム強化プロジェクト
コンゴ民主共和国では、死因の約半分を、HIV、結核、マラリア、その他の感染症が占め、2016年6月に黄熱、2017〜2019年にかけて3度のエボラウイルス病のアウトブレイクが報告されています。また、麻疹やコレラ、薬剤耐性菌の流行も深刻です。国立生物医学研究所(INRB)が、同国で機能している唯一の公衆衛生検査機関であり、感染症の検査診断のほとんどを担っていますが、広い国土において発生する感染症のすべてに対応することは不可能です。さらに、検体の搬送、検査診断結果通知に時間を要するため、初動が遅れアウトブレイクへと発展する危険性があります。本協力は、キンシャサ及びコンゴ・セントラル州において、感染症の探知、報告、流行分析及び分析結果の還元体制の強化、並びにINRBの微生物学的検査診断・研究能力強化を行うことにより、感染症サーベイランス制度の強化を図り、対象優先疾患のアウトブレイクが早期段階でコントロールされることに寄与します。
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国立生物医学研究所拡充計画
中部アフリカに位置するコンゴ民主共和国は、保健分野において脆弱なシステムや限られたサービス提供能力といった課題を抱えており、過去8回、エボラウイルス病の流行を経験しています。国立生物医学研究所は、1984 年に感染症対策を担う唯一の中央機関として設立され 、感染症対策として多剤耐性結核、ウイルス出血熱等の検査、診断、基礎的研究を実施していますが、検査や研究を安全に行うための施設・機材が不足しています。この協力では、同研究所に、検査・研究および研修実施のための施設・機材を整備します。これにより、熱帯感染症等の診断及び基礎的研究能力の向上、医療従事者や研究者の育成促進を図り、同国の感染症対策の取り組みに寄与します。
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キンシャサ市ポワ・ルー通り補修及び改修計画
長年の内戦による政府の機能不全で、経済活動の停滞や人口の一極集中化、失業者の増大、生活インフラの未整備による社会の不安定化などが深刻な問題となっているコンゴ民主共和国。首都圏内の主要幹線道路は舗装の老朽化が顕著で、特に、空港と市内を結び、また西のバ・コンゴ州と、東のバンドゥンドゥ州を結ぶ産業道路としても重要なキンシャサ市内のポワ・ルー通りは傷みが激しく、雨期においては通常の通行がほとんど不可能な状態で、蛇行運転する車で交通が頻繁に麻痺しています。この協力では、ポワ・ルー通り約4キロメートル区間の補修・改修を支援しました。これにより、道路網を改善し、首都機能の回復に寄与しました。
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市民と平和のための警察研修実施能力強化プロジェクト
コンゴ民主共和国は、長引く紛争の影響により、限られた財政基盤、非効率な行政機構、膨大な貧困人口を擁する紛争影響国です。国家警察(PNC)は、警察官の総数の未把握、警察教官の育成不足、職務上のニーズに合った研修を受けないままに警察官として勤務している者が大部分を占めています。2004年から日本は、国連コンゴ民主共和国安定化ミッションと連携し、他ドナーと協調のもと各種警察研修実施を支援してきました。この協力では、PNCに対し、プロ意識が高い警察官を育成する持続的なメカニズムの確立を支援しました。これにより、PNCが、プロ意識が高く人権を尊重する警察官を輩出することへ寄与しました。 【上位目標】 国家警察が研修を受けプロ意識が高く人権を尊重する警察官を輩出する 【プロジェクト目標】 国家警察にプロ意識が高い警察官を育成する持続的なメカニズムが確立される 【結果】 1)警察本部内の研修実施に係る部署間連携能力が向上する 2)DGEF(学校・研修総局)の組織能力が、パイロット研修実施を通じ向上する 3)パイロット校の研修実施環境が整備され、学校として機能する 4)警察研修を行うために十分な能力を持つ教官が育成される
- 事業別プロジェクト一覧
- プロジェクト所在地図
技術協力、有償資金協力(円借款)、無償資金協力、草の根技術協力それぞれのプロジェクト情報は以下からもご覧いただけます。
コンゴ民主共和国で実施中のプロジェクトがどの地域で行われているかご覧いただけます。