<鮭の押し寿司>(2018年09月21日)

ユジノサハリンスクにも「日本料理店」は見受けられます。稚内市サハリン事務所の近くにも、現在の場所で営業を始めてから15年以上になる、既に老舗と言う感の日本料理店が在ります。

↓その近所の店の人気メニューの一つです。<鮭の押し寿司>です。
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↑先日、公私に亘って交流が在る方と御一緒した際に「そう言えばアレが頂きたい!」と頼んでみたのでした。

日本国内で<鮭の押し寿司>と聞いて思い浮かべるモノと、少し様子が異なります。確かに"押し寿司"の形ですが、「融けるチーズ」が乗っていて、鮭にも熱が通っています。そしてやや甘味が加わった調味料も点いています。

国外で「日本料理」というように言う場合、色々と在るのだと思われます。「日本ではこういうモノを、こういう具合に頂くという流儀が普通で、試してみると好い」という具合に「日本で頂かれているモノにかなり近い」という状況で供される料理の他方、「土地の人達の好みに寄り添った形にアレンジを加え、"日本の流儀"ということで供されている」というモノが色々と見受けられるようです。

この<鮭の押し寿司>は、魚と米飯とを用いる"押し寿司"という「日本の流儀」な料理に関して、「土地の人達の好みに寄り添った形にアレンジ」で供しているモノということになります。

↓何処となく「クリームソースを合わせた魚が入る料理」という趣きも感じられるモノです。
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↑長くユジノサハリンスクで営業している店の「日本の流儀を加えたロシアの料理」というような感もする一品です。

勿論、この店でも「日本の店で供されるような握り寿司」というような料理も供され、そちらも人気は高いのですが、それでもこの「アレンジされた<鮭の押し寿司>」は人気です。

結局、国や地域を問わず、「あの国ではこういう流儀が在って、人気が高いらしい」と調理方法やモノが紹介される他方で、「それは好いが、寧ろこういう位にした方が、自分達の好みなのでは?」とアレンジが加えられるような動きも生じて、そういう連動する両者によって地域の食文化が豊かになって行ったという経過が在るような気がします。或いはこの<鮭の押し寿司>は、そうしたことの典型かもしれません。

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