タグボート:プリゴロドノエ(2018年09月26日)
ユジノサハリンスクから車で小一時間程度南下すると、港町のコルサコフに至ります。そのコルサコフから東側へ車で20分程度進むとプリゴロドノエに至ります。
プリゴロドノエは、樺太時代には女麗(めれい)と呼ばれていて、日露戦争の末期に樺太占領を目指した日本軍が上陸した場所として知られています。が、現在は「天然ガスの液化工場」を擁する場所として知られています。
サハリンの北部、オホーツク海の海底から天然ガスや石油が産出します。その天然ガスや石油がパイプラインで南下し、このプリゴロドノエに送り込まれます。
石油に関しては、プリゴロドノエの沖に設けられた施設からタンカーに石油が積み込まれて方々へ届けられます。
天然ガスに関しては、2基の巨大なプラントを擁する工場で液化され、沿岸の専用桟橋で巨大な容器を搭載した専用輸送船に液化天然ガス(LNG)が積み込まれて方々へ届けられます。
プリゴロドノエの天然ガス液化(LNG)工場からは年間に1千万トン程度が送り出され、その多くは日本の需要家に届けられているといいます。そしてそれは、日本のLNG需要の1割程度を賄っているそうです。
こうした資源を輸送する船は、各国の造船技術の結晶のような、全長200mを超える場合さえ在るような巨大なモノです。巨大な船が安全に桟橋に繋留し、安全に出航する動きをサポートするためには、練達の乗員が操船する強力なタグボートが不可欠です。
↓プリゴロドノエの海岸から、その資源を輸送する船のサポートで活躍しているタグボートが視えていました。
Progorodnoye 26-09-2018 (1).jpg
聞けば、プリゴロドノエでは石油のタンカーが月に5回から6回、LNGの船は「概ね毎日」というような頻度で出入りしているそうです。上の写真に在るようなタグボートが何隻か運用されていて活動しています。
毎日のように忙しく働くタグボートですが、当然ながら定期的なメンテナンスが必要であり、部品交換や修理の必然性が生じる場合も在ります。実は、こうしたプリゴロドノエで活動しているタグボートの一部に関しては、稚内の造船や船舶修理の会社に送り込まれ、稚内港内の乾ドックで整備や修理を行っている経過が在ります。
プリゴロドノエから視れば、稚内は「最も至近な、乾ドックを擁する造船船舶修理の出来る会社が在る港」ということになります。忙しいタグボートですから、定期メンテナンスのために現場を離れる期間は短い方が好ましい訳で、「至近の稚内港」は好都合なのです。
↓この日は朝の雨が上がり、天候が好転していたものの、複雑に雲が拡がり、空と海は強い印象を残すような感じになっていました。
Progorodnoye 26-09-2018 (2).jpg
プリゴロドノエのタグボートは「都市を支えるエネルギーの輸送」を支援している訳ですが、稚内港はそのタグボートを支援しています。互いに「縁の下の力持ち」という感です。
(関連)
>>サハリン近海を行くLNG専用船(2018年09月07日)
プリゴロドノエは、樺太時代には女麗(めれい)と呼ばれていて、日露戦争の末期に樺太占領を目指した日本軍が上陸した場所として知られています。が、現在は「天然ガスの液化工場」を擁する場所として知られています。
サハリンの北部、オホーツク海の海底から天然ガスや石油が産出します。その天然ガスや石油がパイプラインで南下し、このプリゴロドノエに送り込まれます。
石油に関しては、プリゴロドノエの沖に設けられた施設からタンカーに石油が積み込まれて方々へ届けられます。
天然ガスに関しては、2基の巨大なプラントを擁する工場で液化され、沿岸の専用桟橋で巨大な容器を搭載した専用輸送船に液化天然ガス(LNG)が積み込まれて方々へ届けられます。
プリゴロドノエの天然ガス液化(LNG)工場からは年間に1千万トン程度が送り出され、その多くは日本の需要家に届けられているといいます。そしてそれは、日本のLNG需要の1割程度を賄っているそうです。
こうした資源を輸送する船は、各国の造船技術の結晶のような、全長200mを超える場合さえ在るような巨大なモノです。巨大な船が安全に桟橋に繋留し、安全に出航する動きをサポートするためには、練達の乗員が操船する強力なタグボートが不可欠です。
↓プリゴロドノエの海岸から、その資源を輸送する船のサポートで活躍しているタグボートが視えていました。
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聞けば、プリゴロドノエでは石油のタンカーが月に5回から6回、LNGの船は「概ね毎日」というような頻度で出入りしているそうです。上の写真に在るようなタグボートが何隻か運用されていて活動しています。
毎日のように忙しく働くタグボートですが、当然ながら定期的なメンテナンスが必要であり、部品交換や修理の必然性が生じる場合も在ります。実は、こうしたプリゴロドノエで活動しているタグボートの一部に関しては、稚内の造船や船舶修理の会社に送り込まれ、稚内港内の乾ドックで整備や修理を行っている経過が在ります。
プリゴロドノエから視れば、稚内は「最も至近な、乾ドックを擁する造船船舶修理の出来る会社が在る港」ということになります。忙しいタグボートですから、定期メンテナンスのために現場を離れる期間は短い方が好ましい訳で、「至近の稚内港」は好都合なのです。
↓この日は朝の雨が上がり、天候が好転していたものの、複雑に雲が拡がり、空と海は強い印象を残すような感じになっていました。
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プリゴロドノエのタグボートは「都市を支えるエネルギーの輸送」を支援している訳ですが、稚内港はそのタグボートを支援しています。互いに「縁の下の力持ち」という感です。
(関連)
>>サハリン近海を行くLNG専用船(2018年09月07日)
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