ネベリスクのトド(2017年05月06日)

ネベリスクは"市章"にトドを描いているように「沿岸にトドが居る」ことが知られている街です。

話しとしては何度となく聞いていて、道路の脇で「あそこがトドの居る場所で...居た!動いている...」と視掛けたことは在りましたが、多少ゆっくりと眺めてみたことは在りませんでした。

そこで休日を利用し、ユジノサハリンスク・ネベリスク間を都市間バスで往復し、少し眺めて来ました。

ネベリスク地区行政府庁舎が在るような辺りを南側へ進み、新しい教会が在る辺りを越え、"レーニン通"という住所表示が何時の間にか"ベゴバヤ通"という表示に切り替わるような辺りで、「少し大きく張り出した砂浜」のようになっている場所が在ります。

その砂浜で、普通に歩いて差し支えなさそうな場所を海の側へ進んで行きます。散策している人達や、テントを張ってお弁当を広げているような人達も視えましたから「特段に支障は無かろう」と考えられる場所です。

↓やがて離岸堤のようになった箇所に、トドの群れが蠢いているのが判りました。
ネベリスクのトド(2017年05月06日).JPG
↑数は数え悪い感じです。デジタルカメラの望遠にして、少し様子を眺めていました。

海辺の風に乗って、微かにトドの群れが発している声音が聞こえてきます。この画には写っていませんが、辺りを海鳥が飛び回る場面や、トドの一部が「ドボン!」と海に飛び込む場面も視えました。

筆者は「全く初めての国外訪問」が、ネベリスク訪問を目的としたサハリン渡航だった訳で、ネベリスクとはとりあえず「実に永い付き合い」なのですが、然程の時間でもないとは言え、気が済むようにトドを眺めたのは初めてでした。稚内でも見受けられるアザラシと、広い意味では仲間ということになるトドですが、アザラシよりも格段に大きな動物であることが遠目でも判ります。

ロシア全土の中で、サハリンが"島"であることは「際立った特徴」ということになり、サハリンの人達は「地域」を示す代名詞のように"島"という表現を多用します。そういう"島"なので、アザラシやトドのような海獣は「地域を代表する独特な動物」という大きな存在感を有している様子です。そんな動物が、日本の用語で言う「港湾区域の一隅」に居るネベリスクです。

ネベリスクの皆さんが大切にしているトドですが、これは一見の価値が在ると思いました。

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