ユジノサハリンスク空港に到着した運行系統#63のバス(2017年07月29日)

「稚内空港を利用する」と言った場合、何かの車(団体の場合は貸切バス)で送迎、タクシーを利用、自家用車で行って駐車場に車を置いて戻る時にも使うという感じでしょうか。そうでもなければ、市内から出発便の搭乗手続きの時間帯に到着するように、また到着便が着いた直後に市内へ向けて運行される"空港線"のバスを利用する感じになると思います。稚内の"空港線"のバスは"市内線"と別な扱いで、料金体系も異なっています。

こういう状態に対して「ユジノサハリンスク空港を利用する」と言った場合、車での送迎やタクシー利用は当然在りますが、路線バスがなかなかに便利です。ユジノサハリンスク空港と市街とを往来するバスは、"空港線"という感じではなく「"市内線"の空港方面、空港行」です。従って、市街から空港まで乗車しても「"市内線"の一律料金」が適用されます。20ルーブルで、稚内市サハリン事務所も在るような都心部からユジノサハリンスク空港まで乗車可能です。

↓運行系統#63のバスは、ユジノサハリンスク空港で乗客を降ろした後、少し待機して折り返しで市街を目指します。
空港と市街とを結ぶバス (1).jpg
↑飛行機の発着が少なくなった午後9時少し前にユジノサハリンスク空港へ着きましたが、未だ「15分間隔程度?」というような頻度でバスは運行していました。

飛行機の発着が少なくなった時間帯に空港前のバス停を「15分間隔程度?」で発着するのは、何やら無駄なようにも見えますが、そうでもありません。この路線は、ユジノサハリンスク市内のやや東寄りを南北に貫き、サハリン島を縦断する道路の一部と言う位置付けも与えられている幹線道路という感であるミール通を往来しています。途中には大型商業施設、住宅街、官公庁に近いエリア等が在り、盛んな乗降が見受けられます。そういう訳で、発着便が少なく、空港前のバス停で利用客が少な目でも、途中から普通に車内は賑わうのです。

写真のバスの前方、下側に"ナンバープレート"が付いています。ロシアでは欧州諸国に見受けられる横長のプレートが採用されています。

このバスに付いた白い横長の"ナンバープレート"ですが、この車輛のような路線バスも、港からコンテナのシャーシーを牽引して走行している大きなトレーラーヘッドも、郵便局や運送会社で使っている商用車も、新旧様々な一般乗用車も、日本製や韓国製の軽自動車も、全て同じ「白い"ナンバープレート"」です。

こういうことを想い起すのは、サハリンの方を稚内に迎えた際、日本国内で見受けられる「軽自動車の黄色のプレート」、「営業車の緑のプレート」を目に留めて「あれは何故色が違うのか?」というお尋ねを頂く場合が在るからです。

ロシアでも「色違いの"ナンバープレート"」は在ります。が、非常に限定的な感じです。在るモノは「警察車輛」の青、「軍関係車輛」の黒、「外交関係車輛」の赤です。

「警察車輛」の青は、ユジノサハリンスク市内に限らず、コルサコフやネベリスクでも視掛けるものです。青いサイレンが付いている車輛が多いのですが、青字に白い文字というプレートです。

「軍関係車輛」の黒は、5月9日のパレードに登場した車輛が付けているのを視掛けた程度です。随分以前に、軍の制服を着た方達が何かの用事で出ているような場面を視掛けましたが、使っていた乗用車に黒いプレートが付いていました。

「外交関係車輛」の赤は、サハリンでは、例えば在ユジノサハリンスク日本国領事館で使用している車輛が該当します。稚内市サハリン事務所から然程遠くない場所に総領事館が在るので、何度も視掛けたことが在ります。

↓少しバスに近寄った位置の写真です。
空港と市街とを結ぶバス (2).jpg
↑「2年位前から?」という、新しい感じのバスで、運行系統等を表示する箇所はLEDランプになっています。

ユジノサハリンスクのバスにも「車体に広告」という例は見受けられます。写真のバスは"窓"に相当する箇所にも広告を貼り付けています。これは車内側から視ると「黒い網戸」のように外の様子は視えます。他方で外から中は視えません。

バスの扉辺りをよく視ると、「杖をついた人物」や「車椅子」のピクトグラムが貼られています。これは所謂"低床型"のバスで、段差が小さくなるような設計になっています。日本国内で見受けられる"低床型"のバスのように、車体後方の座席は少し高い位置になっていますが。

ユジノサハリンスク市内では、こういうようなバスが、空港との往来に限らず、縦横に活躍しています。