<ヴォストーク65> リーグ戦7連勝で13勝3敗 首位!!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2019年01月04日)

16チームが参加するバスケットボール<スーパーリーグ>ですが、各チームはホームで15試合、アウェイで15試合を戦います。リーグ戦は15試合が終了しており、全てのチームと対戦して"一巡目"が終わった段階です。以降は"二巡目"ということになります。

15試合終了までの時点で、勝ち越しているチームと負け越しているチームが半々というような状況になっています。2018-19シーズンから参加のサハリンのチーム<ヴォストーク65>は、15試合終了時点で12勝3敗と首位です。11月23日にノヴォシビルスクで敗れて以来、「負け無し」で6連勝でした。

"二巡目"或いは"後半戦"の最初の試合で、2019年に年が改まってから最初の試合がユジノサハリンスクで開催です。サンクトペテルブルグの<ゼーニット・ファルム>がやって来ました。

<スーパーリーグ>に参加のチームの中には、明確に上位リーグである<ユナイテッドリーグ>に参加しているチームの傘下で、<ユナイテッドリーグ>のチーム等で活躍することを目指す若手選手で組んでいるチームが幾つか在ります。<ゼーニット・ファルム>もそうしたチームの一つです。"ファルム"というのが、スポーツチームの"二軍"という意味で用いられる"ファーム"から来ている表現です。<ユナイテッドリーグ>の<ゼーニット>というチームの"二軍"ということになります。

個人的には「ハッキリ"二軍"と看板を出しているようなチームに負けてくれるな...」と<ヴォストーク65>側を応援したい気分になってしまいますが、もしかすると各地の対戦でそういう具合に考える人達が多いのか、<ゼーニット・ファルム>は今季苦戦中です。アウェイだけではなく、ホームでもなかなか勝てず、「リーグ戦で未だ1勝」という状況です。

そういう状況ではあるものの、能力の高い若手選手で編成されたチームで、巧く勢いを掴むと爆発力が在って「戦い悪い相手」になってしまうかもしれません。<ヴォストーク65>としては、シーズン開幕直後にサンクトペテルブルグへ遠征して破った経過が在る相手ですが、油断ならない相手です。

↓<ヴォストーク65>の試合を観に行ってみる都度、何となく気付いて可笑しくなるのですが、出場選手紹介の後の国歌演奏で、マスコットの"ティム"がいつも選手達の列の末尾に立っています。コートサイドで「共に戦う」という意思表示なのでしょうか?
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↑<ヴォストーク65>では2選手がチームを離れるという動きが在りました。現在12選手が在籍しています。2選手が欠場したこの日は10選手が登場しました。選手紹介は背番号順です。現在、#63のアレクセイ・ゴリャホフが最後の順番です。#65の"ティム"がその後に居るのは、偶然ですが、何となく落ち着くかもしれません。

華やかな演出も加わったオープニングが在って、いよいよ試合開始です。

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第1クォータが始まって間もなくから、<ゼーニット・ファルム>がなかなか得点出来ない間に<ヴォストーク65>は堅調に得点を重ね、試合の序盤に流れを掴んだように見えました。<ゼーニット・ファルム>は一気に3人の選手を交替するようなことまでして、何とか流れを掴もうとしますが、点差はなかなか縮められません。第1クォータは30対20で<ヴォストーク65>が少し抜け出しました。

第2クォータに入って、<ゼーニット・ファルム>は「自分達の形」を巧く作ろうと、時間を掛けた攻撃を組み立てようとし、<ヴォストーク65>を揺さぶることを試みます。第2クォータ自体は21対22で<ゼーニット・ファルム>の攻撃は「好い部分」が出てはいましたが、結局<ヴォストーク65>を揺さぶり切るに至らず、点差は然程縮まらずに51対42で前半を終えることになりました。

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第3クォータも<ゼーニット・ファルム>は「自分達の形」を巧く作ろうとするかのように攻め続けますが、<ヴォストーク65>は決して引き離されないように、点差を大きく詰められないように得点を重ねます。第3クォータ自体は16対18と<ゼーニット・ファルム>は僅かに先行しているのですが、第1クォータでの点差が縮められません。67対60で<ヴォストーク65>のリードは変わりません。

第4クォータに至り、<ヴォストーク65>は勝利を確実なものにすべく、より積極的な攻撃を見せ、<ゼーニット・ファルム>は攻撃機会を減らしてしまい、点差は縮まりません。第4クォータは30対19と<ヴォストーク65>が完全に制してしまい、試合終了のブザーと同時に最後の2得点まで加えて97対79で快勝しました。

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<ゼーニット・ファルム>の3点シュートは「55.6%」の成功率で、2点シュートの成功率「53.1%」を上回ってしまうという状況でした。或いは攻撃機会を多く創り出すことが出来なかったようにも見えました。

対して<ヴォストーク65>は2点シュート「66.7%」となかなかに高い成功率を見せ、3点シュート「36.7%」の成功率でした。3点シュートは18本打った(10本成功)<ゼーニット・ファルム>に対し、<ヴォストーク65>は30本(11本成功)打っていました。

フリースローは<ヴォストーク65>の成功率80.0%に対して<ゼーニット・ファルム>は65.2%に終始してしまいました。そしてリバウンドは34対19と<ヴォストーク65>が<ゼーニット・ファルム>を凌駕しています。

<ヴォストーク65>は堅実により多くの攻撃機会を創出し、或る程度高い確率で試合序盤から得点を"貯金"していたように見えます。この辺が「若い」チームということになる<ゼーニット・ファルム>との差となったのでしょうか。

この試合を終えて、16試合終了となりましたが、<ヴォストーク65>は7連勝ということになり、13勝3敗と首位を護っています。勝敗数では、他に<サマーラ>が13勝3敗で勝率は同じです。<サマーラ>との直接対決は3月に予定されています。

サンクトペテルブルグのような地域のチーム―に限ったことでもないのですが...―は、ユジノサハリンスクへ試合にやって来るような場面では「ウラジオストクの試合と合わせて」という日程を組んでいます。<ゼーニット・ファルム>は、この試合の後にウラジオストクへ移動し、次の試合は<スパルターク・プリモーリェ>との対戦です。

実はサンクトペテルブルグからは、もう1つのチームが<スーパーリーグ>に参加しています。伝統を誇る<スパルターク>というチームです。<ゼーニット・ファルム>がユジノサハリンスクで試合中であった間に、ウラジオストクで試合に臨んだ<スパルターク>は敗れてしまいましたが、11勝5敗でリーグでは目下4位です。<スパルターク>はウラジオストクからユジノサハリンスクに入り、<ヴォストーク65>と対戦します。シーズン開幕直後のサンクトペテルブルグでの対戦では、<ヴォストーク65>が<スパルターク>に勝っています。

「今季から<スーパーリーグ>に参戦」という<ヴォストーク65>は大善戦を続けています。

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