<モビーリナヤ・カフェーイニャ>(мобильная кофейня)(2017年04月27日)

稚内市サハリン事務所はユジノサハリンスクのアムールスカヤ通に在ります。直ぐ傍でコムニスチ―チェスキー通と交差していて、交差点を渡った辺りもアムールスカヤ通という住所が続きます。

稚内市サハリン事務所はアムールスカヤ通の「62」という住所で、交差しているコムニスチ―チェスキー通を渡った辺りは、アムールスカヤ通の「61」という住所です。

このアムールスカヤ通の「お隣」で、何時も不思議な車輛を視掛けるので気になっていました。

↓こういう車輛です。銀行の支店が入っている建物の前に何時も停まっていて、後部の扉を開けた状態で、脇にパラソルまで立っています。
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↑何度か視掛けて、様子を観察していると、これは「コーヒーを売る、"移動カフェ"」ということに気付きました。"店"を営む青年が開いている後部扉の辺りで飲物を準備し、代金を払った人達がカップを手に各々歩き去って行きます。

"店"には<モビーリナヤ・カフェーイニャ>(мобильная кофейня)という名が付いています。「モビーリナヤ」(мобильная)は「移動可能」という「モバイル」から来ている形容詞です。「カフェーイニャ」(кофейня)は「珈琲店」とか「喫茶店」という意味で用いられている語です。

先客が切れた頃を見計らい、「おはようございます」と話し掛け、珈琲を求めてみました。

こちらでコーヒーを求めようとすれば、色々な種類が在って戸惑う場合が在ります。「普通のブラックコーヒー」という希望の場合は「アメリカーノ ビェス サーハラ」(американо без сахара)と言うべきでしょう。そして「大小」とサイズが在る場合も在ります。「ボリショイ」(большой)と「大」をお願いしました。

「何時も、ここでコーヒーを売っていますよね?」と青年に話し掛けてみました。何度か視掛けて興味を持ったので、今朝は一寸試してみようと、コーヒーをお願いしたと言えば、青年は「平日はここで、休日はガガーリン公園等に行ってコーヒーを売っている」と言っていました。

「毎日、何杯位のコーヒーを用意しているのですか?」と尋ねれば、「うーん...考えたことがないけれど...お天気次第で、道行く人達の気分次第だから...」ということでした。

↓稚内市サハリン事務所に持ち帰った、<モビーリナヤ・カフェーイニャ>のコーヒー(「アメリカーノ ビェス サーハラ、ボリショイ」)です。
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↑"おまけ"にチョコレート菓子が添えられました。これで160ルーブルでした。因みに、こうやって温かい飲物と一緒にチョコレート菓子を持ち歩いていて、菓子の方が少しだけ融けました。

「お天気次第で、道行く人達の気分次第...」という<モビーリナヤ・カフェーイニャ>(мобильная кофейня)ですが、他にもこの種の車輛を幾分視掛けました。

巨大なレーニン像(2017年04月26日)

ソ連時代には、ソ連を構成していた15もの共和国の隅々に至るまで、何処の街にも"レーニン像"が建立されたといいます。サハリン州でもそうした例に漏れず、方々の街に"レーニン像"が在り、今でも残っています。

ソ連時代の末期、「連邦からの離脱」を唱えて実現したバルト三国では、「ソ連支配のシンボル」であった"レーニン像"が撤去されました。そういう例の他方、サハリンでは今でも残っています。中には街の整備計画が進む中で場所が遷った例も在りますが。

↓ユジノサハリンスクのレーニン像は、「とにかく大きい!」もので、少し驚きます。
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↑高さが9mと聞きます。3階建てや4階建ての建物にも比肩する高さです。随分以前にどなたかが「"ガンダム"の半分?」と仰っていた―あのアニメに登場する"モビルスーツ"と呼んでいる人型のメカは18m位という設定―ことが在りましたが、「アニメに登場するメカ」でも引き合いに出したくなるような、現実感が乏しくなってしまう程度に巨大な像です。

午後8時前というような時間帯ですが、レーニン像の「背中」側が西寄りなので、「背後から光を受ける」ような感じでレーニンが佇んでいます。

"春"に向けて(2017年04月26日)

巨大なレーニン像が佇む広場の辺りで、何やら「白い服の一団」が動き回っていました。

「何をやっている人達なのか?」と思うと、"塗装作業"をしている人達でした。

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揃いの白い作業服の皆さんが、都市緑地的に整備された辺りのフェンス等、積雪期に塗装が傷んだような箇所に刷毛で塗装を施していました。

北海道内の様な積雪地域でも、春にこうした公共空間の設備のメンテナンスを行っている様子を視掛ける場合が在りますが、ユジノサハリンスクでも同様なようです。

前の週は雪が交って驚きましたが、漸く「北の国の遅い春」という雰囲気が濃くなって来ました。