アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: ×ばつ2m2の非自律性植物オブジェクト収容室の照明を完全に消灯し、外部からの光線が侵入しない状況下に根部全体を土に埋めた状態で収容、サーモグラフィーを用いて常時監視を行ってください。24時間毎にDクラス職員を用いて1.5Lの淡水に澱粉質を溶解したものを与えてください。
SCP-XXX-JPまたは死亡したSCP-XXX-JP-1を視認した可能性のある職員がSCP-XXX-JPの収容室に入ることは禁止されています。また、当該職員の外出は夜間のみ許可されます。
死亡したSCP-XXX-JP-1の捜索は夜間に行われなければなりません。
実験により生じたSCP-XXX-JP-1は目隠しをした職員により焼却処分してください。これ以上のSCP-XXX-JP-1の収容は不必要です。
説明: SCP-XXX-JPは外見、物質共に分類学上ヒルガオ科アサガオ種(Ipomoea nil)に分類される一本のアサガオの根、茎、葉、花です。収容初期は根は█cm、茎は█cm、葉は█枚、花は█輪でしたが、現在では花のみ██輪まで増加しています。根、茎、蔓、葉等の各部では現在まであらゆる成長、衰弱などが確認されず、花粉等も放出しません。
SCP-XXX-JPの異常性はSCP-XXX-JPに視認した時、視認した人間(以後SCP-XXX-JP-1)が再度SCP-XXX-JPの周囲半径2メートル内に侵入する、または直射日光を身体のいずれか部位に照明されることで発現します。SCP-XXX-JP-1の脊髄には約0.5センチメートルの骨成分突起が発生し、それにより背部の一部の皮膚が突き破られます。現在この異常性はSCP-XXX-JPがSCP-XXX-JP-1を判別するためのものだと考えられています。
範囲内に侵入したSCP-XXX-JP-1は、未知の方法で自身の脚部、腕を切り落とした後、頭部を残して自然に地面に埋まります。この時点でSCP-XXX-JP-1は死亡します。その後、約5時間後にSCP-XXX-JP-1は消滅し、その時点における次の午前7時に開花する程度の速度で新たな花がSCP-XXX-JPに生成されます。この異常性によって生成された花の花弁、萼、雌蕊、雄蕊は他のSCP-XXX-JPの花のものと全く同じであることが調査により判明しています。
SCP-XXX-JP-1が直射日光に照明された場合の異常性は次の通りです。
| 視認した部位 | 異常性 | 備考 |
|---|---|---|
| 根 | SCP-XXX-JP-1の脚部が長く枝分かれするように展開され、地面の材質に関係なく恒常化する。この異常性の発現に伴いSCP-XXX-JP-1の脚部の骨は消滅する。 | SCP-XXX-JP-a。 |
| 茎、蔓 | SCP-XXX-JP-1の体内での消化管の切断と再編成による2種の新規の消化管と思わしき筒状のものを生成する。この異常性の発現に伴いSCP-XXX-JP-1の心臓、腎臓が消滅する。 | SCP-XXX-JP-b。 |
| 葉 | 腕部が裂傷し、内部から原因不明の流体化した骨成分が流出し平面的に拡大後、凝固する。 | SCP-XXX-JP-c。 |
| 花 | 頭部が[編集済]し、[編集済]。 | SCP-XXX-JP-d。 |
SCP-XXX-JP-dを除くいずれの場合も異常性の発現後30分後、SCP-XXX-JP-dは発現直後にSCP-XXX-JP-1は死亡します。また、死亡したSCP-XXX-JP-1を視認した人間が日光に照明された場合もこの異常性が発現します。
SCP-XXX-JPは20██年、財団のエージェントが
██県██村で起きた村民全員の一斉失踪事件を調査中、自身が異常性に曝露したことに気付き財団に報告したことで捜索され、█人の犠牲を伴い原因として特定されたSCP-XXX-JPが木造家屋の庭に植えられた状態で発見、収容されました。死亡したエージェントはサイト81██に収容されています。
初期収容時のSCP-XXX-JPに存在した花の数は██村の村民の数より少数となり一致しませんでした。
現在まで、財団が実験以外で死亡したSCP-XXX-JP-1の発見に成功した例はありません。
担当者の柊木博士が異常性の実験中、実験に使用されたD-41954が変化したSCP-XXX-JP-1に曝露しました。
プロトコルに従い柊木博士の外出を制限することが決定され、その後、柊木博士に対するSCP-XXX-JPについてのインタビューを行いました。
インタビュー記録XXX-JP
インタビュアー:██研究員
対象: 柊木博士
<録音開始><20██/██/██>
██研究員: 始めますよ、柊木博士。まず何故SCP-XXX-JP-1を見たんですか?何かしらの脅迫観念でも引き起こされたんですか?
柊木博士: 特にそういったものは感じませんでしたね。夜中しか出歩けなくなるのは残念ですが。ただ私から見ようとしたつもりはありません。
██研究員: そうですか、どうやら心理に影響を及ぼしている訳では無いようですね。気付かないうち......もしやSCP-XXX-JP-1には身体を操ったりすることが出来るのでしょうか?
柊木博士: そうとは言い切れないし、私はそうは思いません。その明確な理由はありませんがね。[[数秒の沈黙]] ええ、他に自己申告するような変化は自分では感じられていませんよ。
██研究員: そうですか。
柊木博士: ああいや、上に頼みたいことがあった。私は多分もうSCP-XXX-JPには近付けて貰えないだろう?
██研究員: 恐らくはそうなるでしょうね。
柊木博士: 私を機動部隊
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは発生する範囲の広大さからサイトによる偽装等の収容は行われません。そのため、各エリアSCP-XXX-JPには半径3キロ毎に精神汚染耐性テスト合格者最低2人の財団職員を常駐させてください。
1ヶ月毎に全ての人員を別のエリアSCP-XXX-JPに配置換えしてください。また、職員がエリアSCP-XXX-JPの人間と不必要に親交を持つことは禁止されます。
外部からエリアSCP-XXX-JPへの進入が確認された場合、即時にエリアSCP-XXX-JPに常駐する職員に個人情報が送信されます。
SCP-XXX-JPの影響が確認された場合、確認された人間に対して職員は多大な感謝を示してください。その際の金銭等の使用は禁止されます。
エリアSCP-XXX-JPに常駐する職員は1ヶ月の間、自身がSCP-XXX-JPの影響を受けたことを装い行動するか、エリアSCP-XXX-JP内の人間がSCP-XXX-JPの影響を受けるようにしてください。その際は配布されるマニュアルSCP-XXX-JPを遵守してください。
エリアSCP-XXX-JP内の人間に対する介助、遺失物捜索等を喚起する。この時、職員自身は該当する行動を行ってはならない。
エリアSCP-XXX-JP内の人間に対して遺失物捜索、介助等を依頼する。この時、必ず職員自身が遺失物捜索や介助等を受けなければならない。
エリアSCP-XXX-JPへの進入者に対しては上記行動を積極的に行う。
エリアSCP-XXX-JP内の人間からの依頼を受けてはならない。
上記行動中、エリアSCP-XXX-JP内の人間に不審に思われる行動をしてはならない。確認された場合は常駐期間を無視し強制的に配置を変更する。
説明: SCP-XXX-JPは南アメリカ大陸の標高3000m以上に位置する都市部(エリアSCP-XXX-JP)で発生する異常現象です。
SCP-XXX-JPはエリアSCP-XXX-JPが他の地域と比較して年間の人口に対する犯罪件数が異常に少なく、他の地域が██████████████件であるのに対してエリアSCP-XXX-JPでは█件であり、また殺人等の凶悪犯罪が皆無である現象です。
SCP-XXX-JPはエリアSCP-XXX-JP内に存在する人間に強力な正義感と親切心を与え、SCP-XXX-JPの影響を受けた人間はその後人道的行為を積極的に行うようになり、それによる賞賛を受けることを喜びとするようになります。
現在SCP-XXX-JPによる実害は発生していないため、更なる特別収容プロトコルの改定は現在行われていません。
追記1: 特別収容プロトコル並びに説明は改定されました。[20██/██/██]
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは発生する範囲の広大さからサイトによる偽装、また職員による収容は行われません。現在エリアSCP-XXX-JPには████████人の職員が常駐しています。
全サイト内の監視カメラに心理センサーの取り付けと全職員に1週間毎の心理カウンセリングを義務付けます。
説明: SCP-XXX-JPは南アメリカ大陸における標高3000m以下に位置する都市部(エリアSCP-XXX-JP)で発生する異常現象です。
SCP-XXX-JPはエリアSCP-XXX-JPが他の地域と比較して犯罪件数が非常に多く、該当しない地域での件数が█件であるのに対してエリアSCP-XXX-JPでは██████████████件であり、殺人等の凶悪犯罪が多発している現象です。
SCP-XXX-JPはエリアSCP-XXX-JP内の人間に多岐にわたる影響を与えます。現在████████種類がSCP-XXX-JPの影響であると考えられています。
追記2: 特別収容プロトコル並びに説明は改定されました。[20██/██/██]
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは発生する範囲の広大さからサイトによる偽装、また職員による収容は行われません。現在エリアSCP-XXX-JPには███████████人の職員が常駐しています。
全サイト内の監視カメラに心理センサーの取り付けと全職員に1週間毎の心理カウンセリングを義務付けます。現在SCP-XXX-JPへの完全な対抗策は発見されていません。SCP-XXX-JPの無力化は可能ではありません。
説明: SCP-XXX-JPは標高3000m以下に位置する都市部(エリアSCP-XXX-JP)で発生する異常現象です。
SCP-XXX-JPはエリアSCP-XXX-JPが他の地域と比較して犯罪件数が非常に多く、該当しない地域での件数が█件であるのに対してエリアSCP-XXX-JPでは████████████████件であり、殺人等の凶悪犯罪が多発している現象です。現在までに財団職員の██%が殺人により逮捕または殺害されています。
SCP-XXX-JPはエリアSCP-XXX-JP内の人間に多岐にわたり、殺人衝動や破壊衝動などの影響を与えます。現在████████種類のSCP-XXX-JPの影響が存在すると考えられています。
記録開始
今思えば、財団は根本的に間違えていた。
いくら死刑囚や自殺志願者とはいえ、死ぬことが確定している場所にそれらを送り込むことが、人道的だと言えるなら言ってもらいたい。
勿論、世界の為にはそれで良かったのだろう。ただ、コイツを除いては。
多数のためという免罪符もどきを握りしめていた我々にとって、これはプロテスタントの独立なんぞよりももっと深刻だ。
おっと、蚊だ......[叩打音]うざったい
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-aはサイト-81██の非自律性オブジェクト収容ロッカーに収容してください。この際、SCP-XXX-JP-aは起動された状態を維持してください。また、指定されたカセットテープ以外の物品をSCP-XXX-JP-aに挿入することは禁止されます。
SCP-XXX-JP-bはサイト-81██の防音性人型オブジェクト収容房に収容してください。SCP-XXX-JPを用いた他のSCPの調査記録の再生にはセキュリティクリアランス3以上の職員の許可が必要です。
説明: SCP-XXX-JP-aは19██年、日本製の小型ラジオです。前面にはカセットテープの挿入口、スピーカー、その他巻き戻し、録音等のラジオに普通存在するボタンが配置されています。後面には「to the bottom of image」と記述されています。
SCP-XXX-JP-aの異常性として、SCP-XXX-JP-aを起動すると、周囲5m以内にSCP-XXX-JP-bが出現し、この際SCP-XXX-JP-aの周囲5mにおいて200dB以上の騒音が発生します。この騒音の波をオシロスコープで観測したところ、周囲2m内では一定であり、範囲外では全く観測されませんでした。現在までにSCP-XXX-JP-aでの音楽の再生は成功していません。SCP-XXX-JP-aの操作は人体の接触以外では行えません。
SCP-XXX-JP-bは、外観上18歳程度の女性に見える人型実体です。SCP-XXX-JP-bの内蔵は脳、肺、気管を除き存在せず、血管と心臓の代わりに電子コードのようなものが全身に存在します。そのため、SCP-XXX-JP-bは呼吸を除きあらゆる代謝を行わず、飲食を必要としません。また、SCP-XXX-JP-bの声帯は完全に破壊されています。
SCP-XXX-JP-aにカセットテープを挿入した場合、SCP-XXX-JP-bがカセットテープに収録されている楽曲を独唱し、当該カセットテープが録音された時の状況を鮮明に想起します。カセットテープ挿入中にSCP-XXX-JP-bに独唱を禁止した場合、SCP-XXX-JP-bの呼吸数が異常に上昇し意識を喪失しました。声帯が破壊されているにも関わらず発声が可能である理由は不明です。
インタビュー記録SCP-XXX-JP-1
対象: SCP-XXX-JP-bインタビュアー: 柏博士
付記: SCP-XXX-JP-bの身体的な特徴のため、このインタビューのSCP-XXX-JP-bの発言は全て筆談で行われた。
以下筆談記録[20██/██/██]
柏博士: 初めまして、SCP-XXX-JP-b。
SCP-XXX-JP-b: それが私の名前なんでしたっけ?
柏博士: 少なくとも、ここでは君はそう呼ばれるだろう。何か不満かな。
SCP-XXX-JP-b: いえ、初めて聞いた時も思ったんですけど、長いなあって。
柏博士: 違いない。それではあのラジオについて、君が知っていることを教えてくれ。
SCP-XXX-JP-b: あのラジオは家の倉庫で眠っていたもので、倉庫の断捨離をしていた時に見つけたんです。物珍しさでちょっと弄っていて、次に気付いたら、あなたの服と同じマークを付けた人がいました。そこからはあなたたちの知る限りです。
柏博士: そうか、どうやら突然出現するわけではないようだ。他には。
SCP-XXX-JP-b: あとは......声が出なくなったことでしょうか。歌ってる時の声は私のではないですし、
柏博士:
SCP-XXX-JP-b: 分かりました。
<記録終了>備考: オブジェクト自身がこれでは、何も分かることは無い。
実験記録XXX-1[20██/██/██]]
対象: D-41469
実施方法: SCP-XXX-JP-aに存在する全てのボタンを1度づつ押す。
結果: 起動直後、オシロスコープの計測結果と共にD-41469が耳の違和感を報告。「録音」ボタンを押した5秒後、D-41469が消失し、その後帰還せず。
備考: 「録音」ボタンには発声者を消失させる能力があるようだ。SCP-XXX-JP-bが発生する原因は不明。起動時の異常性によりSCP-XXX-JP-aは常時起動される。
日時:20██/██/██ ██博士によりSCP-XXX-JP-aにD-████によるSCP-███-JPの調査記録が挿入されました。実験中、SCP-XXX-JP-bは泣き叫び、室内を逃げ回りながら独唱しました。以下はSCP-XXX-JP-bが落ち着いた後に行われたインタビュー記録です。
インタビュー記録SCP-XXX-JP-2
対象: SCP-XXX-JP-bインタビュアー: 柏博士
<以下筆談記録>[20██/██/██]
柏博士: SCP-XXX-JP-b、調子は。
SCP-XXX-JP-b: [沈黙]
柏博士: ......質問に移る。あの調査記録にはD-████の死亡時の記録が残っていた。だが、あれが音声を聴いただけで恐怖を感じる記録とは、私にはどうしても思えないのだが。
SCP-XXX-JP-b: [数秒の沈黙]私、人が死ぬとこなんて初めてだったんで......
柏博士: 実験関係者で死者が出たことはないが、一体どういうことか。
SCP-XXX-JP-b: あれが歌なのか分からないけど、歌い始めたら急に変な暗い場所が見えた。何か大きい奴にオレンジ色の服の人が胸を刺されて、私もそれに追いかけられていました。
柏博士: 調査記録の現場が見えていたのか?
SCP-XXX-JP-b: そうなんでしょうか。前のカセットテープの時は、4人の男の人がライブしてるのが見えましたけど......
柏博士: 前の実験記録は......[楽曲名]か。確かにライブバージョンだ......何故こんな異常性を持っていることを我々に言わなかったんだ?
SCP-XXX-JP-b: 言ったって何もないじゃないですか。ここに来てから分かったことなんて、何もない、ただの1つも。
柏博士: そんなことはない、実際に......
SCP-XXX-JP-b: じゃあなんで私はこんな場所にいるんですか?なんで私は歌うことしか出来ないんですか?私の声はどこに行ったんですか?
柏博士: [沈黙]
SCP-XXX-JP-b: [手を振る]
柏博士: [沈黙]
SCP-XXX-JP-b: どうしたんですか?
柏博士: ......君は先程のことを話さなければ良かったかもしれない。
SCP-XXX-JP-b: どういうことですか?
柏博士: 君に教える理由はない。
<記録終了>
インタビュー記録SCP-XXX-JP-2を受けて、SCP-XXX-JPの他のオブジェクトの調査記録に対する活用が推奨されました。現在までに███件が申請され、全て承認されました。
柏博士の倫理委員会に対するSCP-XXX-JPの過剰な使用とSCP-XXX-JP-bの衰弱と人間不信による実験の停止の申告は却下されました。
対象: [人間、団体、SCPオブジェクトなど]
インタビュアー: [インタビュアーの名前。必要に応じて█で隠しても良い]
付記: [インタビューに関して注意しておく点があれば]
<録音開始, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
柏博士:
SCP-XXX-JP-b: []
[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]
**<録音終了>
補遺: SCP-XXX-JPを用いた実験中、SCP-XXX-JP-bの声に機械音が混同していることが確認されました。柏博士の実験の一時的な停止の申請は却下されました。
対象: [人間、団体、SCPオブジェクトなど]
インタビュアー: [インタビュアーの名前。必要に応じて█で隠しても良い]
付記: [インタビューに関して注意しておく点があれば]
<録音開始, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
柏博士:
SCP-XXX-JP-b: []
[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]
**<録音終了>