アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:SCP-XXX-JP鉱山-1周辺10km圏内をサイト-81XXとし、カバーストーリー[鉱毒の流出]を適用して一般人が立ち入らないよう監視してください。
また、サイト-81XXで財団職員以外の生物が確認された場合直ちに処分してください。
SCP-XXX-JP鉱山で採掘されたSCP-XXX-JPは精錬され1kgインゴットに加工します。SCP-XXX-JPインゴットはサイト-81XX特設倉庫内に保管してください。
SCP-XXX-JP鉱山によって形成される高ヒューム値エリアは、採掘によってその範囲が減衰しないようにSCP-XXX-JP製の杭を打ち込みます。
実験、その他の用途でSCP-XXX-JPインゴットを使用、加工する場合は仏桐担当研究員の許可を得てください。
サイト-81サイト-81██に存在する井戸は現在使用できません。井戸水、その他地下水を飲用した場合直ちにメディカルチェックを受け仏桐担当研究員の指示に従ってください。
新たにSCP-XXX-JP鉱山が発見された場合サイト-81XXと同様の手順で収容してください。
説明:SCP-XXX-JPは科学的には鉄と何ら変わりない金属です。
千葉県N市に存在する鉄鉱山(以下SCP-XXX-JP鉱山-1と表記)から産出されます。その他SCP-XXX-JP鉱山-1以外の鉱山の存在は調査中です。
SCP-XXX-JP鉱山-1における現在の埋蔵量は███tと推定されています。
SCP-XXX-JPの異常性はそれが設置された周辺の空間のヒューム値を上昇させることです。
如何にヒューム値の低い空間に設置しても最終的に5〜6の間の数値で空間のヒューム値を安定させます。有効範囲はSCP-XXX-JPインゴット一つで半径10mほどに及びます。
また、生体内に取り込まれた場合やはりその生体内のヒューム値を4〜5程度に上昇させ現実改変能力を与える作用を有します。
SCP-XXX-JP鉱山-1はSCP-███-JPの追跡中にヒューム値が異様に高いエリアを発見したことがきっかけで財団に注目されました。
実験記録SCP-XXX-JP-1
実施方法:実験室内にSCP-XXX-JPインゴット一つを設置する。
結果:実験室内のヒューム値が上昇、効果範囲が室外にも及んだため効果範囲の測定はできなかった。
実験記録SCP-XXX-JP-2
実施方法:多目的ホール中央にSCP-XXX-JPインゴット一つを設置する。
結果:多目的ホール内のヒューム値が上昇、効果範囲はおよそ半径10mと測定された。
実験記録SCP-XXX-JP-3
実施方法:SCP-XXX-JPを加工した金属箔を財団に対する十分な忠誠を持ったエージェント████の体内に埋没させる。
結果:エージェント████のヒューム値が上昇、現実改変能力者と認定された。
実験記録SCP-XXX-JP-4
実施方法:エージェント████にSCP-XXX-JPによって高ヒューム値を維持した標準人型オブジェクト収容室で能力を行使させる。
結果:エージェント████は能力を発揮できなかった。
補足:この際周囲のヒューム水準/エージェント████のヒューム水準は6.0/4.2という値を示した。
事件記録SCP-XXX-JP-5:SCP-XXX-JP鉱山-1周辺の地下水がSCP-XXX-JPによって汚染されていることが判明しました。
この地下水はN市で飲用水として井戸から汲み上げられており、結果住民のほぼ全てがSCP-XXX-JPの異常性によって無自覚ながら現実改変能力者となっておりました。
さらに調査の結果土壌内からもSCP-XXX-JPを検出、周辺生態系全体に汚染があると判断し10km圏内を一時封鎖し内部の生命を完全に死滅させカバーストーリー[鉱毒の流出]を適用しました。
サイト-81XXはこの跡地の管理、SCP-XXX-JP鉱山-1の運用のために建設されました。
補遺:████博士による地質調査結果
結論から言えばSCP-XXX-JP鉱山-1は人工物である可能性が極めて高いと言えます。
無論作ったのが『人』でない可能性もあるのですがそこは些細なことです。
この『鉱脈』は鉱山の頂から垂直に水脈を貫きつつ地下████mにまで達する巨大な倶利伽羅剣の形状を取っています。
ヒューム値を上昇させるオブジェクトをこのように配置する意図としては何か現実改変的オブジェクトをこの地に縫い留め、封印するというものが考えられます。
採掘による高ヒューム値エリアの減衰はこの封印された何がしかを解き放ってしまいかねないものと考え、直ちに対策を講じるべきです。
この調査結果を受けてSCP-XXX-JP製の杭を用いた高ヒューム値エリアの維持を収容プロトコルに追加しました。
現在、現実改変的オブジェクトが潜んでいる可能性を考慮し水脈内の探査が計画されています実行されました。
探査記録SCP-XXX-JP-6 20XX/3/25
目的:地下水脈構造把握。
方法:地下水脈まで立坑を掘り無人水中探査機をドローンで降下させ着水後単独で稼働させる。
[7:00]記録開始。[7:30]降下完了、水面に無人機が触れるのをドローンが感知し切り離しが行なわれる。
[7:50]水面を漂いながら天井を映す、SCP-XXX-JPの酸化物と思われる赤い物質で覆われている。
高さは凡そ2m程、長年井戸から汲み上げられているため本来より水位は下がっていると思われる。[8:00]潜航開始。
[8:30]水脈中央付近でSCP-XXX-JP鉱山-1の一部と思われる構造物がカメラに映る。
地質調査の結果と照らし合わせると刀身の一部と思われるが、刃部は水による浸食が進み剣としての機能は失われているように見える。
更に潜航。[9:00]水脈底部に到着。
『刀身』は水底に突き刺さっているのが確認できる。[9:30]『刀身』周辺を探査するも不明なオブジェクトは発見されなかった。
無人機を水脈の外縁部に向けて航行させる。[11:00]外縁部に到着。壁面を伝うように探査を続行。
[20:00]外縁部のおおよそのマッピングが完了。アンカーで無人機を壁面に固定し記録終了。
仏桐担当研究官による所見:剣が何も縫い止めていなかったのが気にかかる、水脈より上層か下層の地中にでも居るのか。
或いは既に封が解けてしまったのか?
マッピングされた外縁部のデータは大まかに首のない人体の輪郭に似ている形状でした。
また、『鉱脈』が貫いているのはおおよそ心臓に近い位置であることも判明しました。
探査記録SCP-XXX-JP-7 20XX/3/28
目的:地下水脈のより詳細な構造把握。
方法:一度無人機を立坑まで戻しソナーユニットを装着、水脈底部の深度や天井の高さなどのデータを計測する。
[7:00]記録開始。[10:00]無人機が立坑直下に到着。命綱を付けたD-3214がソナーユニット組み付けのため縦穴を降下する。
D-3214: [この穴ってこの調査のために開けた最近のだよな、壁がすごくぬめってるんだけど。]
D-3214が無人機を持ち上げ縦穴の壁面を映す。[10:20]ソナーユニットの組み付けが完了。D-3214は問題なく回収される。
D-3214: [ちょっと待て、さっきより高い位置までぬめりが来てないか?][3/30 10:00]内部構造のマッピング完了。無人機はバッテリー切れにより回収できなかった。記録終了。
仏桐担当研究官による所見:D-3214の証言が気にかかる。
水が壁を伝って登ってきているのか?
マッピングされたデータはやはり水脈が巨大な人体、首のない成年男性の物を模した形状であると判明しました。
まて、じゃぁ首はどこにあるんだ? —仏桐担当研究官
映像記録SCP-XXX-JP-7 20XX/4/1
目的:20XX/3/28の調査におけるD-3214の証言の裏付け。
方法:立坑壁面に定点カメラを設置。
[7:20]記録開始。[20:00]記録終了。
仏桐担当研究官による所見:証言通りに壁面を重力に逆らって水が伝っていた。
その痕跡が時折無数の手にも見える、封印されたオブジェクトの本体は地下水で決まりだろう。
一連の調査結果を受けて立坑をSCP-XXX-JP製の柱で塞ぎ水脈(以下SCP-XXX-JP-2)の脱出口をふさぐこととしました。
またSCP-XXX-JP-2の両肘、両膝に相当すると思われる部位にもSCP-XXX-JP製の杭が打ち込まれています。
サイト-81XX内の井戸はすべてSCP-XXX-JP製鉄板で蓋がされました。
SCP-XXX-JP-2の異常性は調査しないのか? ████研究員
眠っている現実改変者を叩き起こしてやる義理はない。 —仏桐担当研究官
現在SCP-XXX-JP-2の首に相当するオブジェクトを捜索です。
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの記述された媒体は施錠された不透明のケースに保管され低脅威物ロッカーに収容します。担当職員は各種情報メディア等にSCP-XXX-JPが拡散していないことを確認し、発見されたSCP-XXX-JPは直ちに削除してください。
SCP-XXX-JP-1、及びSCP-XXX-JP-2、SCP-XXX-JP-3、SCP-XXX-JP-4は実験に必要な分を残し標準的バイオハザード手順に従って廃棄してください。
SCP-XXX-JP-1を摂食した人物については異常が消えるまで収容しAクラス記憶処理の後にカバーストーリー「疫病の疑いによる隔離入院」を適応の上で開放してください。
説明: SCP-XXX-JPはその手順の一部に魔術的な要素を含む料理レシピです。メインとなる食材は米、食用蛙、鶏卵、[編集済]の血液、[編集済]の精液、その他いくつかの異常な原料です。
レシピに従って生成された料理をSCP-XXX-JP-1とします、この料理を食した対象(以下被験者と表記)は概ねSCP-XXX-JP-1を美味であると評します。
SCP-XXX-JP-1の接触後1時間経過すると被験者は大腸と直腸の中間にメスの鳥の生殖器に似た追加器官を形成し鶏卵に似た物体(SCP-XXX-JP-2)を10〜20個ほど断続的に排泄します。
SCP-XXX-JP-2は解析の結果ヒトゲノムに似た遺伝子構造を持った有精卵であると判明しています。この遺伝子は被験者の遺伝子配列と██.█%の一致を見せますが残り█.█%の遺伝子にSCP-XXX-JP-1の材料となった[編集済]の遺伝子を含みます。
更に1時間経過すると被験者の性別に関わらず乳腺の発達と肥大、変質が起こりクリーム状の物質(SCP-XXX-JP-3)を3Lほど分泌します。更に10分の経過によりでんぷん構成されたミミズ状生物(SCP-XXX-JP-4)の塊約100gを1〜3時間の間断続的に嘔吐します。SCP-XXX-JP-4の出現メカニズムは不明です。
被験者に発生するこれらの追加器官、乳腺の異常はその後一月ほどかけて緩やかに消失します。
SCP-XXX-JP-2をふ化させる実験は継続中です。
SCP-XXX-JPはイチゴ味のミンミンゼミの試食会を開催していた集団から該当のセミを回収しようとした際、参加者の一人が突如口からミミズを吐き出したため財団の収容下に入りました。
インタビュー記録SCP-XXX-JP-1 20██/█/█
対象: ████氏、イチゴ味のミンミンゼミの試食会でSCP-XXX-JP-4を吐き出した人物
インタビュアー: 仏桐研究員
付記: ████氏の嘔吐が断続している最中の録音、嘔吐音は編集して削除した。
<録音開始>
████氏: いや、お見苦しいところをお見せしました。
仏桐研究員: いえ、お構いなく。見たところやたらと、その、生きのいいミミズを吐いているようですが喉に詰まったりは?
████氏: 平気ですね。さっき食べたリゾットの[編集済]が潤滑油みたいになって......
仏桐研究員: あー、その[編集済]や精液なんかを使用したレシピに抵抗は?
████氏: ありませんよ、これで悪食を自称してますので。
仏桐研究員: ではほかにレシピの存在を知っている人物はいますか?
████氏: 会のメンバーなら大概知っているのでは?
<録音終了>
補遺1: ████氏の自宅からSCP-XXX-JP-2とSCP-XXX-JP-3、SCP-XXX-JP-4を使用したレシピが発見されました。
補遺2: 『素晴らしき悪食の会』の情報を継続的に得るため仏桐研究員以下█名の職員を該当団体に入会させる提案がなされ受理されました。
かわいそうだがこれも仕事だ、早く入会特典の焼肉味のナメクジのレポートをまとめなさい。──████博士
カルキスト式クローンレシピ TAMAGOリゾットの蛙詰めレシピ
やぁ!『素晴らしき悪食の会』会員諸君!今回会長たる私、『月海原 保津』が君たちに紹介するレシピはTAMAGOリゾットの蛙詰めレシピだ!
一人前の材料を紹介しよう!蛙・・・・・・・・・・・・でかくて生きのいいものを1匹
米・・・・・・・・・・・・100g
卵・・・・・・・・・・・・1個
[編集済]の血液・・・・・・1L
[編集済]の精液・・・・・・1L
[編集済]・・・・・・・・・適量
ケシの実・・・・・・・・・お好みの分量
[編集済]の合成ハーブ・・・ありったけ
塩・・・・・・・・・・・・適量
コショウ・・・・・・・・・適量
ショウガ・・・・・・・・・適量
バター・・・・・・・・・・適量まず生きたままの蛙をハーブといっしょに塩水に付け込んでおきます、逃げないように容器にはしっかり蓋をして!
蓋には必ず[編集済]のシンボルを書き込んでね!蛙を漬け込んでる間にリゾットの用意だ!
米に[編集済]の血液1Lと[編集済]の精液1L、ショウガのしぼり汁を入れて[編集済]の棚に寝かせて置こう!
おいしくなるように[編集済]のお祈りを忘れないでね![編集済]
[編集済]お米がふやけたらなべに移して、ケシの実を加えてとろみが出るまで煮るんだ!
煮えたなら粗熱を取る間に蛙を捌こう!死なせないように慎重に皮を剥いて!
尻から内臓を一気に引き抜くんだ![編集済]の叫びを忘れるな、叫びだ囁きじゃない。できたらリゾットを卵と混ぜて蛙の腹に詰めろ!
バターを表面に塗ったら黒曜石の炉でこんがり焼き上げるんだ!おいしく食べたらこんがり焼けたら完成だ!
レシピにはサーキシズムで用いられている儀式との類似性が指摘されています。
なお儀式に際して用いられるシンボルや祝詞が『肉の神』やその眷属ではなく『食物の神』にあてたものであることは留意すべきです。