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確保直前のSCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8119に収容されています。SCP-XXX-JPは、縦横がそれぞれ最低20m以上の床を持つ部屋の中心部に設置します。Cクラス以上の職員の許可がない限り、部屋から10m以内には体重8g以上の動物界に属する生物を近付けないでください。清掃の為部屋の中心部から半径8.8m以内に侵入する必要がある場合は、必ず部屋の外部に設置されたコンソールを操作し、部屋の天井に位置するクレーンでSCP-XXX-JPを押さえつけ、8分8秒以内に離脱、退出してください。侵入する職員は最低1人が専用の小型ブザーを携帯し、部屋を出るまで鳴らし続けてください。SCP-XXX-JPが部屋の中心部から移動した場合、クレーンで押さえつけた状態を保ったまま、部屋の中心部に戻してください。クレーンのメンテナンスが必要な場合、部屋の北側の窓から備え付けの炭素繊維強化プラスチック製のポールを室内に差し入れ、SCP-XXX-JPを押さえつけてください。

説明: SCP-XXX-JPは一枚の葉です。このオブジェクトは無風の状態でも風にあおられるように動く場合がありますが、風が吹いてもその場から移動することはありません。また劣化・腐敗せず、生物としてのいかなる生命活動も観測されていません。

SCP-XXX-JPは普段非活性状態にありますが、自身を中心とした半径8.8m以内の区域(以下、攻勢領域)に、体重8g以上の動物界に属する生物(以下、対象)が侵入すると活性化します。活性化と同時に、SCP-XXX-JPは対象に素早く突進、対象の急所のみを切断して破壊、殺害します。破壊される部位は、頸部、心臓、性器などが確認されています。攻撃行動は、対象との間に存在する地面を除く全ての障害を透過して行われます。

攻撃行動開始時に、周囲に88db以上の音を出す音源が存在する場合、攻撃が失敗する可能性が急激に上昇します。攻撃行動後、SCP-XXX-JPは非活性化し、1分4秒の間次の攻撃行動を行いません。

攻勢領域に侵入する対象が複数存在する場合、

x=0.8*(n-1) (nは対象の数)

上記の式に従い、対象を選択、活性化して攻撃するまでにx秒の時間(以下、選択時間)が発生します。また何らかの要因で上から押さえつけられた場合、拘束から解放されるか、8分8秒が経過するまで攻撃行動を行わないことが報告されています。拘束開始から8分8秒が経過した場合、SCP-XXX-JPは瞬間的に、押さえつけられていた要因となるものからおよそ1mの位置に移動し、拘束から自力で脱出します。

職員の攻勢領域内への侵入は、選択時間が10秒以上となり、事前の準備によって回避が可能になる13人以上で行うことが推奨されています。現状、攻勢領域からの選択時間内での離脱が同時でない場合でも、他の対象より離脱が遅れた対象への攻撃は確認されていません。

はっぱろくじゅうし

-2014/██/██ SCP-XXX-JPの静止状態での動きを和文モールス符号に変換したもの

補遺: このオブジェクトは基本的には単純な行動パターンしか持たないものの、対象の殺害に対して強い執着を見せます。
実験記録9616-08 - 日付2015/██/██

対象: SCP-XXX-JP

実施方法: SCP-XXX-JPの攻勢領域に[検閲済み]後、[データ削除]を侵入させる。

結果: 侵入した[データ削除]にSCP-XXX-JPは即座に攻撃し、[データ削除]の██を破壊しましたが、[データ削除]が傷を再生したため、殺害に失敗。これ以降の攻撃間隔は指数関数的に減少していきましたが、失敗のトリガーを理解したらしき[データ削除]が大声を出すことで攻撃行動は立て続けに失敗させられています。実験は開始から██が経過した時点で中止されました。
この実験中のSCP-XXX-JPの静止状態での動きを和文モールス符号に変換すると、次のようになりました。

いかしてはかえさぬぞこはっぱめ

分析: このオブジェクトは潜在的に、対象の生存を許さない可能性があります。無生物収容サイトへの移送を要請します。[データ削除]は[検閲済み]。

攻撃行動の活発化とそれに伴う収容違反の危険性を抑制する為、一定以上の再生能力を持つ生物を攻勢領域内に侵入させることは禁止されています。

プロトコル"8n"の認証完了。情報を開示します。

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観測されたSCP-XXX-JP-2内のSCP-XXX-JP-1

前述した実験記録9616-08において、64回目の攻撃行動に失敗したSCP-XXX-JPは、その場でSCP-XXX-JP-1へと形態変化しました。

SCP-XXX-JP-1は広大な森林で、その全容は現在も把握されていません。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP時の攻勢領域内に異空間(以下、SCP-XXX-JP-2)を形成し、その内側に存在します。SCP-XXX-JP-2は周囲の空間を侵食して拡大、接触した対象を強制的にSCP-XXX-JP-1の内部へ移動させます。対象の移動後、森林にある全ての木に生えた葉は、森林内の対象に向けSCP-XXX-JP同様の攻撃行動を開始します。なお、それぞれの葉は攻撃行動後も非活性化せず、選択時間を発生させずに連続的な攻撃行動が可能な模様です。

実験開始時に攻勢領域に設置した[検閲済み]によって、実験記録9616-08は観測されました。[データ削除]は1時間4分にわたり、SCP-XXX-JP-1による全方位からの攻撃を受けながらも生存。オブジェクトの本体と考えられる、SCP-XXX-JPに酷似した一枚の枯葉を探し当て、これを踏みつけました。同時にSCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP-2と共に瞬時に消滅し、SCP-XXX-JPと[データ削除]が残りました。実験中、拡大するSCP-XXX-JP-2に巻き込まれた、██博士以下16名の研究員、同サイト内に収容されていた██、██、██、██、██は、[検閲済み]の記録によると、攻撃行動を受け殺害されたようです。実験中止後、SCP-XXX-JP及び[データ削除]は互いに隔離されました。

以上の結果から、SCP-XXX-JPが対象の殺害に連続して失敗することは極めて危険であり、このオブジェクトには攻撃行動に移らせないか、攻撃行動に移った場合可能な限り少ない回数で成功させることが必要です。

本実験はSCP-XXX-JPの、「対象の弱点を的確に探り当て破壊・殺害する」性質をテストするためのものであり、また実験開始までこのオブジェクトは「生命活動を示さない生物オブジェクト」と見做されていたが故に、生物サイト-8102に収容されていました。しかし本実験で、SCP-XXX-JPが持つ対象の殺害への異常な執着とその危険性が露見し、報告後の再審査によってオブジェクトクラスがKeterへと再分類、「生体由来非生物オブジェクト」と再定義された上で、サイト-8119へと移送されました。

現在プロトコル"8n"発動下にあり、このオブジェクトを'刺激'する可能性のある、一定以上の再生能力を持つ生物を攻勢領域内に侵入させることは禁止されています。

Footnotes
. 攻撃に失敗した全ての事例で、SCP-XXX-JPは対象の直前で失速している。これまでの攻勢領域侵入実験では、音波による妨害を受けた時の失敗確率はおよそ90%。
. 実験に立ち会った研究員のうち唯一の生き残りである██は、この形態を『殺戮の森』と形容していた。
. 実験記録9616-08以降、攻勢領域侵入実験は行われていない。
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