Tokiyomi
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは収容サイト-8195に設置されている天候・調温機能付生物収容ユニット内で、厚さ30c×ばつ30m水槽6基(常用5基、補用1基)で保管されています。収容ユニット内は常に室温26°C、湿度40%に保たれており、日照機能である三色式(白・赤・青)LEDユニットは6時の日の出と18時の日の入を毎日正確に履行しなければいけません。また、淡水水槽は通常の金魚飼育と同じように管理するようにし、不明な点は環博士に必ず確認してください。淡水水槽に青苔やSCP-XXXX-JPの排泄物が溜まっている場合は、SCP-XXXX-JPを補用水槽へ一時移送し、Cクラス以上の職員の監督の元、Dクラス職員でスポンジを使って清掃してください。清掃終了後、関わった職員は衣類・スポンジを破棄し、殺菌・洗浄・乾燥の工程を経てから新しい衣服を受け取り、作業を終了することとします。排泄物・フィルター・使用済みの衣類は超高温焼却炉で完全滅却することとし、灰が残った場合はガラスによって固化させ、財団所有の最終処分場へ輸送してください。
SCP-XXXX-JP-1は冷蔵機能付収容ユニットにて、ガラス製真空容器に一袋ずつ分けられて保管されています。これらを移送する際は劣化を防ぐため、真空容器に入れたまま冷蔵車にて輸送することとします。

説明: SCP-XXXX-JPは「現在」体長約3m、体重200kgにもなる真紅の和金5匹です。発見当初は飼料であるSCP-XXXX-JP-1がSCP-XXXX-JPであると思われていました。成分を解析した結果、金魚の肉が使用されていることが判明し、回収部隊う-8(魚取網)と環博士が当該の和金を回収。その際にこの和金こそがSCP-XXXX-JPであることが判明しました。当該のオブジェクトは一般的な金魚と同程度の知性のみしか持たず、日中は活発に活動しますが、日没後はその活動が低下します。
回収されたSCP-XXXX-JPは「飼料用金魚」として██県███村の養魚場で養殖されていたもので、養魚場の経営者██ ██が白衣の男から「成長を促進し、色揚げの効果もある特別性飼料がある」とSCP-XXXX-JP-1を貰い、それと同時に「育った金魚を見る時は、必ずこのバイザーを付けるように。」と警告されていたと話していました。
(20██/██/██ 現在、養魚場の経営者██ ██は行方不明。)

SCP-XXXX-JPは飼料用金魚として育てられていたため、その真紅の魚体を「直接」見た者は「私も美しい存在になりたい。食べたい。」と思うようになり、SCP-XXXX-JPは食べられようと見た者を誘惑します。

SCP-XXXX-JPの回収時の経験及び実験で得られた結果より、特異な点は以下の通りです。

・その真紅の身体を動かし、誘惑された対象は「美しくなるために捕食したい」という非常に強い衝動に駆られます。
誘惑されていない者によって無力化されるまで、SCP-XXXX-JPを捕食しようとします。
青の遮光バイザーを使用することで、この行動を無効化することが出来ます。

・捕食した者を肥大化、肌を真紅に、目を[削除済]に変化させ、新しいSCP-XXXX-JPとします。

・もしも周りに自身以外の弱い存在が居ると、それらに襲いかかり自らの糧とします。
糧となった対象は新しいSCP-XXXX-JPの身体許容量を明らかに超えていたとしても全て食べられてしまいます。
糧となった対象がSCP-XXXX-JPでなかった場合は、通常の食事と変わらないエネルギー源となります。
SCP-XXXX-JPとなった対象を許容量以上摂食した場合は[削除済]となってしまいます。

・詳細な実施方法、結果を知りたい場合は、後述の実験結果へとアクセスしてください。

SCP-XXXX-JPへの実験は個体数減少のため如何なる理由があったとしても許可されませんが、飼料であるSCP-XXXX-JP-1の実験ついては不測の事態を避けるために環博士の承認及び立ち会い、博士配下の高強度対応機動部隊り-34(龍眼)を配置して行うよう要請しています。

当該サイト内全ての職員はSCP-XXXX-JPと接触する際は必ずケプラー製フリッツヘルメットと青色の遮光バイザー、レベル3ボディアーマーを使用してください。もし、装備を使用しないで対象と接触してしまった人物は、直ちにテーザー銃・電磁警棒等の使用により無力化し、Aクラス記憶処理をして配置転換することとします。

「オブジェクト記録1」: 環博士が蘭鋳品評会の噂で「当歳魚でとんでもない蘭鋳が出品された」という情報を入手。エージェント██に事の真偽を確かめて貰うため、当該の生産者の元へ派遣。確認後、エージェントの様子が異常だったため、インタビューを行う。

対象: [エージェント██]

インタビュアー: [環博士]
護衛:[荒事担当エージェント綾]

付記: [対象は精神が不安定であり、危険性があるため護衛を付けている]

<録音開始>

環博士: ええっと、エージェント██。調査お疲れ様。少し、インタビューをしてもいいかな?

エージェント██: あれは美しい......。

環博士: エージェント██。 ちゃんと、話を聞いてもらえるかな?

エージェント██: あれは非常に美しい!!あれを食べれば、私も!!

環博士: あれを食べると、美しくなれる?エージェント██。もう少し詳しく......

(椅子や机が激しく倒れる音)

エージェント██: 誰があれを渡すものか!!あれは私がより美しい存在になるために必要なんだ!!誰が......っ!!

環博士: 綾さん。これ以上は不要です。拘束を。

エージェント綾: はい。お任せください。

<録音終了>

終了報告書: [インタビュー後、エージェント██をAクラス記憶処理後配置転換。エージェント綾に対し当該生産者の確保を指示]

補遺「餌に関して」: SCP-XXXX-JP-1はペレット状または粒状、フレーク状の沈下性・浮上性の飼料です。この飼料の構成物質・構成成分は一般的な飼料と変わりありません。しかし、この飼料はSCP-XXXX-JPの肉がフィッシュミールとして使用されており、魚類に対して抜群の嗜好性をもたらします。ですが、他の生物に対しては全く効果がありません。これは「魚用の飼料であると認識しているから」であると思われています。

これら飼料の仕様と特徴、効果については以下の通りです。

・適正量(金魚であれば体重の1.0%〜1.5%)を一日複数回に分けて与えることによって増体・色揚げ・寿命延長の効果を得ることが出来ます。

・ただし、成長を爆発的に加速させ、一週間で一年以上成長します。

・この飼料を摂食した対象は新しいSCP-XXXX-JPとなります。これは、構成物質にSCP-XXXX-JPの肉が使用されているためと思われます。

・稚魚の時はフレーク状の餌を。その後は成長具合を見て餌を使い分けてください。

以下は環博士による生体実験及び人体実験の記録となります。

実験記録「生体第一号」 - 日付20██/██/██

対象: 当歳小赤10匹(水槽を2つ用意し、1つの水槽に5匹ずつ投入する)

実施方法: 水槽Aに通常の増体用飼料。水槽BにSCP-XXXX-JP-1。1日5回体重の23%を一週間給餌する。

結果: 水槽Aの小赤は目立った成長は見られなかったが、水槽Bの小赤は僅か一週間で姉金以上の大きさとなり、色もSCP-XXXX-JPのように真紅へと変わりました。さらに当歳では見られない雄の特徴である「追星」が出ており、盛んに雌を追って産卵を促す行動を見せました。この時点で水槽Bの金魚をSCP-XXXX-JP-Aとします。

分析: 当初の説明では成長促進と言われていたが、これは成長加速しているように見える。

実験記録「生体第二号」 - 日付20██/██/██

対象: アメリカザリガニ

実施方法: アメリカザリガニの飼育水槽へSCP-XXXX-JP-Aを5日間投入する。

結果: アメリカザリガニの飼育水槽へ投入されたXXXX-JP-Aはすぐさま食べられるように誘惑。アメリカザリガニはそれを捕食。5日間連続で█回脱皮。6日後には体色は真紅となり、ロブスターサイズまで成長しました。生体解剖を行うと寿命の█倍以上生きているという結果が得られました。生体解剖後のザリガニの肉をSCP-XXXX-JP-Bとします。

分析: 捕食されるための誘惑は、自身よりも強い存在が同じ水槽内等に居ると行われるようです。また、それを捕食すると成長を爆発的に加速させ、寿命すらも延ばすということが分かりました。

実験記録「生体第三号」 - 日付20██/██/██

対象: ブラックバス

実施方法: 生体解剖した後のアメリカザリガニの肉を全て与える。

結果: 肉を水槽へ投入すると即座に反応、魚体の許容量を明らかに超えているにも関わらず全てを飲み込みました。その後、魚体が急激に変化し[削除済]してしまいました。この際、回収された物をSCP-XXXX-JP-Cとしましたが、これ以上使用できないとして全て焼却処分しております。

分析: やはり食べ過ぎは良くないようだ。腹八分目が一番。

実験記録「人体実験」 - 日付20██/██/██

対象: D-56419

実施方法: SCP-XXXX-JPを三枚卸しにして、調理したものを5日間与える。

結果: 初日に与えられた時、被験者は「なんだこの肉は、味も食感もグズグズじゃないか!」と激昂しました。しかし、2日目になると抗議もしなくなり、3日目にはもっと寄越せと要求するようになりました。また、被検者の身体にも大きな変化があり、肌の色が真紅となり、身体が膨張、目が[データ削除済]となっていました。4日目になると、被験者は食事を持ってきた武装職員に対して誘惑行動を見せ[削除済]。これ以上の実験は危険と判断され終了されました。

分析: SCP-XXXX-JPは捕食されることによって、捕食したものを新しいSCP-XXXX-JPとして、より強い存在に捕食を行わせようとするようだ。一つの確信を得るための実験を行いたいが、未知の危険が発生する可能性があるため、これ以上の実験はO5の承認を得てから実施することとする。

実験記録「O5承認済最終試験」 - 日付20??/??/??

対象: Dクラス職員4名:D-61847、D-68594、D-74216、D-86537

実施方法: 各Dクラスを別の部屋に入れD-68594以外にSCP-XXXX-JPの肉を4日間与える。その後、2日間食事を与えず、D-86537、D-74216の2名を同じ部屋(部屋A)へと移し、D-86537を終了させてみる。同時にD-61847、D-86537も同じ部屋(部屋B)へと移し、D-61847へと武装を与えてみる。予測通りに事が進めば、D-74216とD-61867を同じ部屋へと移す。部屋の外には高強度対応機動部隊り-34(龍眼)を配置し、不測の事態への即時対応を出来るようにする。

結果: D-68594以外は前回提出した人体実験と同様の結果となりました。部屋AにてD-86537を完全武装職員によって終了させるとD-74216はD-86537に食らいつき全てを摂食しようとしましたが、武装職員によって引き剥がし[データ削除済]になることは回避されました。一方、部屋Bでは武装を与えられたD-61847はその武装でD-68594で[データ削除済]。その後、全てを摂食。身体の肥大や成長、[データ削除済]することはありませんでした。予想通りの結果が得られたため、最後にD-61847とD-74216を同じ部屋へと移し、確証を得る作業を行いました。結果は前述の通り、武装したD-61847がD-74216を[データ削除済]し、摂食を始めました。予想通りの結果が全て得られたため、D-61847を[データ削除済]させることで終了させました。

分析: SCP-XXXX-JPは死亡すると同種同条件の者に摂食され、武装したSCP-XXXX-JPは強い存在として扱われ[削除済]して捕食する。そして、より強い存在、より強い存在を新しいSCP-XXXX-JPとして、最終的には......

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

再生日時:20██/██/██

再生物品:██博士所有の新品VHSβに記録されていたものを別のVHSに記録したもの

再生開始

(場面には顔、容姿、声共にどれも同じ人間が映っている。)

ジョニー「やぁ、ジョニー!今日は一体どんな商品の紹介なんだい?」

ジョニー「ハーイ!ジョニー!今日はこの「カンドウ計数機(破壊装置付き)」を紹介するよ!」

ジョニー「カンドウ計数機?一体何なのだい、それは?それに、破壊装置付きって?」

ジョニー「このカンドウ計数機っていうのは感動の基準値を「2.0」として、この指向性アンテナを映画や文章、絵に向けるんだ!」

ジョニー「まさか、それでその映画や文章の感動値が分かるっていうのかい!?」

ジョニー「その通り!この液晶部分に感動の値が表示されるんだ!素晴らしい装置だろう!?」

ジョニー「ワァォ!素晴らしいね!これなら、つまらない映画や文章、絵を見なくても済むね!ん?でも待ってくれよ、ジョニー。」

ジョニー「ん?どうしたんだい、ジョニー。」

ジョニー「気になったんだけど、破壊装置付きっていうのは、どういうことなんだい?」

ジョニー「オウ。それを説明するのを忘れていたね!この破壊装置っていうのは、その作品を変えてしまうのさ!」

ジョニー「作品を変えてしまう?例えばどういうようにだい?」

ジョニー「例えば、このつまらない映画!こいつはつまらない!非常につまらない感動映画だ!計数機の数値も最悪だね!」
((注記)ここで挙げられた映画は感動の名作として 名高かった 作品である)

ジョニー「ウワーォ......こいつは最悪の映画だ。こいつはいけないね!」

ジョニー「そこで活躍するのがこの破壊装置さ!こいつには3つのボタンがついている!」

ジョニー「どれどれ......「笑」「衝」「性」......どれも変わったものだね。で、これがどう作用するんだい?」

ジョニー「よーし、それでは「笑」のボタンを押して見ようか!」

ジョニー「これは凄いよ!ラストのシーンがつまらない感動から笑撃のラストになっちゃったよ!」

ジョニー「凄いだろう?「笑」なら笑撃のラストに。「衝」なら衝撃のラストに。「性」なら......ムフフだよ!」

ジョニー「なんてこった!これなら、この世界からつまらない映画や文章、絵が消失するね!ん?でも待ってくれよジョニー?この影響はこのVHSだけなのかい?」

ジョニー「HAHAHA!安心してくれよ、ジョニー!こんなつまらない映画、これっぽっちで終わるわけがないだろう!?」

ジョニー「まさか......?」

ジョニー「その通り!この世界、この作品が記録されたもの全てをこの笑撃のラストに書き換えてしまうんだよ!!」

ジョニー「素晴らしい!ジョニー、これは素晴らしい商品だよ!」

ジョニー「HAHAHA!そうだろう!?素晴らしい商品だろう!?」

ジョニー「でも、この商品。こんなに凄い能力なら、バッテリーも物凄く大きいんじゃないかい?」

ジョニー「心配無用!なんと、こいつは単三乾電池四本で動くんだ!」

ジョニー「そんなパワーで動くだなんて、本当に凄いよ!そうなると、お値段も......」

ジョニー「安心してくれよジョニー!僕が高い値段で売りつけるわけがないだろう?こいつはなんと2,980円で買えちゃうんだ!」

ジョニー「WoW!こいつはお買い得だ!今すぐ買わないといけないね!」

ジョニー「限定一個だから、今すぐ下記の電話番号へ電話してくれ!一瞬でお届けするぞ!」

ジョニー「ということで、このショッピングチャンネルは終了だ!」

ジョニー「そうだねジョニー!この番組、この宣伝、構成、製品は......」

ジョニー 『私達が作りました!』

ジョニー「おっと、そうそう。このVHSβは即座に消滅するからね!電話番号もだ!音声記録、映像記録も出来れば、消滅させたいね!」

再生終了

付記:この映像は██博士により、VHSおよびVHSβにダビングされていましたが、ダビング用のVHSβはこのオリジナルVHSβが燃えると同時に燃えてしまい、VHSだけが残りました。

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは電源のスイッチを「OFF」にして、内部の単三電池四本を抜き、標準型物品ロッカーに施錠を施して保管してください。SCP-XXX-JPを実験を行う際には、セキュリティクリアランス3以上の職員・研究員の一名以上の同伴・許可を得てから行ってください。そして、SCP-XXX-JPの近くにはカント計数機および上下左右全方位を囲むようにスクラントン現実錨8基を設置して行うこと。また、SCP-XXX-JPを移動させる際には電源スイッチの「OFF」を必ず確認し、内部に単三電池四本が入っていないことを必ず確認してください。もし、実験中・移動中にSCP-XXX-JPが想定外の動作を起こした場合、直ちに緊急収容プロトコル「電池を抜く」を行ってください。必ず。必ずです。

もし、緊急収容プロトコルを怠った場合、私たちは過去、これから先の感動した映画・文章を直視出来なくなるでしょう。

説明: ██博士がVHSβ販売終了を受けて大量に予備を購入した時に、一本のVHSβが未開封であったにも関わらず既に一部録画された状態で発見され、再生した際にこの二人が紹介していることからこのSCP-XXX-JPの存在が明らかとなり、██博士が急いで購入したことで収容することが出来ました。SCP-XXX-JPは映像や文章に対して効果のある物で、八木アンテナを指向すると感動の値が「2.0」を基準として液晶に表示される。表示された値が基準値を下回ると装置に取り付けられている三つのボタンが点滅し、それらのうち一つを押すと映像・文章のラストシーンがそれらのボタンに対応したラストシーンに改変されます。そして、改変されたラストシーンはあらゆる記録媒体に保存されている映像・文章に至るまで効果を表します。
これらの効果は映像・文章のみに限定されておらず、人の記憶に対しても「ほんの少し違和感がある。」程度で改変されており、作品を見ても大笑いする、驚く、興奮する等の反応を示し、この作品が改変されているということにすら気づかないでしょう。一度改変されてしまった作品は元に修正することは出来ませんが、改変寸前であれば緊急収容プロトコル「電池を抜く」を実行すればそれらの改変を防ぐことが可能です。
しかし、実験を数度行うと名作と名高い作品には非常に低い点数を叩き出すのに対して、B級からZ級映画に対しては非常に高い点数を出すということがわかった。これに関しては後の実験記録を参考にしてください。

補遺1:このSCP-XXX-JPを解体し内部構造を調べようとしたが未知の力で解体を阻止されたため、X線で調べてみたところ。「手作りレベルのラジオ」程度の構造になっており、単三電池四本で動くのも納得できた。しかし、三つのボタンに対応する基盤箇所は見当たらず、さらに作品へ指向される八木アンテナにはケーブルチューブ以外は接続されておらず、これでどのようにして作品の値を読み取っているのかは不明である。

補遺2:電話をして貸金庫の住所・番号を伝えたところ、即座に貸金庫へSCP-XXX-JPが送らたらしく、料金は妻に秘密でコツコツと貯めていた[削除済]貯金から引き落とされていた。

実験記録1 - 日付20██/██/██

対象: とある豪華客船の沈没を感動映画にした例の作品のDVD

実施方法: 10メートル四方の標準型実験室にカント計数機及びスクラントン現実錨を8基設置して、D-256██にSCP-XXX-JPを操作させる。

結果: 映画が始まり██博士の指示によってD-256██がSCP-XXX-JPの電源を入れ操作、感動の値が基準値を下回ったので三つのボタンが点滅。D-256██に好きなボタンを押して貰う。D-256██は「性」を選択。そうすると、本来ならば感動のラストシーンが流れるのだが、[削除済]なラストシーンとなり、D-256██は大興奮しました。その後、D-256██に作品に関してインタビューを行ったところ、「やっぱりこの作品の最後は[削除済]で[削除済]を[削除済]するのがいいんだよな!」と語り、作品・記憶が改変されていることに全く気づきませんでした。
終了後、実験室外の他の記録媒体に記録されている対象作品は改変されている形跡は見られず、改変されていない作品をD-256██に見せたところ「なんだ、このB級映画......。」と呟き、呆然と作品を見つめているだけでした。

分析: どうやら、スクラントン現実錨は有効のようだ。カント計数機の数値変動は0.1秒以上見られなかった。そして、他の記憶媒体の作品・人物の記憶に影響がなく、D-256██の記憶のみ改変された。

実験記録2 - 日付20██/██/██

対象: とある鮫が空を飛んでくるB級映画

実施方法: 実験記録1と同様の実験室を用いて実施。D-256██にSCP-XXX-JPを操作させる。

結果: 前回実施の実験同様、映画が始まってから指示によってD-256██が電源を入れ操作開始。ところが感動の値が基準値を下回らず、三つのボタンが点滅することはなかった。ボタンを操作しても、液晶に「これは素晴らしい作品なので、この機能は使用出来ません。」と表示されるだけで何の効果も示さなかった。

分析:B級映画は製作者にとって感動できる作品だったようだ。気が合うな。

実験記録3 - 日付20██/██/██

対象: とある[削除済]Z級映画

実施方法: 実験記録1と2と同様の実験室を用いて実施。D-256██にSCP-XXX-JPを操作させる。

結果: 映画が始まりD-256██が電源を入れ操作を開始したところ、装置の数値が急上昇しカント計数機の数値が乱高下し[削除済]、またスクラントン現実錨全基が異常振動を起こし[削除済]。緊急事態により職員がSCP-XXX-JPの電池を抜き、実験を終了。D-256██はZ級映画にしか興味を示さなくなり、どんな名作を見せたとしても感動の「か」の字すらも感じなくなっていました。D-256██は記憶処理を施しても効果が全く見られないため、月例解雇で解雇されました。

分析: Z級映画は非常に感動できる作品だったようだ。電池を抜かなければこの世の、どの記録媒体に関わらず、記録されている全作品がZ級映画並みのラストシーンに改変されていたのではないだろうか。

環博士「こらこら、駄目じゃんか。生成中を見ちゃ。うちの機動部隊で鎮圧しちゃうぞ。」

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