H_Asatsune
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scp.jpg

SCP-XXX-JPのスペクトル。黒の十字点が観測データ、赤線がモデルに対応しています。右側の鋭いピークが時間変動する信号です。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの実体に対しては、その存在する位置から、完全な収容は不可能とされています。SCP-XXX-JPの性質を理解した上で、現在よりも優れた措置を考案した職員は、浅恒博士まで連絡してください。SCP-XXX-JPを観測可能な全ての天文台に対しては、SCP-XXX-JPを視野に含むプロポーザル(観測提案)の有無を監視してください。SCP-XXX-JPを観測するようなプロポーザルがあった場合には、当該天文台への情報改竄によってSCP-XXX-JPを一般のクエーサーに偽装してください(カバーストーリー"遠方銀河")。SCP-XXX-JPを観測した実際のデータは、ハッキングされるリスクを考慮し、オフラインの記憶媒体を通じて財団のデータベースに保存してください。また、関係者には必要に応じて記憶処理を実施してください。財団職員が研究目的でSCP-XXX-JPを観測する際も同様の措置を講じてください。事案XXX-JP-1以降、SCP-XXX-JPの観測は、財団職員を含め一切禁止されました。もしscp-xxx-jpを観測し得るプロポーザルがあった場合には、カバーストーリー"安全保障"を適用し、速やかにこれが却下されるよう、情報を操作する必要があります。何らかのインシデントによってSCP-XXX-JPが観測された場合には、旧プロトコル同様にカバーストーリー"遠方銀河"を適用、当該天文台の情報を改竄し、必要であれば関係者の記憶処理を実施してください。

説明: SCP-XXX-JPは、██████座に存在するX線天体です。後述する特異性により、SCP-XXX-JPを既存の種類の天体として分類することは不可能です。また、SCP-XXX-JPまでの距離の測定は視差や赤方偏移など、あらゆる方法で成功しておらず、少なくとも[編集済み]光年以遠にあるものとされています。見かけ上の明るさはX線でXXXXXX erg/s/cm2と比較的暗く、軌道上のX線天文衛星からのみ観測可能です。

SCP-XXX-JPは、19xx年にドイツのX線天文衛星ROSATによって発見され、RX J████.█+████と命名されました。当初から特異な天体として注目を集め、その異常性を確認した財団職員の報告によってSCP-XXX-JPに指定され、カバーストーリー"特異激変性クエーサー"による偽装工作を行いました。SCP-XXX-JPの異常性は、観測されるスペクトル及び光度曲線のパターンにあります。これまでのX線分光観測では、SCP-XXX-JPのスペクトルは2つの成分からなることが報告されています。1つは時間変動しない温度 ██████ Kの極めて純粋な黒体輻射で、星間物質やガスによる吸収の影響も一切ありません。これは、SCP-XXX-JPが[編集済み]光年以遠に存在するという観測結果と矛盾しますが、現時点で合理的な解釈は得られていません。2つ目の成分は、波長██ nm (██ keV)の激しく時間変動する輝線です。半値幅は██ nm以下で事案XXX-JP-201603██直前の観測により、半値幅は█ nm以下と観測されました。この輝線成分は時間変動し、振幅100±0.01 %の矩形パルスを示します。パルスのパターンは2種類あり、0.█ミリ秒増光、█.█ミリ秒減光のものと、█.█ミリ秒増光、█.█ミリ秒減光のものがあります。通常、SCP-XXX-JPからはこれらを組み合わせた非周期的変動が観測されます。また、この変動のパターンはモールス信号として解釈することが出来ます。事案xxx-JP-1発生までにxxヶ国語と1種類(推定)の未知の言語によるxxx種類の詩や文が観測されています。以下に観測記録の例を示します。

観測記録XXX-JP-██ 日付19██/██/██

天文台: ROSAT

観測時間: 12322 秒

言語: 古代ギリシャ語

内容: オデュッセイア(ホメロス)。しかし、一部原本と異なる記述がある。

観測記録XXX-JP-██ 日付19██/██/██

天文台: EXOSAT

観測時間: 6322 秒

言語: 現代ラテン語

内容: 出生からその死までに至るアーサー王の伝説。概ねキャクストン版に準ずるが、従来知られていない記述が含まれていた。

メモ: 馬鹿げた話だ。あのアーサー王が█だったなどと。 -浅恒博士

観測記録XXX-JP-██ 日付20██/██/██

天文台: Chandra X-ray Observatory

観測時間: 52006 秒

言語: 中国語(北京語)

内容: 日本のライトノベル「██の██████が████████て[編集済み]」の第██巻。観測時点ではこの巻は出版されていなかった。

メモ: SCP-XXX-JPは、過去、現在、未来を問わず、詩や文を改変、あるいは虚偽の記述を追加したものを発信していると推測される。こんな[編集済み]展開になるはずがない。 -██研究員
20██/██/██ 追記: 上記の仮説は撤回せざるを得ない。実際に発売された第██巻は一言一句違わず観測データと一致していた。何だよあの[編集済み]は -██研究員

観測記録XXX-JP-██ 日付20██/██/██

天文台: すざく

観測時間: 48225 秒

言語: 不明

内容: 解読中未知の複数の神格が登場する神話と思われる。

メモ: 解読はできた。だが、解釈できるかというのは別の話だ。 -██研究員

事案XXX-JP-1 は、日本の新型X線天文衛星"ひとみ"(計画名ASTRO-H)が初期観測フェーズ中、姿勢制御を誤って偶然SCP-XXX-JPを観測したことによって発生しました。本事案発生時刻にSCP-XXX-JPを観測していたのはひとみ衛星のみで、他のX線天文衛星には異常は見られませんでした。以下にその概要を時系列順に記述します。

██:██ ひとみ衛星はSCP-XXX-JPから█度離れた天体[編集済み]を観測するため、姿勢変更を行った。しかし、姿勢制御パラメータの不備により、[編集済み]ではなくSCP-XXX-JPが視野内に入った。
██:██ 姿勢制御パラメータの再計算にかかる時間を考慮し、予定を変更してSCP-XXX-JPを観測することを決定した。
██:██ [編集済み]秒の観測の後、██ nmの波長に感度を持つ全ての観測機器が異常な波高値を示した。同時に、衛星の温度モニタが████ K以上を記録した。
██:██ 通信が途絶した。以後、通信が回復することはなかった。

2016/██/██現在、ひとみ衛星は[編集済み]個の残骸に分解して軌道上を周回していることが観測されています。関係者には記憶処理が施され、ひとみ衛星の破壊についてはカバーストーリー"姿勢制御の不備"が適用され、JAXA内に浸透している財団職員によって適切な対応がなされました。

通信途絶までの間に観測されたデータを解析した結果、SCP-XXX-JPが異常な強度の信号を発するまでは、████の歌う[編集済み]の歌詞のスワヒリ語訳と思われる詩を繰り返していたことが分かりました。また、異常信号を発する直前の█秒間のデータは、未知の言語で以下の意味を持つ言葉であると推測されました。

見えているのだろう?

本事案を受け、SCP-XXX-JPのオブジェクトクラスをKeterに変更することがO5評議会で承認されました。また、SCP-XXX-JPに対するいかなる観測も、無条件でこれを阻止する措置を取るよう収容プロトコルが改定されました。

それが何を出来るかは分かっている。しかし、どこまで出来るかが分からない以上、迂闊に観測すべきではない。それが破壊できるのが、人工衛星までとは限らないのだから。 -O5評議会

補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]

Footnotes
. ██████ et al. 19██
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