<サハリン日本映画祭 2018> (Фестиваль Японского Кино 2018) 開幕(2018年02月02日)
↓稚内市サハリン事務所の近所でも在り、事務所最寄りのバス停の名前にもなっている映画館<オクチャブリ>です。官公署や文化施設等が集まるコムニスチ―チェスキー通に在ります。
日本映画祭2018 (1).JPG
↑<オクチャブリ>という名前は「10月」という意味で、施設が起こったソ連時代に<10月革命>に因んで命名されたのでしょう。そういう古くからの経過も在る施設ですが、中も外装も「最近の映画館」として普通な感じに改装が施されています。
画の感じを御覧頂くと判るように、金曜日の夕刻に大勢の人達が<オクチャブリ>に出入しています。
↓開場を待つ人達で溢れ返り、何やら酷く館内が暑く感じ、地元テレビ局の取材も入って賑やかな中「少し涼しい側?」とチョロチョロ動いている間に「ホールへの入口扉の目の前」のような位置に陣取ってしまい、マダマダ人が入っていない間にホールに入りました。
日本映画祭2018 (2).JPG
↑500席弱を擁する大き目なホールです。最近の"シネコン"方式の映画館では、一部施設を除けば「余り視掛けないような大きさ?」のように思います。椅子は最近の映画館でポピュラーな、肘掛けにドリンクホルダーが在って、幅がやや広くすわり心地も好い感じのモノになっています。序でに言えば、大きなスクリーンの前に広めなステージが設えられていることから、このホールはコンサート等の催事にも用いられているようです。
この時のホール内には「日本語の歌」が流れていました。スクリーンに「Фестиваль Японского Кино 2018」(日本映画祭 2018)と在るように、日本の映画を上映する催しのオープニングが催されるのでした。
<サハリン日本映画祭 2018>は、在ユジノサハリンスク日本国総領事館が、日本文化を紹介する活動として、サハリン州政府文化・公文書省の協力を得て催しているものです。
↓今回の上映作品です。
2月2日(金)
18:00 開会式
18:15 『テルマエ・ロマエ』(2012年,108分)(6歳以上)
2月3日(土)
10:00 『くちびるに歌を』(2015年,132分)(12歳以上)
12:35 『テルマエ・ロマエ』(2012年,108分)(6歳以上)
14:45 『アブラクサスの祭り』(2010年,113分)(16歳以上)
2月4日(日)
10:00 『楽隊のうさぎ』(2013年,97分)(12歳以上)
12:00 『武士の献立』(2013年,121分)(12歳以上)
14:20 『マエストロ!』(2015年,129分)(16歳以上)
各上映作品に「X歳以上」と付されています。これは、ロシアでは映画館やテレビ等で流される映像コンテンツに関して、視聴に適した年齢を表示することになっていることを踏まえたものです。映画館で上映される映画でも、テレビドラマでも、更に言えば音楽のプロモーションビデオでも「12+」とか「16+」という、「XX+」で「XX歳以上」という意味の表示が、殆ど必ず脇の方に、或いはポスター等に表示されます。
ほぼ満席な中で始まった開会式では、主催者を代表して在ユジノサハリンスク日本国総領事館から平野総領事が、サハリン州政府文化・公文書省からノンナ・ラヴリク副大臣が挨拶に立ちました。
平野総領事は、ユジノサハリンスクに日本国総領事館が開設された頃から続けている映画祭が16回目を迎えたことに触れ、「日本の"オンセン"のファン」も多いらしいサハリンの皆さんには少し知られた日本の浴場に、古代ローマ人が出くわすという「ファンタジーなコメディー」である『テルマエ・ロマエ』をオープニングに上映すると紹介していました。
ラヴリク副大臣は、「ロシアにおける日本年」ということで、日本の有名な歌手である加藤登紀子公演も計画されている2018年に、様々な取組の一つである恒例の映画祭が催されることが喜ばしいとしながら、独特な描写の雰囲気が興味深い日本の映画を存分に楽しみたいと話していました。
オープニング作品となった『テルマエ・ロマエ』は人気のコミックを原案とする愉しいファンタジーです。
古代ローマで、「テルマエ」と呼ばれた浴場の設計や建築を手掛ける技師のルシウスは、自身の設計案が採用されないというような状態になって悶々としていました。そういう中で公衆浴場に入って考え事をしていたのですが、どういう訳か「現代の日本」へ時間と空間を超えて紛れ込んでしまいます。ルシウスは、とりあえず「平たい顔族」と呼んでみる見慣れない人種(=日本人)が寛いでいる浴場(=日本の銭湯)に瞠目するのでした。そして何度か、古代ローマと現代日本とを往来することになります。
他方、現代日本の側では、ルシウスが現れる度に彼と出くわす、漫画家志望で派遣社員の女性の真美が居て、突如現れては不意に消えてしまう不思議な人物に興味を抱きます。そしてルシウスに寄越された不思議なコインが「古代ローマのモノらしい」と知って驚きます。
↓因みに映画の予告編です。
[フレーム]
この映画ですが、日本国内で外国の映画に関して「日本語字幕」で上映する要領で、日本の映画に「ロシア語字幕」で上映されました。何か「新鮮」な感じでした。
作中では、現代の様々な道具や仕掛けを知る由も無い古代人のルシウスが、「中に人が入っていて、こういうような仕掛けになっているに違いない」と想像する場面等が非常に可笑しいのですが、そういう場面ではサハリンの観衆の皆さんの間でも大笑いが起こっていました。
映画の物語のお終いでは、会場内に大きな拍手が沸き起こり、サハリンの皆さんが作品を非常に愉しんだということが伝わりました。筆者自身、実はDVDで作品を以前に観たことが在ったのですが、映画館の大スクリーンで笑いながら観たというのが非常に愉しかったです。
ユニークな作品を幾つか取り上げて上映し、日本文化の紹介が行われている催事は、大好評なようです。
日本映画祭2018 (1).JPG
↑<オクチャブリ>という名前は「10月」という意味で、施設が起こったソ連時代に<10月革命>に因んで命名されたのでしょう。そういう古くからの経過も在る施設ですが、中も外装も「最近の映画館」として普通な感じに改装が施されています。
画の感じを御覧頂くと判るように、金曜日の夕刻に大勢の人達が<オクチャブリ>に出入しています。
↓開場を待つ人達で溢れ返り、何やら酷く館内が暑く感じ、地元テレビ局の取材も入って賑やかな中「少し涼しい側?」とチョロチョロ動いている間に「ホールへの入口扉の目の前」のような位置に陣取ってしまい、マダマダ人が入っていない間にホールに入りました。
日本映画祭2018 (2).JPG
↑500席弱を擁する大き目なホールです。最近の"シネコン"方式の映画館では、一部施設を除けば「余り視掛けないような大きさ?」のように思います。椅子は最近の映画館でポピュラーな、肘掛けにドリンクホルダーが在って、幅がやや広くすわり心地も好い感じのモノになっています。序でに言えば、大きなスクリーンの前に広めなステージが設えられていることから、このホールはコンサート等の催事にも用いられているようです。
この時のホール内には「日本語の歌」が流れていました。スクリーンに「Фестиваль Японского Кино 2018」(日本映画祭 2018)と在るように、日本の映画を上映する催しのオープニングが催されるのでした。
<サハリン日本映画祭 2018>は、在ユジノサハリンスク日本国総領事館が、日本文化を紹介する活動として、サハリン州政府文化・公文書省の協力を得て催しているものです。
↓今回の上映作品です。
2月2日(金)
18:00 開会式
18:15 『テルマエ・ロマエ』(2012年,108分)(6歳以上)
2月3日(土)
10:00 『くちびるに歌を』(2015年,132分)(12歳以上)
12:35 『テルマエ・ロマエ』(2012年,108分)(6歳以上)
14:45 『アブラクサスの祭り』(2010年,113分)(16歳以上)
2月4日(日)
10:00 『楽隊のうさぎ』(2013年,97分)(12歳以上)
12:00 『武士の献立』(2013年,121分)(12歳以上)
14:20 『マエストロ!』(2015年,129分)(16歳以上)
各上映作品に「X歳以上」と付されています。これは、ロシアでは映画館やテレビ等で流される映像コンテンツに関して、視聴に適した年齢を表示することになっていることを踏まえたものです。映画館で上映される映画でも、テレビドラマでも、更に言えば音楽のプロモーションビデオでも「12+」とか「16+」という、「XX+」で「XX歳以上」という意味の表示が、殆ど必ず脇の方に、或いはポスター等に表示されます。
ほぼ満席な中で始まった開会式では、主催者を代表して在ユジノサハリンスク日本国総領事館から平野総領事が、サハリン州政府文化・公文書省からノンナ・ラヴリク副大臣が挨拶に立ちました。
平野総領事は、ユジノサハリンスクに日本国総領事館が開設された頃から続けている映画祭が16回目を迎えたことに触れ、「日本の"オンセン"のファン」も多いらしいサハリンの皆さんには少し知られた日本の浴場に、古代ローマ人が出くわすという「ファンタジーなコメディー」である『テルマエ・ロマエ』をオープニングに上映すると紹介していました。
ラヴリク副大臣は、「ロシアにおける日本年」ということで、日本の有名な歌手である加藤登紀子公演も計画されている2018年に、様々な取組の一つである恒例の映画祭が催されることが喜ばしいとしながら、独特な描写の雰囲気が興味深い日本の映画を存分に楽しみたいと話していました。
オープニング作品となった『テルマエ・ロマエ』は人気のコミックを原案とする愉しいファンタジーです。
古代ローマで、「テルマエ」と呼ばれた浴場の設計や建築を手掛ける技師のルシウスは、自身の設計案が採用されないというような状態になって悶々としていました。そういう中で公衆浴場に入って考え事をしていたのですが、どういう訳か「現代の日本」へ時間と空間を超えて紛れ込んでしまいます。ルシウスは、とりあえず「平たい顔族」と呼んでみる見慣れない人種(=日本人)が寛いでいる浴場(=日本の銭湯)に瞠目するのでした。そして何度か、古代ローマと現代日本とを往来することになります。
他方、現代日本の側では、ルシウスが現れる度に彼と出くわす、漫画家志望で派遣社員の女性の真美が居て、突如現れては不意に消えてしまう不思議な人物に興味を抱きます。そしてルシウスに寄越された不思議なコインが「古代ローマのモノらしい」と知って驚きます。
↓因みに映画の予告編です。
[フレーム]
この映画ですが、日本国内で外国の映画に関して「日本語字幕」で上映する要領で、日本の映画に「ロシア語字幕」で上映されました。何か「新鮮」な感じでした。
作中では、現代の様々な道具や仕掛けを知る由も無い古代人のルシウスが、「中に人が入っていて、こういうような仕掛けになっているに違いない」と想像する場面等が非常に可笑しいのですが、そういう場面ではサハリンの観衆の皆さんの間でも大笑いが起こっていました。
映画の物語のお終いでは、会場内に大きな拍手が沸き起こり、サハリンの皆さんが作品を非常に愉しんだということが伝わりました。筆者自身、実はDVDで作品を以前に観たことが在ったのですが、映画館の大スクリーンで笑いながら観たというのが非常に愉しかったです。
ユニークな作品を幾つか取り上げて上映し、日本文化の紹介が行われている催事は、大好評なようです。
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