広場の噴水:ティモフスコエ(2017年09月24日)

旅の途上で、乗物を乗り換えるような場面で「余りにも長い待ち時間」というのは草臥れてしまうのかもしれませんが、「やや長い位の待ち時間」であれば、乗り換えのために立寄っている場所で少し動き回って色々なモノを視る機会を設けることも出来るというものです。

アレクサンドロフスク・サハリンスキーを訪ねた際の復路、何故か「ティモフスク」という名のティモフスコエの街の駅前にバスで着いた後のことでした。「乗り換えに間に合うのか?」と詳しい事情を事前に承知していなかったことも在り、2本在る列車の「遅く出発する方」の券を事前にユジノサハリンスクで求めていたので「数時間の"余白"な時間」が生じました。

こういう場合、「早く出発する方」に間に合うということで、駅の窓口に行って手持ちの券を変更して移動を続けることも出来る訳ですが、「こういう場面でもなければ、なかなか立寄る機会が少ないティモフスコエで数時間を過ごす」ということを思い付きました。

ティモフスコエは北緯50度線を少し北に出た辺りの街で、北緯51度の海岸に位置するアレクサンドロフスク・サハリンスキーの少し南東の内陸です。両者の距離は概ね60km程度で、バスで移動すると1時間20分程でした。

「ティモフスク」という名の駅に到着した頃、未だ明るい午後6時半前で、何となく辺りの木々の紅葉・黄葉が始まっている感じが美しいと思い、ふらりと歩き始めました。「街の中心?こちらですかね?」とすれ違った方に二度位尋ねましたが、何となく新旧色々な建物の集合住宅が視える辺りを通って、20分強も歩くと大きな広場に至りました。

↓広場には噴水が設えられていました。
ティモフスコエの噴水 (3).jpg
↑噴水の向こう側が西寄りに相当し、沈み行く夕陽が空を染めている様子が判ります。

アレクサンドロフスク・サハリンスキーの博物館には、現在も使用されているティモフスコエとを結ぶ道路に相当する場所で、19世紀末に道路工事が手掛けられていた様子が古い写真等で紹介されていました。「そんな道をバスで走破して、ティモフスコエに至ったか...」と噴水の向こうの西側の空を眺めていました。

ティモフスコエの街を漫然と歩き回ると、何となく集合住宅が集まっていて「意外に人口が多い?」ようにも思いましたが、最近の統計では7500人を少し割っているということです。人口の流出傾向が続いているようです。アレクサンドロフスク・サハリンスキーの方は9500人余りということでした。建物の集まった感じを視る限り、ティモフスコエの方が人口が多いような気がしたので、少し意外な事実でした。

↓街を歩き回りながら、随時この噴水を視ていましたが、刻々と空の色が変わる中で灯りが目立つようになり、華麗な感じになって行きました。
ティモフスコエの噴水 (2).jpg

↓やがて午後8時20分頃になると、広場周辺の人の通行も疎らになり、何時の間にか噴水は停まりましたが、停まる前は「最後の輝き」を見せていました。
ティモフスコエの噴水 (1).jpg

近年は、小さな街でもこういうような広場等を精力的に整備する様子が見受けられるサハリンです。アレクサンドロフスク・サハリンスキーではこの種のモノを視なかったので、少し驚きました。

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