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小川晶子の日常と本の話

ブックライター、絵本講師の小川晶子の日々の記録。本のこと、絵本のこと、育児のことなど書いています。

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『超こども言いかえ図鑑』(著者:小川晶子・川上徹也 Gakken)


芸術起業論
芸術起業論
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刺激的な本を読んでいます。

村上隆の『芸術起業論』。

村上隆さんと言えば、「ポップな作風で海外から評価が高い現代アーティスト」という認識でした。ルイ・ヴィトンとコラボしたり、ルシアン・ペラフィネとコラボもしていて、「面白いなぁ〜」と思っていました。

×ばつ村上隆


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一作品が一億円で落札されたこともあるという村上隆氏は、市場の分析に基づき、しっかり戦略をたてたうえで価値を創造しています。

芸術を志す人でなくても、考えさせられるところがたくさんあると思います。

まず興味深く感じたのは、「芸術作品の価値は、発言で高めるべき」ということ。

アート作品を見せて、価値を勝手に感じ取ってください、という態度では理解してもらえるわけがない、と言うのです。コンセプトをきちんと言語化し、相手にわかるように説明をすることが大切なのです。

海外で評価されるために、村上氏は翻訳者の選択に注意をはらっています。

展覧会の英語カタログは、5〜6人の翻訳者で、5〜10回の推敲を重ねて作り上げるそうです。


ちゃんと伝えたいことがあるのならば、そのぐらいの時間や手間をかけなければなりません。
ピーター・ドラッカーの経営論に唸る。
ハリー・ポッターの物語に、夢中になる。
どちらも変な日本語の文なら感動も薄れます。
文章に気を配るのは最低限のマナーなのですが、アートの現場はそれ以前のレベルだったのです。
海外に挑戦する日本人アーティストが今までうまくいかない原因の一つはそういうちょっと気をつかえばわかるところにあるんです。



アートは目で見て感じるものかというと、そうではありません。

少なくとも欧米のアート愛好者たちにとっては。

村上氏の作品を一億円で落札するのはなぜかと言うと、作品にある「観念」や「概念」に価値を感じるからであって、村上氏はそれを言葉にして伝え続けてきたわけです。





ヒットは、コミュニケーションの最大化に成功した結果だ、とも言っています。


村上氏は、
業界の構造を分析し、顧客について考え、自分の顔を売り、価値を伝えるための言葉に気を遣い、制作をマネジメントし、
成功しているのです。



観念や概念(コンセプト)を伝えること、その文章に気を遣うこと・・・。


これはあらゆる分野に共通して大切なことなのではないでしょうか。


とくに「アート」は言葉が要らないものなのではないかという浅はかな考えを持っていたので、とても刺激を受けました。アートに触れるときの視点も増やしてもらった気がします。




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コメント一覧 (4)

    • 1. れんすけ
    • 2011年08月19日 03:24
    • 5 はじめまして。

      れんすけと申します。

      コピーを学んでいるものです。

      やはり、文章に気を遣うという事は
      ホントに大切だと思いました。

      言葉を一つ間違えただけでも
      文章の構成が狂いますからね。


      勉強になりました。



    • 2. ほっしー
    • 2011年08月22日 23:36
    • 良いね、コミュニケーションの最大化か。

      思いを言葉にするのって難しい。
      でも、これからは意識的にやってみようと思ったよ。
    • 3. 小川晶子
    • 2011年08月24日 23:22
    • >れんすけ様

      はじめまして。
      コメントどうもありがとうございます!

      文章に気を使うこと、大切ですね。
    • 4. 小川晶子
    • 2011年08月24日 23:23
    • >ほっしー様

      コメントありがとう

      アートに触れた時も「なんとなく好き」でなくて、言葉にしてみよう!と思いました

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