日本円の現金を入手?=ルーブルから円への両替(2018年03月28日)

日本とロシアとでは通貨が異なります。

日本円の現金を財布に入れてロシアに上陸した場合、その現金は全く使えません。そこで些かでもロシアのルーブルを事前に用意しておいて、それを持込み、不足する場合はロシア国内で「外貨両替」ということでルーブルの現金を入手します。

最近では国際的に使用されているクレジットカード、またはクレジットカード同様に使用可能なデビットカード(カードと連結している銀行口座の残高の範囲で支払等を行うことが出来るカード。原則的に即時に利用額が口座から引落される。口座に入金すると、直ぐに利用可能額は増える仕組み。)が相当広く普及している様子も伺えます。「コーヒーを一杯」というような、日本円で300円にも満たないかもしれないような次元の支払いにカードを使っている方を視掛けて、多少驚くことも在ります。更に、朝に店が開店したばかりのような時間帯に「未だ釣銭が溜まっていないので、恐縮ですが、カード払いにして頂くと...」と店の方に言われる場合も時々在ります。

こういう程度にカードも普及してはいますが、「何でも」ということにもなりませんから、現金は必要です。

ロシアに在って、ロシアのルーブル現金を入手することに関してはやったことがありますが、逆に日本へ向かう際に「次回の渡航という機会が在れば要りそうな範囲」を超えたようなルーブルが手元に在ると、日本円が少し欲しくなります。

ルーブルの現金を財布に入れて日本に上陸した場合、その現金は全く使えません。日本からロシアに上陸する場合と逆の現象です。

筆者の場合、現在は「日本国内の移動を経てから空路でユジノサハリンスクに到着」ですから、その移動時の日本円現金は些か残っています。日本国内に向かっても、到着した空港で何か飲むことや、街へ出る交通費が全く無い訳でもありません。が、ルーブル現金がやや多いと、次回予定が不鮮明な中で「これは?如何か?」と思ってしまったのです。

加えてもう一つ、少し興味深いことに気付きました。永く稚内とサハリンとの交流に携わり、何回か自身でも判らなくなっている程度に日ロ間を往来している他方、「ロシア国内でルーブルから円への両替」というのを試したことがなかったのです。

で、それを試してみたので、こうして御紹介もしてみようと思い立ちました。

ユジノサハリンスクの銀行では「外貨両替」を扱っている割合が高いと見受けられます。銀行の店舗が入っている辺りで、外貨レートを掲出している例も存外に多く視掛けます。

一見して直ぐに判るような、また判り悪いような感じでもありますが、各銀行の部内で「主要な店舗」と位置付けられているような場所では、米国ドル、ユーロ、中国元、日本円、スイスフラン等が扱われているようです。

銀行を訪ねて両替する場合、「身分証明書」の提示を求められる場合も在りますから、とりあえずパスポート(旅券)は持参します。そして銀行を訪ね、大概は利用客が出入する辺りに受付係が居て、今般の事例で在れば「日本円への両替を希望」とか「日本円を買う」と申し出ます。そうすると、発券機から番号札を取って順番を待つように言われるか、現金出納を扱う窓口(フロアの一隅に壁で囲われて扉が設けられたボックス風のモノが設けられているか、「隅の小部屋」のようになっています。)へ進むように言われます。そしてその出納を扱う窓口では、硝子越しに係の方と向き合い、書類や現金のやり取りは硝子窓の下に設えられた「引出しのような機構」を使って行います。保安上の理由なのでしょうが、「日本国内の銀行のカウンター」のようなイメージとかなり異なります。

実際に両替を扱う銀行の係の方に「日本円を求めたい」と申し出て「在りません」という場合も時々在るのですが、在れば「幾らですか?」ということになります。

「幾らですか?」ということになれば、必要な日本円の額を申し出れば、ルーブルで幾らなのかが告げられ、パスポートの提示を求められるなら「引出しのような機構」でパスポートを係の方に渡して見せ、更に告げられた額のルーブル現金を渡すと、レシートのようなモノ、またはプリントされた書類と共に日本円の現金が渡されます。(当然、パスポートも戻して頂けます!)ユジノサハリンスクの銀行の、何やら日本国内とはかなり勝手が違う窓口で、「福沢諭吉の肖像画の入った、漢字も入っている紙幣」が出て来ると、妙な感慨のようなものも起こりました。

この両替の際、銀行での決まりが在るようで「4万ルーブル相当以内の外貨両替」であれば、パスポートを提示するだけで応じて頂けますが、それを超える額の場合は「外国旅券の内容が真正であることを示す翻訳」というような書類を提示し、銀行側がそれをコピーするというような手続も要るらしいのです。率直に、その「外国旅券の内容が真正であることを示す翻訳」というような書類は、普通は敢えて用意しないように見受けられます。

最近の状況で「4万ルーブル以内」というのは、「6万5千円程度」です。「個人で使う現金」としては「こんな感じ?」という範囲だと思います。ですから、「外国旅券の内容が真正であることを示す翻訳」というような書類なるものを気に懸けるまでもないように思います。

日本国内の銀行で日本円をロシアのルーブルに両替し、余ったルーブル現金を持ち帰って日本円に再度の両替という場合、レートの差が大き目で差損が少し大きくなります。それを気に掛けないにしても、別な事が在ります。「当行で両替した範囲の額を扱い可能」と、例えば日本円を5千ルーブルに両替した場合、その時の伝票を提示して5千ルーブル以内の現金を日本円に両替可能というようなルールが在る場合も見受けられるのです。

筆者の場合、とりあえず先の予定が不鮮明な中、数万ルーブルというような次元の現金を持ち帰ると、上記の日本の銀行の事情とも相俟って「やや不具合?」と考えました。そこで、ユジノサハリンスクの銀行での両替を試行したのです。

実は筆者は、「日本国内での現金の両替」という以外の方法で、ユジノサハリンスクで使っているルーブル現金を入手しています。

↓これはユジノサハリンスク市内の銀行で、夜遅くの様子です。場所はアムールスカヤ通とコムニスチ―チェスキー通との交差する辺りの傍です。
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↑右側は灯りが消えていますが、朝から夕方の営業を行う店舗です。左側はATMが沢山入っているコーナーで、「24時間稼働」ということになっていて、煌々と灯りが点いています。ところで、3月27日朝の雪は、写真を撮った3月28日の夜遅くの時点でかなり少なくなっています。吹雪いた後の好天傾向に加えて、辺りは積極的に除雪が行われていた御蔭だと思います。

こういうATMは、国際的に使用されているクレジットカード、またはクレジットカード同様に使用可能なデビットカードでルーブル現金を引き出すことが出来ます。日本国内で発行されたカードを持込んで、それを使用することも可能な場合が多いです。複雑な提携関係の事情等で、使えない場合も見受けられますが。

筆者は、或る程度纏まった現金を持込むのではなく、主にこういうATMで、(余り多額な現金を持つのも落ち着かないので)1回に数千円相当や1万数千円相当の現金を細目に引き出して使っています。そういう現金が少々溜まっていたという訳で、「当行で両替した範囲の額を扱い可能」というルールの在る日本国内の銀行に足を運ぶと面倒な訳です。

聞けば、サハリンの方が日本国内を訪ねるような場合、銀行等で日本円を若干両替して持参する他、何処でも外貨両替を扱っているような米国ドルを持参するか、近年はカードを使う場合が多いようです。カードを使うことに関しては、筆者がユジノサハリンスクでやっていることの逆を、サハリンからの旅行者が日本国内でやっているような感じになるでしょう。

こういう状況ですが、「それでも」という感じで、ユジノサハリンスクを訪ねるという方には「若干のルーブル現金の事前用意」をお薦めします。何処にでも24時間稼働のATMが在るでもなく、ロシア国内に着いて直ぐに一寸移動する交通費や、食事や飲物を得るためには「使える現金」は無ければ困ってしまいます。

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