[フレーム]

サングラスのはれるんが、何かを語る

気象予報士サングラスのはれるんが、そらくも、ホース、テツ分、キネマ、のボール、その他いろいろについて何かを語ります。

2012年12月28日20:53
カテゴリ

このブログをご覧の皆様、こんばんは。

今日の東京地方は朝から曇りで夕方からは時折小雨がぱらついて、日中も気温が上がらず空気が冷たかったです。今日は仕事納めで明日から年末年始の休みという方も多いかと思いますが、僕も明日から休みで来年の1月4日も休暇を取ったので年末年始は9連休です。ただ年末に職場でトラブルがあった場合は1月4日は仕事になるかもしれません。とにかくしばらくは仕事のことは考えたくありません。
今週も金曜日になりましたので恒例の1か月予報の解説です。今回は2012年最後の1か月予報の解説になりますが、今日の予報資料では日本付近を周期的に低気圧が通過した後冬型の気圧配置となり、日本海側は雪や雨、太平洋側は晴れの冬型の天気分布となる日もありますが、太平洋側でも東〜西日本や沖縄・奄美を中心に低気圧や前線の影響を受ける時期がありそうです。気温は北〜西日本を中心に平年並〜低い日が多く、今回のクリスマス寒波のような極端に寒い日は少ないですが、それなりに寒い日が多くなりそうです。また日本海側の降雪量は各地とも平年並〜多くなりそうです。

1か月予報資料はこちら。
http://www.argos-net.co.jp/awc/fx_top.php
http://www.bioweather.net/detailed/rfax.htm
気象庁発表の1か月予報はこちら。
http://www.jma.go.jp/jp/longfcst/
(注記)予報資料の説明が難しい方は、最後の向こう1か月の天気の見通しだけでも目を通してください。

予報資料の着目点
(2)アンサンブル平均図
4週(12/29〜1/25)
500hPa高度平均図
サハリンの北は高度5160m付近の低気圧の中心、モンゴル付近は高度5160〜5280m付近のトラフ(気圧の谷)となるが、日本付近では等高度線の蛇行は小さい。北海道日本海側を除いて高度正偏差。
850hPa気温平均図
北海道〜宮崎・鹿児島付近を除く九州は気温負偏差。宮崎・鹿児島付近〜南西諸島は気温正偏差。
地上気圧平均図
ユーラシア大陸の高気圧が西日本〜南西諸島方面に張り出して、アリューシャン列島付近は低気圧の中心となり、日本付近は西高東低の冬型の気圧配置となる。関東南海上には低気圧や前線に対応する等圧線のくぼみが見られ、華中南部〜本州太平洋岸に帯状の降水域が見られる。日本海には寒気に伴う降水域が見られ北陸付近に降水量の極大が見られる。
1週目(12/29〜1/4)
500hPa高度平均図

中国東北区〜渤海付近は高度5220〜5360m付近のトラフ(気圧の谷)、華中は高度5460〜5580m付近のトラフとなり、本州東海上は高度正偏差の中心となって、日本付近の等高度線は北〜東日本を中心に西南西の流れ(西谷)となる。北海道、中国地方〜九州は高度負偏差。東北地方〜近畿・四国、南西諸島は概ね高度正偏差。
850hPa気温平均図
北海道の道東、東北地方〜関東甲信越、静岡付近は概ね気温正偏差。北陸西部・東海西部・紀伊半島〜南西諸島は気温負偏差。
地上気圧平均図
北日本中心の冬型の気圧配置となり、関東南東海上は気圧の谷となる。南西諸島〜本州南海上に帯状の降水域が見られ、日本海には寒気に伴う降水域が広がる。
週間予報資料
12/29は北海道付近に高気圧が進む。日本海西部に低気圧が進み西日本に気圧の谷が進む。
12/30は北海道付近に発達した低気圧が進み本州付近を前線が進む。九州〜南西諸島に高気圧が張り出す。
12/31は西日本〜本州南海上に高気圧が張り出し、北〜東日本を中心に冬型の気圧配置となる。
1/1は東日本南海上に高気圧が進む。日本海中部に気圧の谷が進む。東シナ海に高気圧が張り出す。
1/2は三陸沖に気圧の谷が進み本州付近を中心に冬型の気圧配置となる。中国・四国地方〜南西諸島方面に高気圧が張り出す。
1/3は千島列島の東に低気圧が進み、北日本を中心に冬型の気圧配置となる。
1/4は本州付近に高気圧が張り出す。南西諸島に気圧の谷が進む。
2週目(1/5〜11)
500hPa高度平均図

シベリア東部のサハリンの北は高度5100m付近の低気圧となり、千島列島付近〜本州東海上では等高度線が南へ蛇行する。日本付近の等高度線は西北西の流れ(東谷)となる。北海道のオホーツク海岸を除いて概ね高度正偏差。
850hPa気温平均図
北日本〜北陸・静岡付近は概ね気温負偏差で北海道のオホーツク海岸は−1°C以下。東海西部、西日本以南は概ね気温正偏差で沖縄付近は+2°C以上。
地上気圧平均図
冬型の気圧配置となり関東南東海上には等圧線のくぼみが見られる。華中〜本州南海上には帯状の降水域が見られ、日本海に寒気に伴う降水域が広がるが1週目に比べると小さくなる。
3〜4週目(1/12〜25)
500hPa高度平均図

サハリン北部は高度5160m付近の低気圧の中心となり、日本の東海上はトラフとなって日本付近は東谷となる。北海道、九州〜南西諸島は概ね高度正偏差。本州〜四国は高度負偏差。
850hPa気温平均図
北海道、南西諸島は概ね気温正偏差。本州〜四国・九州は気温負偏差。
地上気圧平均図
引き続き冬型の気圧配置となり関東南海上には等圧線のくぼみが見られ、華中南部〜本州太平洋岸には帯状の降水域が見られる。日本海には寒気に伴う降水域が見られるが北日本と西日本を中心に2週目に比べて降水域はやや小さくなる。
(3)スプレッド・高偏差確率
500hPaスプレッド図(上図)では、3〜4週目は全般にスプレッドが大きく東日本〜南西諸島でスプレッドが大きい。
500hPa高偏差確率図(下図)では、1週目は関東太平洋岸〜本州南東海上、2週目は四国・九州〜南西諸島に正の高偏差確率が大きい領域がかかる。
(注記)スプレッドは予報の信頼度を表し、ハッチ部はスプレッドが大きく予報の信頼度が低いことを表す。高偏差確率図は予想の偏りを表し、格子状のハッチ部は正の高偏差確率が大きく、横縞のハッチ部は負の高偏差確率が大きいことを表す。
(4)各種時系列
T850は北日本は1週目前半は目先低めだがその後はやや高め、1週目後半〜3週目初め頃は1週目後半をピークに低め、3週目中頃以降は平年並程度で経過。東日本は1週目前半は高め、1週目後半以降は2週目中頃と期末に平年並程度となる他は低めで経過。西日本は1週目は初め高めだが中頃〜終わり頃は概ね低め、2週目初め頃〜中頃は高め、3週目は中頃を中心に概ね低め、期末は高めで経過。沖縄・奄美は2週目までは1週目中頃に平年並程度となる他は高め、3週目は中頃を中心に概ね低め、期末は高めで経過。東西指数は期間前半はは0指数前後、期間後半は−指数で経過。沖縄高度は1週目中頃まではやや+、1週目終わり頃〜3週目初め頃は+、3週目中頃〜終わり頃はやや−、期末はやや+で経過。東方海上高度は1週目は中頃を中心に概ね+、2週目初め頃〜中頃は0程度、2週目終わり頃〜3週目は−、期末は0程度で経過。200hPa速度ポテンシャル(北緯5度〜南緯5度)は、日本の南海上は期間前半を中心に東経150度付近が対流活動の中心となる。
(5)4週平均ガイダンス
気温は北海道、奄美地方は平年並〜低い、東北地方、東〜西日本は低い、沖縄地方は平年並の確率が大きく、中国、九州北部地方は高い確率が小さい。
降水量は北海道日本海側は平年並、東北南部は平年並〜多い、東日本太平洋側、山陽、四国、九州地方、沖縄・奄美は多い、山陰は平年並〜少ない確率が大きく、奄美地方は少ない確率が小さい。北海道太平洋側は平年並〜少ない、東北北部は平年並〜多い傾向。これら以外の地域は確率値がばらける。
日照時間は北海道オホーツク海側は平年並〜多い、東北北部は平年並、東北南部、近畿日本海側、沖縄地方は平年並〜少ない、東日本〜近畿太平洋側、山陰、四国、九州、奄美地方は少ない確率が大きい。北海道日本海側は平年並〜多い、山陽は平年並〜少ない傾向。これら以外の地域は確率値がばらける。
降雪量(北〜西日本日本海側)は東北〜西日本日本海側は多い確率が大きい。北海道日本海側は平年並〜多い傾向。
天気日数は晴れ日数は東日本〜近畿太平洋側、九州、沖縄・奄美は少ない。降水日数は沖縄・奄美は多い。
(6)週別気温
1週目は北日本は低い、関東甲信地方は平年並〜高い、西日本、沖縄・奄美は低い確率が大きく、関東甲信地方を除いて高い確率が小さい。2週目は北海道は低い、東北地方、東〜西日本は平年並〜低い、沖縄・奄美は平年並〜高い確率が大きい。3〜4週目は北海道は平年並〜高い、東日本太平洋側、西日本は低い確率が大きい。東北地方は平年並〜低い傾向。北陸地方、沖縄・奄美は確率値がばらける。

向こう1か月の見通し
日本付近を低気圧や前線が通過した後、冬型の気圧配置が現れやすくなりそうです。日本海側は北日本は平年と同様に曇りや雪、東〜西日本は平年と同様に曇りや雪または雨の日が多くなりそうです。北日本太平洋側は平年と同様に晴れの日が多く、東〜西日本太平洋側は平年に比べて晴れの日が少なくなりそうです。沖縄・奄美は平年に比べて曇りや雨の日が多くなりそうです。気温は北〜西日本は期間を通して平年並〜低い日が多く、沖縄・奄美は期間初めに平年より低い日がある他は平年並〜高い日が多くなりそうです。日本海側の降雪量は平年並〜多くなりそうです。

タグ :
#1か月予報
#仕事納め
#年末年始
#9連休
#冬型の気圧配置

コメントする

名前
traq

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /